屁世滑稽新聞(屁世26年10月12日)

松島みどり法務大臣は

なぜエリマキ着用で国会登壇できるのか?……の巻

全国の大きなお友だちのかたがた、ごきげんよう。
屁世滑稽新聞のお時間です。

犬エッチケーテレビの「花子とアン」は終わってしまいましたが、
こちらは終わりません。あちらは作り物のお芝居ですけれども、
こっちは現実世界のお話しなのですもの。
お話しのおばさんは、これからもますます、がんばりますわよ。

さて今日のお話しですが、このあいだの続きで、やはり永田町の
国会動物園のお話しです。

国会動物園が、先月末に再開されましたが、そこでちょっとした騒動が起きました。
ボボ・ブラジルとの名勝負で知られるプロレスラーのアントニオ猪木さんも
いまや71歳とすっかり高齢者のお仲間入りをされたわけですが、
そういう理由からでしょうか、現在は「爺世代の党」所属の参議院議員を
やっておられます。

……え? あゝ、うっかりしておりましたワ。ここまで書いて、わたくし、
間違いに気づきましたワ。「爺世代(ぢいせだい)の党」でなくて「次世代の党」でした。
老人ホームみたいなお顔ぶれなのですもの。どちらを名乗っても同じなのにね。

で、お話しに戻りますが、アントニオ猪木先生は真っ赤なマフラーを
“闘魂のシンボル”として、いつも着用していらっしゃいます。

アントニオ猪木さんは、昨(2013)年夏の参院選挙で「日本維新の会」
から出馬し、18年ぶりに政界復帰を果たしました。
しかも今回は議員名として「アントニオ猪木」を名乗ることも
許されたの。当選直後の開催された臨時国会には、もちろん
“燃える闘魂”を象徴するマフラーを着用してやってきたの。
だけど参議院規則では「襟巻は着用禁止」なので、やむなく
マフラーを外して入場したのよ。きゅうくつで理不尽な規則よねえ。
まるで出来のわるい小学校みたいだわ。

ところが参議院には、こんな規則があるのよ……。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
第16章 紀律及び警察
第1節 紀律

第207条 議員は、議院の品位を重んじなければならない。
第208条 議員は、議場又は委員会議室において、互いに敬称を用いなければならない。
第209条 議場又は委員会議室に入る者は、帽子、外とう、襟巻(えりまき)、傘、つえの類を着用し
又は携帯してはならない。ただし、国会議員及び国会議員以外の出席者にあつては
議長に届け出て、これら以外の者にあつては議長の許可を得て、歩行補助のため
つえを携帯することができる。
第210条 議場においては、喫煙を禁ずる。
第211条 何人も、参考のためにするものゝ外は、議事中、新聞紙或は書籍の類を閲読しては
ならない。
第212条 何人も、議事中、濫(みだ)りに発言し又は騒いで、他人の発言を妨げてはならない。
第213条 何人も、議長の許可がなければ、演壇に登つてはならない。
第214条 議長が振鈴を鳴らしたときは、何人も沈黙しなければならない。
第215条 散会又は休憩に際して、議員は、議長が退席した後でなければ、退席してはならない。
第216条 すべて紀律についての問題は、議長が、これを決する。但し、議長は、討論を用いないで、
議院に諮りこれを決することができる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

お読みになればわかるように、議場や委員会室では「帽子、外とう、襟巻、傘、つえの類を
着用し又は携帯してはならない」ことに決まっているの。たとえ“闘魂のシンボル”でも、
真っ赤なエリマキを着けたままでは、議場に入れないってわけなの。
これって、たとえ“日本の国家と国民のシンボル”の天皇陛下でも、銭湯じゃ、服を脱がなきゃ
洗い場に入れないのと、同じようなことよね。
……え? 同じじゃないって? こりゃまた失礼いたしました。

それにしてもこの参議院規則って、よい子たちが守らなきゃならないお行儀ごとを
細々(こまごま)と書き連ねたどこかの小学校のコーソクみたいだわ。
ここに書かれたことなんて、ふつうに礼儀が身についている大人なら、誰に言われなくても
守れることでしょ。それをこうやっていちいち列挙しなきゃ成り立たないのなら、「参議院」
なんて名乗るのをやめて「矯正院」とか「教護院」とか「少年院」に呼び名を変えなくちゃ
ならなくてよ。なかの議員センセイのお歴々の顔だけみれば「養老院」なのですけどね。
「元老院」じゃなくて「養老院」ね。
なのに行儀やしぐさが「少年院」並みだなんて、悲しすぎるわ。

さて、参議院にはこんな細々(こまごま)した規則があって、生徒さんたちは守らなくちゃ
ならないの。でもこうやって規則をながめてみると、実際の国会議事堂で、お年を召した
生徒さんたちは、実際には日常的に規則違反を繰り返していることがわかるわ。
とくに目立つのはヤジ。ちゃんと参院規則で「議事中、濫(みだ)りに発言し又は騒いで、
他人の発言を妨げてはならない」と定められているのに、まったく守られていないどころか、
今年の春にはセクハラ野次騒動がきっかけで国会での野次罵声が問題化したおりに、
安倍総理みずから答弁に立って、こう言ってヤジを擁護したほどですものね――「ヤジにも
いろいろありまして、これは議場の華とも言われる場合もありますし、正直、私も若いころは
けっこうヤジった方でございます」。……ルール違反を自慢してどうしたいのでしょうね?
これじゃ不良少年が仲間に吹聴する“万引き自慢”と変わらないわ。……やっぱり衆議院でも
参議院でもなく、「少年院」と呼ぶべきよね。

鳩山由紀夫さんが首相だったときなんか、総理大臣みずからが、議事の真っ最中にみっともない
“内職”をしていたほどですもの。
このときの新聞記事と写真を、あらためて掲げておきますわね。
————————————————————

誰へのサイン?=鳩山首相
(時事ドットコム 2009/11/26)
鳩山由紀夫首相が26日午後の衆院本会議の最中、扇子に「鳩山由紀夫」「友愛」などと書き込むのに熱中する場面があった。首相は周囲も目に入らずサインに没頭していたが、カメラを向けられると、上を見上げて思わず手で覆い隠した。
————————————————————

ご自分のファンのために議会で“サイン扇子”づくりの内職にはげんでいた、落第坊主みたいな
鳩山首相の体裁の悪さは、当時インターネット上ですぐに“絵文字”マンガにされておりましたわ。
それがこれよ。

こんなぐあいに、鳩山総理みたいに自分から率先してルール違反をやらかし、安倍総理みたいに
ヤジ暴言で無法地帯に成り果てた国会のルール無視の悪習を讃える不届き者までいるのですもの。
いっそのこと参議院規則の「規律」の定めなんて、やめてしまうのはどうかしら?
とにかく、規則をやぶることが風習になっている不良高校みたいな国会なのですもの。
ヤジを飛ばすチンピラたちが、他人の規則違反をとやかく言うなんて、チャンチャラ可笑しいと
思うわ。

ところが猪木センセイ、お可哀想に、“闘魂マフラー”のことで因縁をつけられて、
けっきょくマフラーをはずして議場に入ることになったのよ。……大人の態度よね。

★          ★          ★

……と、ここまでのお話しも、常識的な大人の目から見てじゅうぶんに馬鹿バカしいと
思うのですけど、今回は国会冒頭から、もっと阿呆くさい騒動がおきたってわけ。

この阿呆くさい事件の主人公は、なんと日本のルールをつかさどる法務大臣、
松島みどり法務大臣だったのよ。

松島みどりセンセイも、シンボルカラーは赤なんですって。「アカが大好き!」とか
「あたしのシンボルカラーは赤よ!」なんて公言したら、世が世なら特高警察に逮捕
されて拷問されて殺されちゃうわ、小林多喜二さんみたいに。……それはともかく、
みどりさんが赤をシンボルカラーにするというのは、あたかも「黒ずくめの岸部シロー」
みたいで面白いわよね。名前と正反対の色を好む心理状態というのは、どういうもの
かしら? あまり赤いものばかり身につけて「赤色」を強調しすぎると、選挙のときに
「松島アカ」って書く人がふえて、無効票ばかりで落選するかもしれませんわね。
よけいな心配ですけれども……。

さて、松島みどり法務大臣は、このたびの国会に、規則で禁じられている真っ赤な「襟巻」を
着けて登場したのです。当然、彼女の襟巻すがたをみた議員たちが、そのルール違反を咎(とが)め
ましたが、この法務大臣は奇妙キテレツな反論をして、開き直ったのでした。


自民党の松島みどり議員については、大臣に任命されて
参議院規則で着用が禁じられているハズのスカーフを
着けて登壇することが許されたのでした。これは後進国の
政界にありがちな、理不尽なえこひいきなのでしょうか?
……いいえ。たぶん違います。彼女にかぎっては、この格好
で国会登壇しても許されるのです……動物愛護の精神ゆえに。

なにが 馬鹿バカしいって、彼女の言い分ほど可笑(おか)しなことはないわ。
騒動後の記者会見で、松島みどりさんは、自分は猪木議員のような「マフラー」ではなく、
「スカーフ」を着用しているのだ、と主張したうえで、こんなふうに自己弁護したのよ。

「女性が洋服にセットで付いているスカーフを巻くことは、(参院規則にある)
『外套および襟巻の禁止』にはまったく当たらない。日本の女性のファッション
からスカーフというものを全部追放したいとおっしゃる方なら、そうでしょうけど。
(猪木議員がトレードマークにしており議場で外さざるを得なかった)マフラーは
だめですよね。女性のファッションのためのスカーフとマフラーは違う。」

この反論の意地の汚さと、あまりの無知蒙昧(もうまい)ぶりには、呆(あき)れてしまうばかりだわ。
「スカーフ」もやはり立派な「襟巻」だということを、法務大臣はご存じないのかしら?

ご参考までに、「襟巻」のことを英語でなんと言うのか、ここに列挙しておくわね。
—————————————-
「襟巻」を意味する英単語
(典拠:研究社リーダーズ英和辞典)

【1】muffler〔マフラー〕:マフラー, 襟巻, 首巻 (【4】のSCARFを参照); 《古》 《顔をおおう》ベール, スカーフ; 二叉手袋 (mitten), ボクシングのグラブ
【2】neckerchief〔ネッカチーフ〕:首巻, 襟巻, ネッカチーフ.
【3】neckpiece〔ネックピース〕:《毛皮などの》襟巻; 《甲冑の》首隠し, 喉輪(のどわ).
【4】scarf〔スカーフ〕:スカーフ; 襟巻, マフラー; ネクタイ (necktie, cravat); 【軍】 飾帯, 肩章 (sash); テーブル掛け, ピアノ掛け《など》; 《古》 【英国教】 頸垂(けいすい)帯《祈祷の際に牧師が着用する黒の長いスカーフ》
【5】wrap〔ラップ〕:包み, 包装(紙), 外被, おおい, ラップ, 肩掛け, 襟巻, ひざ掛け, 外套; 毛布
—————————————–
これを見ればお分かりのとおり、マフラーもスカーフもネッカチーフも「襟巻」なのよ。
それにしても松島みどりセンセイは、「日本の女性のファッションからスカーフというものを
全部追放したいとおっしゃる方なら、そうでしょうけど」などという、まったく論理性のない
言いがかりを、どうして言ってしまったのでしょうか? 40年前のウーマンリブのゲバルト
闘士じゃないんだから、こんな捨て台詞を吐くこともないでしょうに……。これってヤクザ語
に翻訳すると、こんな含蓄をもつのでしょうね――「ワシを責めたら日本中の女を敵にまわす
ことになるデぇ、ワレ!」

★          ★          ★

……と、まあ、たかが参議院の規則とはいえ、この法務大臣にかかったら、そんなもん
端(はな)から無視なのですからコワイものです。
規則や法律を、自分の都合でどうにでもネジ曲げる法務大臣……。腐りきったニッポンに
ついに最凶最悪の法務大臣が出てきましたわ。今年の夏はハリウッド版ゴジラ映画が
大ヒットしましたが、国会動物園にもゴジラ並みのバケモノが発生した、ということでしょう。

でも、私はこうも思いますの。
衣服はからだから着脱可能なアクセサリーにすぎません。
その意味では、たとえば「かつら」は脱いだり、かぶったり出来るわけです。
けれども地毛だと着脱するのは無理ですわ。

松島みどり法務大臣の真っ赤なエリマキが、彼女のからだの一部だとしたら……。
からだの一部なら着脱なんて出来なくてよ。

きらびやかなエリマキをもつ動物として、みなさんはエリマキトカゲをご存じでしょう。
オーストラリアの北部と、その北にひろがるパプアニューギニアの南部に暮らしている
イグアナの仲間です。そういえば、イグアナの形態模写で知られるタモリさんは
郷里の福岡に移住されるそうよ。「笑っていいとも!」で一世一代の富を築き上げ、
虚飾の人間関係にも飽き、東京そのものだって最近ではデング熱や、舶来の毒グモの
セアカゴケグモや、さらに加えて福島方面からいろいろな形で入り込んでくる放射能汚染物質
のせいで生活環境が劣悪化していますから、“最暗黒の東京”を見限って落ち着いたところに
引っ越すというのは、人として賢明な選択だと思うわ。


みなさんはエリマキトカゲをご存じですか?
今からちょうど30年前、三菱自動車のテレビCMに、豪州原産の
珍獣エリマキトカゲが登場して、日本では国民的な人気者に
なったのでした。
—————————————————–

★エリマキトカゲが主役の、三菱ミラージュのCM

あゝ、イグアナじゃなくて、エリマキトカゲの話でしたわ。
エリマキトカゲは、いまから190年ちかく前に大英博物館の動物専門学芸員だった
ジョン・エドワード・グレイさんが正式な学名をつけたの。動物分類学では
「クラミドサウルス・キンギイ(Chlamydosaurus kingii)」というのよ。
英語では「フリルド・ネック リザード(Frill-necked lizard)」と呼ばれてきたの。
日本語になおせば「首をフリルで飾ったトカゲ」、文字どおり「襟巻とかげ」という意味よ。

