『くまもと元気ばい新聞』(地元の熊本日日新聞発行)

熊本での島唄野外ライブ「琉球の風」は今年で10回を迎え、しかしこれがラストになります(泣)。

今年も錚々たるアーティストの方々が参集されます。第1回からほぼ常連の宮沢和史さん、島袋優(BEGIN)さん、ロックの大御所・宇崎竜童さん(『沖縄ベイブルース』最高!)、『涙そうそう』の夏川りみさん、私のイチオシ『黄金(こがね)の花』のネーネーズ、きよさくさん(モンパチ)、登場すれば一気に盛り上がるかりゆし58、そして大御所で総合プロデューサーの知名定男さん……わくわくしまっせ! それも午後1時から午後7時過ぎまでの長丁場、値打ちありまっせ!

『琉球の風2018』9月30日(日)フードパル熊本

一部の方はご存知ですが、この「琉球の風」は私の高校の同級生の東濱弘憲君(故人)が、みずからの出自を自覚し開始したものです。

当初は赤字続きで、宇崎竜童さんBEGINらが出演した第3回になってようやく黒字、宇崎さんにささやかな出演料を振り込もうと現実行委員長の山田高広さんが「銀行口座を教えてください」と電話したところ、内情を知る宇崎さんは「教えません」と受け取りを固辞されたといいます。まさにロッカーだね! 宇崎さんは今年も駆けつけてくださいます。

10回まではやりたいという東濱君の遺志で、今年がその10回目を迎えます。残念ながら、諸事情で、今回でラストとなります。若い世代が東濱君、山田さんらの志を継いで持続してくれることを願っています。

ありし日の東濱君(右)と2011年の「琉球の風」会場で

「素朴で純情な人たちよ きれいな目をした人たちよ 黄金(こがね)でその目を汚さないで 黄金の花はいつか散る」(『黄金の花』より)

この歌は、故筑紫哲也氏の『NEWS23』のバックグラウンドミュージックとして使われた(筑紫氏らしい)そうですが、作詞は、森進一が歌いレコード大賞を受賞した『襟裳岬』や、吉田拓郎のヒット曲『旅の宿』などを手掛けた岡本おさみ氏(故人)です。作曲は知名定男さん。かりゆし58の真悟君も、ステージの傍らで聴きながら涙ぐんでいたのを私は見ていますし記録映像にも残っていました。かりゆしの『アンマー』も泣けますけどね。

「琉球の風2018」にぜひ参集し、いろいろあった今年の夏の終わりの一日を楽しく過ごそうではありませんか!

◎『琉球の風2018』HP http://edgeearth.net/ryu9_kaze/
9月30日(日)12:00 開場 / 13:00 開演 フードパル熊本

第1回~5回までの記録『島唄よ、風になれ!~「琉球の風」と東濱弘憲』特別限定記念版(DVD映像付き)。こちらのほうもぜひご購読お願いいたします。会場でも販売します。記念として、書家・龍一郎が即興で揮毫し贈呈いたします。

 昨日に続き、松岡の「陳述書」を分載します。

◆7 安易に出版や販売の差止めを求めるべきではありません

 原告(注:李信恵氏)は被告会社(注:鹿砦社)が出版した出版物に対し、販売の差止めを求めています。また、当社のホームページで日々展開している「デジタル鹿砦社通信」の一部記事の削除も求めています。
 周知のように日本国憲法21条は「表現の自由」「言論・出版の自由」を高らかに謳っています。民主主義社会にとって「表現の自由」「言論・出版の自由」は必要不可欠なものです。万が一差止めがなされるのは、その出版物や表現物に高度の違法性があり、差止めなければ名誉毀損やプライバシー侵害等の被害が拡大するという強度の緊急性がなければならないことは言うまでもありません。
 原告は、みずからにとって不都合な表現や言論、出版に対しては妨害したり隠蔽したりする傾向にあるようです。
「言論には言論で」という言葉があります。原告は、出版物の販売の差止めを求めたりするのではなく言論で対抗、反論すべきです。原告も、代理人のお二人の先生も著書を出されていますので、出版物を出せる環境にありますし、実際に出せると思います。原告らは出版物で堂々と反論することを強く望みます。

◆8「人間の尊厳」や「人権」に反するM君リンチ事件の〈真実〉を知れば、言葉に表わせないほど酷いと感じるでしょうし、裁判所の公平、公正な判断に期待いたします

 ところで私事に渡りますが、私は、縁あって2015年4月から2年間にわたり関西大学で「人間の尊厳のために~人権と出版」というテーマで教壇に立たせていただきました。このリンチ事件と、その後の加害者李信恵氏らの言動、また被害者M君への不当な扱い(=ネットリンチやセカンドリンチ)は、まさに「人間の尊厳」も「人権」も蔑ろにしたものと断じます。
 私は学生に「人間の尊厳」や「人権」を教える時、普段いくら机上で立派なことを言っても、「人間の尊厳」や「人権」に関わる現実に遭遇した場合、みずからが、いかに対処するかで、あなた方一人ひとりの人間性が問われると話しました。「人間の尊厳」や「人権」は、「死んだ教条」ではなく、まさに〈生きた現実〉だからです。
 普段立派なことを言っている人たちが、このリンチ事件の現実から逃げ、語ることさえやめ、ほとんどが沈黙しています。こういう人を私は〈偽善者〉と言います。くだんの5冊の本に、リンチ事件(と、その後の隠蔽)に陰に陽に、大なり小なり、直接的間接的に関わっている人たちの名が挙げられ、質問状や取材依頼を再三送りましたが、全くと言っていいほどナシの礫(つぶて)です。その多くは、この国を代表するような、その分野で著名な人たちです。公人中の公人たる国会議員もいます。良心に恥じないのでしょうか。
 私も偶然に、このリンチ事件に遭遇しましたが、学生に「人間の尊厳」や「人権」を話したのに、実際に「人間の尊厳」や「人権」を蔑ろにする事件を前にして、みずからが日和見主義的、傍観者的な態度を取ることは決して許されないものと考え、このリンチ事件の真相究明や、被害者M君の救済・支援に関わっています。
このように、「人間の尊厳」や「人権」について学生に教えた私にとっては、それが言葉の上でのことではなく、その内実を問う、まさに〈試金石〉だったのです。
 
◆ おわりに

「反差別」を謳う「カウンター」といわれる運動内部で、その中心的なメンバーである原告李信恵氏らによって起こされた、M君に対する悲惨な集団リンチ事件について私の率直な意見を申し述べさせていただきました。
 原告が今まずなすべきことは、みずからが関与した集団リンチ事件についての真摯な反省であり、かつ被害者M君への心からの謝罪であり、そう考えると、原告李信恵氏による本件訴訟は、そうしたことが垣間見れず、まさに〈開き直り〉としか思えません。
 原告李信恵氏らによる集団リンチ事件は、私たちが取材、調査、編集、出版した5冊の出版物で多くの方々に〈公知の事実〉として知られるに至っています。特に、第4弾『カウンターと暴力の病理』に付けられたリンチの最中の音声(CD)と巻頭グラビアのリンチ直後のM君の顔写真は強い衝撃を与え、多くの方々がM君に同情と救済の声を寄せてくださっています。
 このように多くの方々が多大の関心を持って本件訴訟の審理の推移と結果に注目されています。多くの方々がリンチ事件の内容を知り注目しているのです。裁判所が公正、公平な判断をなされなかったら、リンチ事件を知る多くの人は「人権の砦」という看板に疑問を持ち信頼が揺らぐでしょう。
 裁判所は、当然ながら軽々な審理を排し、公正、公平なご判断をなされるよう強く要望してやみません。
 原告の請求は当然のことながら棄却となることを信じてやみません。

