間々田優、中村ピアノ、月野恵梨香《三原色パンデミック》の鮮烈個性!

2016年12月22日(木)、新宿clubSCIENCEで間々田優、中村ピアノ、月野恵梨香のトリプルヘッドライナーツアー《三原色パンデミック~アイドル14歳の才能~》のセミファイナル公演が開催された。三人の女性ミュージシャンはそれぞれバンド形態でライブに臨む。三者三様の鮮烈な個性が力強いメッセージとなり師走の新宿に煌いた。

左から月野恵梨香、中村ピアノ、間々田優
月野恵梨香

◆昇華された嘆き――月野恵梨香

トップを飾ったのは月野恵梨香。白いワンピースに身を包み登場した月野が赤いハイヒールを脱いだ。裸足の彼女が歌い始めた瞬間、会場が熱を帯び始める。
長髪を振り乱して叫ぶ一曲目“過食症”。

「確かにあたしここにいる間違いなく 
どうなってもいいなんて思ってない 
本当はあー生まれてこなけりゃあよかったなんて思う自分慰めて」

歌詞の中で月野は「嘆いて」いる。しかし彼女は悲壮感に任せてウジウジするような真似はしない。時にはリズム隊のグルーヴの力を借りながら、細身の身体からは想像できないほどの深いヴォイスで叫び続けることによって観客を「嘆き」の共有者とすることに成功している。MCで月野は言う。

「明日のことは考えず今のことだけ考えて駆け抜けようと思う」

この言葉からわかるように、月野の持つエネルギーは刹那的な衝動を原動力としている。彼女は今この瞬間の「嘆き」を強烈なメッセージへと昇華させているのだ。
ラストにはニューアルバム『再起可能』からタイトルトラック“再起可能”をチョイス。跳ねるようなドラムのリズムに乗って観客は拳を振り上げ、場内のテンションはMAXに。歌い終わった彼女は脱いだハイヒールをステージに置いたまま去っていった。ハイヒールが熱いステージの残滓として静かに存在感を放っていた。
 

◎月野恵梨香「名古屋襟 これが名古屋のオリエンタル」(2013/09/18公開)

中村ピアノ

◆自問自答の果てに――中村ピアノ

続いて中村ピアノ。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムのオーソドックスな月野のバンドとは異なり、中村は自身を含めたダブルキーボードのギターレスバンドである。現在ライブDVD『ナカムラホノグラム』が前日に発売となった勢いそのままにステージを繰り広げた。

髪型を両サイドでお団子にした中村が柔らかな表情で歌い始める。ロリっぽいアニメ声からドスの利いた低音まで実に幅広い声色を使い分けるのだ。さらには二つのキーボードが主張し合って、音数の多いカラフルな楽曲を披露していく。

彼女の流れるようなキーボードさばきはポップなアイドルなどとはとかけ離れていて、職人のような威厳さえ感じさせる。“ねぇ”のような比較的ローテンポの楽曲でもヴォーカルとキーボードが反発せずに、かといって小奇麗にまとまるのでもなく、エッジを利かせながらステージを彩っていく。

中村の歌詞は「自問自答」する。ひたすら自分の中で自分を問い続ける。しかし、堂々巡りをしているだけではない。自分の力で考え抜かれた結論へと辿り着いている点は秀逸だ。

ラストに披露した“キャンディキャンディ”には彼女の「自問自答」が結実している。

「夢の中での2人はもうとっくに恋人同士なのに
 本当はまだ声もうまくかけられない 〈恋は一方通行〉」

聞き流してしまえば淡い片想いの歌である。しかし、彼女は片想いのみには留まらない。後には以下のように続く。

「夢の中での私はあんなに強くて可愛いのに 
鏡に映るのは色気も華も無い可哀想な女の子」

自分の姿を客観的に捉え、「可哀想」だと言い切る。言い切ってしまうことに彼女のエネルギーを感じずにはいられない。彼女の「自問自答」は結論を出せずにもがいている全ての人たちの背中を押してくれるはずだ。


◎中村ピアノ「火傷」(2016/04/19公開)

間々田優

◆貫徹された反骨精神――間々田優

トリはデビュー10周年を迎えた間々田優。赤いハイネック姿でアコースティックギターを抱え、うつむいた間々田にスポットライトが当たった。彼女からほとばしる、世の中への反骨精神が会場に浸透し始めた瞬間である。ブルージーなメロディからシャウトへと転じる切れ味鋭い“八千代”で観客は彼女の攻撃的な世界観に引きずりこまれた。

「友死のうて 爪をかんで 
私には何の痛みもないよ 
刺してやろうか」

 自分を潰そうとしてくる世の中に対して、中指を立てるような強烈なメッセージが込められている。

MCで彼女は言う。
「私がニュースとして知ることができるのは遠くから運ばれてきたものです。でも今こんなに近くに皆さんがいてくれる」

デビューから10年の時を経て、なおライブ空間を共有してくれる観客への感謝の気持ちだろう。彼女は静かに話し終えると、一転“カシスオレンジ”では弦が切れる勢いでギターをかき鳴らし始めた。オンオフの利いたライブは聴く者を虜にしていく。

「弾き語りから始めて、今はバンドメンバーと一緒に音楽を生み出せることが幸せ」と言う間々田。

本編終了後観客からのアンコールを聞いて、間髪入れずに間々田は代表曲“アイドル”を歌い始めた。

「歌えぬ僕の意味など無い 
甘く優しい言葉で言うなら 
〈ほんとにおつかれさまでした〉」

と彼女は歌う。

「ほんとにおつかれさまでした」などと観客に言わせない、「歌手・間々田優」をこの世の中で用済みとは絶対に言わせない、というギラギラした反骨精神を最後まで感じることができた。

三人合わせて2時間弱とは思えない、怒涛のステージだった。三人の「原色」のような個性はぶつかり、転がりながら観客に大きなインパクトを与えたに違いない。
今年2017年の3月には新宿BLAZEで800人規模の追加公演が予定されている。三ヵ月後、さらにパワーアップした三人の姿を見ることができると思うと、今から待ち切れない。(伊東北斗)


◎間々田優「三原色パンデミックツアー」動画 (2016/11/10公開)

 

間々田優・中村ピアノ・月野恵梨香バンドツアー
 三原色パンデミック《~アイドル14歳の才能~》―追加公演~グランドフィナーレ~
2017年3月24日(金)18時開場/19時開演 at/新宿BLAZE
チケット絶賛発売中!:前売3,800円/当日4,300円 ※1ドリンク代500円別途
イープラス 
チケットぴあ(Pコード:313-216)

 

 
商業出版の限界を超えた問題作!
『芸能界薬物汚染 その恐るべき実態』
タブーなきスキャンダルマガジン『紙の爆弾』

2016年フラッシュバック芸能トピックス座談会(後編)

◎司会
◎伊東北斗(芸能記者) 
◎ミスターX(中堅放送作家)

 
商業出版の限界を超えた問題作!