そのエリマキトカゲの変種が、なんと日本の国会に現れたようなの。
この珍動物には、「クラミドサウルス・ミドリイ」という学名がつけられたわ。


これは貴重な映像です。エリマキトカゲの亜種「クラミドサウルス・
ミドリイ」です。現在、東京永田町の国会動物園に収容されています。

エリマキトカゲの「ミドリ亜種」は本来は大自然のなかで暮らす動物ですから、
不健康な国会動物園に入れておくのは、可哀想だと思うの。
人知れぬ野原で気楽な暮らしをするのが、野生動物のしあわせだと思うの。


エリマキトカゲの「ミドリ亜種」が、エリマキを広げて
疾走しているところです。エリマキトカゲはめったに
こうした疾走をしません。生死を分ける危機的状況のもとで
命がけで疾走するのです。

……そういう事情ですから、エリマキトカゲの襟巻をむりやり剥(は)がして
動物園の大型オリに入れる、というわけにはいきません。
動物愛護の精神に反しますからね。

★          ★          ★

それにしても国会動物園というのは奇妙なところね。
どうせ服装規定をつくるのなら、日本の国会なのだから、男子は羽織袴(はおりはかま)、
女子は晴れ着を「制服」にすればいいと思うの。国民の代表である議員さんたちが
率先垂範(そっせんすいはん)して和服を着れば、もうそれだけで生糸生産から始まって
和服屋さんに至るまで、和服の生産・流通・販売にたずさわる人々が安心して生業を
営めるし、髪結いさんや着付け師さんのような和装のプロフェッショナルたちの生活も
安定するのにね。日本では大人が、それも国会議員がそういうことをせずに、成人式に
参加する子供たちと、その親御さんにぜんぶ負担を押しつけているのですから非道いものです。
それでいて「日本文化を守れ!」とか叫んでいるのだから、国会議員センセイたちの
恥知らずな愚かさを見るにつけ、オヘソでお茶を沸かしてしまいそうになるわ。

日本の国会は、本来、イギリスの議会制度をマネたものです。
イギリスでは議会のことを「パーラメント(Parliament)」というけれど、
この呼び名は、「話す」という意味のフランスの昔ことば「パルレ(parler)」に由来してるの。
だから「パーラメント」を日本語に直訳すると、まあ「シャベリ場」ということになるわね。
実際、イギリスでは「会議や交渉を行なう場」として議会が発達したわけですから。

イギリスでは裁判所や国会では、お歴々がカツラをかぶるという歴史的な風習が今も
残っているのよ。銀髪のカツラは「権威のシンボル」ということになっているから、
大事な場所でのカツラ着用は、少なくとも男子の「正装」なのです。
マナーとかドレスコード(服装規定)というのは、つまらない人たちが顰(しか)めツラして
鹿爪(しかつめ)らしく、他人に強制する“大層なもの”になっていますが、それらの
起源をさぐると案外、たわいのないものなのよ。
西洋の“権威づけのカツラ”にしても、元々は、世の中が不潔でノミやシラミが蔓延していた
時代に、頭に毛ジラミがはびこるのを防ぐため、地毛を短く刈って、人毛を編んで作ったカツラを
かぶった、という習慣から始まっているのですから。

そんなたわいのない“権威づけのカツラ”ですけれども、日本がお手本にしたイギリスで
いまだに続いている伝統なのですから、洋装好きの政治家さんたちは、いっそのこと
これも真似すりゃいいじゃない。
すだれ頭のセットで苦労しているセイセイがたには朗報ですわよ。


国会の服装規定は、さすがに後進国の議会だけあって、
問題が山積しています。議会政治の先進国であるイギリスでは
開会日に、昔のように金髪のカツラをかぶって出席するという
奇習が残っていますが、日本の国会もここからパクった制度なの
だから、イギリスみたいにカツラをかぶればいいのです。

きょうはこれでおしまい。
また今度、お話しましょうね。
では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

(屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します。
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=5035)から引用》と明記して下さい)

タブーなき『紙の爆弾』 話題の11月号発売中!

 

(屁世26年9月30日)

おい、清水!

KO大学の皆さま、原発テロ犯の摘発にご協力ください…の巻

 

ここは都内某所にある警視庁「三途の川原署」。
「三途の川」なんて物騒な名前だが、ただの警察とはちがう。
桜田門のお偉方たちが一目置く“心霊警察”なのだ。

なにしろ刑事課の捜査第一係(別称・強行犯捜査係)の刑事たちは
「ボス」こと納骨堂俊介係長を筆頭に、
念仏読誦で容疑者を必ず自白させる「拝みの寺さん」こと寺村精進警部補、
ゴリゴリと墓をあばいて隠された証拠を発掘する名人である
「墓あばきのゴリさん」こと墓石誠警部、
お経のように刑事訴訟法を朗誦する「雨ダライ猊下(げいか)」こと雨田雷警部、
新入りだが鋭い霊感で犯人を突きとめていた「摩訶浪人(マカローニン)」こと早見純警部、
そのマカローニン刑事が立ち小便中に暴漢に刺されて殉職したため
後任として同署に赴任した新人「袈裟(けさ)ジーパン」こと柴田淳警部など、
心霊捜査にめっぽう強い腕きき警部がそろっている。

都内某所の警視庁・三途の川原署。
心霊捜査の腕利き刑事たちの拠点である。

盆休みの線香の、白檀のかおりがすっかり消えてしまったある九月の朝、
“拝みの寺さん”が出社すると、すでに職場でスタンバッていたボスが
ウイスキーを舐めながら、新しい指名手配書をにらみつけていた。

寺さん 「お早うございます、ボス!」
ボス 「おう! 寺さん、本庁から手配書がきたぞ」
寺さん 「ま~た本庁が手に負えない凶悪犯ですか」
ボス 「今回は最強最悪のテロリストだぞ。これを見てみろ」

寺さん 「うわっ! 心霊的に……業が深い人相ですなあ(絶句)。で、こいつ何をしでかしたんです?」
ボス 「本庁から捜査資料が届いている。寺さん、みんなに聞こえるように大声で読んでみてくれ」
寺さん 「じゃあ、ワシじゃなくて若い奴に読ませましょう。おい! 袈裟ジーパン、これ大声で読んでくれ」
袈裟ジーパン 「おっす! こういうのは女にやらせりゃいいんっすよ! しん子はどこっすか? お~い、しん子!」
ボス 「しん子は総監の接待要員として今日は本庁づめ。ガタガタ文句いわずにオマエが読めジーパン」
袈裟ジーパン 「はいはい。読めばイイんでしょ。じゃあ読みます……。

容疑者の概略――本件容疑者である清水正孝は、慶應大学経済学部を
卒業後、東京電力に入社して資材調達などの事務屋として出世街道を
邁進し、同社の社長になった。東電の社長時代には「コストカッター」の
あだ名で呼ばれ、政財界から一目おかれていた。

……ところでボス、“コストカッター”って何すか?」
ボス 「“経費出し惜しみのケチ野郎”って意味だよ。続けろ」
袈裟ジーパン 「へいボス。
清水容疑者は“コストカッター”の異名をとるだけあり、
「大事故なんて起きるわけがない」と原子力発電所の危険性をナメきって、
出費をケチって安全確保の手抜きをしつづけた。そのあげく平成23年3月に
東日本大震災が起きると、想定しえた地震と津波で福島原発は火災と
爆発が生じて大破にいたり、膨大な量の放射性物質を野外にばらまいて
日本のみならず全世界に放射能汚染を広げた。社長の清水は、この未曾有の
環境汚染犯罪の責任を負うべき犯罪者なのである。

……なるほどボス。わかりました。清水ってのは最悪の環境テロリストですね」
ボス 「感心してないでどんどん読んでいけよ、大声で」
袈裟ジーパン 「了解!ボス。

ところが未曾有の原発公害が起こしておきながら、清水は社長の職責を
放り出して巨額の退職金を手にし、東京電力から逃亡し、系列会社に天下り
した。しかも3年前の原発公害発生当時、すでに彼は慶應義塾の「最高意思
決定機関」である評議員会のメンバーだったのだが、こちらは辞めもせずに
今も続けており、それどころか本年10月1日に行なわれる改選「評議員選挙」
に立候補して、あいかわらず慶應義塾の「最高意思決定機関」に居座るつもり
でいる。

……ちょっとボス、質問なんすけど。こんな悪党が、なんで名門中の名門であるケーオー義塾の評議員なんかやってられるんっすか? ケーオーの運営幹部たちが黙ってないハズでしょ?」
ボス 「そこだジーパン。いい質問だ。ヒントは資料のその先にちゃんと書いてある。さっさと読み進めてくれ!」
袈裟ジーパン 「へいボス。了解!

放射能テロリストの清水容疑者が慶應義塾の評議員選挙に立候補できた
のは、同塾の理事会委員たちから推薦があったからである。慶應義塾に
おいては「評議員会」が最高意思決定機関、理事長および理事会が執行部
という位置づけになっている。国政にたとえれば、慶應義塾の評議員会は
“国会”、理事会は“内閣”と考えてよい。いわば内閣の大臣たちが、
次期国会議員選挙の候補者に、テロリストを推薦したようなものである。

袈裟ジーパン 「うわぁ……エグいっすねえ。清水容疑者だけの問題じゃなくて、ケーオー義塾の上層部にはびこる組織ぐるみの犯罪ってことですか。ぜんぜんオーケーじゃねえな。オーケーの正反対だわ、やっぱケーオーだな。しかもタオル投げ込んでTKO。もう戦いようがないボロボロの試合だわ……」
ボス 「おう! ガタガタ言ってないで読み進めろ!」
袈裟ジーパン 「イェスサー! ボス!

慶應義塾の理事たちが何故、放射能テロリストを次期評議員候補として推薦したか?
理事たちの不可解な行動の背景には、理事会のメンバーの多くが、原子力マフィアに
自ら関与してきた、という事情がある。現在、慶應義塾の理事会は、塾長の清家篤の
下に、常任理事9名、他の理事24名という構成になっている。後者の24名の理事は、
半数が慶應大学各学部長など現職の学内者であり、残りの半数が慶大出身の学外者
である。清家塾長と常任理事および学外者理事が原子力マフィアに関与している。
以下に、原子力マフィアに関与していると思しき主な人物についての調査結果の
概略を述べる。

……うわっ。ここから先、調査報告が長々と続いてますぜ。ボス、端折っちゃいましょうか?」
ボス 「ダメ! ぜんぶ丁寧に読めよ、オマエも公務員なんだからさ!」
袈裟ジーパン 「へいへい了解、ボス!

まず慶應義塾の塾長で、2009年以来、慶應大学の学長でもある清家篤だが、
この人物は、原発再稼働を強硬に唱えながら政府の経済政策に感化を及ぼし
てきた。カナダの由緒ある日刊紙『ラ・プレス』が東日本大震災から半年後
に掲載した「日本:目前に迫る新たなエネルギー危機」(2011年9月26日付、
)という記事には、清家篤塾長のつぎのような発言
が紹介されている――
「国内では人口も消費も減少の一途を辿っているのだから、〔福島原発事故によって〕
今回あらたに起きた電力危機のせいで日本が誇りにしてきた大手メーカー各社の海外流出
に拍車がかかる恐れがでてきた。「これは国外流出を正当化する絶好の言い訳になる」と
言うのは清家篤教授だ。慶應義塾の大学長で、東日本大震災復興構想会議の委員も務める
この人物は、(原発災害当時の民主党)政府が決めた脱原発への方向転換を、馬鹿げた
慌て者の決め事である、と言い放った。「ドイツが(原発撤廃を)決めたんだから日本も
できる、と言ってるけれど、そんなのは大嘘だ。ドイツは今後も近隣諸国、とりわけ
フランスから電力を買い続けることができるだろうが、皮肉なことにその電力源は原子力
だからね。だが日本はそういうマネはできない。自給自足するしかないんだ」。清家教授
によれば、日本が原子力なしで何とかなると考えるのは全く非現実的なのだそうだ。
「原子力発電への依存率を減らすことは考えてもいいが、完全に撤廃するなんて考えられない」
と言うのだ。おまけにたとえ日本が原子力を撤廃しても、中国や韓国のような近隣諸国は
原発の運転を続けるのだから、その危険から解放されるわけでもない、と清家篤は付け加えた。」

……なんだケーオーって! 塾長からしてゴリゴリの原発推進派かよ。しかも韓国やら中国も原発推進だから日本で脱原発するのは無意味だなんて言ってますね。テメエの国の責任を外国におっかぶせてやがる。性根の腐った卑怯な奴ですねえ。」
ボス 「おう! こういうふうに、世間の強い奴におもねって学問をねじまげる奴を“曲学阿世の徒”って言うんだ。学者といえども油断はできねえぜ。警察官たるもの、油断は禁物だ。」
袈裟ジーパン 「塾長からしてこんな調子ですか。これじゃケーオー義塾じゃなくて、ケーオー未熟ですね(笑)」
ボス 「…だな(笑)。慶應って医学部なんかは私学の雄ってことで、いちばん入試の偏差値が高かったわけだが、塾長からしてこんな偏屈な奴なんだから、癌なんかになって慶應病院に入院したら大変なことになるかもな。世間的には“名医”だけど実は何かのカルト信者で、そんな奴が主治医になって患者はみすみす殺されるかもしれないぜ。」
袈裟ジーパン 「ボス! それに30年早く気づいていたら、あなたの人生は大きく変わったかもしれませんよ。」
ボス 「な~に意味深長なこと言ってんだよ。無駄口たたいてないで、調査報告を読み進めろ。」
袈裟ジーパン 「ヘイヘイ。了解です、ボス!