これまで申し述べた内容を盛り込み私の「陳述書」として提出させていただきます。
以上

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【付記】
 この「陳述書」を提出したあとでも相変わらず、作家・森奈津子さんに対する誹謗中傷はやむことはなく、ますます酷くなっているようです。
 いわく、「森奈津子さん大便垂れ流してますよ」。
 かつて「しばき隊」と真正面からやり合った人たち(「世に倦む日日」田中宏和氏、高島章弁護士、金剛医師ら)は後景に退き、今や森奈津子さんが女ひとり堂々と渡り合っています。
「反差別」運動とは、こんなに汚い言葉を遣うのでしょうか? 差別に反対するとは崇高な営みのことだと思ってきましたが、李信恵氏の言葉遣いといい、M君リンチ事件の真相究明と救済に関わって2年半あまり──疑問になってきました。李信恵氏に連なる「反差別」運動=汚い言葉のオンパレードです。これで普通の人々の支持を得ることができるでしょうか? 
 加えて、彼らは「左翼」「リベラル」だと自称他称されています。私は学生時代の一時期、ノンセクトの新左翼運動に関わったことがありますが、私が見てきた「左翼」「リベラル」は、もっと違いました。
 私にとって「左翼」とは、そう「湯川秀樹、朝永振一郎の後継者」とまで言われた山本義隆東大全共闘議長や、安田講堂攻防戦の最後の伝説的演説をし、その後僻地医療の魁となった今井澄元参議院議員(旧社会党!)らのイメージが強く、「リベラル」とは、機動隊導入に身を挺して抗議した鶴見俊輔元同志社大学教授(故人)や作家・高橋和巳さん(故人)らのイメージが強いですね。
 私に言わせれば、「しばき隊」界隈の人たちが「左翼」だとか「リベラル」などおこがましく、「左翼」の面汚し、「リベラル」の面汚しです。懲戒請求した右派系の人たちのリストを権力に渡すと嘯く神原元弁護士など自称「正しい左翼」らしいですが、とんでもありません。こんな権力に親和的な「左翼」など、う~む、世も変わったとしか言いようがありません。
 私たちが若い頃から見てきて頭の中にこびりついている「反差別」「左翼」「リベラル」などのイメージががらっと変わりました。
 汚い言葉と、これを恥ずかしげもなく常用する「反差別」「左翼」「リベラル」に対するイメージ・チェンジ……訳が分からなくなりました。
 さらには、ここでは詳述しませんが、今の時代に一流大学で暴力を振るいながらも、地位を失くすことなくのうのうとしている金明秀関西学院大学教授、「人権派弁護士」らしくない言動が暴露された師岡康子弁護士らについても、現代日本の知識人のレベルを象徴するものといわざるをえません。
 こういう人たちに比べれば、たとえば大学を中退し大阪・西成に住みつき、小さな食堂を営みながら、冤罪、反原発、女医不審死問題などに積極的に取り組んでいる尾崎美代子さんらのほうが、草の根の、言葉の真の意味で〈知識人〉と言えるでしょう(持ち上げすぎか!? 笑)。

 このように、「カウンター大学院生リンチ事件」(しばき隊リンチ事件)に関わる中で、考えることも多い、この2年半でした。

【画像説明】「反差別」運動の旗手と持て囃される方の素晴らしい言葉の数々(『真実と暴力の隠蔽』巻頭グラビアより)

◎私たちはなぜ、「カウンター大学院生リンチ事件」(俗にいう「しばき隊リンチ事件」)に関わるのか?(全3回) 鹿砦社代表・松岡利康

〈1〉2018年9月20日掲載 http://www.rokusaisha.com/wp/?p=27578
〈2〉2018年9月21日掲載 http://www.rokusaisha.com/wp/?p=27596
〈3〉2018年9月22日掲載 http://www.rokusaisha.com/wp/?p=27645

M君リンチ事件の真相究明と被害者救済にご支援を!!

Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B07CXC368T/
鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

 昨日に続き、松岡の「陳述書」を分載します。

◆4 被害者M君が心身共に受けた傷を蔑ろにし開き直る、集団リンチの加害者で中心人物の原告李信恵氏の言動は許せません

 被害者M君が心身共に受けた傷は、リンチ直後の顔写真に象徴されています。裁判官も、この写真をご覧になったら驚かれるでしょうし、逆に何も感じないとしたら、もはや人間ではないと断じます。人間として失格です。さらにリンチの最中の音声、聴くに耐えず、言葉を失います。ぜひお聴きください。
 被害者M君は、リンチ以降、この悪夢に苦しみPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩んでいるといいます。本人にしかわからない苦しみでしょうが、私たちにも一定程度は察することができます。しかし、あろうことか、これだけの傷を受けていながら未だ1円の治療費、慰謝料も受け取っていませんし、事件後も引き続きネットリンチ、セカンドリンチを受けてきました。酷い被害写真のコラージュまで作られ回されています。
 また、原告李信恵氏は、いったんは「謝罪文」を寄越し(たとえ形式的、ヌエ的ではあれ)反省の意思を表わしていながら、突然それを覆し「リンチはなかった」「無実」と開き直り、これに異議を唱えると、後述しますように、「鹿砦社はクソ」とか誹謗中傷を行なっています。これは私たちに対しだけでなく、原告李信恵氏に異議を唱える者すべてに対してです。
 原告李信恵氏の、人間として到底考えられない言動に真摯な反省を求め、そして、これだけの酷いリンチと、その後の事件隠蔽やセカンドリンチ、ネットリンチを受けているM君の名誉回復がなされなければなりません。常識的に考えて、リンチ直後の写真やリンチの最中の録音を目の当たりにしたら、「リンチはなかった」とか、加害者で中心的首謀的立場にあった李信恵氏が「無実」とは考えられず、まともな人間としての感覚があるならば、非人間的で酷いと感じるはずです。そうではないでしょうか?
 裁判所が「人権の砦」であり、裁判官も血の通った人間ならば、そうしたことは当然理解されるものと信じています。

◆5 李信恵氏による相次いだ「鹿砦社はクソ」発言に対して、やむなく民事訴訟を起こしました

 前述しましたように、原告李信恵氏ら加害者らは、彼らと繋がる者たちと連携し、被害者M君や、彼を支援する人たちに対して、あらん限りの罵詈雑言、誹謗中傷を続けています。
 例えば、M君の後輩の同大大学院生は母子家庭で、先輩が酷いリンチにあったということで支援していたところ、名前や住所をネット上にアップされたり執拗に攻撃され、お母様に累が及ぶことを懸念し表立った支援を差し控えたといいます。
 また、四国で自動車販売会社を経営しM君支援を行なっておられる合田夏樹社長に対しては、国会議員の宣伝カーで自宅まで押し掛けられたり、娘さんが東京の大学に進学し一人暮らしを始めたところ、近くのコンビニなどから住所を突き止め暴くぞと恐怖を与えたりしています。
 さらに、やはりM君を支援する作家の森奈津子さんには、「森奈津子にネットでいやがらせして鬱病に追い込もう」とか「こんな奴は潰さんとダメだろ」とか、さらには、森さんは乳がんで片方の胸を摘出されていますが、「正気かどうかも保証されてない病人」と揶揄してみたり、とても「反差別」や「人権」を語る者がやることとは思えません。
 M君を支援する当社に対しても、「鹿砦社はクソ」「クソ鹿砦社」とか「鹿砦社、潰れたらええな」「下衆」「害悪」「ネトウヨ御用達」などと李信恵氏や彼女の仲間らはこぞって誹謗中傷を行なってきました。遺憾なことです。
 あまりにエスカレートしつつあり、当社としても取引引先に悪影響を与える具体的な懸念が生じたため、そうした誹謗中傷を抑止する目的もあって、株式会社鹿砦社を原告として李信恵氏に対して民事訴訟(大阪地裁第13民事部 平成29年(ワ)第9470号)を起こし損害賠償金300万円と謝罪を求め現在係争中です。本件訴訟も、本件原告は当初上記訴訟の反訴として起こし、それを取り下げ、その後別訴として併合審理を求め提訴したものが却下されたものです。

 さて、李信恵氏のツイッターの一部を引用してみましょう。──
 2017年7月27日 「鹿砦社はクソですね。」
 同年8月17日  「しかし鹿砦社ってほんまクソやなあって改めて思った。」
 同年8月23日  「鹿砦社の件で、まあ大丈夫かなあと思ったけどなんか傷ついてたのかな。土曜日から目が痛くて、イベントの最中からここに嫌がらせが来たらと思ったら瞬きが出来なくなった。」
 同日 「鹿砦社の人は何が面白いのか、お金目当てなのか、ネタなのかわかんないけど。ほんまに嫌がらせやめて下さい。(中略)私が死んだらいいのかな。死にたくないし死なないけど。」
 同日 「クソ鹿砦社の対立を煽る芸風には乗りたくないなあ。あんなクソに、(以下略)」
 同日 「鹿砦社からの嫌がらせのおかげで、講演会などの告知もSNSで出来なくなった。講演会をした時も、問い合わせや妨害が来ると聞いた。普通に威力業務妨害だし。」
 同月24日 「この1週間で4キロ痩せた!鹿砦社の嫌がらせで、しんどくて食べても食べても吐いてたら、ダイエットになるみたい。」

