堀田春樹
メインイベンター広翔はKO出来ぬ課題残るも大差の圧勝。
福僚太、近藤祐一がノックアウト勝利で注目株に浮上。
対する横尾空、KAI・AKGは無念の敗北。
◎SAMURAI WARRIORS 7th / 10月11日(日)後楽園ホール17:20~21:00
主催・認定:全日本キックボクシング協会 / 協力:全日本キック韓国支部、HERO
◆第13試合 56.0kg契約3回戦
全日本バンタム級3位.広翔(=北川広翔/稲城/神奈川県出身20歳/ 55.95kg)
10戦7勝(1KO)3敗
VS
李閏宰(イ・ユンジュ/韓国/ 56.0kg)19戦10勝9敗
勝者:広翔 / 判定3-0
主審:椎名利一
副審:勝本30-27. 竜矢30-27. 少白竜30-27
蹴りの牽制での両者の攻防は前進するのは李閏宰だが、広翔が距離に合わせて先読みする蹴りのヒット、三日月蹴りも的確な上手さで優る。パンチと若干の首相撲に移っても広翔の攻めが優った流れで倒すに至らない展開でもフルマークの大差判定勝利となった。

広翔は試合後「倒せると思ってましたけど疲れてしまって。作戦の10割の内の6で終ってしまって、最後まで作戦を追行していたらKO出来たかなと思います。」
作戦とは上下の打ち分けとか細かな戦略はあった様子だが、考えどおりに行かないのが相手あっての試合なのだろう。

◆第12試合 HERO JAPAN スーパーフライ級王座決定戦 5回戦
全日本スーパーフライ級6位.横尾空(稲城/神奈川県出身18歳/ 51.85kg)8戦6勝2敗
VS
同級7位.福僚太(健成會/東京都出身22歳/ 51.95kg)10戦7勝(1KO)2敗1分
勝者:福僚太 / KO 2ラウンド 2分22秒
主審:勝本剛司
蹴りの攻防では互角の展開も福僚太がやや前進。タイミングが合って来た福僚太の得意とするパンチが当たりだし、横尾空の左ミドルキックに合わせた左ストレートがヒットし、横尾空は崩れるがスリップ裁定。更に攻勢に出た福僚太の右ストレートで連続して3ノックダウンに繋げた。横尾空も立ち上がる度に打ち合いに出る勝負に出たが、ダメージが残っては福僚太の的確差に圧され崩れ落ちた。福僚太は来年3月に韓国でHERO王座統一戦の出場決定。



◆65.0kg契約3回戦 勇生体調不良による欠場で前日中止
勇生(=野竹勇生/ウルブズスクワッド)vs柳權(リュウ・グオン/韓国/ 64.3kg)
◆第11試合 58.0kg契約3回戦
全日本フェザー級6位.KAI×AKG(A-BLAZE×KICK/静岡県出身26歳/ 57.85kg)
9戦6勝2敗1分
VS
近藤祐一(デポルターレ/ 57.85kg)6戦5勝(1KO)1敗
勝者:近藤祐一 / TKO 1ラウンド 0:12秒
主審:少白竜
数発の蹴りの交錯からKAIが前進した瞬間の近藤祐一の左フック一発でKAIはうつ伏せに倒れ、レフェリーはカウントに入るかと見えたところで直ぐにストップ。僅か12秒で終った。担架で運ばれたKAIだったが、控室では回復し歩いて帰れる模様。勝率高く、今後が期待されている両者の攻防展開は、僅か数秒であっけなく終わったが、初回早々の様子見でもチャンスを逃さない、油断ならない間合いだった。

◆第10試合 ライト級3回戦
全日本ライト級9位.山田旬(アウルスポーツ/ 61.1kg)8戦4勝3敗1分
VS
權正晧(クオン・ジョンホ/韓国出身30歳/ 60.7kg)3戦2勝1敗
勝者:權正晧 / 判定0-3
主審:勝本剛司
副審:少白竜25-30. 伊東マサル25-30. 椎名25-30
初回、蹴りとパンチの攻防は、權正晧が勢い付いていくと右ストレートで山田旬はノックダウン。第2ラウンドは山田旬が蹴りでリズム掴んでいくも、權正晧のパンチで圧され気味。ラウンド終盤は權正晧のパンチラッシュに圧されてしまう。ラストラウンドも勢い付いた權正晧の飛びヒザ蹴りでノックダウンを喫した山田旬大差判定負け。權正晧が圧倒の展開を制した。