慶應義塾の常任理事である清水雅彦は、同大の経済学部教授で産業研究所所長
でもあるが、核燃料サイクル開発機構の「高速炉・燃料サイクル課題評価委員会」
メンバーとして活動してきた。同じく常任理事の國領二郎は、経営情報システムの
専門家で総合政策学部の教授であるが、電力会社や電気メーカーが結集した「次世代
電子商取引推進協議会」の特別会員である。同じく常任理事で薬学部教授の増野匡彦
は、中国や近隣諸国からの輸入冷凍食品に含まれる人工および自然放射性核種の測定
を行なってきたが、国産食品の放射能汚染に関しては見て見ぬふりをしている。

……理事たちも原子力については、原子力マフィアの業界などと危うい関係にあるということですか?」
ボス 「…だな。産業政策とか放射線とか、そういう方面のことを専門にやってれば、どうしてもマフィアとの接触は出てくるわけだが、問題はそこでどんな態度をとるか……ってことだ。警察だって刑事やってりゃ日常的にヤクザと接するわけだが、だからってヤクザになるわけでもないだろ。」
袈裟ジーパン 「……って本当ですか?(笑) 半分ヤクザの刑事だっているじゃないですか。……まあ、ここ三途の川原署は、俗世を離れた線香くさいデカの吹きだまりになってるから、ヤクザとつるむような俗っぽい刑事はいないでしょうけど(笑)」
ボス 「この野郎、無駄口たたいてないで読みすすめろ。掛け合い漫才やってんじゃねえんだぞ!」
袈裟ジーパン 「ハイな了解、ボス!

慶應義塾理事会の理事に関しても、学外者の理事には、東京電力と
ひとかたならぬ関係をもつ者が少なからずいる。まず理事の勝俣宣夫
であるが、彼は「産業界の勝俣三兄弟」の一人である。兄弟の勝俣孝雄
は新日鉄の副社長、勝俣恒久は東京電力の会長に他ならない。同じく
理事の菊池廣之は極東証券(株)の代表取締役会長であるが、極東証券は
三井グループと親密な企業であり、同じ三井グループを通じて東京電力とも
浅からぬ関係がある。すなわち極東証券は1990年10月に三井グループ主要
各社の資本協力を得て資本増強を行なった事があり、それ以前にも主力銀行
の三井住友銀行(旧三井銀行)と業務提携を締結していた。一方、東京電力
も、三井住友銀行が旧三井銀行の時代から融資団(旧興銀・旧三菱銀ほか)
の主要メンバーである。さて小林陽太郎であるが、彼は慶應義塾の理事である
のみならず、経済同友会の終身幹事(元代表幹事)で、財団法人朝日新聞
文化財団の理事なども務めている。この経済同友会については、東京電力
がらみで注目すべき事件が起きたことがある。2002年9月3日、当時の東電の
社長だった南直哉が、経済同友会の副代表幹事を辞任した。理由は1999年
9月14日に発覚した関西電力の、高浜原子力発電所三号炉に使用予定だった
英国製ウラン・プルトニウム混合燃料(MOX燃料)ペレットの寸法データの
改ざん事件と、同月30日に起きた東海村JCO核燃料加工工場での臨界事故である。
いわゆる「バケツ臨界事件」として知られる後者の事故は、バケツに入れて作業
していたウラン溶液が目の前で臨界を起こして大量の中性子が発生し、それを
じかに浴びた作業員は2名が死亡、1名が重症となっり、被曝者は667名に及んだ。
原子力業界で相次いでおきた極めて悪質なこれらの事件は、経済同友会の重要
ポストにいた南直哉・東電社長の面目をすっかりつぶしてしまい、彼は急きょ、
同友会の副代表幹事を辞任するはめになったのである。この不祥事について、
南直哉は当時つぎのように発言していた――「原子力はすべてつながっている以上、
法的な責任は別として道義的な責任は電力会社にもある。私自身もJCO、そんな
企業があったか、という認識だった。臨界事故が起こるような重要プロセスを
任せていたというのにうかつだった。原子力への不信感が強まっていることを含め、
その責任は電力会社にある」、「JCOの臨界事故、MOX燃料データ改ざんは、原子力
に対する国民の不信感を増幅した。原子力産業全体の安全に取り組む」。
小林陽太郎は同友会幹事として、南副代表幹事の辞任を苦々しい思いで発表し、
記者たちの質問に応対したのである。それから9年後に福島原発の火災爆発が起き、
東電・清水社長のずさんな経営が露呈したわけだが、母校である慶應義塾の理事で
ありながら、その清水正孝が評議員で居続けることを黙認してきたのである。
慶應義塾の理事でありながら、清水の評議員留任を認めてきたという意味では、
佐治信忠も同様の責任があるだろう。佐治はサントリーホールディングス代表取締役
社長で、関西公共広告機構に起源をもつ公益社団法人ACジャパン(2009年の改称前は
「公共広告機構」)の理事長でもあるが、福島原発災害のあおりで東京電力が2012年
4月から電気料金を値上げすることを決めた時は、「東電にも事情はあると思うが、
あれだけの事故を起こして、当たり前の顔をして値上げしますというのは遺憾。
自らのコスト削減努力など、説明責任が欠如している」と苦情を公言したのである。
ところがその東電の社長が、佐治の母校でもある慶應義塾の評議員で居座り続けて
いるのに、それは黙認している。けっきょく佐治信忠の関心は電気料金の値上げで
自社の経営に迷惑がおよぶという、利己的なものにとどまっていたのである。

……いやあ、実にロクでもない理事ばかりですねえ。やっぱりノックダウンのKO大学だわ(笑)」
ボス 「おう! 今回は稀代の放射能テロリストを、慶應義塾の幹部たちがグルになって庇護(ひご)しているってことだ。」
袈裟ジーパン 「そこまでは了解しましたが、なんで警視庁心霊セクションのウチらに、この捜査が回ってきたんです?」
ボス 「それなんだけどさ。ゴリに慶應大学の念写をさせたら、トンデモない未来が写ったんだよ。この写真、見てみい。」


ゴリさんが念写した慶大日吉キャンパス。中央道路のむこうに原発が立ち並んでいる。

袈裟ジーパン 「なんじゃ!これは!! こ、これはケーオー大学日吉キャンパスですね。中央道路の有名な銀杏並木だ。……むこうに見えるのは……ゲゲゲっ、原発じゃねえか!」
ボス 「道路にも横断幕がかかってるだろ。福島の原発銀座みたいに……」
袈裟ジーパン 「あっホントだ! “原子力、正しい理解でゆたかな暮らし”って書いてある。ダっせえ(笑)。しかも大嘘じゃねえか(笑) ……ボス! これが慶應大学の未来の姿なのですか?」
ボス 「…だな。ゴリの念写って当たるからな。摩訶浪人がウチに赴任してきたときも、ゴリはさっそくあいつが殉職した殺害現場を念写してたほどだから。」
袈裟ジーパン 「なんじゃ!それは!! ……ということは、俺たちが殉職するかどうかも、ゴリさんは念写で死亡現場を写してあらかじめ知ってるってことですか?」
ボス 「それは企業秘密だから言えない。大体そんなこと知ったら、おめえの士気が下がるだろ。」
袈裟ジーパン 「なんじゃそりゃ? イヤなこと言いますね。まるで俺たちテレビドラマの『太陽にほえろ』みたいじゃないっすか。」
ボス 「雑談はともかく……としてだ。慶應に巣くう原発マフィアを放置していたら、とんでもないことになるってわけだ。」
袈裟ジーパン 「そんなこと、霊界の福沢諭吉さんが知ったら草場の陰で号泣するでしょうね。」
ボス 「…だな。実際、ゴリが三田キャンパスで強烈な霊感を感じて“幻の門”のまえで念写したら、この大学の情けない未来が写ってしまった。……それがこの写真だ。」


慶大三田キャンパスの「幻の門」。ゴリさんの念写によれば、近未来には三田キャンパスが核廃棄物貯蔵所に成り果て、門前に「放射能危険!立ち入り禁止」の標識が掲げられることになるらしい。なおゴリさんはこの念写の最中に、悔し泣きする福沢爺の思念を感じていたという。

袈裟ジーパン 「これは凄いですねえ。三田キャンパスも将来はこんなみっとない姿になっちゃうのか……。福沢諭吉の怨霊も出てますねえ。」
ボス 「そりゃ出るわな。せっかくの慶應義塾が、不心得者たちによって核汚染の墓場になるとすれば、極楽往生なんてしてられないもんな。」

ゴリさん 「ただいま帰りました。ボス、とんでもない写真が撮れましたよ!」
ボス 「おう、ごくろう! …で、今度は何が撮れた。」
ゴリさん 「昨晩から強烈な霊感を感じてまして。
日の出前に、吸い寄せられるように三田の慶應大学に向かいました。で、東館のまえで手が勝手に動いてどんどんシャッターを切っていくんです。」
ボス 「死霊に憑依されていたんだな。」
ゴリさん 「そのときは意識が飛んでいて……。で、気がついたらこんな写真が撮れていました……」


慶應義塾大学東館の正面に刻まれているラテン語で書かれた福沢諭吉の格言。「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という意味。


ゴリさんが霊的憑依状態で撮った東館の写真。壁面から血が噴き出していて、福沢の格言が真っ赤になって浮き出ていた。ラテン語で「地獄は地獄を呼ぶ(ABYSSUS ABYSSUM INVOCAT)」と書かれていた。

ボス 「うわっ! 禍々(まがまが)しいな。なんだこれは?_」
ゴリさん 「上の写真は最初に撮ったものです。ふだんの状態はこれです。横文字が刻んでありますが、これラテン語で『天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず』っていう意味です。」
ボス 「おう! 福沢諭吉の有名な格言だろ。……で、下の写真は?」
ゴリさん 「わたしが憑依状態で撮ったものです。赤いシミは血痕だと思います。ふだんと違う文字が浮き出ています。怒張……といった感じです、」
ボス 「で、こっちの横文字はどういう意味だ?」
ゴリさん 「ラテン語で『地獄は地獄を呼ぶ』という意味だそうです。」
ボス 「どういうことだ?」
ゴリさん 「ふつうは道徳的な“たとえ”として語られる警句です。いったん悪の道に踏み出したら、どんどん悪に深入りしていく、という意味でしょう。」
ボス 「麻薬中毒みたいだな。」
袈裟ジーパン 「マフィアの人づきあいも“地獄は地獄を呼ぶ”の類でしょう、」
ボス 「おうジーパン。オメエ、若いくせに知ったようなことを言うじゃないか。」
ゴリさん 「でもこの格言を文字どおりに読めば、慶應大学は悪の道に踏み出したら地獄まっしぐら……ってことですな。」
ボス 「恐ろしい話じゃ……」
ゴリさん 「くわばらくわばら……」
袈裟ジーパン 「オレら警察がどうこうする……って次元を超えてますよね。慶應義塾はこれを自分で始末できなきゃ地獄行きってわけだから。」
ボス 「……だな。」

(屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します。
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4853)から引用》と明記して下さい。
この記事で言及された「調査報告」の内容については事実ですが、三途の川原署の
刑事たちの会話は、屁世滑稽新聞記者がトランス状態で受信したものです。)

 

(屁世26年9月28日)

ヤクザもナチスも“入る知っとら~!”【その2】

FOOL-JAPAN内閣でプリクラ騒動……の巻

 

ある日の“国会女子”花子ちゃんと舞ちゃんの会話――

花子ちゃん 「ねえ舞ちゃん、国会にプリクラあんの知ってる?」
舞ちゃん 「えっ? マジ? ウチら国会女子って国会のことはぜんぶ知ってるってタテマエだけど、それ初めてきいたわ」
花子ちゃん 「あたしもきのう知ったんだヨ! マジくやしい!」
舞ちゃん 「そんなン、このあいだ施設見学いったときになかったジャン! ウチらの調査力、まだまだってことか……」
花子ちゃん 「パパがおしえてくれたの」
舞ちゃん 「どのパパ?」
花子ちゃん 「毎週火曜日専用のパパ」
舞ちゃん 「あ……あの、いつもシャツの襟(えり)たててる“すだれ頭”のオジサマね(笑)」
花子ちゃん 「そうそう(笑)。 でさ、火曜日のパパから、そのプリクラっていうのを何枚かもらったんだけど~。それがヒドいの(笑)」
舞ちゃん 「どれどれ。見せてよ」
花子ちゃん 「ハイ、まず1枚目」


1枚目のプリクラ

 

舞ちゃん 「ぶはっ! 何これ? 何年か前に話題になったキリスト様の修復画みたいじゃん、スペインの教会の(笑)」

スペイン・ボルハ市の教会にあるキリストのフレスコ画なんだけど、

2年前の夏に「世界最悪の修復画」として有名になったわよね(右)。
それをまねて「世界最悪のメイク」を試みた美女もいるのよ(左)。
(引用元:http://acidcow.com/pics/36347-ruined-jesus-fresco-make-up-job-3-pics.html

花子ちゃん 「だれだと思う?」
舞ちゃん 「左側の女子は……ゲゲゲ! まさかサナエちゃんでは……」
花子ちゃん 「そうらしいの、パパの話だと……」
舞ちゃん 「プリクラってさあ、写真にメイクアップ機能がついていてカワイク変身できるけど、さすがにこれは……とても本人だと判らないわね。な~んか昔の少女マンガみたいじゃん(笑)」
花子ちゃん 「このプリクラから推測すると、きっと国会にあるプリクラって、メイク機能が並はずれてるんだわ!」
舞ちゃん 「国会議員の御用達だから、ウチら庶民むけのレベルじゃないほどメイク機能が強靱化されてるんだわ、きっと!」
花子ちゃん 「しかもお歳を召した淑女……がプリクラに写ると、顔面にたまり積もった“宿業”のようなものが全部修正されちゃうから、赤塚不二夫の“ひみつのアッコちゃん”みたいなツルツルの顔になるんだわ、たぶん」
舞ちゃん 「それってスゲエ強靱化だよね(笑) これからの高齢社会ではプリクラ最強ってことね。ニコンとかのカメラ会社が生き残る活路は高齢者むけプリクラだってことを、教えてくれる一枚だわ!」

舞ちゃん 「ところで花子ちゃん。右側でコメ俵(だわら)みたいの担いでるオジサンは誰なの?」
花子ちゃん 「なんかネオナチの人らしいよ」
舞ちゃん 「えっ? ナチのくせして全然迫力ないじゃん(笑)」
花子ちゃん 「そりゃプリクラですから(笑)」
舞ちゃん 「サナエちゃんの頭の上にあるのは、ドラえもんのタケコプターとか……」
花子ちゃん 「よ~く見ると自民党の党章じゃん(笑) だけどひっくり返すとネオナチのマークと良く似てるんだね(笑)」
舞ちゃん 「うん、新発見だ!」