 李信恵氏の発言に頻繁に見られる「クソ」という言葉が、対象を侮蔑する際に用いられることの多い、公的な場面では用いられることのない、品性を欠く表現であることは一般常識です。原告は「クソ」という言葉を「論評」などと評価しているようですが、「クソ」だけを用いた「論評」など目にしたことがありません。「差別」に反対し「人権」を守ると公言し、多数の人たちの支援を受けている人間が使うべき言葉ではなく、品性に欠けることはもちろん、当社に対する強い悪意を持ってなされたものであることが明瞭です。
 しかも、2018年9月1日現在で1万3,818ものフォロワー数を持ち(ちなみに当社の「デジタル鹿砦社通信」ツイッター版は3分の1の3,412にすぎません)、マスメディアによって「反差別」運動における一定の社会的評価を得ている李信恵氏がかかる表現を用いたということ自体、影響力は大きく、当社に対する刑事、民事上の各名誉毀損行為に該当すると言わざるを得ません。
 私や当社、あるいは当社関係者が、李信恵氏に対して「嫌がらせ」や「(威力業務)妨害」など行なった事実などありませんし、また当社やこの関係者の「嫌がらせのおかげ」で「講演会などの告知もSNSで出来なくなった。」とか「しんどくて食べても食べても吐いてたら、ダイエットになる」とか「イベントの最中からここに嫌がらせが来たらと思ったら瞬きが出来なくなった。」などの発言は、いずれも李信恵氏の一方的な言い掛かりであり、根拠のない牽強付会なものです。当社に対する名誉毀損の程度は、マスメディアで持て囃される「差別と闘う旗手」によってもたらされた「お墨付き」の言葉として大きな影響力を持って拡散されました。甚だしく遺憾です。

◆6 原告李信恵氏はリンチ事件の中心人物として適正に刑事・民事責任を問われるべきです

 考えてもみましょう、真に差別に反対し人権を守るという崇高な目的をなさんとするならば、まずは脚下照顧、率先垂範でみずからが犯した過ちを真摯に反省し、集団リンチ被害者のM君に心から謝罪することから始めるべきではないでしょうか。人間として当然です。それなしには、いくら「反差別」だとか「人権を守る」とか公言しても空語、空虚ですし、「反差別」を錦の御旗にすれば何をやっても許されると考えている節もあり遺憾です。
 特に加害者のリーダー的存在の原告李信恵氏は、在特会らネット右翼に対する2件の差別事件訴訟の原告となり勝訴しマスメディアによって大々的に報道もされていますが、裏ではこのような集団リンチ事件に関わっているのです。在特会らネット右翼の差別行為を批判する前に、まずはみずからを律すべきではないでしょうか。
 これだけの厳然たる事実が明らかになりながら、リンチ直後に出した「謝罪文」を覆し、未だに開き直っていることは驚きです。加害者で中心的首謀的立場の原告李信恵氏がまずなすべきことは、血の通った人間として被害者M君への真摯な謝罪ではないでしょうか。このためにも、李信恵氏の「不起訴」と、被害者M君が李信恵氏ら加害者5人を御庁に提訴し李信恵氏に責任を課さなかった民事訴訟判決(御庁第3民事部平成29年(ワ)第6564号)は、一般人の感覚、世間の常識からは著しく乖離しています。刑事責任も民事責任も当然あるというのが一般人の感覚、世間の常識でしょう。M君は民事、刑事ともに判決・決定を不服として現在、民事については大阪高等裁判所(第12民事部平成30年(ネ)1029号)に控訴し判決を待ち、また刑事については、大阪第四検察審査会に不起訴不当の申立てを行い審理の結果を待っているところです。(つづく)

【画像説明】①ありもしないことを、さもあったかのようにツイート(by 李信恵氏)。どこの喫茶店か言ってみろ!

【画像説明】②あたかも鹿砦社関係者が李信恵氏の講演を妨害したかのように裁判所にイメージづけるために出したと思われる「証拠資料」。意味不明! 念のために調べたところ鹿砦社関係者で、この講演を妨害した者はいませんでした(当たり前だ!)。悪質極まりない作為! 李信恵氏に限らず、平気でありもしないことを、さもあったかのように言う人たちのようです。

【画像説明】③同上

◎私たちはなぜ、「カウンター大学院生リンチ事件」(俗にいう「しばき隊リンチ事件」)に関わるのか? 鹿砦社代表・松岡利康

〈1〉2018年9月20日掲載 http://www.rokusaisha.com/wp/?p=27578
〈2〉2018年9月21日掲載 http://www.rokusaisha.com/wp/?p=27596

M君リンチ事件の真相究明と被害者救済にご支援を!!

Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B07CXC368T/
鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

「カウンター」(あるいは「しばき隊」)中心メンバー5人による大学院生M君リンチ事件に対して、被害者M君が、その加害者5人を訴えた民事訴訟の控訴審の判決が10月19日に迫ってきました。結果はどうあれ、これが終われば、いろんな意味でひとつの区切りとなります。

また、リンチ加害者のひとり李信恵氏の「鹿砦社クソ」発言に対し名誉毀損で訴えた民事訴訟も、おそらく次回期日で結審を迎えるものと思われます。さらに、この反訴として起こされながら独立した別件訴訟となった民事訴訟は、これから本番に入ります。

私たちが、この事件を知りM君と出会ってから、義憤に感じかかわり始めてから2年半余りが経ちました。このかんに5冊の本を編纂し世に送り出しました。われながらよくやったと思います。

ここで、私(たち)がM君リンチ事件に関わってきた〈原点〉のようなものを整理したいと思っていたところ、「陳述書」を提出する機会を得たのでまとめてみました。ぜひご一読いただきたいと思います。

なお、ここでは原告・李信恵氏、被告・鹿砦社です。また、「M君」は原文では本名を表記しています。

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◆ はじめに

 私は長年、兵庫県西宮市において「株式会社鹿砦社(ろくさいしゃ。以下当社と表記します)」という出版社を営んで来ている者です。創業は1969年(昭和44年)、1972年(昭和47年)に株式会社化し、1988年(昭和63年)に私が代表取締役に就任し現在に至っております。当社は現在、定期発行雑誌3点(月刊2点、季刊1点)はじめ毎年100点近い新刊雑誌・書籍を発行し、年間売上は直近の決算で約3億4千万円、業界では中堅の位置にあります。東京に支社があります。
 私は1951年(昭和26年)生まれ、今年で67歳になります。本来なら現役を退いてもいい歳ですが、本件集団リンチ問題を知り、この2年半ほど、この問題の真相究明と被害者救済・支援に関わっています。

◆1 当社の出版物や「デジタル鹿砦社通信」の記事はすべて事実であり、真に「名誉を毀損」され「精神的苦痛」を与えられたのはリンチ被害者のM君であり、原告の主張は失当です

 本件訴訟は、「カウンター」と称される「反差別」運動の、原告李信恵氏ら主要メンバーによる、その一員だった大学院生・M君への集団リンチ事件について、当社が出版した書籍と、当社のホームページ上に掲載している「デジタル鹿砦社通信」の記事に対して、これら書籍の販売差し止めと記事の削除、そしてこれらによって原告の「名誉を毀損」され「精神的苦痛」を与えたから賠償せよ、というものです。
 原告が挙げている箇所を、あらためていちいちチェックしましたが、記事化されているものはすべて事実ですし、私は真実であると確信いたしました。もともとこれらの書籍や「デジタル鹿砦社通信」において記述する際には、事実関係には入念にチェックしており、万が一誤りなどがあった場合、指摘してもらえれば、いつでも訂正することは常々申し述べているところです。原告側からきちんとした具体的な誤りの指摘など、これまでありません。
 また、当社の出版物や「デジタル鹿砦社通信」の記述が原告の「名誉を毀損」し「精神的苦痛」を与えたという主張は、なにをかいわんやです。リンチの被害者のM君は、一方的に殴られ続けましたが、この暴力こそM君の「名誉を毀損」する最たるもので、この肉体的苦痛はもちろん「精神的苦痛」を原告はいかに思っているのでしょうか。さらに被害者M君は事件後も、原告、及び彼女の仲間らからネットリンチ、セカンドリンチを加えられることによってさらに「名誉を毀損」され、リンチの後遺症と悪夢に苦しみ、この「精神的苦痛」は、原告が与えられたとする「精神的苦痛」を遙かに上回るものです。
 そして、当社が主にマスコミ出版関係者、ジャーナリスト、当社支援者、そしてリンチ事件とこの隠蔽に陰に陽に関係した人たちに献本送付したことに原告は「強い精神的苦痛を受けた」としていますが、当社では、本件に限らず月刊誌や書籍を発行するごとに、各方面にそれ相当の献本送付を行い、意見や批評、批判などを求めています。それが対象となった人に都合の良い記事もあるでしょうし逆もあるでしょう。献本送付は本件に限ったことではありません。献本行為を批判するのは、憲法21条で保障されている「表現の自由」を不当に制限する主張でしかありえません。当社に限らず出版社にとって、献本はごく当たり前であることをライターである原告がしらないはずはないでしょう。
よって、原告の主張は失当です。