◆なんだったのか、石田純一の都知事出馬会見

伊東 「消された」といえば、石田純一の都知事出馬会見こそが、なんだか知らないうちに野党が話をうまくつぶして、鳥越俊太郎を担ぎ出したということがあった。

ミスターX 石田は出馬会見で「野党統一候補に私をしてくれれば、出馬してもいい」と会見。上から目線で民進党や共産党をあおって「ふざけるな、つぶせ」という話になった。片岡 あのときは、石田純一がCMやテレビ番組のペナルティを払う寸前に出馬を取りやめ。あれもなにか中途半端な決意でますます政治離れが加速していった印象です。蓋をあければ、ただたんに奥さんの東尾理子が「当選しても落選してもどちらにしても茨の道になる。覚悟はあるの?」とセリフにだまりこんだとか。

伊東 そもそも「不倫は文化」と言い放つタイプで、独特の日本語を話すから記者が彼の言葉を理解するのにすごく時間がかかった。そんなので都民に政策や情熱が伝わるわけはない。記者会見がすごく下手だ。

◆とびぬけて好印象だった「TOKIO」山口達也

 
[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

ミスターX 最近は「記者会見スキル」というのが定着したね。言い換えれば「記者の追求をごまかす」というスキル。

伊東 ファンキー加藤が親友のアンタッチャブルの柴田の奥さんと不倫して、「記者会見での対応が真摯」「慰謝料を一括で払った」と変にヒーロー扱いされているのが気持ち悪かった。また、その直後に三遊亭円楽も不倫して謎かけでマスコミをたのしませるなどして「大人の記者会見」が評価された。

ミスターX 不倫という不道徳が責められるべきなのに、記者への対応の良しあしでなんとなく「罪の深さ」が決まるのは本質からずれているような気がしています。「TOKIO」の山口達也も「なんでも聞いてください」とさわやかな会見をして、記者がひとりひとり帰るのを見届ける礼儀のよさ。これで悪く書けなくなったという(笑)。

伊東 山口の場合は、とっくに別居していましたが、奥さんが「ほかに女を作らないように」と近所に住んで監視していたというちょっと不気味な夫婦生活が長く続いていました。

ミスターX まあ山口は人となりもいいですし、三十路にはもてる。キャバクラでも「山口さんて優しい」ともてまくっていましたからね。銀座の高級クラブで記者というと「山口くんを連れてきて」と三十路近いホステスにいわれることも。とびぬけて好印象です、はい。

◆高畑裕太のレイプ未遂事件

伊東 正反対なのが、高畑裕太のレイプ未遂事件です。あれは被害女性が男に相談した直後、すぐに逮捕となった。「これは事件にしよう。警察とマスコミを呼べ」という段取りで母親の高畑淳子から金をむしりとろうと瞬間的に段どったのという噂が千里を走った。

ミスターX のちに高畑裕太が警察から解放された映像を見たが、「報道陣をにらんでいた」とされていたが、あれはただ茫然自失としていただけ。だが母親と会うや否や「仕事なくても貯金で暮らせるよね」と確認したというからどこまでもノー天気な体質なんだか。

伊東 高畑淳子クラスになれば、マネージャー的な仕事をやっていれば食えると思う。別に金の心配をする必要はない。

司会 都内の豪邸は完成したようです。

ミスターX あそこも近所から「高畑裕太は住むのかどうか」という問い合わせがけっこう高畑の事務所に入ったようです。なんせ自分の部屋にひとめ惚れした女を力づくで引き込むという強引さ。年頃の娘がいる親御さんなら心配でしょうがないでしょう。

 
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◆成宮寛貴の報道で、「俳優を守る」という態度に徹したテレビ朝日

司会 『相棒』(テレビ朝日)などで注目されている伸び盛りの元俳優、成宮寛貴については、告発している男性が「愛憎劇をメディアで展開している」という印象ですね。

伊東 これは『FRIDAY』が第4弾までも準備していて満を持して出したスクープです。僕のところにも、成宮のコカインの話は来ていましたが、「結局、FRIDAYがネタを買ったか」という感想です。つぎからつぎへとテレビ局から成宮の態度が悪い、という話を聞きます。僕も成宮が試写会で足を投げ出して不良っぽい態度をとっている姿を観ました。

ミスターX あのコカイン吸引写真は各週刊誌に持ち込まれたが、なにせ告発者が「コカインをやっていた」という証言はあったが、過去のものであり、麻薬取締法違反は現行犯じゃないと逮捕されないというジレンマがある。

伊東 理論的には「今はやっていません」といえば罪とならない今の法律にも問題があると思うが、どうだろうな。ただ、テレビ朝日は年末に成宮が出ている『相棒』の再放送を断行した。逮捕されていない以上は「推定無罪」であり、再放送をやめる必要はない。このあたりには愛情を感じた。

ミスターX ただどうだろうな。テレビ朝日には「成宮が出ている『相棒』は出すな」というクレームが視聴者センターに殺到していたが、オペレーターは「逮捕されているわけではないですし、放送する価値はあると判断しました」とすでに想定問答を終えたマニュアル対応をしているだけ。テレビ朝日としては大麻取締法違反で逮捕された高樹沙耶の作品が再放送できないから、アドバルーン的に成宮が出ている回を放映して反応を見ているのでしょう。

伊東 テレビドラマだからこうなっているのであって、映画だったら数億で済む話ではないです。撮影してあった映画がないのが不幸中の幸いです。

司会 この時代、繰り返し同じ作品を楽しめるサイトがたくさんあり、そちらのほうの課金も少額じゃないから、重大な問題ですね。

◆ASAK逮捕に見る警察捜査のずさんさ

司会 ASKAが「盗聴されている」と警察に通報して、逆に覚せい剤取締法違反で逮捕された報道は「情報ライブ 宮根屋』(読売テレビ)で「逮捕されそうです」とASKAが話していたのが先で、逮捕があとだったので驚いたです。

伊東 この一報は海外で知りましたが、なんで報道がびしばし出てから逮捕されるのか順番が逆で、そこをメディアが誰も指摘しないのか、不思議で仕方がなかったです。ASKAが「盗聴されている」としている集団は一般的には「妄想」となっているが、万が一、実在したらマスコミは責任とれるのか、という印象です。

ミスターX ASKAの場合は、某暴力団が「余計なことを話すな」というけん制で人づてに「余計なことを言うなよ」というメッセージをさまざまな形で伝えています。その伝え方に問題があったのではないか、と僕は見ています。なにかこう、暗号めいたメールを送るとか、ひと言だけ携帯で言って切るとか。そうした行為を『なぞの盗聴集団』とかんちがいした可能性について僕は追跡しています。

ミスターX でも僕が聞くかぎり、新曲のできはいい。不起訴になって、ライブの話もにわかに聞こえてきた。まあ、「ASKAの話をふっても反応しなくなった」というCHAGEとは二度と組んでやらないと思うけど。

伊東 おもしろい話があって、これはカラオケ配信会社に聞いたんだけど、ASKAが世間をにぎわせるタイミングでは、カラオケで「CHAGE & ASKA」の曲が歌われる回数が激増。「余計な、粉などないよね~」など替え歌をサラリーマンらが楽しむらしい。

ミスターX 「YAH YAH YAH、いまから一緒に、ラリってみようか」とかね。

司会 今年はいずれにしても「不倫にドラッグ」に。芸能界にとっては大殺界でしたね。

伊東 記者にとっては、おいしい状態でしたけどね。

◆紅白スキャンダルと地上波TV「終わりの始まり」

ミスターX 最後は、「第67回紅白歌合戦」の出場歌手が来年1月に記者に確実にマークされる。

伊東 見出しが立ちやすいですから。僕もさる大物歌手をマークしています。

ミスターX 最後の最後までNHKは交渉すらまともにしていないのに「SMAPが出る出る詐欺」を押し通していた。あのまま「出るかも」と期待させて視聴率を稼ぐ作戦だったのは見え見え。そもそも「5人で歌いたくないから解散」なのに、どうして「紅白だから5人で歌おう」という話となるのか。籾井勝人会長はよほど「たつ鳥あとを濁しまくり」でNHKスタッフの評判は最悪。早く退陣してくれ、と現場社員たちは指折り数えていますよ。

