フクシマを忘れた、脱原発と原発推進の野合

「『日本維新の会』と『太陽の党』の合流にはひっくり返ったな。脱原発と原発推進の党の合併だからな」(民主党関係者)
脱原発の「みんなの党」も、合流はしないが連携を図る、という。
もはや「選挙に勝利するためになら、なんでもアリ」だ。

9月19日には、亀井静香前国民新党代表が、民主党を離党した山田正彦元農林水産相らとともに、新党「反TPP・脱原発・消費税増税凍結を実現する党」を結成した。
記者会見の中で亀井氏はTPPについて「何で(米国の)奴隷のごとく従わなくてはならんのですか」と持論を展開。また、東電の原子力発電事業、福島第一原発事故について「あんな放射能を使ってエネルギーを調達するという危険な技を使っている。事故の後、東電から官邸にきちっとした情報が上がってきましたか」と批判した。

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痴漢冤罪も始めた? 原子力ムラのあがき

東電は賠償の金をひねり出すのに手いっぱい。他の原発を抱えている電力会社も、稼働しない原発の維持費だけがかかるために赤字に転落している。
プラントメーカーや建設会社などが、その肩代わりをするなどという形で、原子力ムラのメディアコントロールは続いている。だが、独占企業で、勝手に世界一高い電気料金を取って、湯水のように金を使っていた電力会社のようにはいかない。

もっと金のかからない方法を、原子力ムラは取り始めたのかもしれない。
先日「NHK『おはようニッポン』森本アナ 痴漢で逮捕」というニュースがあった。11月14日の午後7時45分ごろから同55分ごろまで、東急田園都市線の渋谷?二子玉川間を走行中の急行電車で、女子大生(23)のブラジャーの中に手を入れ、胸を触った疑い、というものだ。玉川署によると、森本健成氏と女性は混雑する車内で向かい合って立っていた。女性が「痴漢です」と叫んで森本氏の右腕をつかみ、周囲にいた乗客の男性が押さえ込んだ。110番通報で駆けつけた警察官に、森本氏は逮捕された。

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ガレキ処理問題で考える「避難の権利」

原発問題で、意外なほど語られていないのが、「避難の権利」についてだ。
11月13日、大阪府と大阪市が開催した、東日本大震災で発生したがれき試験焼却の説明会で、「焼却反対! がれきは危険!」と叫ぶ反対運動が起こり、逮捕者まで出た。
逮捕の容疑は建造物侵入だが、会場の此花区民ホールは誰でも出入りできる公の場であり、不当逮捕の疑いが濃い。市民メディアOneness TVが撮影制作した検証ビデオを最後に添付しておくので、見ていただきたい。

橋下市長はかつての説明会で、「もしガレキ焼却後、鼻血が出ても、因果関係が証明できないので補償責任はない」と発言し、危険性を認識していることを自ら認めている。

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FM熊本に抗議、『タブーなき原発事故調書』取り上げで番組打ち切り問題

この間お伝えしているように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』『東電・原発おっかけマップ』を取り上げた高校生向けの進路情報番組『ラジオキャンパス』が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。
エフエム熊本と、その親会社である熊本日日新聞社に対して、鹿砦社は抗議の通知を送付した。

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脱原発ポーズの夕刊紙が『タブーなき原発事故調書』問題をスルーする訳

「それって、民間企業の話ですよね」
この間お伝えしているように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた、高校生向け進路情報番組「ラジオキャンパス」が、FM熊本で番組ごと打ち切りになった(FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられ、FM仙台と青森、岩手、山形、琉球放送のAM各局では、改変されずに放送された)。

そのことを某夕刊紙の記者に伝えた時の反応が、冒頭の言葉である。
「ええ、民間企業ですよ」
一瞬、彼が何を言いたいのかが分からずに、そう答える。
確かにFM熊本は、熊本日日新聞が40%以上出資する民間企業である。
どうやら、民間企業だから放送内容は自由、と言いたいらしい。

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またも支援金要請! 国に甘えまくる東電

「ここにきてまた追加融資せよと国に言う。福島に福島復興本社を作るらしいが、やることがいちいち遅すぎる。大飯原発の下を走っている活断層の検証もまだだ」と福島県民は憤る。