◆2 私が本件リンチ事件を知った経緯と、被害者M君を支援する理由

 ここで、被告とされた当社、及びこの代表である私が、この問題、つまり本件リンチ事件を知った経緯、被害者M君を支援する理由などを申し述べたいと思います。
 一昨年(2016年)2月28日、偶然に時折当社主催の講演会などに参加していた知人からK大学大学院博士課程に学ぶM君が、本件原告李信恵氏ら「反差別」を謳う「カウンター」、あるいは「しばき隊」と称するメンバー5人から受けた集団リンチ事件のことを知り大変驚きました。特にリンチ直後の被害者の顔写真とリンチの最中の録音データには声も出ませんでした。今回審理される裁判官含め血の通った人間の感覚を持つ者であればみな、そうではないでしょうか。
 そのあまりにも酷い内容からM君への同情と本件リンチ事件への義憤により爾来M君への支援を行なっています。リンチ事件が起きた2014年師走から1年2カ月余り経っていましたが、それまでこのリンチ事件のことを知りませんでした。なぜか一般に報道されなかったからです。いわば“マスコミ・タブー”になっているようです。
 そうしたことから、半殺し(M君がラグビーをやっていて頑強な体格でなければ、おそらく死んでいたでしょう)と言っても過言ではない被害を受けたM君への同情とリンチへの義憤により、被害者M君の正当な救済を求めると共に、リンチ事件の真相究明を開始することにいたしました。
 まずは被害者M君への聴取と、彼が持ってきた主だった資料の解析です。何よりも驚いたのは、前記したリンチ事件直後の酷い顔写真と、リンチの最中の録音です。暴力団でもあるまいし、今の社会にまだこういう野蛮なことがあるのか──M君の話と資料には信憑性を感じ嘘はないと思いました。私は、この若い大学院生が必死に訴えることを信じることにしました。僭越ながら私も、それなりの年月を生き、また出版の世界でやって来て、何が真実か嘘かの区別ぐらい経験的動物的な勘で判ります。
 私の生業は出版業ですので、その内容が公共性、公益性があるものと判断、世に問うことにし、取材に取材を重ね、その具体的成果として、これまで5冊の出版物にまとめ刊行し世に送り出しました。
 これまでどれも発行直後から大きな反響を呼び、「こんな酷いリンチ事件があったのか」「言葉に出ない」等々の声が寄せられています。私もリンチ事件を知った直後に感じたことで当然です。
 私は、私の呼びかけに共感してくれた人たちと、被害者M君が、本件原告李信恵氏ら加害者5人によって受けたリンチ事件の内容と経緯を私たちなりに一所懸命に調査・取材し編集いたしました。加害者の周辺にも少なからず取材を試みましたが、なぜかほとんどの方が全くと言っていいほど答えてくれませんでした。そうした困難な取材の中でも、心ある多くの方々が情報提供などに協力してくださいました。
 これまで刊行した5冊の本(本件で問題とされているのは、そのうちの4冊。5冊目は本件提訴の後に発行なので訴外)で事実関係の概要は明らかにし得たと、私たちは自信を持っています。
 取材を開始して間もない第1弾書籍『ヘイトと暴力の連鎖』の頃はまだ事情に精通していないところもあり不十分だったかもしれませんが、第2弾、3弾と出す内に内容の密度も濃くなっていったと思います。特に第4弾、第5弾は外部(加害者周辺の人たちも含め)から高い評価を受けています。しかし、加害者やこの周辺の人たちからは、反論本の1冊もなく、具体的な反論どころかネット上で、ただ「デマ本」「クソ記事」といった悪罵が投げられるのみです。
 原告李信恵氏と本件代理人の一人上瀧浩子弁護士は最近、共著で『黙らない女たち』という書籍を出版されましたが、リンチ事件についての謝罪や反省、あるいは上記5冊の本への言及や反論はありませんでした。「黙らない」でリンチに謝罪や反省の言葉を、また私たちの本への言及や反論を行なってください。
 加害者らがあれこれ三百代言を弄し弁明しようとも、この5冊の本で示した内容を越えるものでない以上、社会的に説得力はないと思います。

◆3 M君への集団リンチ事件について私が思うこと

 ところで、事件当日(正確には前日から)リンチに至るまでに、李信恵氏本人自ら供述しているように、あろうことか、キャバクラをはじめとして5軒の飲食店を回り、日本酒に換算して1升ほどの酒を飲み酩酊状態だったということです。全く理解できません。原告李信恵氏本人が言うのですから間違いないでしょう。
 事件の詳細は5冊の本に譲るとして、私が特に申し述べたい概要を記載してみます。──
①これは集団リンチですから、関わった全員に連帯責任があることは言うまでもありません。李信恵氏だけが免れえることはありえません。
②その中でも中心的首謀的立場の李信恵氏の責任は他の誰よりも重いでしょう。首謀者は、他の4人の誰でもなく、あくまでも李信恵氏の他に考えられません。
③M君が李信恵氏らが待つワインバーに到着するや否や、李信恵氏は「なんやねん、お前! おら」と胸倉を摑み一発殴り、のち約1時間に及ぶリンチの口火を切りました。
④主に「エル金」こと金良平氏による連続的暴行を傍目に悠然とワインを飲んでいた神経が理解できません。
⑤リンチの途中で、これは有名になっていますが、「まぁ、殺されるんやったら店の中入ったらいいんちゃう?」と言い放っています。普通だったらリンチを止め介抱するのではないでしょうか。酩酊してまともな感覚が失せていたのかもしれませんが、一方的に殴り続けられているM君が死ぬことも想定していての言葉としか思えません。
⑥約1時間に及ぶリンチののち、師走の寒空の下に重傷を負ったM君を放置し立ち去っていますが、人間としての良心の欠片も見えません。

 こうしたことだけを見ても李信恵氏の刑事、民事上の責任は免れません。
 また、これだけの凄惨な集団リンチの現場に居合わせ関与していながら、李信恵氏は刑事、民事共に罪も責任も課せられてはいません。本件集団リンチ事件の中心にあったのが李信恵氏だと思慮されることを想起するに不可解と言う他ありません。かつて日本中を震撼させた、いわゆる「連合赤軍リンチ事件」において首謀者永田洋子は、みずから手を下さずに輩下に殴らせ多数の死者を出し死刑判決を受けています。事件の規模は違いますが、リンチの現場の空気を支配し、誰が見ても中心人物、主犯と見なされる李信恵氏が、なんらの罪や責任を問われないのは到底理解できるものではありません。実際に殴られ血を流した被害者M君は尚更でしょう。
 裁判所におかれましても、私たちがみずから足で回り額に汗して取材してまとめた、この5冊の本に記述された事実と内容も踏まえた審理をされることを強く望み、御庁の良心を信じ妥当な判断が下されるものと信じています。(つづく)

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例年にない猛暑のこの夏、例年になくいろいろなことが相次いで起きます。しかし、どれも私たちにとっては悪いものではなく、むしろ快哉を上げるようなもので、一つ起きるごとに勢いが増していくように感じます。例えば直近のものから挙げれば、――

8月6日、13年前に鹿砦社を地獄に落としたパチンコ・パチスロ・ゲーム機大手の旧「アルゼ」(現「ユニバーサルエンターテインメント」)創業者(元)オーナーの岡田和生氏が香港で逮捕されました。これについては本通信8月9日号を参照。

関西カウンターの理論的支柱で、最近も著書を出版した金明秀関西学院大学教授による同僚教授暴行事件について、ようやく大学当局も解決に乗り出し夏休み明けまでに調査委員会を設置することを約束しました。入試が近づき〝第二の日大〟化を懸念する関学はきっと前向きな解決策を取ることでしょう。こちらも本通信でたびたび採り上げていますので繰り返しませんが、関心は大きいですね。

また、金明秀教授が関西カウンターの理論的支柱なら、東京の理論的支柱といえる師岡康子弁護士による、いわゆる「師岡メール」が、これを受け取った金展克氏によって公にされ、「人権派弁護士」によるM君リンチ事件の一端が明らかになりました。こちらも本通信6月7日号をご覧ください。なお、師岡弁護士には質問状を送っていますが、回答期限を過ぎてもなんの回答もありません。「人権派弁護士」ならきちんと答えよ!