伊東 元三菱商事副社長で、経営委員の上田良一氏が今度のNHK会長だが、「NHK離れが激しい」世間の信頼をどこまで取り戻せるかが注目したい。

ミスターX まあ、民放局が元気がなくて、脚本家も地上波を見切って独自に番組を作り始めたオンラインテレビ局「Netflix」や「Hulu」などに企画をもちこみはじめた。制作会社も「ネット番組のほうが予算が出るかも」という見方を始めている。

伊東 いよいよ、地上波が「終わりの始まり」かな。

司会 そんなわけで今年もさまざまなビッグニュースが飛び出すかも。みなさん、そのときは、濃い取材や情報提供をよろしくお願いします!

(伊東北斗)

2016年フラッシュバック芸能トピックス座談会(前編)

◎司会 
◎伊東北斗(芸能記者)
◎ミスターX(中堅放送作家)

 
[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

司会 昨年は1月から「SMAP」解散報道にベッキーと「ゲスの極み。乙女」の川谷絵音との不倫が連発して、記者たちは大忙し。寝る時間がないほど情報集めに奔走していたと聞きます。

伊東 「SMAP」解散報道は、いち早く芸能記者の片岡亮氏がスクープしていましたよね。いまでは「SMAP解散報道を抜いた片岡」と業界内で名刺代わりに言われています。

ミスターX 「SMAP解散」騒動を抜いたのは、一般的にはスポーツ紙だとされているが、これはジャニーズ事務所の意向を受けてのもの。まるで一部のスポーツ新聞は、ジャニーズ事務所の広報と化したかのように、「SMAP」の権威を守るために、こぞってSMAP独立を画策した「飯島三智元マネージャー」を悪者にしていた。

司会 その通りです。

ミスターX 飯島マネージャーが焦ってさまざまな芸能界の大御所に相談したようです。しかし、木村拓哉は工藤静香の反対に遭うとすぐに飯島マネージャーに「ついていけない」と伝えた。あの夏から「SMAP」は狂い始めたんです。あまりにも報道はジャニーズ事務所が作った「飯島の策略」というストーリーに乗りすぎています。「SMAP」は昨年の8月に独立の話が持ち上がった時に、すでに崩壊の序曲が始まっていた。このときに中居はすでに親しい松本人志に『SMAPが飯島マネと一緒に事務所を出るかも』と相談したようです。

伊東 まあいまだに中居が独立して事務所を立ち上げるとか報道されているが、楽曲の原盤をジェイドリームに抑えられているわけで、出ても飯が食えるわけがない。

 
中居正広 MERAMERA★メラメラ★PRINCE(ジャニーズ研究会)

司会 けっこうみんな「中居が独立」と書き飛ばしていますね。

伊東 この1月から始まった「SMAP解散騒動」では、どのスポーツ新聞やテレビ局がジャニーズ事務所と仲がいいかが如実にわかってしまった。それと「ジャニーズ事務所」ほどマスコミに関して口が堅い事務所はない。記事で「ジャニーズ関係者が語る」なんていうのはすべて嘘。この前あったDeNAの医療サイトでミ「取材なしのでたらめ医療記事」を掲載するミスがあったが、あれと同じレベル。

司会 続いて、社会問題ともなったベッキーと川谷との「ゲス不倫」ですが、「センテンススプリング」「文春砲」「ゲス不倫」が流行語大賞のノミネートされるほど大騒ぎとなりました。

ミスターX ベッキーと川谷がやりとりていたLINEの画面が流出しており、それを週刊誌の誌面で公開。もはや「ネットでのやりとり」は他人が確実に覗ける時代になった証左ですね。東野講じ関西の番組で熊切あさ美とこのやりとりを「音読」して、のちに「ワイドナショー」(フジ)に出演したベッキーに謝罪していたが「連日、バラエティ系ニュース番組は放送作家は何も考えなくても『ベッキーネタ押しで』で会議はすんだので相当、楽だったね。

伊東 熊切にまで揶揄されるとはかなり悲惨だね。

ミスターX 川谷については、ベッキーと別れたあと、ほのかりんと飲酒して「未成年に飲酒させていた」とさらにたたかれていた。半同棲ということだが、ほのかが事務所に支払うべき賠償金の1千万円を肩代わりするらしい。もう結婚する準備に入るのでは?

伊東 その可能性は大だね。その情報がとれればまたスクープだけど。

 
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◆逮捕から3年間、警察の行確がついていた清原

司会 記者のかたたちが2013年あたりから「覚せい剤で逮捕される」とことあるごとに行っていた元プロ野球選手の清原和博が久しぶりに「社会復帰」しましたね。

伊東 昨年2月3日に覚せい剤取締法違反(使用・所持)で逮捕されて以来、ひさびさに七・三分けでスーツと、それまでの「番長キャラ」を捨てたスタイルでスポーツニッポンのインタビューに(2016年12月24日)答えていた。「自分だけでやめることなんか不可能。いろんな人に支えてもらうことが必要だし、厳しい留置場生活も一生忘れてはいけない。何より子供たちに自分の父親が逮捕された姿を二度と見せたくない。その気持ちがないと、薬物には立ち向かえない」なんて殊勝にも話をしていましたが、格闘技系の支援者がこっそりと会員制バーに通わせているの事実はプロ野球関係者ならだれでも知っています。

ミスターX 清原和博は、ニューハーフ美女と再婚するんじゃないかとささやかれ始めました。まあ逮捕されてから沖縄の宮古島でバカンスを楽しんでいる姿が写真週刊誌『FRIDAY』にスクープされていましたが、これはその支援者が『気分転換に沖縄に行こう』という話が清原の周辺から漏れたようです。

伊東 そもそも六本木の仲がいい医者に大金を渡して「シャブ抜き」を定期的に依頼していたのは裏社会では知る人ぞ知る事実。僕が手伝っているヤクザ実話雑誌には怪しいコーディネーターから「番長の遠吠え」なんていう連載企画が舞い込んできたのですが、事務所に連絡しても誰も出ないのであきらめた。そのコーディネーターも清原逮捕で海外に高飛びしたそうです。動いたライターは「何度も銀座に連れていかれてインタビューの前金をとられるなど振り回されて時間と金を無駄にされた」と訴訟も視野に入れているそうです。

ミスターX 清原を六本木で見かけたことがあったが、逮捕前はサラリーマンでもプロ野球関係者でもない、いわゆる半グレっぽい連中と一緒で不気味に見えました。歩いているところを直撃したこともありましたが、目はうつろでしたね。

伊東 清原のせいで母校のPL学園高校野球部に部員希望者がおらず、今年休部に追い込まれたといってもいいすぎじゃない。

司会 伊東さんは清原の裁判の傍聴に並びに行きましたね。

伊東 そうなんです。抽選に外れましたが、来ている人たちに話を聞いていくうちに「PL学園高校出身なんで気になって大阪から来ました」という「PL学園高校OB」のグループが2つや3つじゃなかった。野球が好き、嫌いということではなく“PL学園のOBに愛されていたプロ野球選手”だったんだなあと感じました。