東京電力は11月6日、福島第1原発事故対応への追加支援を政府に要請する方針を固めた。放射性物質の除染や廃炉にかかる費用が今後、10兆円規模に達する可能性があり、単独で負担するのは不可能と判断した。

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大飯原発再稼働反対デモ撮影の市民メディアに家宅捜索

10月1日、福岡市を拠点に活動している市民映像メディア「Oneness TV」に、福井県警が家宅捜索を行い、パソコン、HDD、SDメモリーカードを押収した。
何のための家宅捜索なのか。聞けば、極めて不可解だ。

9月20日、福井県警公安課、小浜、敦賀両署の合同捜査本部は、静岡市在住の60歳の男性を逮捕した。
7月1日に起動する大飯原発再稼働に反対して、前日の6月30日には約650名の市民が集まってデモンストレーションを行っていた。
報道によれば、その日の午後3時半ごろ、その男性は、大飯原発ゲート付近で、警備会社の車両内に火のついた発炎筒を置いて車両を損壊させ、福井市の男性警備員の背中に発炎筒を押し当て左肩に約2週間のやけどを負わせ、立ちふさがった福井市の男性警備員に発火した発炎筒を振り回し、警備員室に発炎筒を投げ込み、おおい町の男性警備員のズボンを燃やした、疑い、があるのだという。

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原子力マフィアに屈しなかった、真の自由人・藤本義一が逝去

直木賞受賞作家でテレビ番組の司会やコメンテーターとしても活躍した藤本義一が10月30日午後10時18分、兵庫県西宮市内の病院で死去した。79歳だった。藤本さんの訃報を受け、落語家の桂文枝が10月31日、「低い声で話す先生にもう一度会いたかったです」とコメントを発表した。

この間お伝えしているように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた高校生向けの進路情報番組『ラジオキャンパス』が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。

藤本義一は、原子力マフィアにも屈しない、真の自由人であったことを思いおこす。
『タブーなき原発事故調書』でインタビューに応じてくださった広瀬隆は、『原発の闇を暴く』(集英社新書)で、次のようなエピソードを紹介している。

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魂なきFM熊本、『タブーなき原発事故調書』トークで番組打ち切り

『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた番組が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。
これまでお伝えしてきた通り、『タブーなき原発事故調書』は取次から委託配本拒否の扱いを受けている。心ある書店が自ら注文するのでない限り、書店には並ばない、という事態が続いている。
憲法第21条で禁止されている、検閲に等しいことが行われているわけだが、そうしたことを語ることさえもが電波で封じられるという、さらなる検閲が行われたのだ。
言論の自由、民主主義が踏みにじられている。

番組は、『ラジオキャンパス』。納谷正基氏が代表を務める、仙台市に本社を置くキャンパスネットワークが制作する、高校生向けの進路情報番組である。東北の高校生向けに始められたが、熊本、新潟、沖縄でも放送されるようになった。

納谷正基氏は長く教育に携わり、ラジオで語るだけでなく、全国を回って高校生たちや保護者に向けて進路についての講演を行っている。番組の中でも、高校生からの相談に、全身で受けて答える力強い声には、聴いていて心が震わされる。

『ラジオキャンパス』の中に、「コラコラ・コラム」というコーナーがある。教育に限らず、納谷氏が高校生たちに伝えたいことを、自由に語る。
10月28日(地域によっては27日)放送の「コラコラ・コラム」で、『タブーなき原発事故調書』および、同じく取次から委託配本拒否となった昨年刊行の『東電・原発おっかけマップ』が取り上げられた。

納谷氏は両書の内容を、原発推進に関わった東電幹部、政治家、官僚、学者などの経歴、言動が詳しくあり、そして住所と地図が載っていると紹介。そのことによって、経産省と電力会社の癒着ぶりなどがよく分かると指摘している。