ところで、M君が李信恵氏らリンチの現場にいた5人を訴えた民事訴訟の一審判決後しばらく事態は静かに推移していましたが、騒がしくなったのはリンチ事件関係書籍第5弾『真実と暴力の隠蔽』発売直後からです。

特に木下ちがや氏(ハンドルネーム「こたつぬこ」)、清義明氏、そして私の座談会の記事が予想以上の反響で、木下氏は、かつての仲間からも非難轟轟、雨霰の攻撃を受けています。日本共産党に所属するといわれる木下氏、共産党特有の厳しい〝査問〟もあったものと推察されますが、あっけなく屈してしまいました。

 

挙句の果てに何を勘違いしたのか私たちに「家族ならび関係者への謝罪を要求します」とまでの、訳の分からない要求には失笑するしかありません。私たちは一度も木下氏の家族に言及すらしていないのに、どうして家族に「謝罪」しなければならない理由があるというのでしょうか。

また、李信恵氏の側も、これ以上ことを荒げることのできない事情もあったと思慮され、双方の利害や打算で「正式和解」になったものと思われます。〝大人の事情〟かどうか、外部から眺めるとすっきりしない「和解」です。

同書に掲載した座談会は、全体の3分の1ほどで、全体のテープリライトも終えていますし音声データも手元にありますので、場合によったら公開してもなんら構わないと思っています。両氏や周囲がこれ以上ああだこうだ屁理屈をこねるのであれば、いつでも公開する用意があります。

 

それにしても、木下ちがや氏ともあろう研究者――著書もあり、一時は「しばき隊No.3」ともいわれシールズを指揮・指導した人が、こんた体たらくでは、研究者としても社会運動家としても、また人間としても信用されないでしょう。無量光(ハンドルネーム)がいみじくも言うように「終わったな」ということでしょうか。

木下氏は、これから一生涯、このままでは李信恵氏にバカにされながら過ごさなければならないでしょうし、「しばき隊No.3」どころか「No.100(以下)」の地位に甘んじなければならなくなるでしょうが、それでもいいのでしょうか? 木下さん、屈辱を感じないですか?

座談会記事を読まれたならば、私がみずからの都合の良い方向に話を「誘導」(伊藤大介氏)していったのではなく、清義明氏の司会で、木下氏自身が清氏や私に意気揚々と、自説を能弁に語られたものであることはご理解いただけるでしょう。木下氏がそれを〝否定〟するのであれば、あの一連の発言は一体何だったのでしょうか!? 口から出まかせでしょうか? 木下氏は、これまでの様々な発言を、都合が悪くなれば、〝あれは「事実無根」だった〟と仰るのでしょうか?

この件については、M君リンチ事件の現場にもいて、大阪地裁で一番多い賠償金を課せられた伊藤大介氏が私をくどくどと非難されています。

 

 

「諸悪の根源は鹿砦社の松岡」だって!? 言うに事欠いていい加減なことを仰らないでください。伊藤さん、あなたはアレコレ御託を並べるよりもM君リンチ事件について、リンチの現場にいた最年長者としての責任を感じないんですか!? あなたが止めればリンチにはならなかったんじゃないんですか!? 血の通った人間としての対応をすることが先決ではないんですか!? 

今からでも、くだんの座談会で意見が一致した李信恵氏、エル金、凡3人の「謝罪文」に立ち返り、真摯に謝罪することから始めるべきではないでしょうか? 伊藤さん、男だったら、屁理屈を並べて醜く開き直るのではなく潔くなろうじゃありませんか!?

また、池田幸代という、社民党・福島みずほ参議院議員の元秘書だった人も、鹿砦社を非難しています。

 

「鹿砦社のやり方は本当にロクでもない」だって!? だったら、集団で凄惨なリンチをやった人たちはどうなんですか?「本当にロクでもない」のは、李信恵氏や上記伊藤大介氏らリンチの加害者らではないんですか?「わざと社会運動内の仲間割れをするような方向に持っていこうとするのは言語道断」だって!? じゃあ、集団リンチは許されるの? 集団リンチこそ「社会運動内の仲間割れ」ではないんですか? 池田さん、ぜひお答えください。

池田さんは「しばき隊」の活動に深入りし過ぎて福島議員の秘書をクビになったといわれますが、本当はどうなんですか? 沖縄で検挙され家宅捜索も受けたという噂も聞きますが、こちらも事実ですか? お答えいただきたく存じます。

私は木下氏らと座談会を行い(会場は清氏が手配し同氏が司会)、その後、食事し(こちらも高級な日本料理屋を清氏が手配。ちょっと高かったな〔苦笑〕)、さらにはラウンジにまで行き終電近くまで話し込んで、想像した以上に柔軟で話が分かる人だと感じ好感を持ちました。

話の内容もほぼ事実のようで、かつ本質を衝いていて、こういう人が話し合いに出てくればM君リンチ事件も解決の途に就くのではないか、と思った次第です。誤解を恐れず申し述べれば、座談会の後書きでも書いているように、私たちは好意を持って座談会をまとめ、よかれと思って掲載したのです。木下氏には「武士に二言はない」ぐらいの気持ちを持ってほしいものです。

李信恵・木下ちがや両氏が「正式和解」したって、あの時の木下氏の発言からして、どのように「正式和解」したのか、不可解で信じることができません。木下氏も〝あっちの世界〟でしか生きられないと悟られたのでしょうか? 木下氏は、大学の非常勤講師だけでは食っていけなくて、病院の職員をもされているということですが、この病院は共産党系の病院でしょうか? だったら、こちらを辞めたら明日の食い扶持にも困りますよね? 実はそんな卑近な理由かもしれませんが、それだったらあまり自信の持てないことを言わないことですね。

木下氏の発言には、聞くべきところも多々あり、簡単に「謝罪」してほしくありませんでした。

李信恵氏との「正式和解」という名の茶番劇――M君リンチ事件の解決は、また本質から遠くなったと感じざるをえません。いや、大きく逆戻りしたと思います。

本件とは関係ありませんが、冒頭に挙げた岡田和生氏逮捕に至るまで(最初の書籍『アルゼ王国の崩壊』を出版してから)15年もの月日がかかりました。4冊の告発書籍(その後、総括本を2冊出しているので計6冊。最初の本から6冊目まで6年掛かりました)での内容がようやく証明されたと言えますが、これまでリンチ事件関係では5冊の書籍を出版し、ここに来て事件や、その後の隠蔽工作の全貌がはっきりと見えてきました。

まだ2年半です。しかし活字にして残しておけば、例えばロイター通信が岡田の賄賂疑惑を取材するのに鹿砦社の本を読み、ここから私たちに連絡してこられ、私たちも協力しスクープになり、今回の逮捕劇に繋がったように、必ずや心ある方々の目に止まり、将来的に「あそこが日本の社会運動が解体していくターニング・ポイントだったんやな」と評価される時が来るものと信じています。

隠蔽に陰に陽に関わった著名人やカウンター/しばき隊のメンバーらは、口では「反差別」や「人権」を語りますが、裏ではその実態の醜悪さ、偽善者ぶりが明らかになってきました。君たちよ、少しは恥を知れ!「棺桶に片足突っ込んだ爺さん」にも意地があるぞ!

『真実と暴力の隠蔽』 定価800円(税込)

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岡田逮捕を報じる8月6日付けロイター電子版

同じく朝日新聞8月7日朝刊

例年にない猛暑のさなか、今夏はいろいろなことが慌しく起きます。こちらも例年にないことです。特に『真実と暴力の隠蔽』出版以降、木下ちがや氏らとの座談会での同氏の発言問題、師岡康子弁護士メール問題、金明秀関西学院教授暴行・不正問題、M君リンチ事件控訴審、鹿砦社と対李信恵氏の訴訟……詳細はこれまでの本通信で報告していますので、ここでは省きます。

そうして、ここに来て、私、および鹿砦社にとって衝撃的なニュースが飛び込んできました。

13年前の2005年7月12日早朝、パチスロ・ゲーム機大手の旧「アルゼ」(現「ユニバーサルエンターテインメント」。UE社)の創業者(元)オーナーらによる、「名誉毀損」名目の刑事告訴で、神戸地検特別刑事部が鹿砦社本社、東京支社、松岡の自宅を一斉に急襲し大掛かりな家宅捜索を行い、私を逮捕したのです。以後私は192日間もの長期勾留、そして有罪判決、さらに民事訴訟でも600万円余りの損害賠償を下されました。突然のことでもあり、鹿砦社は壊滅的打撃を蒙りました。この年の4月、『紙の爆弾』を創刊したばかりで4号を出したばかりでした。

ちなみに『紙の爆弾』は、ただ一人残り踏ん張った中川志大によって維持され現在に至っています。中川が出版界で信用があるのは、逃げずにたった一人で踏ん張ったことによっています。仮に今後、『紙の爆弾』や鹿砦社に同様の弾圧が来ても、地獄に落され地獄を見た私たちは耐えれる自信があります。