花子ちゃん 「じゃあ2枚目のプリクラですけど。ハイ、これ」

2枚目のプリクラ

舞ちゃん 「男同士か(笑)。左側のおじさんは、さっきのネオナチの人でしょ。右側のおじさんは誰かな? 生前のやしきたかじん?」
花子ちゃん 「やしきたかじんは国会議員じゃないよ(笑)。パパの話だと自民党の西田議員だってさ」
舞ちゃん 「あっ、国会の爆弾男っていう評判のおじさんね」
花子ちゃん 「そうそう“爆弾おとこ”(笑) ……ということは頭の上で輝いている自民党のバッジに、たくさんのミサイルが向かっているってことかな?」
舞ちゃん 「いや~……生命の神秘じゃないの?」
花子ちゃん 「きゃ~! 男どうし~~(笑)」
舞ちゃん 「でもプリクラらしくていいよね」
花子ちゃん 「ん~、なんかよく見ると、新興宗教の一代目教祖と二代目教祖のマンダラみたいだわ(笑)。……じゃあ3枚目に行ってみよ~!」
舞ちゃん 「おっ! なつかしい。ドリフの大爆笑か(笑)」

3枚目のプリクラ

舞ちゃん 「あっ。これは見るからに“おとなのプリクラ”ですねえ(笑) こんな切手、ほんとうに売ってそうだわ」
花子ちゃん 「ないない(笑)。“ネオナチ国会略取記念”なんて、アナザーワールドの話だよ」
舞ちゃん 「右側の自民バッジのおばちゃんは誰かしら?」
花子ちゃん 「パパの話だと、トモミちゃんだってさ」
舞ちゃん 「こんな顔した女優さん、明石家さんまの“からくりTV”に出てたよね」
花子ちゃん 「ああ……中村玉緒さんね。番組このあいだ終わっちゃたけど」
舞ちゃん 「がはははは」
花子ちゃん 「出た! 玉緒わらい(笑)」
舞ちゃん 「“ごえん”があるってことで(笑)」
花子ちゃん 「……というわけで、最後の1枚がこれ……」

4枚目のプリクラ

舞ちゃん 「出たっ! 兄弟仁義(笑)」
花子ちゃん 「でも男どうしのツーショットって、やっぱりなんかエロいよね」
舞ちゃん 「マジにこれ“やおい”ですわ」
花子ちゃん 「うんうん、ヤマなし。オチなし。意味なし(笑)」
舞ちゃん 「これって何だか、むかしの修学旅行のおみやげの定番だった観光地ペナントみたい。国会のプリクラって、そんなに大きな写真シールをプリントするのかしら?」
花子ちゃん 「するんじゃない? そうすりゃ選挙ポスターなんか簡単に増し刷りできるし」
舞ちゃん 「それって公選法違反じゃん」
花子ちゃん 「そうか、アハハ」
舞ちゃん 「でもこれって、クミ事務所とかの神棚の下とかに貼ってそうだよね」
花子ちゃん 「アベちゃんのご尊顔つきだから、警察に踏み込まれてもオトガメなしだもんね(笑)」

舞ちゃん 「花子ちゃんがパパからもらったプリクラだけど、国会のプリクラマシンってどこにあるの? 地下食堂のそばかな?」
花子ちゃん 「それなんだけど、きのうパパにいっしょに議事堂に行ったんだだけどさ、秘密の地下通路を通って……」
舞ちゃん 「ああ、ウチら代議士グルーピーは、パパと一緒ならフリーパスだもんね(笑)」
花子ちゃん 「……でさぁ、売店関係とかトイレの付近とか、くまなく探したんだけど、そんなマシンなかったの」
舞ちゃん 「えっ?」
花子ちゃん 「なんか、パパの話だとね。議員さんが自分らでツーショットを撮って、電話で“売人”を呼ぶんですって……」
舞ちゃん 「げっ! 売人を使ってプリクラ注文するわけ? なんか覚醒剤みたいじゃない(笑)」
花子ちゃん 「プリクラマシンじゃなくて、人力で作ってるのかもね。写真館のおじさんが闇のバイトで(笑)」
舞ちゃん 「いや、逆にこれらの写真は機械じゃなきゃ作れないかも……。だってサツキちゃんのところのフォトショップ写真なんて、機械じゃ作れない職人ワザだもんね」
花子ちゃん 「そういえば、そうかも」
舞ちゃん 「これ見てよ。サツキちゃんのホームページに出ているユーチューブ番組の宣伝扉(サムネイル)なんだけどさ……」

 


「片山さつき Official Web Cite」
(http://www.satsuki-katayama.com/)に掲げられた
「Youtubeさつきチャンネル」の扉

 

花子ちゃん 「う~ん、美人だよねえ。でも……この世のものとは思えない」
舞ちゃん 「だってパソコンで画像修整くわえた改造写真ですから。その意味では“この世のもの”じゃないよ「(笑)」
花子ちゃん 「その扉をクリックしてユーチューブの“さつきチャンネル”に行ってみましたら……」
舞ちゃん 「ハイ! みましたら!」
花子ちゃん 「扉の写真はやっぱり……まばゆいばかりにキレイなんですけど」
舞ちゃん 「ハイ! キレイなんですけど!……それからどうした?(笑)」
花子ちゃん 「現実の番組にあらわれるご本人とは、かなりの落差があるようでして……」
舞ちゃん 「それがフォトショップ修正のつらい宿命なんですわ」


Youtube「さつきチャンネル」自体の扉
(https://www.youtube.com/channel/UCcLDPsTg7cMSwbqK9KSgZCw)

 

花子ちゃん 「サツキ先生、先日テレ朝の“TVタックル”に出てたけど、やっぱり本物はいろいろな意味で迫力があったわよ」
舞ちゃん 「ご自分のブログにも写真のせてたわ」

9月15日づけの片山さつきオフィシャルブログ」に
掲載されている、TVタックル収録中の先生のお写真
(引用元:http://satsuki-katayama.livedoor.biz/archives/8530155.html)

 

花子ちゃん 「サツキちゃんのブログみると、猛烈にがんばってるのが見てわかるでしょ。国会議員なんか地回り稼業なんだから、日々あちこっちの人たちと会って、神経のすり減りぶりも尋常じゃないわ。ちゃんと働いていれば顔に疲労や“宿業”が溜まってしまうのは当然の結果ってこと」
舞ちゃん 「だけど有権者の一般ピープルは美人コンテストとか歌舞伎役者えらびみたいに考えてる奴が多いし」
花子ちゃん 「だって、そもそもマスコミが“美女議員”とか“イケメン議員”とか騒ぐジャン、いちいち(笑) 民主主義を腐らせているのは、まずコイツらだよね」
舞ちゃん 「おっと花子ちゃん、パパさんの口ぶりに似てきた(笑)」
花子ちゃん 「まあとにかく、庶民大衆は美年美女に投票したがる。……んで、政治家のほうも選挙ポスターとか宣伝に、フォトショップ加工したインチキ顔写真を使いたがるのが、まあ人情だよね」
舞ちゃん 「ウチら国会女子だって、やっぱり歌舞伎役者みたいのに吸い寄せられちゃうからね(笑)」
花子ちゃん 「でもフォトショで作ったインチキ写真を出していると、現物を見た有権者が腰をぬかす……という罠が」
舞ちゃん 「いっそのこと国会議員なんか整形手術すればいいのに。そのくらいのお金はあるんだし……」
花子ちゃん 「整形手術があたりまえになったら、みんな同じ顔になっちゃうじゃない。どっかの国の美女コンテストみたいに(笑)」
舞ちゃん 「それもそうだね。フォトショで“写真整形”するのは今どきの議員にとって両刃の刀……」
花子ちゃん 「そして止めるにやめられない“麻薬”かも……」
舞ちゃん 「となると、国会議員はプリクラを作るのも“売人”が必要ってわけですか」
花子ちゃん 「まさに“国会議事堂”ならぬ“コカイン議事堂”……てか(笑)」
舞ちゃん 「山田くん、花子ちゃんに座布団一枚やって(笑)」

*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*


サナエちゃん

(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=NyT4ixnhQyw

A     ? ? ? ?Bm      ? D        ? A
議員会館の 女子トイレで サナエちゃんと とったの
A     ? ? ? ? ? ? ? Bm     ? ?D       ? ?A
せまいお部屋で 肩ならべて ツーショットで 撮ったの
A    ? ? Bm     ? ?D      ? ? A
でも 日の丸を ひろげたら 白地が茶色く なったの
A     ? ? ? ? ?Bm      D       ? ? ?A
議員会館の 女子トイレで 日の丸が 汚れたの
C ? ? ? ? ? ? A ? ? ?C ? ? ? ? ? ? ?A ? ?C ? ? ? D ? ? ?A
もう直らない 汚れは消えないの 二度と消えないの

A     ? ? ? ? Bm     D       ?A
議員会館の 女子トイレで トモミちゃんと とったの
A      ? ? ?Bm     ? ??D       A
やっぱりトイレが 好きだから ツーショットで 撮ったの
A     ? ? ? ? Bm     ? ? ? ?D    ?A
でも やっぱり日の丸 ひろげたら 案の定で 汚れたの
A     ? ? ? ? Bm      D      ? ? A
議員会館の 女子トイレで また日の丸を 汚したの
C ? ? ? ? ? ? ? ?A ?C ? ? ? ? ? ? ? ? ? A ? ?C ? ? ? ? D ? ? ?A
もう消えないの 汚れは消えないの ぜったい消えないの

A     ? ? ? Bm     D       A
議員会館の 男子便所で ニシやんと とったの
A     ? ? ? ? ?Bm     ? D      A
せまいお部屋で 肩ならべて ツーショット 撮ったの
A     ? Bm      D       A
男どうしの お約束で ションベン競争 やったの
A     ? ? ? Bm     ? ? ?D     ? ? A
議員会館の 男子便所で ニシやんと やったの
C ? ? ? ? ? ? ?A ? C ? ? ? ? ? ? A C ? ? ? ? ? D ? ??A
兄弟仁義なの トイレで仁義なの ションベン仁義なの

A     ? ? ? ?Bm     ? ??D     A
議員会館の アベ部屋で ベーヤンと とったの
A     ? ? ? ? ? Bm     ? ?D      ? ? A
マルボー歓迎の アベ部屋で 仲良し写真を 撮ったの
A     ? ? ? ?Bm    D       ? ? A
メメぐち組の 金庫番と 仲いいところを 撮ったの
A     ? ? ? ? ? Bm     ? D     ? ? ? ? A
ゲリして総理を やめたけど 兄弟仁義は 通すの
A     ? ? ? ? ? ?Bm     D     ? ? A
お通じばかりで つらいけど 兄弟仁義は 通すの
C ? ? ? ? ? ? ? ?A ? ?C ? ? ? ? ? ? ? ? ? ??A ? ? ? ?C ? ? ? D ? ? ? A
もうなれないの 堅気(かたぎ)になれないの ぜったいなれないの

 

屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します。
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4745)から引用》と明記して下さい。
なお、ここに記した内容はすべて、深酒で悪酔いしながら見た夢にすぎません。

 

(屁世26年9月23日)

ヤクザもナチスも“入る知っとら~!”

FOOL-JAPAN内閣狂い咲き……の巻

 

全国の大きなお友だちのかたがた、ごきげんよう。
屁世滑稽新聞のお時間です。

皆さんは、いまから百年くらい前の日本では、どんな人がいちばん頭が良くて
りっぱな人物だと、思われていたかご存じですか?

答えは「博士」か「大臣」だったのです。
ですから幼いうちからすごくかしこくて、学校のお勉強ができる子供は、
まわりの大人から「神童」などと呼ばれ、「末は博士か大臣か」などと言われながら、
世間の出世階段の最高のゴールに駆け上っていくものと、熱い期待をかけられたものでした。

……もっとも、「神童」などと言っても、たとえ気の良い貧乏人から危なそうな食べものを
ふるまわれても、その親切に感謝して喜んで食べ、そのせいで死ぬほどの食中毒になっても
けっして後悔しない、お釈迦さまのように慈愛に満ちた人徳の高い子供とか、
けんか友だちや悪党に左のほっぺたをぶたれたら、反撃せずにだまって右のほっぺたも
相手に差し出すような、キリストさまのように平和を好む高潔な子供は、親や学校の先生から
「バカ」呼ばわりされて叱られたわけですけどね。

そんなわけで、「神童」といっても人格の良さでなく、もっぱら頭の回転が速いだけの
子供につけられた呼び名だったわけで、おとなの世界というのはイイカゲンなものなのだと
いうことを、お小さいかたがたも、今のうちから知っておいて損はないと思いますよ。

★          ★          ★

さて現代の、屁世のニッポンは、「神童」が博士や大臣に成り上がる世の中ではなくなりました。
狸研(りけん)のオボちゃんみたいに、お父さんが三菱財閥の大会社のえらい人であれば、
まともな試験も受けずに“日本最高の科学研究所”といわれてきた狸化学研究所に
すんなりと入って、そのまんまプロジェクトリーダーになったりもできますし、
お父ちゃんや、お爺ちゃんや、ヒイお爺ちゃんが地方議員とか代議士だったりすると、
もうそれだけで、大臣になれたりするのが、屁世ニッポンなのですからね。

そんなわけで、当世では、子供のうちから小器用におとなを顔色をうかがって、お利口さんな
ことを言ったりやったりするかたがたは、「末は詐欺師か大臣か……」と心配されたりも
するという、情けのない世の中に成り果てたのです。