ミスターX 清原については、警察のマークが厳しかったと聞いています。

伊東 僕も警視庁担当の新聞記者に何度も「いつ逮捕されてもおかしくはない」という情報が入ってきていました。ただし、清原をたどっても覚せい剤を扱う大物のヤクザなどは出ないと思いますね。小林和之という売人が暴露本を出したように、清原に覚せい剤を売っていたルートは何人も人が入っていて複雑ですし、僕から見て入手ルートは東南アジア系ですから。

ミスターX 僕も「スポーツニッポン」の清原のインタビューは見ました。「来年、入れ墨を消す」としているけど、なんですぐに消さないのかな。そのあたりからして反省の色を感じません。

司会 相変わらず敵が多いそうですね。逮捕前にたくさんキャバクラ嬢が「清原にドラッグやろうと誘われた」とさんざんぱら証言していた。またキャバクラ通いがはじまったら記者の餌食ですな。狩野英孝の6股騒動はなんだったのでしょうか。なんだか登場人物たちの売名行為にメディアをあげてつきあったような気もします。

 
商業出版の限界を超えた問題作!

伊東 今から思えば狩野売名行為だ指摘されていたのは加藤紗里なんですが、とにかくあとから狩野が「別に交際していない」と発言して、一気に話に信頼性が薄らいだ。有吉弘行が番組で「俺は(加藤とは)絡みたくないね」と発言して物議をかもしていた。「週刊女性」の神谷明良記者がニコニコ動画の芸能番組で「どう見ても加藤はバリバリ整形している顔」と過激な発言をしてネットではいっせいに「整形手術10回以上」なんて書かれていた。

ミスターX その有吉は、夏目三久と妊娠騒動を起こして、日刊スポーツにスクープされたが、当初は双方の事務所に確認してもはっきりとした答えは言わない。番組も降りる、降りないの話が伝わってきたが、結局は夏目の事務所に有吉が謝罪にいってこの話はジ・エンド。すっきりしないうちに日刊スポーツが「事実誤認でした」と報じた。

伊東 有吉もマスコミをかわすために、芸人仲間のマンションを転々としたようです。ところが人望がないせいか、こぞってマスコミに「有吉さんが来てます」とリークされていた。写真週刊誌に直撃されて、「なんで俺の居所がばれるんだろう」って。そりゃあんたの周辺が情報を流しているからでしょうが(笑)。

ミスターX とくに夏目は“芸能界のドン”と呼ばれる事務所社長のお気に入り。有吉は速攻で謝罪したから許されたものの、あと2、3日謝罪が遅れていたら、芸能界から“消されていた”可能性がある。(後編につづく)

(伊東北斗)

前人未踏「プリズンコンサート」400回──Paix2(ペペ)の旅はまだまだ続く

取材を受けるPaix2の二人
Manamiさん
Megumiさん
千葉刑務所での400回記念公演を終えて深々とお辞儀をするPaix2の二人

今回の取材は東京都内からワゴンでコンサート前日に千葉刑務所で設営と音合わせを行い、同日の夕食もご一緒させて頂いた。お二人はアルコールは嗜む程度にしか召し上がらないが、食欲は旺盛であった。

TVのインタビューや記者会見で2日の間に彼女たちが何度も強調していた言葉は、
「プリズンコンサートをするからには、『良い心のスイッチを押す』ことをしないと、やっている意味がないなと思いながらいつもステージに上がっています。ステージに上がるからには何かが皆さんの心にとどまって、社会に出る良いきっかけになるものをやらなければ意味はないなとずっと考えています」(Megumiさん)

「規則の中で思いを伝えていかないといけないので1時間ですけどエネルギーは凄く使うんですね。だから終わったあとは、いい意味でかなりの疲労感がありますね」(Manamiさん)

「言葉は出せないので、表情からよみとるしかないんですけど皆さんの表情の中からその人の人生を垣間見ることがあって、貴重な体験をさせて頂いているんだなぁと感謝の気持ちがあります」(Manamiさん)

「プリズンコンサートは心のキャッチボールやっている面があるので、皆さんの表情を見ないと、どういう言葉をかけたらいいのかわからないんです。最初の頃は皆さんも緊張感があるから、こちらも固くなっていたんです。でも回数を重ねるうちに皆さんの表情を読み取ることができるようになって、こちらにも余裕が出てきたのでコンサートが終わる頃には皆さんの表情が変わるのが感じられるようになりました」(Manamiさん)

「ステージに立っていると、そこから話しかけただけでも『上から目線』な距離感になるんです。それを無くすためにコンサートの中だけでも同じ気持ちになれるように心がけています」(Manamiさん)

ステージ上の二人は歌うだけでなく、語りも交え、しかも刑務所ならではの用語(報奨金、領置金、願箋)を交えたトークで場を和ませる。そして必ず鹿砦社から出版された『逢えたらいいな』に収められた、受刑者の家族からのメッセージが読み上げられる。内容から察するに、かなり重い罪を犯した受刑者の娘さんが初めて父親の面会に刑務所を訪れた際のエピソードだ。このエピソードを通じて受刑者の皆さんに、社会へ出ることの心の準備や、再犯を犯さない気持ちを喚起したいとお二人は考えているそうだ。

「400回は長かったような気もしますし、あっという間だった気もします。最初は30回が目標だったんですが、それが50回、100回となって。でも初期から回数だけを目標にはしていなかったのが良かったのかと思います」(Manami)

「はじめて1年くらいした時に、私たちの第一回のコンサートを見てくださった方が、出所されて、手紙を持って見に来てくれたんです。それでわざわざ会いに来てくれる下さったことで、ただ楽しませるだけじゃだめだと思って、メッセージをより込めるようになりました。感想文を頂きますが、それ以外に被害者の方からもメッセージを頂くことがあります。その中で私たちも色々考えて伝えるメッセージどうしたらいいか、追っかけて来ました」(Megumi)

Manamiさん

Manamiさんは刑務所の施設や建物に詳しい。「奈良少刑(少年刑務所)は立派な建物だけど、来年で終わりになるんですよね」、「ある県の刑務所は署長さんがとても優しい方でしたが、施設管理が緩くって、これで大丈夫ですか?とお話していたら、そのあと脱走がおこっちゃって……。ちょっと気の毒でした」。

膨大な訪問経験がそうさせるのか、一目見て施設の弱点を見抜くのだからManamiさんの眼力は専門家並だといえよう。

Megumiさん

Megumiさんはハードよりも人間や各地で起こったことを詳細に記憶(記録も)している。刑務所内の人間関係や雰囲気についての洞察が深く、Paix2二人の記憶と印象を合体させると、全国の刑務所像についての立派な論評ができあがる。事実刑務所に勤務する方、あるいは法務省関係者でも全国全ての刑務所への訪問経験のある方は彼女らをおいてはいないだろう。

今回の取材を通して印象的だったのは、彼女たちのハードワークと、ハートワークだ。限られた時間と規則の中に彼女たちが重ねる思いを詰め込む作業は、常人にはまねることのできない「荒業」ですらある。