松岡逮捕を報じる朝日新聞(大阪本社版)2005年7月12日付け朝刊

それまでに、鹿砦社はアルゼについて4冊の書籍を発行し、パチンコ・パチスロ・ゲーム機業界で話題になっていました。これは、ゲーム機大手SNKとアルゼの抗争で、当時SNK本社ビルの1~2階でパソコンショップを開いていて、アルゼによるSNKビルの差し押さえで閉店を余儀なくされた、鹿砦社の大株主A氏による情報提供によるものでした。詳しくは4冊の書籍をお読みください。

鹿砦社のアルゼ告発書籍

アルゼは当時、退職して間もない警視総監が顧問に就いたり、警察天下り企業として有名で、私が逮捕された時でもキャリアが雇われ社長で証人尋問にも出廷しました。もちろん、告訴人の岡田氏や女性元幹部も出廷し、私が「蛇蝎のような執拗さで」(女性元幹部の言)アルゼや彼らの名誉を毀損したということを白々と「証言」したのです。13年前の真夏の出来事が昨日のことのように想起され、思い出すだに涙が出ます。

今回の岡田氏の逮捕の詳細はまだ判りませんが、今後、起訴され有罪判決を受けるということにでもなれば(すでに起訴されていることもありえます)、フィリピン・マニラで進行中のカジノや、米国ラスベガスで取得しているカジノ機器製造・販売のライセンスは取り消しになる可能性もあります。特に米国のライセンスは厳格です。UE社の現幹部が一番懸念するのはこのことだろうと察せられます。

これまで、私たちも取材に協力したロイター通信や朝日新聞の報道でも一部明らかになっていますが、フィリピン・マニラでのカジノ開発では政府高官らへの賄賂が取り沙汰されてきました。FBIが動いたとの報道もありました。ロイターや朝日の報道はほぼ事実だと思われますが、うまく切り抜けてきました。

カジノ設置をめぐる不正を報じる朝日新聞2012年12月30日付け朝刊

このかん、岡田氏は香港に居を移し、フィリピン・マニラでのカジノ開発に専念していたと推察されますが、日本国内では水面下で、子飼いの幹部や実の子どもらによるクーデター計画が進行し、昨年の取締役会、株主総会で、みずからが設立し育てた会社から放逐されるに至っています。

ところで、「因果応報」という諺があります。人を嵌めた者は、いつか自分にはね返り、今度は人から嵌められる――古人はよく言ったものです。

岡田氏は、私や鹿砦社だけでなく、似たようなことをたびたび行っていたといわれます。岡田氏のUE社からの放逐、そして今回の逮捕劇にも蠢いた輩がいたものと思われます。

私の「名誉毀損」逮捕劇には岡田氏以外にも、驚くべき失脚劇がありました。「松岡の呪いか、鹿砦社の祟りか」と揶揄される所以ですが、2つの事例を挙げておきます。

2005年4月、大坪弘道検事が神戸地検特別刑事部長に赴任してきます。そして、最初にやった仕事が私の逮捕でした。その後、宝塚市長逮捕、神戸市議会の大物議員の逮捕と続き、大坪検事は大阪地検特捜部長に栄転しますが、厚労省郵便不正事件おいて証拠隠滅で現職の特捜部長が逮捕され失職するという前代未聞の事件に巻き込まれます。

大坪検事逮捕を報じる朝日新聞2010年10月2日付け朝刊

また、大坪特刑部長の下で主任検事として動き私に手錠を掛けた宮本健志検事(鹿砦社の地元甲子園出身!)は、私らの逮捕事件後、徳島地検次席検事に栄転したところ、深夜に泥酔し一般市民の車を破損させ検挙され(示談成立し立件されず)、戒告・降格処分を受けます。

宮本検事不祥事を報じる徳島新聞2008年3月26日付け朝刊

やれやれ〝立派な〟人たちに翻弄されました。幸いに心あるライターさんや取引先の方々のご支援で再興することができましたが、今は笑って当時のことを語ることができるようになりました。

岡田氏、および事件の今後の推移に注目したいと思います。

8月6日付けのUE社のメッセージ

『紙の爆弾』9月号

注目のM君リンチ事件控訴審ですが、去る7月23日(月)午後2時30分から大阪高裁にて開かれ、1回の審理で結審となりました。この間、わずか10分ほど。えっ、これで十分な審理ができるの!? 日本の裁判制度が、一部を除いて〝事実上の一審制〟といわれる所以です。判決は10月19日午後2時です。

こちらが結審したことで、M君もしばらくは、先般不起訴不当の審理を申し立てた検察審査会への準備に着手します。私たちも、これまで同様、全力で支援します。

◆リンチ事件裁判、控訴審結審に際して――

ところで、控訴審結審まで来て、私は法廷で、ひとつの感慨にひたりました。一昨年(2016年)の初めに、このリンチ事件の存在を聞いて以来、私(たち)は素朴、単純に酷いと感じ、失礼な言い方かもしれませんが、社会的にはほとんど力のない一部少数の人たち以外にリンチ被害者M君の味方はおらず、事件から1年以上も経ち、報道されることもなく(マスコミは社会の木鐸ではなかったのか!?)、このままでは世の人々に知られずに隠蔽されて終わりそうでした。「棺桶に片足突っ込んだ爺さん」(鹿砦社元社員の藤井正美のツイート)にも意地があります。私なりに義憤を覚えました。実は私は今年67歳、65歳で引退し後進に道を譲るつもりでしたが、延期し最後の仕事として本件に関わることにしました。この判断は、今でも間違いなかったと思っています。爾来、私たちは社内外の有志で「特別取材班」を、そして民事訴訟の準備が整ったところで「M君の裁判を支援する会」を結成し、被害者救済と真相究明の途に就きました。

この少し前、脱原雑誌『NO NUKES voice』を創刊し、その中で1年間に300万円余りの経済的支援をしつつも(少しは感謝しろ!)、加害者らと人脈的に繋がりのある「反原連」(首都圏反原発連合)から一方的に絶縁され、さらに鹿砦社社内に潜り込んでいたカウンターの中心メンバー・藤井正美が業務時間内に業務と無関係(つまりカウンター関係)のツイッターに勤しみ私のことを「棺桶に片足突っ込んだ爺さん」などと揶揄していたり、いつ仕事をしているかわからないほどの量のツイートが出てきて、やむなく解雇に至りました。反原連絶縁については『NO NUKES voice』に長文の反論を掲載し、また藤井解雇についても、膿を出しせいせいしていたところで、この時点では後腐れもありませんでした。こうしたことへの「意趣返し」(安田浩一氏の言)で、私たちが本件に関わり始めたわけではありません。運動を「分断」させるというような意図もありませんでした。

 

『カウンターと暴力の病理』グラビアより

リンチ被害者M君が提供した主だった資料、特にリンチ直後の顔写真とリンチの最中の音声データは衝撃的でした。こんな凄惨なリンチ事件を、発生から1年以上も知りませんでした。あとで判ったことですが、元社員の藤井正美の会社所有のパソコンから事件直後からの情報がたくさん出てきて、カウンター内部では大騒ぎだったようでした。にもかかわらず、お人好しの私は、藤井が会社のために真面目に働いていたと誤認していました。

「反差別」を金看板にした「カウンター」といわれる社会運動について、さほどの知識もなく徒手空拳で取材・調査を始めました。M君の話を聞き、彼が持ってきた資料などで、事件の概要が見えてきました。取材からしばらくして、私たちはM君の述べることを大方信じ、M君の支援を開始することにしました。

私たちが2010年9月から隔月ペースで始めていた、いわゆる「西宮ゼミ」にちょくちょく来ていた「ヲ茶会」(ハンドルネーム)さんが本件の話を持ってきたのは2016年2月28日のことでした。当初は「今の社会でこんな暴力沙汰があるのか」と半信半疑でした。それもマスメディアに「反差別」運動の旗手のように持ち上げられる李信恵さんがリンチの現場に居て関わっていることを知り、驚くと共に愕然としました。しかも深夜に日本酒に換算して一升ほどの酒を飲んで呼び出し5人でリンチをやったということにも驚きました。マスメディアで、いわば現代の英雄のような扱いを受ける者が、裏ではこんなことをやっていたのか!? 世の中には、こうした輩が少なくありませんが、差別と闘うとは、本来なら崇高な営為なのに、その旗手のような者が、こんなことに関わっていたのかと思うとやりきれない気持ちになりました。


◎[参考音声]M君リンチ事件の音声記録(『カウンターと暴力の病理』付録音声記録CDより)

◆リンチ事件の隠蔽に加担する著名人、常識とかけ離れた人々に驚きました

ところで、このリンチ事件の被害者救済と真相究明に関わっていく過程で感じたことに、著名な知識人やジャーナリストらが隠蔽に積極的に加担していることでした。取材や確認をしようと電話してもシラを切ったり、電話にさえ出ない者も少なからずいました。思い出すだに名を出せば、中沢けい、香山リカ、西岡研介、安田浩一、有田芳生、辛淑玉、鈴木邦男、佐高信、津田大介、佐藤圭、中川敬、岸政彦……の各氏。今まで何を学んできたのか!? 