あゝ、こんな暗いことは、わたくしもラジオ子供ニュースでお話ししたくはないのですけれども……。

というわけで、きょうはちょっと暗いお話しになってしまいますが、大きなお友だちのかたがたも
ガマンして聞いてくださいね。

★          ★          ★

きょうのお話しは、東京永田町の動物園の檻(おり)のなかに、とんでもないお客さんが
飛び込んてきた、というニュースです。

永田町の議員会館動物園には国会議員バッジをつけた鷺(サギ)がたくさん飼われております。
そこに入り込んできたのは、「国家社会主義日本労働者党」という、ドイツのナチス、正式な名前でいうと
「国家社会主義ドイツ労働者党」をまねた、ネオナチ団体の党首だったのです。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
国家社会主義日本労働者党(NSJAP)のホームページの冒頭です。
「密着24時!日本のネオナチ」という番組の宣伝をする山田一成党首が
大写しになっています。
この番組(https://www.youtube.com/watch?v=k_pP_sc09FY)は一見の価値が
ありますわよ、なにしろ、「安倍!おまえ売国奴だホントに!」と自民党政権の
罵倒する場面から始まっているのですから。
(引用元:http://nsjap.com/jp/index.html
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

可笑しいのは、かつてヒトラーが率いたナチス党というのは、ドイツ語では正式名称を
「ナツィオナールゾツィアリスティッシュ ドイッチェ アルバイターパルタイ(Nationalsozialistische
Deutsche Arbeiterpartei)」――あゝ舌を噛みそうだワ!――といい、その略称は「NSDAP」と
言ったのですが、この日本のネオナチ団体はそれをそっくりまねて自らの略称を「NSJAP」と
称しているんですよね。……「エヌエスジャップ」ですよ(笑)
嘘だとお思いなら、ここに「エヌエスジャップ」のウェブサイト(http://nsjap.com/)を
示しますから、ご自分でごらんになるといいワ。

「エヌエスジャップ」の長ったらしい正式名をここでいちいち繰り返すのは大変なので、とりあえず“日本ナチス党”と呼ぶことにいたしましょうね。

それにしてもこの人たちは、どうしてここまでドイツの猿まねをしなきゃならないのでしょうか?
ドイツのヒトラーやナチスが大好きだ、という気持ちは伝わってくるけれども、その猿まねをするんじゃ、
ただのお猿さんですからね。
しかもその結果、自分たちを「エヌエスジャップ」などと呼ぶ始末なのですから。
「ジャップ」は日本人にとって、けっして歓迎できない軽蔑語ですからね。

なのにこの人たちは、それを海外にむけて、英語とドイツ語で発信しているのですから、
じつは日本人をおとしめたいとひそかに願っているような、悪意のある団体であるとしか思えませんわ。

さてこの“日本ナチス党”の、ヒトラーみたいな党首さんが、3年前に国会議員会館を訪れて
自民党の有力議員たちと会っていたのです。そればかりか現職国会議員さんたちとの、親密な
ツーショット写真まで撮っていたのでした。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

自民党の有力議員さんたちと“日本ナチス党”の幹部とが、永田町の議員のアジトでひそかに

親密な交流を行なっていたこの時期に、日本の政権を担っていたのは民主党でしたが、
寄り合い所帯の民主党も、やっぱり国民不在の勝手な政治をしておりました。
そうした国情のなかで、自民党の西田議員などは民主党幹部の“黒い人脈”を追いかけて、
権力悪をどこまでも追いつめる“正義の騎士”のようにも見えたものでした。
……ところがこの人も、けっきょく日本版ナチスの飼い犬みたいなものだったのですのね。

さてその“日本ナチス党”ですが、この団体のウェブサイトをみると、世に言う“過激派”だと
いうことがわかります。15年前にはアメリカ大使館に抗議行動をかけて、大使館前を「一時占拠した」
という勇ましい戦果を報じてるのよ。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
“日本ナチス党”(NSJAP)の活動報告ページには、米国大使館前を
一時占拠したという反米闘争の戦果が写真つきで報じられております。
(引用元:http://nsjap.com/jp/houkoku/
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

小泉政権時代には、ブッシュ大統領の来日反対を叫び、旭日旗や独特の鍵十字マークの旗をかかげて、
デモ行進をしていましたのよ。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
やはり“日本ナチス党”の活動報告ページです。
小泉政権時代の2003年に、ブッシュ大統領来日への反対闘争を
した報告が出ておりましたワ。
(引用元:http://nsjap.com/jp/houkoku/
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

……なかなか勇ましい過激派集団なのですが、いま自民党の総務大臣をやってらしゃる
高市センセイとか、政調会長になられた稲田センセイとか、「国会の爆弾男」と呼ばれて
恐れられた西田センセイが、こういう過激派と仲良しだなんて、ビックリですわ。

「爆弾男」なんて呼ばれているくらいですから、こういう過激派集団に同調している以上は
お互いに通じ合って、国会議事堂に本物の爆弾なんかを持ち込んで、爆発させるなんてことだって
やりかねないわね。

まして、通じている相手が“日本ナチス党”なのですから、むかしドイツのナチス総本家が
やったみたいに、自分たちで国会に火をつけておいて、「犯人はキョーサントーだ!」
などと騒ぎ立てて、対立政党をぜんぶ解散させちゃうなんてことだってやりかねないかも……。

あゝこわい。
公安調査庁とか警察庁とか国家公安委員長は、国会内に浸透しているこうした過激派勢力を
取り締まらねばならわいわネ。
頼みますワよ、国家公安委員長さん。

……ところで今の安倍政権で、国家公安委員長って誰でしたっけ?

……あゝ、山谷えり子さん……なのね。いまの国家公安委員長って。
それじゃ期待できないわネ。だってこの人、文鮮明教祖の生まれ故郷の北朝鮮を必死にテコ入れ
している韓国のカルト教団・統一教会のスジのかたですものね。(笑)

しかも山谷センセイは……なになに? 拉致問題担当大臣で、国土キョージン化担当大臣ですって?
そんなに国土を狂人化して、どうしたいのかしら?(笑)

★          ★          ★

ところで、“日本ナチス党”の山田党首と、いま自民党アベ政権の総務大臣とか政調会長に就いて
いる重鎮のかたがたが、ニコニコしながら議員会館内でツーショットを撮っていたことが
バレて、全世界に報道されたのは今年の9月になってからのことですが、この大事件について
監房腸管……もとい、官房長官のスガさんは9月11日の記者会見で、こんなコメントを出したのよ。
「(高市、稲田の両氏は、ツーショット写真を撮った男性がまさかネオナチ政党の党首だなんて)
そのような背景があるとは知らなかったわけで。だから全く問題はない!」

あ~ァ、スガ官房長官さん、あなた官房長官なんだから、ちょっとは「遺憾の意」でも表明
すればよかったのに、開き直っちゃった……(笑)。だから“ゲッベルスガ”とか言われちゃうのよ。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

★          ★          ★

ビックリすることは、まだまだありますのよ。

いまの総理駄塵……もとい、総理大臣ご自身が、最初に総理大臣になって下痢ピ~で官邸から
逃げ出したのち、歳費をもらってブラブラしていた2008年の6月に、議員会館の自分の部屋で、
“山口組の金庫番”と呼ばれるヤミ金融の帝王と写真をとっていらしたのよ。

この事件は、週刊ポスト誌が2012年10月26日号でスクープしたのですけど、当時「大臣浪人」中の
安倍晋三センセイと密会していたのは、永本壹柱(いっちゅう)さんという、なかなか日本人ばなれしたお名前の、
純白のスーツにピンクのネクタイのお洒落なおじさまでした。じつはこの人、韓国籍をもつ
日本居住者で本名を孫壹柱(ソン・イルジュ)といい、朝鮮学校で教員をしていたこともあるですって。
そういうお方が、いつのまにやら“ヤミ金融の帝王”にまで立身出世したのですから大したものだと思うワ。
このおじさま、金貸し業の登録をお持ちでもないのに金融ブローカーに数億円を貸し付けて、
それが中堅ゼネコンの架空融資事件に発展し、韓国に逃亡していたのですが、日本に再入国
したところを逮捕されたのでした。それが2012年3月のこと……。

日本のふつうの学校の先生なんかは、逮捕されるといっても痴漢とか盗撮とか万引きとか、
そういうセコい犯罪ばかりなのですが、学校の先生あがりで“ヤミ金融の帝王”にまで
出世したのですからスゴイわよネ。……きょうのお話しの最初にのべた「末は博士か大臣か」に
引きつけて考えれば、壹柱(いっちゅう)さんというのは子供の頃は“神童”だったのかもしれませんワ。
“一休とんちばなし”を、ふと思い出してしまうような、興味ぶかいお話よね。
ヤミの世界で、日本の法律の網をかいくぐって億単位をお金を動かすとなれば、それはヤミ世界の
閻魔大王のような有力勢力と仲良くなって、守ってもらうことも必要なのでしょうから、
山口組の企業舎弟くらいになっても当然ですものね。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

安倍晋三「黒い交際写真」の謀略(『週刊ポスト』2012年10月26日号32-33頁)

安倍晋三「黒い交際写真」の謀略(『週刊ポスト』2012年10月26日号34-35頁)

2008年6月に議員会館の安倍晋三事務所で撮ったスリーショット。
中央が“大臣浪人”中の安倍センセイ。
左は、米国共和党きっての保守派で進化論を否定しパレスチナにおける
イスラエルの“土地泥棒”を応援するマイク・ハッカビー議員。
右は、“山口組の金庫番”でヤミ金融の帝王として知られる永本壹柱氏。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

★          ★          ★

お小さいかたがた。
きょうはオトナの、汚らしい世界を見せてしまって、ごめんなさいね。

動物園というのは、もともと野生の動物たちを収容している場所ですから、
オシッコやウンチや野生の体臭などで、自然と悪臭がこもるのは仕方のないことよ。
今どきのお小さいかたがたは、健康で文化的で、清潔な暮らしのなかで育ってきたから、
動物園のそういう臭いがイヤだといって、熱帯動物展示館に入りたがらないお子さんも
いらっしゃるわネ。

だけど動物園の管理人のかたがたも、それではいけない、子供も大人もおおいに楽しめて
勉強の役に立ち、社会を明るくする動物園に直していかねばならない!……と頑張っているのよ。
その努力のおかげで、いま全国の動物園は、野生動物のありのままの暮らしぶりがよく見えるような
「生態展示」と呼ばれる展示のしかたに発展して、有名なところでは北海道旭川の旭山動物園
のようになってきています。

……ところがどうでしょう?
東京永田町の議員会館動物園は、いまも外からハイエナとか野良犬が入り込んで、国民の
税金で飼っている動物たちとツガったりしているのですから、ひどいものです。
それに、どんよりと悪臭がこもってしまって、議員会館動物園にこびりついてしまっているワ。
こういう不潔な動物園は、廃止せねばならないのかも。
廃止は無理だとしても、汚物にまみれたなかの動物たちを一掃しなくちゃならないのかもね。

……でも、こういう考え方もできるかも知れないわネ。
永田町の議員会館動物園は、危険動物や不潔な野獣の“生態展示”の最先端なのである……ってね。
そう考えれば、ケモノたちがどこまで汚らしく暮らせるかを、観察できる絶好の教材だと
考えることもできるわね。
……だけど、汚物を飼っておくために、国民の貴重な税金をつかう必要があるのかしら?
やっぱり疑問は残ります……。
お小さいおかたがたも、大きなお友だちのかたがたも、これは考えてみて下さいな。
東京のど真ん中の一等地に、害獣を飼っておく動物園がはたして必要なのかって……。

きょうはこれでおしまい。

また今度、お話しましょうね。
では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

 

屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します。
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4657)から引用》と明記して下さい

(屁世26年9月18日)

現世の私欲に目がくらみ、裁判長が“冥府の王プルトーン”に変身……の巻

屁世日本地獄絵図

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

面接官 「つぎのかた。……ズヅキさん、どうぞ。」
ズヅキ 「よろしくお願いします」
面接官 「ズヅキさん……“頭突き”とまた変わったお名前ですね。」
ズヅキ 「はい。先祖代々、頭突きでケンカに勝ってきた家系でございます」
面接官 「さようでございますか。そうしますと、前のお仕事はケンカ上等っていう、マルボー関係とか格闘技の業界だったとか……。(履歴書をしげしげと眺めて) あっ、裁判官だったんですね」
ズヅキ 「はい、司法の道ひとすじに、御社(おんしゃ)のご利益を拡大する方向でがんばってきました」
面接官 「公務員なのに弊社のためにひとかたならぬ便宜を図っていただき、その点では感謝しています。……で、ズヅキさんは、なぜ弊社の求人に応募なさったんですか?」
ズヅキ 「先輩のアジムラさんが御社のお世話になっており、そういうスジでわたしも、と……」
面接官 「アジムラさん、と言いますと? ……ああ! 味村治さんですね。弊社の恩人なので皆存じ上げておりますよ。
味村さんといえば、検事から最高裁判事にご昇進され、最高裁時代には四国電力の伊方原発と、東京電力の福島第二原発の建設認可取り消しを求めた二つの住民訴訟で、原発の安全性にお墨付きを与えて建設にゴーサイン下さった大恩人だ。ですから公務員をご退職後は、弊社で監査役として引き取らせていただき、いろいろお世話をさせていただきました。」
ズヅキ 「私も法曹時代には、アジムラ先輩に負けないくらい、頓死場コンツェルンに貢献してきたつもりです。ですから……ぜひとも……」
面接官 「アジムラさんはご立派なかたでした。勲一等旭日大授章を受けられましたよね。弊社にお迎えしたのは16年まえでした。私も当時はまだ新入りでしたが、大先輩にあたる方が社外監査役に就いたというので感激したものでした」
ズヅキ 「……ということは、あなたも東京帝国大学の法科卒業ですか?」
面接官 「帝大なんて、ご冗談を(笑)。そんな年配に見えますか私?」
ズヅキ 「それは失礼しました。では東大の法学部をご卒業で?」
面接官 「当たらずとも遠からずです。東京ホウケイ大学の出身です」
ズヅキ 「ちなみにどこのゼミでした?」
面接官 「はい……わたし英語が得意だったんで外人教授のゼミに出てました。デッカ・マラー教授の“カントンホウケイ論”です」
ズヅキ 「関東地方の法経問題を論じるゼミですね」
面接官 「まあそんなところです。……ところでアジムラさんは10年ほどまえにお亡くなりになりましたが、ご存じでした?」
ズヅキ 「はい。じつは先日、夢枕に現れまして、いまも冥府で裁判長をやってると自慢してましたよ」
面接官 「それって閻魔(えんま)大王のお仕事ですよね? アジムラさん、閻魔大王になったのですか?」
ズヅキ 「さあ、詳しくは知りませんが、そう自慢されていたのです」