そんな緊張感の逆にこんな本音があった。コンサート前日設営を終えて、音合わせをするお二人を、お手伝いの刑務官の方々が体を揺らしながら見ていた。

「こういういイベントは貴重でしょうか」と聞くと、
「いやー自分は大ファンでしてね。楽しみで楽しみで(この間表情崩れっぱなし)。2年ぶりに逢えて本当に嬉しいんですよ。自分は刑務官向いてないのかもしれません」。
「『受刑者のアイドル』と言われていますけど刑務官にはファンがたくさんいます『刑務所のアイドル』です」
私たちにもめったに見せない刑務官の方々の笑顔は、底抜けに明るかった。

最後列には車椅子の受刑者の方々もいた

コンサートを終え、ワゴンに乗り込み東京に向かって出発したのは13:00をまわっていた。当然皆さんお腹が空いている。千葉刑務所近くのファミリーレストランで昼食をとることになった。食事をはじめてほどなくManamiさんが切り出した「終わったから言いますけど、昨夜から熱があって、今朝も38度くらいあったんです」、「え!」と片山マネージャーと私は声を挙げた。

しかし、さすがというべきか、看護師の経験と資格を持つMegumiさんは常備している薬の中から適切な薬をManamiさんに朝服用させていたそうだ。「飲んだのが8時だから、そろそろ切れてくる時間だね。一応風邪薬も飲んでおいて」と漢方薬を手渡す。食後ぐったりするManamiさんの姿を見て「インフルエンザじゃないでしょう。インフルエンザならこんなに落ち着いてないはずだから」。見事なチームワークだ。

 
 

12月13日17:00から法務大臣による表彰が行われた。大臣室で金田勝年法相は彼女らの到着を待つ間に「『元気出せよ』は何年の発売だったっけ?」と、法務省職員に問いかける。「大臣お詳しいですね」と声をかけると、「代表曲だから知っとかないと失礼にあたるからね」とかなり詳しいご様子だ。

職員の方が彼女らの到着まじかになると、インストロメンタル版の「元気出せよ」を小音量で流し始めた。お堅い印象の法務省の表彰式にしては、粋な優しい心づかいだ。

正装したPaix2のお二人が大臣室に入室して早速表彰が行われた。大臣表彰などそうそう経験するものではないだろうが、実はPaix2にとってはこれが3回目でお二人も堂々とした様子だった。

Paix2の前人未踏の旅はまだまだ続く。「プリズンコンサート」から「矯正」の大切さへの周知をも視野に入れた活動は、大きな歓声や派手な観客のアクションのない中、受刑者の心の中に輝きをともし、感涙を誘う。地道な偉業には頭の下がる思いしかない。

 

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

Paix2『逢えたらいいな―プリズン・コンサート300回達成への道のり』(特別記念限定版)
『NO NUKES voice』第10号[特集]原発・基地・震災・闘いの現場
 
商業出版の限界を超えた問題作!

ASKAさんのドライブレコーダー映像を流出させたタクシー会社の反社会性

タクシーに安心して乗れる日は来るのだろうか? 11月28日、歌手のASKA(58)が覚せい剤取締法違反で再び逮捕された(12月19日、不起訴処分・釈放)。その際にワイドショー等で報道されたタクシー内のドライブレコーダー映像はいまだに注目を浴びている。ネット上をはじめとして「映像流出は乗客のプライバシー保護の点で問題だ」との批判が噴出している。

三陽自動車交通HPに掲載された「お詫び」

件の映像を流出させたのは三陽自動車交通株式会社(東京都江東区)である。同社は取材に対し「担当者が不在で対応できない」とのことだったが、同社が所属するタクシー会社加盟団体チェッカーキャブは取材に応じ、「ドライブレコーダーは乗務員が見たり持ち出したりできるものではなく、会社の役員レベルが複数人で取り扱うものです。なので、今回の件は会社ぐるみだったと言って間違いありません。詳しい経緯が明らかになった後、映像流出に対しグループとして同社を厳罰に処す予定です」と語った。

タクシー会社全体の質に疑いの目が向けられかねない今回の事態。全てのタクシー会社が危険、というのは暴論にも思える。しかし一部のタクシー業界関係者には反社会的な面もあるようだ。暴力団事情に詳しい、作家の影野臣直氏は語る。

「ヤクザを辞めてタクシー運転手になる人は多いですよ。この前もたまたまタクシーに乗った人が元ヤクザでした。関西方面にはよく元ヤクザのタクシー運転手に出くわします。まあそんなに堅気の上司と顔を合わせることもないし、時間も選べるので元ヤクザには向いているのでは? 映画『仁義なき戦い』でもタクシー会社を経営しているヤクザが出てきましたのでやはり歴史的なものがあるでしょう」

乗り込んだタクシーの運転手が元ヤクザということはあり得るわけだ。過去には元ヤクザのタクシー運転手がタレントを脅迫したという事件も実際にあり、恐怖感はぬぐえない。またASKA逮捕報道の際に流れた映像で明らかになったように本来、安全なタクシー運行のため設置されているドライブレコーダー映像が、カップルのエッチ画像の流出など別の用途で使われることもあるから危険だ。

一般社団法人東京ハイヤー・タクシー協会は「今回の報道でタクシー業界に厳しいご意見が寄せられていることは承知しています。ただ大多数のタクシー会社は適正な業務に従事しています。お客様に安心してタクシーを利用していただけるよう一層邁進していくのみです」としている。タクシー業界全体の一刻も早いイメージの是正が待たれる。

(伊東北斗)

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千葉刑務所でPaix2(ぺぺ)プリズンコンサート400回記念公演を密着取材!

千葉刑務所を囲む高い壁
千葉刑務所正門に到着
千葉刑務所に入るPaix2のワゴン
テレビクルーと共にステージに向かう

刑務所を中心とした本格的な「プリズンコンサート」を2000年から継続してきたPaix2(ペペ)が12月10日、千葉刑務所で400回目の偉業を達成した。

かねてよりPaix2の活動に共感し彼女らの著作『逢えたらいいな』を出版していた鹿砦社は、関係各氏のご協力を得て、今回記念すべき400回目の「プリズンコンサート」に密着取材の許可を得た。

12月9日、片山マネージャーがハンドルを握るワゴンに都内から同乗させて頂き、翌日の音響設備設定とリハーサルを行うべく、千葉刑務所に向かう。助手席にMegumiさん、運転席後ろの後部座席にManamiさんが座るのが定位置だそうだ。

よほどのことがない限り、片山マネージャーがハンドルを握るが、どうしても眠い時は運転をManamiさんに変わることもあるという。これまで全国すべての刑務所を訪れ、総走行距離は120万キロを超えるそうだ。重い機材の積載と長距離の走行で車の消耗も激しく、現在のワゴンは4台目だ。

Paix2が千葉刑務所で「プリズンコンサート」を行うのは今回で5回目だ。千葉刑務所の壁面が見えてくるとManamiさんが「あ!ここ」と小さく呟いた。「やはり現場に着くと気持ちが変化しますか」と伺うと「そうですね。やっぱり気持ちが入りますね」と笑みを浮かべる。正面入口にワゴンが到着すると、明治40年に建てられた煉瓦造りの中央の柵が開き敷地内に通された。

刑務官の方々が左右から「お疲れ様です」「よろしくお願いいたします」と声を掛けて来る。

Paix2が刑務所、法務省関係者の間では既に「特別な存在」と認知されていることが、正門での応対からも伺えた。とは言え、刑務所内に通信機器(携帯電話やパソコンなど)は持ち込めないので、全員が携帯電話を門衛所に預ける。