特に鈴木邦男氏は、私と30数年来の関係があり、それも決して浅くはありません。隔月ペースで著名なゲストを招いて行った「西宮ゼミ」も3年間やりました。鈴木氏は、かつて組織内でリンチ殺人、死体遺棄事件が発生し、これを機に対話路線に転じました。その頃からの付き合いでした。他の方々とは違い、暴力の問題には一家言があるはずで、こういう時にこそ鈴木氏の出番だと思っていましたが、とんだ思い違いでした。残念ながら、このリンチ事件への対応で30数年に及ぶ関係を義絶しました。

また、世間の常識とかけ離れた変な人も少なくありませんでした。一日中ツイッターなどSNSに狂っていると、感性も狂ってしまうようです。

世間の常識とはかけ離れていると言えば、李信恵さんら加害者がM君に出した「謝罪文」と、この撤回、辛淑玉さんが出した、いわゆる「辛淑玉文書」とのちの転向文書、あたかも味方のように近づいて資料やM君周囲の情報を入手し、突如掌を返した趙博氏(私たちは直接裏切られたので趙氏をスパイと断じます)等々。本当に常識外れの掌返しや寝返りが多いです。言葉も共通して汚いです。

最近表に出た「師岡康子メール」なども非常識の極みで、著名な弁護士がリンチの被害者に対して、刑事告訴をして、もしヘイトスピーチ規正法がおじゃんになれば、あろうことか被害者のほうが「反レイシズム運動の破壊者」として「重い十字架を背負う」とまで常識では考えられない倒錯したことを言っています(詳しくは6月7日付け本通信参照)。

◆「反差別」運動の一大汚点に私たちなりに全力で取り組みました!

一昨年2月28日以来、私たちは私たちなりに、「反差別」運動、いや日本の社会運動の一大汚点といえる、このリンチ事件について、取材と調査に邁進してきました。多くの資料や情報が発掘できました。多くの関係者に話を聞くこともできました。

これまでこのリンチ事件については5冊の本を出版してきましたが、これらに収録してきました。控訴審の結果がどうあれ、私たちは持てる力を尽くしM君リンチ事件について被害者救済と真相究明に関わってきました。毎回〝目玉〟記事もあり、事件関係者周辺にインパクトを与えてきたことは事実でしょう。「デマ本」「クソ記事」などと言うだけで反論らしい反論もありませんので、私たちは事実だと考えています。「デマ本」「クソ記事」と言うのなら、どこがどう「デマ」なのかを指摘し反論本の1冊でも出版してみたらどうですか!? 

◆ジャーナリスト・山口正紀さんの声を聴け!

私たちの5冊の本が、どれだけ多くの方々の目に触れたかわかりませんが、少ないながらも心ある方々には伝わっていると思います。この通信でも採り上げている前田朗東京造詣大学教授、ジャーナリストの黒藪哲哉さん……。

とりわけ、私たちの本でこのリンチ事件を知られた、元読売新聞記者で良心的ジャーナリストの山口正紀さんは控訴審に意見書まで書いてくださいました。長文ですが、本人の了解を得て全文を公開いたします。全面的に賛同いたします。これがまともな感覚を持った人の意見だと思います。ぜひともご一読ください。

ジャーナリスト、山口正紀さんによる意見書(01P/全11P)

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M君リンチ事件の真相究明と被害者救済にご支援を!!

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われわれは、6月29日付けの本通信で、「関西カウンター」の理論的支柱・金明秀関西学院大学社会学部教授の隠された暴力事件について確たる証拠資料を摘示し報じ各方面に大きな反響を及ぼした。

次いで7月4日付けの本通信で〈【金明秀暴力事件続報】関西学院大学へ質問書送付!〉を掲載した。同日の通信の中で、

〈そこで取材班は鹿砦社代表松岡利康名で7月3日、関西学院大学村田治学長に対して「ご質問」を郵送し7月17日までに回答を頂けるようにお願いをした。

この「ご質問」は「公開質問状」ではないので、本日ここでその内容を明らかにすることはできない。鹿砦社は関西学院大学に対してなんらの悪感情を持ってはいないし、逆に同大学の建学の理念や歴史には正直なところ深い敬意を抱いている。よって、しばき隊幹部や事件隠蔽関係者に送付したような「質問書」とは、かなりトーンも異なるものである。

日大との対比で、優れた人権感覚と教育的視点、学生に対する眼差しを体現し、世間からも高い評価を受けた関西学院大学のことであるから、必ずやわれわれの「ご質問」に対して誠実なご回答を頂けるものと、取材班は信じている。ご回答を頂けた暁には内容に差しさわりのない範囲で読者諸氏にもその内容をご紹介することとしたいので、是非7月18日以降の本通信にご注目頂きたい。〉

と読者諸氏にはご案内した。つまり昨日17日が回答期限であった。関西学院大学から、17日午前、以下の通り回答を頂けた。回答は頂けたものの、一部を除いて、私たちの質問への明確な返答はない。最低限のマナーは守っていただけたかもしれないが、この回答では、問題の本質を解き明かす筋道にはならない。

7月17日、関西学院大学広報室から鹿砦社に届いた〈「ご質問」に対するご回答〉

ちなみに取材班が、関西学院大学へ送付した質問書は以下の通りである。

関西学院大学村田治学長への「ご質問」(鹿砦社代表松岡利康名で7月3日郵送)

関西学院大学村田治学長への「ご質問」(鹿砦社代表松岡利康名で7月3日郵送)

関西学院大学村田治学長への「ご質問」(鹿砦社代表松岡利康名で7月3日郵送)

相当な敬意を払いながら関西学院大学にはお尋ねをしたのだが、頂いた回答は、問題の本質部分に触れていない。現在も教壇に立ち続けている金明秀教授は、確実なだけでも2件の暴力事件を引き起こした人物である。極めて重大な問題ではないか。

理由の如何を問わず、他人に暴力行為を振るう(それが子供時代であれば「むかしの話」で済ませられるが、大学教員就任以降である)人物が大学の教員であることは、場合によっては、「学生が暴力の被害者になる」ことの可能性を示すだろう。その危険性に関西学院大学は、気が付かないのか、あるいは黙認するのか。

すでにネット上では明らかになっているので、この際被害者の方のプロフィールも部分的に触れておいた方がよいだろう。実は被害者は金明秀教授と同じ、関西学院大学社会学部の教員の方である! つまり今回の「金明秀教授暴力事件」は学内問題でもあるのだ。しかも被害者は、いわゆる「日本のマジョリティ」ではない。日本社会でマイノリティとされる(例えば在日コリアンなど)方である。したがって、金明秀教授が「レイシャルハラスメントに腹を立てて殴らざるを得なかった」という理由は成立しない。

取材班には事件直後からの膨大な資料が各方面から届けられている。事件直後に金明秀教授が被害者の先生に送った、仰天する内容のメールもある(金明秀教授、関西学院大学の態度を観察し、必要に応じて公開してゆく)。

そして、取材班とは全く別に「新世紀ユニオン」委員長が7月13日付けの自身のブログで「暴力事件に関する関西学院大の不可思議な対応!」と題し、以下のように報告をしている。

〈新世紀ユニオンでは7月9日付けで関西学院大に内容証明郵便で団体交渉を申し入れました。その内容は以下の通りです。

貴大学教員であり、当ユニオンの組合員であるA教授に対する金明秀教授の暴力事件とその後の蒸し返し等に関する貴大学の対応に付いて以下の通り団体交渉を申入れます。

団体交渉申入書
1、日時 7月30日(月)午後1時~3時
2、場所 貴大学会議室もしくは貴大学が用意する会場、もしくは当ユニオン事務所のいずれか。
3、議題 金明秀教授の暴力事件に関する貴大学の管理責任、その他。
4、参加者 貴大学の責任権限ある者並びに事件の詳細を知る人事部小橋人事課長・社会学部弓山事務長の出席希望。

当ユニオン出席者は団交応諾確認後募集します。約5名前後を予定。
以上に付いて、回答を当書面送達後一週間以内に書面にてお願いします。

このように、事件の詳細を知る人物の名も2名記してあるのに、関西学院大側の回答書は(1)議題の「その他」とは何か(2)管理責任という内容に付いて貴組合の要求事項を示せ(3)「蒸し返し」とは具体的に何を指すのか?と聞いてきました。言わば「とぼけ戦術」です。