◆第9試合 78.0kg契約3回戦
菊池圭治(GOD SIDE/神奈川県出身44歳/ 77.4kg)15戦11勝(1KO)3敗1分
VS
崔薫(チェ・フン/韓国/ 77.5kg)33戦12勝(7KO)21敗
勝者:菊池圭治 / KO 3ラウンド 0:54秒
主審:竜矢
菊池圭治は意識的に脇見しながら右ストレートをヒットし、ローキックで崔薫のバランスを崩す余裕の攻め。第2ラウンドも飛びヒザ蹴りに入った体勢でヒジ打ちを落とし込む牽制技。崔薫はこれで頭部を斬ったか、ラウンド終盤には菊池が打ち合いに持ち込み左フックでノックダウンを奪った。ラストラウンドも菊池の左ヒジ打ちで崔薫の右目尻を斬り、右目が腫れて来たところでドクターチェック後、再開するもすぐにタオルが投入され、レフェリーが受け入れ菊池のTKO勝利となった。

◆第8試合 女子55.0kg契約3回戦
山本ほのか(チーム彩/ 54.95kg)2戦2勝(1KO)
VS
張智雲(チャン・ジウン/韓国/ 54.3kg)4戦1勝3敗
勝者:山本ほのか / KO 1ラウンド 1分16秒
主審:椎名利一
蹴りとパンチの攻防は山本ほのかが強いヒットで圧力を掛け、右ストレートヒット。これが張智雲の左目に当たったか、ノックダウンして諦めたようにテンカウントを聞いた。山本ほのかのノックアウト勝利。

◆第7試合 67.0kg契約3回戦
NAOKI(WSR三ノ輪/埼玉県出身34歳/ 66.8kg)6戦3勝(1KO)3敗
VS
浅井和也(KRONOS/ 65.95kg)6戦2勝(2KO)4敗
勝者:NAOKI / KO 3ラウンド 1分52秒
主審:勝本剛司
パンチと蹴りの攻防はややNAOKI攻勢も浅井和也が逆襲する展開も見せ、一進一退の展開から、NAOKIがヒザ蹴りで強い攻めを見せ、パンチ連打でノックダウンを奪った。NAOKIは更にパンチとヒザ蹴りで2度目のノックダウンを奪い、浅井をコーナーに詰めてのパンチ連打とヒザ蹴り入れたところでレフェリーが割って入り、3ノックダウンによるNAOKIのノックアウト勝利となった。