会場となる体育館近くに駐車したワゴンに、刑務官の方々が台車を次々に押しながらやって来る。ワゴンは4人乗って快適な広さがあったけれども、その後ろにはアンプ、スピーカー、ミキサーなどコンサートで使われるすべての機材が搭載されていた。しかもそれらは寸分の隙間もなく空間を残さずに詰め込まれているので、一見するとそのような大量の荷物が載せられているようには全く見えない。

片山マネージャー、Paix2のお二人は刑務官の方々の手助けを部分的に得ながらも、三人で設営を進めてゆく。物理的かつ技術的にも目配りしなければならない緻密な重労働を限られた時間でこなしてゆく。私も何かお手伝いをしたいと思ったが、彼女らの驚嘆すべき手際の良さと、緊張感に圧倒され、ついに声をかけることができなかった。

設営後は音あわせとリハーサルも行わなければならない。Paix2の活動が単に400回という数字以上に、いかに激烈なものであったのかを設営の場面からも痛感し、そのパッションに圧倒された。会場最後部に設けられたミキサーや調整機材が置かれた机の複雑な配線を終えると、片山マネージャーの合図でリハーサルが始まった。翌日のコンサートで演奏される楽曲の順番にそって、ギターやマイク、音響のバランスをステージ上の二人は短時間で手際よく確認してこの日の作業は終了した。

本番前ステージ上の二人
受刑者の方々を前にいよいよ開演
400回記念公演を祝うパネルを背に歌うPaix2

翌12月10日はホテルを7時半に出発だ。事前にテレビ朝日とフジテレビから取材の要請があり、テレビのクルーがホテルの入り口に控えている。彼女たちがホテルを出てワゴンに乗り込むシーンから撮影を始める。私を含めた関係者はタクシーに乗りワゴンの後を追う。15分ほどで千葉刑務所正門に到着した。

既に取材許可は下りているので、この日は千葉刑務所に用意していただいた控室に通される。コンサート前の意気込みや、この日にかける気持ちをテレビ取材陣は質問するが、Paix2のお二人は、特に400回という数字に大きな思い入れはない様だ。というのも実は400回目のコンサートというのは、正確な数字ではない。過去に何度も同じ日に2回、3回のコンサートをこなした経験が彼女たちにはある。しかし、同日に複数回のステージをこなしたものも「1回」としかカウントしていないので、正確にはコンサート自体の数は400回を大きく上回る。

通常のコンサートは1時間から1時間半だが、彼女たちはその中に全精力を注ぎこむので、2回、3回のステージをこなしたあとは、気を失いそうになるほど心身のエネルギーを使い果たしたという。また刑務所の講堂や体育館には、ほとんど冷暖設備がない。そこに多い時には1000名以上の受刑者の皆さんがぎっしり席を埋めるので、夏期は当然猛烈な暑さとなる。だからPaix2は7月から9月の間には受刑者の方の体調も考慮してコンサートを行うことは控えているという。

コンサート開始午前10時が近づいて来たので、Paix2をはじめわれわれ取材陣も控室から会場の体育館に移動する。刑務所の中は建物の出入り口が必ず施錠されているので、いくつもの開錠、施錠を繰り返し、ようやく体育館に到着する。天気は快晴だ。会場後ろの入り口から入場すると、すでに受刑者の方々が着席している。この日取材陣が撮影を許可されたのは、会場最後部からだけだった。

午前10時になると、刑務官の方が注意事項を口頭で伝え、ステージに降りていた幕が上がり1曲目『いのちの理由』からコンサートが始まった。

通常、刑務所の慰問やコンサートで、受刑者の方は曲のはじめと終わりの拍手以外は一切の動きを禁じられている。横を向いてもいけないし、肩より上に手を上げることも禁止されている。もちろん私語は一切禁止だ。ちなみにこの日も受刑者の方はコンサート開始の直前まで、全員目を閉じるように指示を受けていた。

「元気出せよ」を歌い始めると、刑務所内では通常、許されないアクションが起る
400回記念公演の幕が閉じる
刑務所長から感謝状授与されるPaix2の二人
感謝状を手に

1曲目が終わるとManamiさんが「皆さん!おはようございます!」と観客席に声をかける。観客席からも「おはようございます」と控えめな声が上がる。本来「こんにちは」であっても私語に該当するので、厳密には許されないのだが、Paix2は前述の通り千葉刑務所だけで5回、トータル400回以上の活動実績があるので「特別」に挨拶や手拍子が許されるのだ。

ちなみに千葉刑務所は初犯で懲役10年以上の受刑者の方が収容されている施設だ。無期懲役の方も収容されている。だから受刑者の方の中にはPaix2を見るのが5回目という方も少なくない。

Manamiさんは「ちょっと元気ないですね。もう一回。皆さん! おはようございます!」と再度観客席に声をかける。先ほどよりかなり大きな「おはようございます!」の声が上がる。受刑者の方の中には初めてPaix2のコンサートを聴く方も当然いるので「私語」についての特別扱いが受刑者の皆さんに認識されると、徐々に拍手や手拍子も大きくなる。

この日のコンサートでは合計9曲をPaix2は歌い上げ、大拍手の中で成功裏に記念すべき第400回目、節目のコンサートは幕を下ろした。終了後控室に戻ったPaix2のお二人に朝日新聞、毎日新聞と私が20分ほどインタビューを行い、次いで、テレビ朝日、フジテレビの順でインタビューが続いた。

その間受刑者の方が退場した体育館では、あの膨大なPAやミキサーなどの後片付けを、片山マネージャーがお一人で完了していた。改めてその体力と手際の良さに驚かされた。

私は12月9日の東京出発から10日コンサート終了後東京帰着まで同行させていただいた。2日間で普段は見られないPaix2の活動のすさまじさと、人柄に接することができた。そして実はコンサートの最中にハプニングが起こっていたことを帰路知ることになる。詳細は次回報告しよう。

Paix2(左からManamiさん、Megumiさん)と二人を支える片山マネージャー(右)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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視聴率低迷続く「めちゃ×2イケてるッ!」はスポーツ番組化で延命か?

1996年から続いているフジテレビの「めちゃ×2イケてるッ!」が視聴率低迷にあえいでいる。打ち切りの噂さえ浮上しているが、真偽についてフジテレビ関係者に聞いても「その話は箝口令がしかれた」ととりつくしまがない。

未成年との淫行で姿を消した「極楽とんぼ」の山本圭壱が7月30日に登場。この結果、スポンサー数社が激怒して降り、今年の10月に「存続」がアナウンスされたが来年の春から「深夜枠」へ移動が決定的とも。30分番組となり、予算も大幅に削られることが決定したとも報道があった。視聴率としては山本が出演した回は11.9%という高視聴率をとったが、それ以降、なかなか一桁から抜け出せない。 90年代前半は、20%を簡単に叩き出していたこの番組について、スポンサーたちは「視聴率15%ではじめて回収できる」としているのだ。

「やはり山本登場は禁断の果実だった。毒がまわってきた気がする。ところが代理店主導で、この番組は基本的にはメンバーがほぼリストラされるものの、『ナインティナイン』の岡村隆史と矢部浩之がMCのスポーツ情報番組となるかもしれません」(芸能ジャーナリスト)

『Quick Japan』Vol.113(2014年4月発売号)