住所と地図があることについて、「賛否両論あるだろう」「えげつないと思う人もいるかもしれない」と断った上で、「そのやり方でしか見えてこないものがある」「ジャーナリズムとはなにかと考えた時に、当然ありうる方法」と納谷氏は語る。
それは「組織のヒダに逃げ込むな」「個人として責任を取れ」ということであり、「上司に言われたから、会社の仕事だから、といって責任を逃れようとするのは、卑怯、ずるい、みっともない」「プルトニウムは飲んでも大丈夫といった学者は、発言の責任を取って欲しい。逃げないでくれ」と、生き方の問題として納谷氏は訴えかける。

両書が取次から委託配本拒否の処置を取られたことについては、検閲に等しく「自由と民主主義を謳うこの国にあって、こういうことがあっていいんでしょうか」と納谷氏は疑問を投げかけている。

この「コラコラ・コラム」の内容を事前に知って、FM熊本は、そのままの内容では放送できないと納谷氏に告げた。それに納谷氏が納得しなかったために、番組そのものが打ちきりになった。FM熊本に追随した形のFM秋田とFM新潟では、「コラコラ・コラム」の部分が音楽に差し替えられた。

この経緯について、筆者がFM熊本に問い合わせると、制作サイドからの伝言として、「コメントすることはない」「取材拒否」とのこと。連絡を取り次いでくれた社員は、「よけいなことを言うな」と釘を刺されたそうだ。
納谷氏の言う「卑怯、ずるい、みっともない」姿勢そのものではないか。
高校生に伝えるべき魂を持たないFM熊本から、納谷氏が番組を引き上げたのも当然である。
FM熊本の姿勢は、放送局としてこの世に存在している価値があるのかどうかまで、問われるべきだろう。FM秋田とFM新潟も、同様である。

だがもちろん、絶望の中に希望もある。
FM仙台と青森、岩手、山形、琉球放送のAM各局では、「コラコラ・コラム」はそのままの内容で流れ、高校生たちに伝わった。

納谷氏は高校生に語りかける思いを、以下のように語っている。
「僕の日々の講演活動も、そしてラジオ番組も、その動機と目的は唯一つです。それは、一人でも多くの高校生諸君へ直接語り掛けることです。そして彼ら彼女らに、未来を託すことなんです。僕らが作ってしまったこの醜く情けない社会……。この国そのものを、彼らが少しでも修正してくれることを祈って……。
なので、昨年4月からの新年度以降、今日に至るまで、全ての高校においての生徒対象講話において、それらの話に加え、謝り続けてきています。
我々醜い大人が、無責任で出鱈目な大人たちが、若者の輝く未来を汚してしまったことをです。放射能汚染という、取り返しが尽かないかも知れない恐怖の負債を押し付けたことをです」

納谷氏は、広島の被爆二世であった奥様を、若くして亡くしておられる。
そのこともあって原子力について学び、自ら勉強会も開催されてきた。

筆者の親しい友人も被爆二世で、44歳の若さで白血病で亡くなった。納谷氏の気持ちは痛いほど分かる。
被曝の影響は、人によって千差万別だ。被曝しても、元気で長生きしている方がいるのも事実だろう。
だが、命は一人一人のものなのだ。命のことを、パーセンテージで語る者たちを許せない。
その思いで、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』は作られた。

今回、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』が書店に配本されるのは、事前に心ある書店からご注文いただいた冊数を指定配本するなど発行部数の一部(10数%程度)にしかなりません。できるだけ鹿砦社販売部(sales@rokusaisha.com)に直接ご注文をお願いいたします。直接お申し込みの方には早速発送します。送料サービス/代金後払いです(冒頭の表紙写真をクリックすることで、販売ページに飛ぶこともできます)。

(FY)

 

 

『タブーなき原発事故調書』、3ページにわたって『アサヒ芸能』をページジャック

先週に引き続き、今週の『アサヒ芸能』(10月25日号)でも『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト 』が3ページに渡って紹介されている。

「事故の『A級戦犯26人』を断罪『原発発禁本』の戦慄内容を公開する!」のタイトルのもと、「いまだウソを垂れ流す御用学者は許せないッ」と大文字のキャッチコピーが躍る。

先週の東電幹部らに続き、今号では原発の安全神話を振りまいた御用学者に関する記述を紹介している。
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