★       ★       ★

面接官 「さて本題に戻りましょう。ズヅキさん、あなたもアジムラ先輩みたいに弊社にご貢献したとのことですが……」
ズヅキ 「はあ、東北地方の原発に北海道のやつらが建設差し止めを言ってきたんで、私はすっかりキレてしまいまして、原告団に頭突きを喰らわしましたわ(笑)」
面接官 「東北で原発建設と言いますと……ああ、青森の、あのマグロで有名なグルメの町の、オオマチガイ原発のことですか?」
ズヅキ 「ご名答! だいたい今どきは寿司のネタといえば、マグロなんて時代遅れですからね! いまは北欧の養殖サーモンの時代なんでマグロなんて時代おくれだ。それに今や時代はTPPだ! 自由貿易の時代なんですよ。近場で漁師やってるよりも、輸入ネタを買うべきなんですよ! 東北の漁師なんて廃業して、原発建設の現場で働けばいいでしょ。そっちのほうがずっと建設的ですわ。それに、まあこれは私の個人的信条ですけどね、そもそもマグロとかクジラとかイルカを捕るのが気にくわない。大きなサカナは脳みそが大きいから、立派な知能があるんですよ。マグロもね。そんなマグロを捕獲してるのは、私はぜったい許せない。だから東北のマグロ漁師を転業させるためにも、絶対にあそこに原発を建てる必要があるんですっ!」
面接官 「なるほど……それで差し止め訴訟の原告団に頭突きを喰らわせた……と」
ズヅキ 「原告なんかにゃ絶対しゃべらさない! 意見陳述なんかトンデモないですよ。裁判官は私ですからね。朕(ちん)は法廷なりっ! わたしが気に入れば、それで一件落着っ! 気に入らなきゃ、それで一件落着っ! 原告とか住民訴訟とかね、フザケるなってことですよ!」
面接官 「ズヅキさん、気合い入ってますね(笑)。……で、弊社では、どのような部門での再就職をご希望ですか?」
ズヅキ 「はい。法曹方面のキャリアを生かせる分野で、活躍したいと思います」
面接官 「承知しました。ちょうど定員が空いている部門がありますので、そちらで採用いたしましょう」
ズヅキ 「ありがとうございます。私のキャリアが生かせる職場をお与えいただき、感謝します」
面接官 「ズヅキさん、さっそく来週から働いていただけますか?」
ズヅキ 「もちろんですっ!」
面接官 「では採用いたします。ズヅキさんには福島第一原発の雑務作業をお願いいたします」
ズヅキ 「えっ? 現場作業ですか?」
面接官 「はい。だれでもできるお仕事です。そしてズヅキさんのようなお方には最もふさわしいお仕事です」
ズヅキ 「私にも名誉があります。雑務作業は納得できません!」
面接官 「いえいえ。これはあなたのような豊富なキャリアの持ち主しか出来ない作業です。若造になんて任せるわけにはいきません」
ズヅキ 「そうですか。若造にできない作業なら喜んでお引き受けしましょう」
ズヅキ 「契約成立ですね。頓死場はあなたを歓迎します!」

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

プルトくん

「地獄から来ますた。
ピカの王子様プルトくんだお!
頓死場の電気製品を買えば、
ぼくが地獄に連れて行ってあげるお!」

頓死場のテーマソング

ピカ~る ピカる 頓死場


ハゲ~る ハゲる 頓死場

ボケ~る ボケる 頓死場
F        G C
死ね~る 死ねる 頓死場
C         F
みん~な み~んな 頓死場
Dm    G C
頓死場~で 被~曝~♪

(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=pFqNnEGIDG8

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します!
画像もポスターやTシャツなどにご自由にお使いください。
ただしネットで転載や引用する場合は、
《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4607)から引用》
と明記して下さい。
なお、ここに記した内容した内容に関して、味村氏については事実情報に基づいて
いますが、それ以外は悪酔いで昼寝をしていた時にみた、ただの夢にすぎません。

タブーなきスキャンダリズム!『紙の爆弾』10月号絶賛発売中!

(屁世26年9月13日)

凍土壁づくりは大失敗!東電幹部が氷水かぶって“みそぎ”?……の巻

 

2011年3月、爆発した福島第一原発3号機を冷やすために、

自衛隊の消防車が必死で放水をつづけた。

その水をあびて謝罪の“みそぎ”をする東電幹部たち。

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 

福島原発災害の発生直後(2013年4月)から翌年5月末まで

NHK経営委員会の委員長として国民の耳目をすっかりシビれ

させることに貢献。この4月にはシビれ稼業の総本山・東電の

会長に就いた数土文夫(すど・ふみお)氏。さすがは元・

放送業界の重鎮。ふくいち原発4号機の再処理燃料プールに

トップアイドルグループを招き、和気あいあいとアイスバケツ

チャレンジを楽しんだ。

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 

YCO with 廣瀬社長 「Sorry State Survivor」

東電社長の廣瀬直己(ひろせ・なおみ)氏は、日本原子力発電と

日本原燃株式会社の取締役もつとめる原子力業界の大ボスである。

しかも小ブッシュ・父ブッシュ・爺ブッシュが三代つづけて学んだ

米国イェール大学の出身。けれども新宿高校時代には、坂本龍一先輩

に誘われてデモに参加していたこともある。坂本先輩に誘われて、

イエローケーキ・オーケストラのアルバム制作にも参加したが、

ジャケ写撮影ではかつてデモでかぶった“あぶない集団”のヘルメット

姿でアイスバケツ・チャレンジに挑むという、お茶目な一面をみせた。

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

ご隠居 「おい与太郎、おまえさんが持ってるバケツ、煙が出てるぞ!

この暑い日に、バケツに何いれて持ち歩いてんだ?」

与太郎 「あゝ、ご隠居さん、暑中お見舞いもうします。

バケツのこれ、ドライアイスです。これからちょいと田んぼに行って

ドジョウをごっそり捕ってくるんですァ!」

ご隠居 「お見舞いモウします……って、なんだおめえ、他人様の田んぼで

ドジョウを盗んでくるのか。モウします、じゃねえだろ!

もうそんなことするなよ、オトナなんだから」

与太郎 「とんでもねえや、ご隠居。ドジョウに逃げられっぱなしの

あっしですが、すごいことを思いついたんですァ~」

ご隠居 「それがバケツ一杯のドライアイスってことか?」

与太郎 「ご名答! こうやってわざわざドライアイスを買い込んだのは他でもない。

田んぼにぶちこんでカチンカチンに凍らせれば、泥んなかに隠れてるドジョウが

とり放題だ! どんなにトロい奴でも、池ごと凍らせればサカナの取り放題!

どうっすか? あっしって天才でしょ? 天才って言って下さいな、旦那」

ご隠居 「わざわいのほうの“天災”だわな。おまえさん、この暑いさなかに

田んぼにそれっぱかりのドライアイスをぶちこんで、凍るとでも思っているのかい?

……だから義務教育くらい受けておけって、おまえのご両親にさんざん言ったんだけどなぁ」

与太郎 「ご隠居、あっしを馬鹿にするんですかい? この件にかぎっては、あっしを

馬鹿にするのは日本の最高頭脳のトーダイのえらい先生がたや、トーデンのえらい

社長さまを馬鹿にするってことにシトしいんですから! 覚悟がいりますぜ」

ご隠居 「で、そのトーダイの先生とやらは、どんな仕事してるんだ?」

与太郎 「きまってるでしょ。たまごっち作ってるんですよ」

ご隠居 「馬鹿、それはバンダイだっての。じゃあトーデンでどんな会社だよ?」

与太郎 「へい、結婚式場ですァ」

ご隠居 「馬鹿、それは玉姫殿だろ」

与太郎 「だけどトーデンだってきっとお目出てえ会社にちげえねえ」

ご隠居 「なんでだよ?」

与太郎 「だって犬エッチケーのニュースで、光りもんを全国津々浦々にばらまいたって

言ってましたぜ。いまどき金貨や銀貨をほうぼうにばらまくなんて、ほんとに

ありがたい会社じゃねえですか」

ご隠居 「馬鹿。トーデンがばらまいたのは金貨や銀貨じゃねえよ。光りもんじゃなくて

ピカりもんよ。そりゃ金や銀よりも重たいウランとかプルトニウムとかを

ばらまいたけど、そんなもん吸い込んだらあの世行きだぜ」

与太郎 「極楽浄土に導いてくれるなんて、ありがてえ!ありがてえ!

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏!」

ご隠居 「おお、こいつ。習わぬお経を詠んでやがる。まったく門前の小僧だわこりゃ……。

で、与太郎よ、トーダイとかトーデンの連中が何をしてるって?」

与太郎 「へい。福島の原発の小便もれが止まらないから、ドライアイスをぶちこんで

地べたを凍らせて“氷の塀”をつくって、それで小便が海に流れ出るのを

食い止めるっていってますぜ」

ご隠居 「馬鹿。そんなことで“氷の塀”なんかできねえぜ。“地べたを凍らせて囲いを

作るんだって?”“へい”……って、そりゃ身も凍るオヤジギャグじゃねえか。

しかも駄洒落にしても馬鹿すぎるだろ。馬鹿しか思いつかねえよ、そんなこと。」

与太郎 「でも天下のトーダイとトーデンですぜ?」

ご隠居 「だったらおまえ、腹巻きにドライアイスを仕込んで寝りゃイイじゃねえか。

腹がすっかり凍りついて、小便もカチカチに凍って、寝小便せずにすむぞ。」

与太郎 「いくらご隠居でも、そんな馬鹿げた子供だましで、あっしをダマせませんぜ」

ご隠居 「ほらみろ。トーデンがやってるのはナ、“おらサの会社はがんばって対策とってる

から許してクンろ”って見せびらかすだけの、アリバイ作業なんだよ。

真夏の炎天下に、熱がこもった地べたの穴にドライアイスをぶちこんで、それで

地下が凍るなんて、本気で信じているとすれば、そりゃ正真正銘のバカだってことだ」

与太郎 「……だけどトーデンは氷水で原発を救おうとしてるじゃないですか! じっさい!」

ご隠居 「トーデンの社長とか会長は、それこそ氷水をかぶって頭を冷やすべきだな。

それに今どきは、人まえで氷水をかぶって見せびらかして、“おらサは善人でげす!”と

宣伝するような不粋なもんが流行ってるようだし」

与太郎 「氷水なんかかぶったら、脳みそがこごえ死んじまいますぜ!」

ご隠居 「だ~から~、たかだかバケツ一杯の氷水をかぶったところで、そんなことは起きないの!」

与太郎 「バケツの氷水をかぶりますか? それとも1万円寄付しますか?

それとも両方ともやりますか?」

ご隠居 「なんだそれ?」

与太郎 「いま世界じゅうで流行ってる“アス・バケツ・チャレンジ”とかいうのが、そういうルール

だってことです。ただ氷水かぶるよりも、お金がもらえてお得です」

ご隠居 「馬鹿。あす(明日)じゃねえよ。英語の“アス(ass)”はケツの穴だ。だれがケツの穴で

バケツチャレンジするんだよ? それこそ“尻にチカラ”の東京臀力じゃねえか。

それに氷水をかぶった奴が金をもらえるわけじゃないよ」

与太郎 「だけど、もしトーデンのえらい人が“東京臀力を救うためにマ~タマタ値上げしますよ。

お金をわが社に寄付してくださいね。それがイヤなら氷水をかぶって下さい。両方やっても

かまいませんよ”とか言いながらテメエで氷水をかぶって“ハイ、次はお客さん、あんたの番だ!”

って宣言したら、トーデンのお客からガッポガッポと寄付があつまるわけでしょ?」

ご隠居 「だまされて金を払う奴もきっといるから、おまえさんの言ったとおりになりそうだが、

でもそれは無限連鎖講という詐欺とおなじ手口だからな」

与太郎 「日本の頂上をきわめる学校を出て、頂上をきわめる大会社の、その頂上をきわめたエラい人が、

詐欺まがいのことをやってるとしたらスゲエこってすね。あっしは悪役ってのが好きだから

こりゃシビレちまうわ」

ご隠居 「そりゃ相手は電気屋だ、シビレることをしても不思議じゃねえや」

 

無断引用・転載を大歓迎します。

ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4469)から引用》と明記して下さい。

なお、ここに記した内容はすべて、寝苦しい真夏の夜にみた、夢にすぎません

 

日本初の脱原発情報雑誌

『NO NUKES voice』創刊号絶賛発売中!