どういうことか。

「フジテレビのバラエティ番組は、軒並み視聴率がとれていない。なおかつ『めちゃイケー』の場合は、もうロケ、コント、素人の発掘などありとあらゆることをやり尽くしてきた感がある.岡本も後輩芸人に『もうやりたいことは全部やった』と漏らしている。主導している広告代理店の示唆もあり、「これから東京五輪・パラリンピックで盛り上がっていくし、いっそ『めちゃ×2イケてるッ! スポーツ』 にリニューアルしたらどうか」という案が急浮。月曜の深夜は矢部がサッカー番組『やべっちF.C. ~日本サッカー応援宣言~」(テレビ朝日)がありますからかぶらないよう に、五輪種目のみに特化するなど工夫がいりますけどね」(同)

ただでさえ民放でも最低レベルの視聴率にあえぐフジテレビとしては、大胆に今年、すべての番組を対象にてこ入れを開始。その先鞭だとも言われる『めちゃイケー』の改革だが、この見せしめともいえるてこ入れの背景には、3つ理由があるとテレビ関係者は指摘する。

まずは帯で放送している深夜のニュース番組「ユアタイム」の低迷。

「もはや2~3%で視聴率が推移している『ユアタイム』は、当初予定していたMCのショーン・Kの学歴詐称疑惑ショックから抜け出せず“お荷物”のまま。すでに編成や広告代理店らが番組をバラしにかかっています。そのあいた枠をなんとかして人気番組で埋めて年間視聴率の帳尻を合わせないといけない。改革第1弾として、(仮)『めちゃイケ スポーツ』をスタートさせよう というのです。MCはナイナイがやりますが,残りのメンバーはもうカットされるでしょう」(同)

2つめは「スポーツ番組にすれば低予算でも制作できる」強みがあるという。

「かつてのスポーツニュース番組『すぽると!』のスタッフのツテもあるし、ギャラがほぼ無料のアマチュアのアスリート密着もすぐにできる。またフジ系のスポーツ評論家のギャラもほかの番組と抱き合わせで発注すればそう高くない。ただでさえ低視聴率ながら武田真治や鈴木紗理奈らベテラン組のギャラが高騰して予算を圧迫。もう採算バランスが狂っているのです。ジャンルをスポーツにすれば堂々とその『累積赤字』を一気に解決できる」(同)

3つめはこれからのスポーツ日程の問題。

「これからサッカーはロシアW杯のアジア最終予選で盛り上がってくるし、フジが押しているバレーボールも全日本女子は中田久美氏が新たに監督に就任し、注目度は高い。マーケティングでも『高視聴率が期待できる』と出ている。さらにフジが押しているバスケットボールのプロリーグ「Bリーグ」の特集もここの枠に押し込める、。ナイナイが二人ともスポーツに明るいのも好材料だ」(同)

ナイナイは岡村、矢部とも大阪府立茨木西高校でサッカーに興じていたスポーツ万能型。

矢部はいまだにサッカー番組でフリーキックを蹴ったり、岡村はコントなどで運動神経抜群なところを見せており、EXILEやAKB48 に混じって特番で踊った経験もある。

「災い転じて福じゃないけど『めちゃイケー』のリニューアルはけっこうフジテレビ復活の起爆材料になるかもしれない」との声も。

フジテレビに「めちゃイケが深夜に移動してスポーツ番組になるという話が出ているが」と聞いたが「そのような情報は入っておりません」とした。果たして文字どおり「イケてる」リニューアルとなるか。

(伊東北斗)

 
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SMAP伝説の番組『SMAP×SMAP』は最終回をどう迎えるか?

「ここにきて『SMAP×SMAP』(フジテレビ)の最終回が通常のルーティーンの最後の放送日ではなく12月26日ではなく、プレ大晦日、つまり12月30日のスペシャル特番になりそうなのです」(芸能関係者)

 
SMAPアーカイブス コンサート編(ジャニーズ研究会)

関西テレビの福井澄郎社長は11月1日、秋の社長会見をでSMAPの12月31日解散に伴い、フジテレビと共同制作してきた『SMAP×SMAP』が12月26日に最終回を迎えることに「番組はいつか終わる。大きな番組にふさわしいフィナーレになってほしい」と話した。

この最終回がSMAPの5人が集う、解散の場となるとの見方も広がっていることを問われると「番組は生き物なので、こうという決めつけはしないし、私から注文はつけていません」と意味深にコメントした。「あくまでSMAPのメンバーと、現場の制作陣がこうしようぜ、という考え方でやっていただければ」と語った。

ここにきて、『SMAP』のメンバーたちは中居正広が各メンバー間の調整にはいり仲直りのために動き「最後くらい普段通りにやろうぜ」と、『エンディング』をどうするか話始めたとも。

「そのメンバーたちとの話合いでは、一緒に歌うのは難しいが、だれかビッグなゲストを交えれば、という条件がついて最後の歌のコーナーが検討されつつある。『5人だけで一緒に歌うのは難しい』という香取慎吾から出て、ゲストを呼ぶ話が前向きに転がっていったようです」(スタイリスト)

 
SMAPアーカイブス イベント編(ジャニーズ研究会)

ファンたちはツイッターで「スマスマでカウントダウン!!とかだったら嬉しい話だけど、(12月)26日ではなく前週に繰り上げ最終回とかはつらいわ」「スマスマの最終回は森くんを含めた6人で旅して思い出を語ってほしい」「最終回は事務所の後輩はもちろんのことさんまやタモリ、ナイナイ、AKBとかSMAPにお世話になった方々で盛り上げてほしいもんだ」「最後はマッチ(近藤真彦)が見たい」などなど最後のゲストに対する期待値は高まっている。

たしかにカウントダウンでSMAPが散るのは美しい。だが例年、フジテレビは「ジャニーズカウントダウン」として、ジャニーズのタレントが勢揃いして歌う年越しが恒例化。この枠をどかしてまで大晦日に放送するメリットはフジテレビにはない。

「フジとしては、現実的には、12月30日あたりに『SMAP×SMAP』の特番を放映する路線でいくでしょう。そもそもNHK籾井会長が無理くりに宣言した今回の“SAMP紅白出演騒動”は籾井会長が自身の会長再選を狙ってぶちあげた政治的なもの。水面下では、ジャニーズ事務所とNHK側の交渉が始まりましたが、ジャニーズ側が『向こう5年間、紅白の司会はジャニーズのタレントで『BSも含み、ジャニーズの冠番組を2つ作ってほしいとジャニーズ側が要望した』などとも伝えられ、いかにも『それは無理』とNHKが音をあげそうな条件が提示され『不可能』という結果となったことが大晦日にスマスマの特番が登場する憶測を広げたのでしょう」(芸能ジャーナリスト)

ただ大団円をめざす『SMAP×SMAP』の収録は、歌の共演者としてファンが納得の大物を制作サイドが呼べるのか「最終ゲストのブッキング」については今度はNHKではなくフジテレビ、とりわけ制作を担当する関西テレビのスタッフがオファーに苦労しそうだ。

 
[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

「いまから大物アーティストに年末のオファーをするのは至難の業。『SMAP×SMAP』に楽曲を提供してくれたアーティストや、海外アーティストなども含めて縦横無尽にオファーしないとならないでしょう。しかもファンが納得しないといけない」(同)