◆第6試合 57.0kg契約3回戦
中村健甚(稲城/ 56.9kg)6戦2勝2敗2分
VS
南暻旻(ナム・ギョンミン/韓国/ 56.45kg)3戦2勝1敗
勝者:中村健甚 / 判定2-0
主審:少白竜
副審:伊東マサル28-27. 椎名29-28. 勝本28-28
初回に中村健甚が右ストレートでノックダウンを奪うが、南暻旻が徐々に盛り返し、中村はタイミングが合わなくなったか、ヒットに繋げられない展開で、打ち合っても南暻旻がややリズム掴んだ前進が目立ち、第2~3ラウンドのポイントの流れが運命を分ける中、僅差で中村が判定勝利。
◆第5試合 ライト級3回戦
清宮拓(GOD SIDE/神奈川県出身39歳/ 61.15kg)13戦4勝8敗1分
VS
YOSHINORI(健成會/ 61.15kg)8戦2勝6敗
勝者:清宮拓 / 判定3-0
主審:竜矢
副審:伊東マサル30-25. 少白竜30-26. 勝本29-26
パンチと蹴りの手数多いのはYOSHINORIだが、パンチでやや前進の勢いは清宮拓の方。初回は三者三様の採点。第2ラウンドにはYOSHINORIの攻めを貰わず、パンチとローキックでジワジワ出て来た清宮拓が調子を上げて来た。ラストラウンドも清宮拓がパンチで攻勢を強め、ボディーブローで2度のノックダウンを奪い、追い詰めるが終了のゴング。清宮拓が大差判定勝利した。
◆第4試合 スーパーミドル級3回戦
オマル・ファーレス(稲城/ 75.8kg)5戦2勝3敗
VS
清水日陽(J-KRANG/ 75.9kg)1戦1勝(1KO)
勝者:清水日陽 / KO 1ラウンド 1分54秒
主審:椎名利一
パンチとローキックが交錯する中、清水日陽が左ボディブローから左フックでノックダウンを奪うと、連打で2度スタンディングダウンに繋げ、3ノックダウンでノックアウト勝利した。
◆第3試合 ウェルター級3回戦
小玉倭夢(Norasing Family/ 66.5kg)5戦3勝2敗
VS
堀江竣太(チーム彩/東京都出身31歳/ 66.4kg)2戦2敗
勝者:小玉倭夢 / 判定3-0 (30-27. 30-27. 30-26)
主審:勝本剛司
選手コール時に威嚇する堀江竣太だが、ゴングが鳴るとパンチ蹴りともリズム掴んで行くのは小玉倭夢。第2ラウンドには小玉の勢い増し、パンチからヒザ蹴りも攻勢を強め、ノックダウンに近いクリーンヒットを見せた。ラストラウンドも小玉が圧倒。打たれた堀江はフラ付きながらコーナーに戻った。小玉は大差判定勝利した。
◆第2試合 56.0kg契約3回戦
渡邉獅生(JTクラブ/ 55.85kg)5戦3勝(1KO)2敗
VS
小原澤友樹(亀田同志会/ 55.05kg)2戦1勝1敗
勝者:渡邉獅生 / KO 1ラウンド 2分10秒
主審:竜矢
パンチと蹴りの交錯から渡邉獅生の右ストレートでノックダウンを奪い、連打から右ストレートで続けて2度ノックダウンに繋げ、3ノックダウンによるノックアウト勝利となった。
◆第1試合 フライ級3回戦
YUSEI Norasing Family(Norasing Family/ 50.8kg)2戦2敗
VS
小倉大夢(REX/ 50.4kg)1戦1勝
勝者:小倉大夢 / 判定1-2 (29-28. 28-30. 28-30)
主審:少白竜
アグレッシブな両者の攻防は初回は小倉大夢の攻勢ポイントが付いたが、第2ラウンド以降はどちらが攻勢とも付け難い展開で採点が分かれる結果となって小倉大夢がスプリットデジションの判定勝利。
《取材戦記》
韓国との交流と対抗戦は、世間にはまだまだ浸透しない小さな世界に見られがちも、全日本キックボクシング協会としては存在感増して来たこの2年あまり。来年3月には韓国で二階級の、韓国発祥HEROと日本側HEROとの統一戦が行なわれます。
KAI・AKGが近藤祐一に倒された僅か12秒のTKOタイムは、キックボクシング界における最短記録となるかは、全ての記録は調べきれないので解りませんが、令和の全日本キックボクシング協会では最短。昭和のテレビ隆盛期では、代表的なものに木村保彦(目黒)がタイ選手に速攻のパンチで倒され、開始15秒でテンカウントされた敗戦や、富山勝治(目黒)の17秒ノックアウト勝利があります。
プロボクシングにおいては、海外ではノーカウントでの5秒。テンカウントでの10.5秒。国内ではノーカウントで10秒。テンカウントで13秒があります。
テンカウント、ノーカウント、カウント中のレフェリーストップなどで振り分けるのは、KO(TKO)タイムはカウントの有無で差が出るのは当然で、そのKOに至るノックダウンまでの短さが戦った跡でしょう。
過去に失神KO負けでも将来、名チャンピオンになった選手も居るので、KAI・AKGは休息を経ての今後は見守りたいものです。
近藤祐一の一発TKOに対し、清宮拓のような判定勝利ながらジワジワ追い詰めてノックダウンを奪った展開も熱がこもる試合でした。
欠場した勇生は、このところ試合から遠ざかり、韓国遠征を含めた連続しての欠場となりました。パンフレットに記載されていたところによれば、前回の欠場は「パニック障害」の影響がある模様。今回の事情は正確には解りませんが、期待が掛かる選手だけに心配なところである。
全日本キックボクシング協会 次回興行は12月27日(日)に後楽園ホールで開催。
HERO JAPANスーパーライト級王座決定戦、野竹生太郎 vs KATSUYAが行われる予定です。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

































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