(屁世26年9月7日付)

 

全国の大きなお友だちの方々、ごきげんよう。
屁世滑稽新聞のお時間です。

本紙ではきょうから、浮き世の皆さまが、ふと思いついて、勝手に歌詞をつけて唄っているような鼻歌、ざれ歌、替え歌を紹介していこうと思います。題して「風刺歌伝」。

「ふうしかでん」といえば、学校の国語の授業にでてきた「風姿花伝」を連想するかたもいらっしゃるでしょう。
それは六〇〇年まえの今ごろ、室町時代が始まったばかりの頃ですが、当時の演芸(猿楽と呼ばれていた)の人気芸人で、俳優で劇作家でもあった世阿弥(ぜあみ)さんが書いた“芸道の理論書”でした。

でも『屁世滑稽新聞』で行なおうとしているのは、能や狂言でもないし、その理論的ウンチクでもありません。
ふつうの人たちが作って唄うような鼻歌・ざれ歌・替え歌、とりわけ世間を風刺した、よみ人しらずの“落書き”のような歌を、世に伝えようとするものです。

鼻歌やざれ歌、替え歌は、すべての唄の基本です。人間というのは、何とはナシに唄をを生み出し、何とはナシに歌ってしまう本能があります。楽譜とか器楽演奏なんかは、それを保存したり記録したり再生するために、あとから考え出された道具にすぎません。鼻歌こそ音楽の本質、歌曲の基本なのです。

そういう意味では、鼻歌・ざれ歌・替え歌こそ、民謡やフォークソングの根源であり、本質なのです。
そういうわけですから、ここで高らかに「風刺歌伝」の開会宣言をいたしましょう。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

風刺歌伝 ~あらたなフォークソングのために~

フォークソングは、日本語でいえば民衆歌謡、もっと約(つづ)めていえば「民謡」に他ならない。人々の日常生活のなかでの喜怒哀楽、なかでも労働のつらさを嘆き、社会悪への怒りを叫び、愛する人への気持ちを歌ってきたのがフォークソングであった。

日本では、明治時代の自由民権運動のころに、「市民の自由」と「民権の獲得」をもとめる若者たち、いわゆる壮士や書生が街頭で歌った「壮士節」や「書生節」がフォークソングのルーツである。彼らは革命を訴えて街頭でアジテーション演説を行なったが、官憲に弾圧されたので、「演説の代わりとしての歌」を唄ったのだ。だから社会批判を歌にこめたこれらの歌は、当時、「演歌」と呼ばれた。

アメリカでは移民たちが祖国から民謡を持ち込み、それが現在の「カントリー音楽」に発展したが、アメリカで生まれたフォークソングの最大最強のルーツは、なんといっても黒人奴隷の労働歌に端を発するブルースである。

ところがレコード産業の登場で、「著作権」ビジネスが増長し、フォークソングは、歌の作り手……いや、何よりもレコード会社の独占的財産に変質してしまった。一九六〇年代、ボブ・ディランの登場以降に爆発的に流行し、増長した若者音楽としての「フォークソング」は、じつは民衆から金をくすねる“商材”だったのである。「フォークソング」が「著作権」最優先の財物と化し、民衆が自由に唄うのを阻んできた……。これほど馬鹿馬鹿しい皮肉はない。

本当のフォークソングを産み出し、発展させねばならない。だれでも自由に唄い、自由に作り変えて楽しむことができる歌。それこそが民衆の歌。フォークソングなのだから。

そういうわけで、この『屁世滑稽新聞』では、だれもが自由に歌えることを大前提にした「あたらしいフォークソング」を提案したい。ここに紹介する唄は、メロディも歌詞も、歌い手が自由に変えて歌ってほしい。民衆の創意と工夫こそが、ゆたかな文化を創っていくのだから。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

……さて今回は手始めに、福島原発災害を嘆く唄です。
(歌詞の上に記したアルファベットは、ギターのコードです)

*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*

雨を見たかい

G       G
ヒロシマの雨、ナガサキの雨。
D   D   G
雨! 原爆の、黒い雨
G       G
ビキニの島々、マーシャル群島。
D   D   G
雨! 水爆の、黒い雨
★———————————-
C  D     G   D  Em
雨を見たかい? 放射能の黒い雨
C  D     G   D  Em
雨を見たかい? 放射能の黒い雨
C    D    G
いのち むしばむ 雨
———————————————-★

G        G
ユーゴスラビア、ボスニア、コソボ。
D   D     G
雨! 劣化ウランの黒い雨
G         G
イラクをむしばみ、アフガンをころす。
D   D     G
雨! 劣化ウランの黒い雨

(★をくりかえす)

G        G
スリーマイルの、不気味なきざし。
D   D    G
雨! 原発事故の黒い雨
G         G
チェルノブイリの、こどもをころす。
D   D    G
雨! 原発事故の黒い雨

(★をくりかえす)

G     G
福島の雨、茨城の雨。
D   D    G
雨! 原発事故の黒い雨
G     G
東京の雨、仙台の雨。
D   D    G
雨! 原発事故の黒い雨

C  D     G  D  Em
雨を見たかい? 黒い死の灰の雨
C  D     G  D  Em
雨を見たかい? 黒い死の灰の雨
C      D   G
おれたちの、あびる雨

*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*

おそうじオジチャン
(原発リクビダートルに捧げる歌)

A
おいらは 原発 おそうじ おじちゃん
D7(またはD)  A
ふくしま 原発 おそうじ おじちゃん
E        A
被曝 しながら 仕事 する

A
朝から 死ぬほど 放射線あびて
D7(またはD)    A
いのちを かけての 汚れ仕事
E        A
被曝で死んでも 使い捨て
★——————————————–
【1】
A
1日はたらいて 8千円
A
今日もはたらいて 8千円
D7(またはD)
明日もはたらいて 8千円
A
放射能にまみれて 8千円
E          A
死ぬまで はたらく お国のために
——————————–
【2】
A
放射線あびたら どーなんの?
A
はかっとらんから わからへん
D7(またはD)
たくさんあびたら どーんなんの?
A
バッチもつけへん わからへん
E        A
天国いったら おしえてもらおう
——————————————–★
A
そんな おいらも 夢がある
D7(またはD) A
でっかい 借金 かえしたい
E         A
家族と ふたたび くらしたい

(★をくりかえす、一番は【1】、二番は【2】)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

きょうはこれでおしまい。
また今度、お話しましょうね。
では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

◎無断引用・転載を大歓迎◎
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4433)から引用》と明記して下さい

heisei-kokkei

《祝:阿米「敗戦処理」内閣発足》
(屁世26年9月6日付)

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
屁世26年9月3日、阿米晋三首相は、対日戦勝記念日にタイミングをあわせて
「敗戦処理」内閣を発足させました。進駐軍の要請にこたえて、貞操の防波堤
として、勇気ある5人のご婦人も参加することになりました。また、大臣たち
の集合写真には写っていませんが、安晋会の理事として活躍した野口英昭さん
も沖縄安心大臣として入閣しています。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 全国の大きなお友だちのかたがた、ごきげんよう。 屁世滑稽新聞のお時間です。

 さて、きょうは、お目出たいニュースをお伝えしましょうね。
 天皇陛下が、玉音放送で、ポツダム宣言を全面的にうけいれて連合国に無条件降伏しますよと、国民のかたがたに説明されたのは、8月15日のことでしたよね。それから半月後の9月2日には、東京湾に停まっているアメリカ海軍の戦艦ミズーリの甲板上で、日本側の全権代表団が降伏文書に署名調印し、これでようやく戦争は終わったのでした。
 さてその翌日、9月3日のことですが、阿米総理ひきいる敗戦処理内閣が、さっそく発足いたしました。

 ニッポンのお住まいの、大きなお友だちの方々はほとんどご存じないかと思うのですが、この国が戦争を終えたのは、8月15日でなく、じつは9月2日でした。なぜなら8月15日は、天皇陛下が無条件降伏の決断を、世間におおやけにした日にすぎなかったからです。でも戦争は相手があって行なうものですから、一方的に「もうや~めた!」といっても、それで終わるものでもありません。戦争の終結をケンカ相手と文書を交わして約束する、という手続きが必要なわけです。それを実際に行なって、戦争が正式に終わったのが、1945(昭和20)年の9月2日だったのです。

 そういうわけで、ニッポンを負かした戦勝国では、日本が降伏文書に調印した9月2日か、その翌日を「対日戦勝記念日」としてお祝いしてきました。たとえば米国やフランスは、2005年9月2日に戦争終結60周年の記念行事を祝いました。ロシアは、第二次世界大戦の終結当時はソヴィエト連邦でしたが。日本の降伏文書調印をうけてその翌日に戦勝のお祝いをしたことから、9月3日を「対日戦勝記念日」と定めて長年、お祝いをしてきたのです。その後、ソ連が崩壊してロシアに変わり、2010年になって「9月2日を対日戦勝記念日にする」と改めています。やっぱり戦艦ミズーリ上の降伏文書調印が「対日戦勝」の決め手になっているわけです。
 第二次世界大戦が終わった当時、中国は「中華民国」でした。現在の「中華人民共和国」が生まれるのは、それから4年後のことです。さてその「中華民国」は、今や「台湾」に追いやられてしまいましたが、対日戦勝記念日はやっぱり9月3日と定め、この日から三日間は休日にしてきました。のちに生まれ、いまや東アジア大陸を広く支配している中華人民共和国、通称「中共」も、ことし2014年から9月3日を「抗日戦争勝利記念日」と定めてお祝いするようになりました。

 阿米晋三さんは、なにもこんな因縁めいた日に、新内閣を発足させる義理はなかったはずなのですが、きっと「米国に阿(おもね)る」動物的本能がはたらいたのでしょうね。みごとに「対日戦勝記念日」に合わせて、改造内閣をスタートさせたのです。いまだに隠然たる宗主国でありつづけているアメリカへの、恭順(きょうじゅん)と服従の証しを、態度でしめしたのでしょう。こういう愛犬をもてば、飼い主冥利に尽きますわね。

 おまけに、まあ阿米総理ときたらなんと気が利くおヒトなのでしょう! 進駐軍に心づくしの便宜をはかるために、ニッポン婦女子の貞操の防波堤となる覚悟を固めた勇気ある5人のご婦人を、内閣に参加させました。「努力」の「努」という字は、「おんなのマタにチカラ」と書きますよね。いまの日本に必要なのは、そういう意味の「努力」だということを、さすがに阿米総理はよくわかっておられるのね。

 戦艦ミズーリでの記念写真には写っておりませんでしたが、この新内閣には最年少の野口英昭さんが、沖縄安心担当大臣として参加しています。彼は阿米首相の後援組織「安晋会(あんしんかい)」の理事として活躍していた人物です。きっと命がけの執念で、沖縄を喰いものにするヤクザたちを、闇の彼方から成敗してくれるでしょう。そのご活躍に期待いたしましょう。

 きょうはこれでおしまい。
 また今度、お話しましょうね。
 では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

 

◎無断引用・転載を大歓迎◎
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4389)から引用》と明記して下さい

 

heisei-kokkei-shimbun

へいせいこっけいしんぶん

安倍増税で日本経済大震災…の巻

(屁世26年9月1日付)

 

heisei-abe-namazu

安倍なまず退治

 

8月13日に内閣府が発表した今年4月から6月までのGDP成長率は、年率に換算するとマイナス6.8%になっていた。3年前の東日本大震災の時は年率マイナス6.9%だったので、今回の消費税増税のせいで、大震災のときと同じくらいの大打撃がGDPに及んだことになる。

 

この日の夜、甘利経済再生担当大臣が記者会見を行ない、「世の中の大勢としてはこれを想定の範囲内ととらえている、と申し上げてきた」と苦しまぎれの言い逃れで経済大打撃の責任を「世の中の大勢」に押しつけ、そのまま会見席から逃げ出した。

 

 

甘利経済再生担当大臣、「GDP大幅減は想定内」(画像は下記FNNニュース動画の一場面)

「4~6月期GDP大幅に悪化 経済部記者が解説します。(14/08/13)」

 

大震災の時なみにGDPが落ちたのは、消費税増税が原因。増税直前に爆発的な駆け込み需要が生じたが、その結果、増税直後には消費支出がマイナス5.0%と過去最大の下げ幅となり、設備投資はマイナス2.5%、住宅投資にいたってはマイナス10.3%と悲惨な落ち込みようをみせた。

にもかかわらず、安倍首相は消費税10%にむけて、更なる増税に踏み込むつもりだ。

 

*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*’“’*:-.,_,.-:*

 

与太郎 「ネエご隠居さん、テレビじゃ“爺でピ~が楽天キュ~パ~”も落ちたって言ってますぜ。何だか知らねえが、お年寄りにはつらそうだわ」

ご隠居 「おい与太郎、“爺でピ~”じゃないわな。GDPと言ってな、国内総生産をエレゲス語で端折るとこうなる。“楽天キュ~パ~”じゃなくて、6.9パーセント。国内総生産が6.9パーセントも落ちたって言ってるんじゃ」

与太郎 「なんだかわかんねえが、火を噴いてキリモミ落下してることだけはわかった、ウン」

ご隠居 「おまえは飛行機バカだからなあ……」

与太郎 「……で、落下の原因は何です? ま~たミサイルかな?」

ご隠居 「いや、消費税が上がったことよ。このあいだまで5パーセントだったのに、この春に8パーセントに上がった」

与太郎 「どうりで105円のカップ酒が、小銭が足らなくて買えなかったわけだ」

ご隠居 「108円になったからな。5パーセントの税金が8パーセントに上がったってことは、その税金だけをみると、5円払ってた消費税が8円に上がったんだぜ。5円だったものが8円に値上がりしたらさていったい何パーセントの値上がりでしょう?」

与太郎 「さて……でしょう?」

ご隠居 「おまえさんは算数が苦手だから答えを教えてやるけど、なんと60パーセント、6割だぞ!」

与太郎 「じゃあ、消費税が5パーセントから10パーセントにあがるとどうなんの?」

ご隠居 「原価100円のカップ酒に5円かかってた税金が10円になる」

与太郎 「5円が10円になるってことは……、おいおい倍じゃねえか!」

ご隠居 「そ~ゆ~こと。今んところ来年10月に消費税の再値上げが予定されてるが、そこで10パーセントに増税されたら、ことしの四月バカの日の前日までの税額の、なんと2倍になるってことだ」

与太郎 「そりゃヤベエや! ヤベエ、ヤベエ、おれら暮らしてけねえや。ヤベエことをくわだてているヤベエ大臣大悪魔~♪」

ご隠居 「おおこいつ、歌ってやがる。(笑) なあ与太郎、ヤベエ大臣じゃなくてアベ大臣だぞ」

与太郎 「アベってアベマリアのアベですかい?」

ご隠居 「ぜんぜんちがう。“安心”の“安”に“倍”と書いて安倍」

与太郎 「ちっとも安心できねえじゃねえか。インチキ看板かかげやがって。税金を“あ”げるぜ“倍”に、の“あ倍”じゃねえかよ!  ……ところでご隠居、税金“上げんベ”のアベって、下の名前はなんていうんです?」

ご隠居 「シンゾウ」

与太郎 「こっちは“死にそう”だってのに、ふざけんなシンゾウ」

 

◎『屁世滑稽新聞』は無断引用・転載大歓迎!◎

ただし《屁世滑稽新聞から引用(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4324)》と明記して下さい。

 

もうひとつの憲法読本 ── 新たな自由民権のために

 

 

 

heisei-kokkei-shimbun

へいせいこっけいしんぶん

【使い回し野郎w】コピペ大将安倍晋三、聖徳太子の名言もリサイクル使用していた\(^o^)/

 