スガシカオは楽曲を提供した『夜空のムコウ』について「もう封印する」と宣言。槇原敬之は何回も「年末はゆっくりしたい」として紅白を辞退した経緯があるとされる。それではレディガガ級の大物を海外から呼びたいが、終わる番組に予算は使えない。

「いっそのことかつて出てくれたゲストを30人くらい出していっせいに歌えばいいのではないかと案も出ているが、今、メンバー間が険悪なのに出たがるアーティストは皆無。料理コーナーにフジテレビの男性アナウンサーを呼んでお茶を濁しているくらいですから。大物にオファーが断られると、またネタになるのでそれも怖いでしょう。どう転んでも茨の道になりますね」(放送作家)

フジテレビに『SMAP×SMAP』の最終回は通常の12月26日ではなく12月30日に特番で、という話が出ているが」と聞いたが「まだ決まっておりませんので」とのこと。
最後まで「SMAPの伝説の番組『SMAP×SMAP』の最後の場面をどう迎えるか」は難産となりそうだ。

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水面下で続くジャニーズ事務所とNHKのSMAP紅白出演の打開策

NHKの籾井勝人会長が定例会見(10月8日)で今年の大晦日に放送される『紅白歌合戦』について触れ、籾井会長自らSMAP出演に関し「当然、出てもらいたい」と熱烈ラブコールを送った案件にNHK職員ならずともジャニーズ事務所や関連している業界人たちが「いったいどうすればいいのか」振り回されている。

 
中居正広 MERAMERA★メラメラ★PRINCE(ジャニーズ研究会)

「水面下では、ジャニーズ事務所とNHK側の交渉が始まりましたが、ジャニーズ側が『向こう5年間、紅白の司会はジャニーズのタレントで』という条件を出した、もしくは『BSも含み、ジャニーズの冠番組を2つ作ってほしいとジャニーズ側が要望した』などとも伝えられ、いかにも『それは無理』とNHKが音をあげそうな条件が提示され、『不可能』という結果にジャニーズ事務所が誘導しているふしがある。だがここに来て、大物ミュージシャンが『共演してもいい』と名乗りを上げて潮目が代わってきている」(芸能ジャーナリスト)

名乗りをあげた「大物ミュージシャン」とは「世界に一つだけの花」を作った槇原敬之だ。今年の8月に複数のアーティストが集まるライブでKANが「SMAPが解散しちゃったら、この歌を受け継いでいくのは僕らしかいないよね」と持ちかけると槇原は「そうなんですよね。僕らしかいないんですよ」と笑顔で答えていた。

「槇原は人一倍の気遣いが評判。本当は、『SMAP×SMAP』(フジテレビ)のゲストとしてオファーが来ていたが、日程が合わず、『なにか僕で役にたてることがあれば』とスタッフを通じてジャニーズ側に伝えてあったそうです。そこでもし『槇原さんが共演してくれるなら』という条件でジャニーズ側がNHKを抱き込んで交渉を始めた。本当はかわいがっている犬と年越ししたい槇原ですが『僕をメジャーに押し上げたのは、SMAPさんだから』と共演を臭わせたのです」(同)

 
[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

槇原が作った『世界に一つだけの花』はSMAPデビュー25周年の9月9日に300万枚を突破した「お化け曲」で、槇原のコンサートでも一番盛り上がる曲の一つ。

もしも槇原が今年の紅白歌合戦にSMAPと共演すれば、91年に『どんなときも。』で、07年に「GREEN DAYS」で出演したのに続いて3度目の出演になる。好感度もあが るし、CDもまた売れるはずで、メリットは大きい。

「しかしどうだろう。『SMAP×SMAP』では、10月31日に放映された大物の松任谷由実との共演でさえ、香取慎吾が『木村君とは歌いたくない』とスタッフに主張、説得に5時間以上かかったとも伝えられる。槇原が乗り出しても、5人が同じステージに立つかどうか」(同)

「SMAPと共演するという話がありますが、今年のNHK「紅白歌合戦」へのオファーは来ましたでしょうか」と槇原の事務所にメールで聞いたが、期限までに返事は来なかった。

槇原とSMAP共演が紅白の「サプライズ」となるか。それとも紅白のSMAP出演は単なる「NHK籾井会長のたわごと」となるか。

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NHK籾井会長の紅白発言で早まるかもしれないジャニー喜多川社長の引退劇

NHKの紅白歌合戦にこだわり定例記者会見で「当然SMAPに出てもらいたい。直接交渉してもいい」と籾井勝人会長がぶちあげた件は「ジャニー喜多川社長の引退を早めた」との観測が業界で広がっている。もう今年の10月23日で85歳となった。引退を早めたのは年齢だけが理由ではなさそうだ。

 
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「実は、8月にSMAPの解散が発表される直前に、木村拓哉をのぞく4人のメンバーたちが『解散したい』という結論となったときにジャニー喜多川社長が『ユーたち、(解散は)2年待ちなよ。待たないと後悔する』と言ったとされます。この『2年』の意味は、ズバリあと2年かけて少しずつ経営から手を引いて引退する……という意味です」(芸能関係者)

ところが、予想外に解散劇の反響はすさまじく、「ジャニーズ事務所が、独立を画策した女性マネージャーだった飯島三智氏に従わずに、事務所に忠誠を誓った木村を擁護した結果、〝嫌われ者〟として世間で認知された。広告代理店からの情報によると『木村拓哉はCMに今出すとブランドの好感度が落ちる』としただけでなく、ジャニーズのタレントの番組へのブッキングへも『実は『Hey! Say! JUMP』と『嵐』以外はすべての好感度が低い』というリサーチ結果が出てしまい、この悪魔のようなリサーチ結果がジャニー喜多川社長の耳に入った」(同)

それで、ジャニー喜多川社長は側近に引退の時期を「来年秋はどうか」と相談。
「2年とは言わず、もっと早く舞台の演出もほかの人にまかせて来年秋をメドに,メリー喜多川副社長の娘の藤島ジュリー景子副社長に禅譲する気構えができたのでしょう」(同)との見方が強い。

 
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「今、ジャニー喜多川社長は確かに舞台演出であいかわらず冴えた演出を行っているが、いかんせん体がもうボロボロで入退院を繰り返している。演出に関しては、山下智久のコンサート演出も手がけて定評がある香取慎吾が裏方にまわって『ジャニーズの舞台演出をすべて担当する』という案も出ているようです」(同)

かといってジャニー喜多川社長としては弱気になっているわけでもなく「自分が唐突に死んだらジュリー藤島らが造反組を抑えられるか疑問。メリー喜多川副社長は、すでに社内的に『飯島マネージャーを追い出してSMAPをぶち壊した張本人』として事務所内の求心力はなく、自動的にジャニー喜多川社長と同時に引責となる模様。

「最近、ジャニー喜多川さんは『人事変更』のための相談を大手芸能プロの古参社長に会って秘密裏に相談しているようです。もしかしたら、ジュリー藤島が社長になったときの〝補佐役〟として、外部の芸能プロダクションから社外取締役として田辺エージェンシーの社長のー田邊昭知氏あたりを呼ぶかもしれません」(同)

ジャニーズ事務所に「喜多川社長は交代の気配はあるか」と聞いてみると「こちらではお答えできません」とした。

果たして藤島メリー社長誕生、そして大物の補佐役のジャニーズ事務所入閣の「スクープ」報道を来年の今頃、聞くだろうか。注目したい。

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