(屁世26年8月31日付)

 

全国の大きなお友だちの方々、ごきげんよう。 屁世滑稽新聞のお時間です。

今月6日の広島での平和祈念式典で、昨年とほぼ同じコピペ原稿を読み上げたことがバレて、「なんだ狸研のオボちゃんと同じコピペ手品師じゃないか!」と世間の人々の笑いを誘った安倍首相でしたが、さて次にどう出るかが、注目されていましたよね。

だけどやっぱり、9日の長崎平和祈念式典でも、堂々と、今度は開き直って、去年の原稿のコピペといってもいいような、お粗末な紙切れを読み上げたのでした。

最前線で戦争を指揮する人は、弾丸が顔に命中しても簡単に顔が割れるようではかなわない。

総理大臣なのですもの、鉄砲玉をあびても穴が開かないくらいの鉄面皮でなきゃダメですわ。

あの平和祈念式典でのコピペ朗読は、きっと安倍首相が厚顔の鉄面皮であることを世界に誇示するヒノキ舞台だったのでしょうね。

かつて蓮如上人(れんにょ・しょうにん)というえらいお坊さまが、こんなことをおっしゃいました。「あさ紅顔の美少年、夕に白骨となる身なり」
朝はほっぺたを真っ赤にそめた可愛いぼうやでも、夕方には死んで白骨になっているかもしれない。それほどこの世は無常なのだ……という意味でした。

さてその夕方にむかっている我らが首相のお話です。もはや紅顔とは縁もなく、睾丸のほうの力もとうに尽きたように見え、コウガンといえばこのさき抗ガン剤くらいしかご縁がなさそうにも思えるのですが、とにかく厚顔だったことが判ったのはまことにおめでたいですわ。

もっとも、これは「厚顔無恥」の「厚顔」の部類ではありますが、なァ~に、恥を知る人はそもそも大臣になろうなんて、考えもしないのですからね。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

昨年の「昭和の日」の直前に、幕張メッセの「ニコニコ超会議2」で

最新の「10(ひとまる)式戦車」に乗って得意顔の安倍首相です。

鉄板装甲なみに厚顔の総理なのですから、いくさの最前線で

戦車から身を乗り出して指揮をしてもヘッチャラなのでしょうね。

(写真引用元:日経トレンディネット

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

そんなワケで、ナメた態度で、日本じゅうの原爆被害をうけた国民の怒りを買った安倍晋三総理でしたが、このナメきりぶりが偶然でもウカツでもなく、この人自身と取り巻き連中の身にしみついた習性だったことが、祈念式典からちょうど二週間後に起きた広島土砂災害で、みごとに立証されてしまいました。

なにしろあれほどの大災害が――それもいつ起きるかわからない大地震じゃなく、ゆっくり近づいてくる恐ろしい雨雲の群れをレーダーで見守りながら、大災害が起こる危険性を事前にじゅうぶん予測できたし、政府なりに備えることもできた、そういうたぐいの大災害が――起きたというのに、安倍総理ときたらフジテレビの日枝会長からおごってもらった接待ゴルフに興じていたのですからね。

ちなみにフジテレビが属しているメディア複合企業のフジサンケイグループは、儲かれば平気で節操をまげることでよく知られておりまして、たとえば産経新聞なんて、かつては韓国の統一教会を紙上で人目もはばからず応援する唯一の大手新聞だったのですが、いまは韓国をけなすことで「嫌韓」読者層に媚びる、という経営方針に転向し、それが裏目に出て韓国のパク・クネ政権から、お父さまのパク・チョンヒさんが大統領だった軍事独裁時代のような、無茶苦茶なイジメを受けている今日この頃なのですね。こういうのを仏教では「因果応報」と申します。

フジテレビもご多分にもれず、韓国政府が企てた「韓流」文化の押し売り戦略に乗っかって、「笑っていいとも!」など、あちこちの番組で韓流のゴリ押しをしたものだから、すっかり視聴者がシラけてしまい、視聴者のボイコット運動が大きく膨らんで、いまや何を放送しても数字がとれず、広告スポンサーも逃げ出して、とうとう地獄の一丁目をさまようはめになってしまいました。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

今年の元旦、東京・南青山の旧「ラブ・スイーツ・アンティーク 青山店」

の空き店舗に、「謹賀新年 フジテレビ」の挨拶とともに巨大な地獄絵が

掲げられました。そのせいでか、それほどにか、原因なのか結果なのかは

わかりませんが、結局フジテレビ自身が、いまや放送業界で地獄落ちの

ひとり負けとなっている始末……。不吉きわまるご年始のあいさつは、

地獄に飛び込む宣言だったのでしょうか?

(写真引用元:livedoor.4.blogimg.jp

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 

そんなフジテレビの起死再生策として、日枝会長はバクチを打ちに出ました。なんとお台場にカジノを開こうというのです。その賭場びらきを有利に進めるために、どうやら「接待ゴルフ」を行なったようなのです。

広島で土砂災害が起きた8月20日の朝、富士河口湖町の「富士桜カントリー倶楽部」でゴルフを打ち興じた顔ぶれをここに列挙しておきましょう――安倍首相、森喜朗元首相、茂木敏充経済産業相、岸信夫外務副大臣、加藤勝信官房副長官、萩生田光一自民党総裁特別補佐、山本有二同党衆院議員、日枝久フジテレビ会長、笹川陽平日本財団会長。

……この顔ぶれをみれば、大きなお友だちの皆さんなら一目でお気づきでしょう。お台場に賭場を開くために必要な、制度や法律の変更とか、賭博での寺銭の稼ぎかたとか、そういう方面の権威者や権力者ばかりが“みどりの待合い”につどったわけでした。

ちなみに“みどりの待合い”は、広島の大惨事のことがテレビでとっくに報道されていた朝の8時に始まりました。安倍首相はさすがに9時20分にゴルフを切り上げて、東京の首相官邸に向かったのでした。ところが茂木経産大臣は、のんびりの最終ホールまでプレイして、午後3時頃までゴルフ場で遊んでいたとのこと。経産大臣は、賭場びらきの許認可の大本ですから、接待主がひきとめて離さなかったのでしょうね。

そんなわけで、広島で大量に死傷者がでる自然災害が起きたのに、政権マフィアのかたがたは、お台場の賭場びらきのほうが大事だった、ということらしい。しかも安倍首相は、いったん官邸に帰ってきたけれど、この日の晩には、またもや山梨の別荘にトンボ返りしたのです。大災害に背を向けて遊び呆けている“バカ殿様”のようなまぬけぶりを、非常事態でさらした能なし総理だったのでした。

8月9日の長崎の原爆慰霊祈念式典では、長崎市長や被爆者の代表者が、憲法を曲げて好戦国アメリカとの「集団安保」体制をむりやり実現しようとしている安倍政権のアブナイ体質を、はっきりと批判しました。安倍総理は苦虫をつぶしたような表情をみせましたが、その心中を大便……もとい……代弁した自民党の代議士がいます。

東京18区選出の土屋正忠衆院議員です。政府だけで憲法を身勝手に解釈して「集団的自衛権」を「合憲」というかたちにしてしまおう、という安倍政権の策略を、その安倍首相の目の前できびしく批判した長崎市長に対して、土屋代議士は自分のブログで“ななめ上”からこんな非難を浴びせたのでした――「長崎市長は歴史的体験を踏まえた核廃絶について語るから権威があるのだ。集団的自衛権云々という具体的政治課題に言及すれば権威が下がる。核廃絶の祈りではなく、平和を維持するための政治的選択について語りたいなら長崎市長を辞職して国政に出ることだ。」(http://blog.livedoor.jp/shugiin08846/archives/2014-08-09.html

そもそも土屋正忠という人は「武蔵野市の行政のムダづかいを是正する!」と訴えて同市の市長に選ばれて、政治の道に入ったのですが、市長時代には交際費を違法に使っていた“前歴”があり、自分の信条を自分で裏切ってきたのでした。そういう人が代議士になるなんて、本当にオカシな話ですよね。でも小泉政権の全盛期に総理じきじきのお声がかりで代議士選挙に出馬し、小選挙区では菅直人に破れたのですが、重複して立候補していた比例東京ブロックで復活し、いわゆる“ゾンビ議員”として国会に現れたのでした。つまり世に言う「小泉チルドレン」のひとりです。ゾンビには人の世の道徳はなんて通用しないのでしょうね……。

それにしても、「政治的選択」について語りたいなら国会議員にならなきゃダメだ、なんて発想自体が現代日本の“自由と民主主義”を否定する「反日」主義そのものですわね。この人って「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」と「日韓議員連盟」を二股かけて入会しているのですけど、今のパク・クネ大統領の父親で、金大中拉致事件のときの大統領だったパク・チョンヒのような軍事独裁時代の韓国で、政治家をやってるのがお似合いでしょうね。

……と、安倍総理とその取り巻き、腰巾着のかたがたについて、長々と書いたのは他でもありません。
何代もまえから、大臣稼業を「家業」として継いできた安倍の坊っちゃまにとっては、庶民の苦しみとか批判の声なんて、無視すべき騒音としか思っていないのでしょう。その状況証拠をあれこれと挙げてみたわけです。

さぁ~て、長い前口上はここまでにして、本題に入りましょうね。安倍首相の長崎市民への愚弄は、今年はじまったものではなかったのです。この人は昨年も8月9日に長崎の原爆慰霊式典に首相として出席したのですが、その日の午後、恵の丘長崎原爆養護ホームを慰問して、聖徳太子の言葉として有名な「以和為貴(和をもって貴しとなす)」を自らしたためた色紙を贈りました。ところがこの色紙、その前々日に東京で開かれた文化人や芸能人による美術作品展に持ち込んだのを、使い回したものだったのです。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

安倍首相がしたためた「和をもって貴しとなす」。

ちなみにこれより2週間ばかり前の参議院議員選挙で、この首相が

じきじきに声をかけて比例区から立候補していた渡辺美樹が

当選して国会議員になりました。渡辺さんといえば、「和の民」が

モットーのワタミの会長を、選挙の直前まで務めていた人です。

ワタミは従業員の過労自殺や系列会社「ワタミの介護」施設での

入居者の死亡事故続出などで、この年(2013年)にはブラック企業大賞

に選ばれてもいます。そういう企業のワンマン経営者をひいきに

するような安倍晋三さんなのですから、この人が考える「和」と

いうのも、世間の常識をはずれたものかもしれないですわね。

だって実際にやっているのは「和と称し淘汰死を為す」ですから。

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

 

「以和為貴」の色紙そのものは、原爆養護ホームに贈呈されたのですが、このホーム慰問から3日後の昨年8月12日には、首相官邸でのイスラエルとパレスチナの青少年たちによる表敬訪問の場で、「1400年前の日本の憲法の中に『和をもって貴しとなす』という言葉がある。しっかり議論を行ない、最後はまとまって行動していくという意味だ。日本も中東和平に貢献する」と、聖徳太子の十七条憲法の“例の文言”を引用しながら挨拶をしています。

こうして安倍総理は、聖徳太子の「以和為貴」を使い回して、まるで“1粒で2度おいしい”グリコどころか、3回おいしい思いをしたわけでしたが、お話はそれだけでは終わりません。

1948年にイスラエルがパレスチナの土地を奪って建国して以来、両国の民は――パレスチナも昨年9月の時点で(米国と、日本を含むその同盟国と、イスラエルを除く)世界134ヵ国から「独立国家」として承認されており、れっきとした「国家」なのです――宿命的な戦いを続けているわけですが、安倍政権は中東の子供たちに「以和為貴」を語った翌月(昨年9月)には武器輸出三原則の抜本的見直しを宣言して、その半年後には「紛争当事国」であるイスラエルへの武器輸出を解禁してしまいました。

日本政府はパレスチナをまだ独立国家として認めていませんし、だから武器を輸出することもありえないわけで、安倍政権はイスラエルへの武器輸出だけを決めたわけです。……で、イスラエルに輸出された武器は、とりあえずパレスチナ住民を殺傷するために使われるわけですから、安倍晋三の口から出る「和をもって貴しとなす」なんて言葉は、真心を欠いたインチキだったということも裏づけられたわけです。

ところで安倍首相がこうしてオモチャのようにもてあそんだ「以和為貴」という言葉ですが、聖徳太子の十七条憲法はそもそもこの言葉で何を言おうとしていたのでしょうか? 「以和為貴」は第一条の冒頭に出てきますが、十七条憲法の第一条の全文を、現代語に直すと次のようになります。

「なによりも平和を尊重し、さからって争いを起こさぬことを基本と心得なさい。人はみな徒党を好むし、悟りに達した者などめったにいないものです。だから君主や父親の言うことに従わないとか、近隣と仲たがいすることも起きるのです。しかし上下の者がたがいに仲良く柔和に接して、穏やかに話し合いをしていけば、おのずから道理にかなった解決に向かい、何事も成し遂げられるのです。」

聖徳太子の十七条憲法は、国民にむけての戒律ではありません。当時の官僚や貴族の行ないを戒めたものに他ならないのです。「成蹊大学法学部卒業」という経歴でありながら憲法についての無知をさらした安倍総理とか、「憲法草案」と称しながら国民を束縛する内容の、近代憲法とは似ても似つかぬグロテスクな欠陥品を掲げている自民党の、脳ミソのお小さいかたがたには想像もつかないでしょうが、聖徳太子の十七条憲法が戒めているのは、現代ならば、まさに安倍政権の大臣たち、あなたがたなのですよ。……聖徳太子がいま生きていたら、あなたがたは「憲法違反」で追放されるのが落ちですわ。

……というわけで、コピペ作文を得意げに朗読するしか能のない現職総理大臣が、自分じゃ意味すら理解できていない聖徳太子とお言葉を、エラそうにもてあそんだあげくに長崎の被爆者養護ホームに落書きを贈呈した、という恥ずかしいお話でした。

きょうはこれでおしまい。また今度、お話しましょうね。では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

 

◎『屁世滑稽新聞』は無断引用・転載大歓迎!◎

ただし《屁世滑稽新聞から引用(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4347)》と明記して下さい。

 

« 次の記事を読む