関西学院大の回答はその上で30日は「調整が困難」だから「いくつか候補日をあげて頂きたい」というもので、しかも書面に印かんもない書面でした。

普通団交で提示した期日がダメな場合、変更する日時を相手側が提示するものですが、こちらに候補日を提示させるというのは大変失礼な対応です。

金明秀教授は暴力教授で有名な男で、被害者のA教授は13回も顔や喉を殴られ声帯を潰されるなど大けがをしました。警察に被害届を出しましたが警察が和解するよう促したので双方の弁護士の間で和解が成立していました。金明秀教授の代理人弁護士はこの暴力を明確に謝罪しています。ところが金明秀教授は和解条項に違反するように、学内でA教授への暴力を否定する言動を振りまき、A教授に精神的苦痛を与え続けています。これらの事は人事部小橋人事課長・社会学部弓山事務長に報告しています。しかし彼らは何もしませんでした。

重大な事は、金明秀教授が他にも暴力行為を行っていることです。関西学院大側がこうした金明秀教授の暴力事件とその否定を見て見ぬ振りをし、とぼけて団体交渉を逃れようと画策していることです。なぜ関西学院大が金明秀教授を庇い、暴力に対し管理者としてキチンと処分しないのかは不明です。

労働契約法第5条は労働者への安全配慮義務を定めています。金明秀教授に暴力を振るわれ、一度は解決金を加害者が払うことで和解したのに、金明秀教授が暴力を否定する発言をしている事を大学側が容認していること、このような管理責任の無い、文字通り無責任が。金明秀教授の暴力を繰り返させる原因ではないかと思われます。管理責任とは安全配慮義務であり、暴力事件を引き起こしている教授に対する大学の管理責任が問われています。暴力事件の被害者が複数に達している事を関西学院大は知っているのに知らない振りをしています。

関西学院大学は、日大のフットボール部のルール違反に対し、厳しく追求の立場をとっていますが、自大学の暴力教授には極めて不明瞭な「見て見ぬ振り」をしています。これを追求しょうとする新世紀ユニオンの団体交渉申し入れにも、誠実に対応していません。遺憾という他ありません。

我々は暴力事件の隠蔽を絶対に許さない。
今後この事案については、本ブログで適時に事件の詳細を明らかにする予定である。〉

http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/

引き合いに出される「日大アメフト部」事件で、関西学院大学(正確には関西学院大学アメリカンフットボール部)は、その対応をマスコミから極めて好意的に取り上げられた。日大の最悪の対応とは対照的に、関西学院大学アメリカンフットボール部の判断や、発信はたしかに優れて、「学生重視」の視点が伺えた。正反対に「金明秀教授暴力事件」では、日大と同程度に稚拙な対応しかできていない。鹿砦社への不充分な回答にだけではなく、組合から要求があった「団交」に対する態度は不誠実極まりない。

われわれは引き続きこの問題に注視し取材を進め、続報をお届けしてゆく。

(鹿砦社特別取材班)

 

Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B07CXC368T/
鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

 

M君リンチ事件〈爆弾〉第5弾『真実と暴力の隠蔽』

『真実と暴力の隠蔽』――M君リンチ事件関連出版物第5弾にして、最大級の衝撃を巻き起こしたことは間違いないだろう。発売から1カ月を経るも、いまだに松岡や取材班への電話での問い合わせはひきも切らず、新たな“タレコミ”や“暴露”情報も相次いでいる。その中には『真実と暴力の隠蔽』で放った各種兵器の破壊力を凌駕する情報も含まれ、「取り扱い注意」情報がまたしても取材班に蓄積することになった。

そもそもM君リンチ事件関連の出版は、あくまで「事実解明」、「真実の追及」を目指し、手探りの中で始まった。出版物には掲載されなかった「空振り」や、思わぬ「落とし穴」、あるいは度重なる「背信行為」に取材班は相当数直面してきた。しかしそれらは、一時的に取材班を落胆させ、意欲の低下を招くことはあっても、根本的な動機の低下には繋がらなかった。なぜか? 今だから自己解析できるのだが、それはトップの松岡に漲(みなぎ)るエネルギーに起因していたのではないかと思われる。

松岡はM君リンチ事件について、原則的な立場からM君の支援を行うとともに、取材班全体の指揮を執っている。

「Aさん。岸政彦に突撃お願いします」

松岡の指示は必ずすべてが敬語だ。しかし敬語だからと言って内容が穏やかであるとは限らない。取材班は松岡から指示を受ければ「社長それはちょっと……」と断ることはできない。松岡の物言いが威圧的なのではない。逆に穏やかな物言いに知らず知らずのうちに現場へと足を向けるのであった。東京で、関西で、沖縄で……。直撃に当たった取材班は現場では松岡の本性に触れることになる。たとえば沖縄で取材班が香山リカと安田浩一の2ショットを抑えたとき、電話で松岡に報告を入れると、「野間もいるらしいじゃないですか。香山、安田、野間の3ショットもお願いします」とまたしても穏やかな敬語で、しかし厳しい指令が下る(この時はあいにく3ショットを収められなかった)。東京で数日にわたり有田芳生参議院議員に張り付き、失敗したときは、「なにやってるんだ!」と珍しくイラついた声が浴びせられた。

大学院生リンチ加害者と隠蔽に加担する懲りない面々(『カウンターと暴力の病理』グラビアより)

まだ20世紀の最終盤、世間では「2000年問題」(1999年から2000年に年号が変わることにより、コンピューターが大規模な誤作動を起こさないか、という懸念)が、賑やかに語られるようになったころ、鹿砦社は天下に名の知れた「暴露本出版社」であった。ジャニーズ事務所、宝塚歌劇団など大きな相手に、たかが数人の出版社が、挑んでいた。背後にスポンサーや政治家の力があるわけでもなく、時代に逆行するかのように、ひたすら“突撃”あるのみで、巨大な勢力の闇にぶつかっていた。そこで生み出された手法が、鹿砦社の伝統となる「暴露」魂である。

ジャニーズ事務所に卑怯な手を取られたことに怒った松岡は、あろうことか「芸能人にプライバシーはない!」と豪語し、なんとジャニーズタレントのかなり多数の自宅を調べ上げ、その住所(町名まで)、自宅写真と自宅地図をまとめて『ジャニーズおっかけマップ』として出版し、世間を驚かせたことは有名な話だ。

週刊現代5月5日・12日合併号(4月23日発売)より

さらに3.11以降、東電幹部や原発信奉学者らに対しても同様なことをやっている。松岡という男は、見るからに好々爺然としているが、ここまでやる男だ。今でも時に松岡は「私はジャーナリストではありません。所詮“暴露本屋”の親父ですから」とみずからを自嘲気味に語ることがある。取材班の数名は、M君リンチ事件解明の取材にあたるなかで、当初この言葉にやや違和感を覚えていた。「暴露本ちゃうやろ。これはルポやで、少なくとも」そう仲間内で語る記者もいた。

『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(2012年9月25日刊)では福島第一原発事故当時の東電会長、勝俣恒久を直撃インタビュー!

『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(2012年9月25日刊)P.100より


『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』鹿砦社

たしかに「生き馬の目を抜く」といわれる芸能界や、警察癒着と闇世界が隣り合うパチンコ業界相手のかつての「全面戦争」に比べれば、清義明氏がくだんの座談会でいみじくも言うように「相手は小さい」かもしれない。しかし、時代が違う。取材班も痛感することとなる、マスメディアの凋落の激しさと、“隠蔽工作”に関わる弁護士、知識人、学者らの結託。これらを打ち破るには、今日常識的な取材や出版を行っていても、社会に訴求しないことを思い知らされた。つまり何らかの“爆弾”を搭載した出版でない限り、このような問題に、社会は興味を持たない時代であることを!

そして次第に、取材班は“隠蔽”との闘いがすなわち“暴露”でしかありえないことを体感することとなった。偽善、欺瞞に満ちた唾棄すべき“隠蔽”工作関係者に事実を突きつけて「あんたはどうなんだ?」と問い質す。この手法を「踏み絵を踏ますようだ」と批判された方がいる。そうだ。その通りである。明らかな事件隠蔽の事実を示して「どう思うか」は人間としての良心があるのかないのか、“隠蔽”に加担しているのか、していないのかを確かめる行為に他ならない。

注視されるべきは、そこまで事実を突きつけても、「知らない」、「なんとも思わない」とシラを切り続ける冷血漢が少なくないことである。否、われわれの取材に真摯な回答を返して下さった方は、例外的少数でしかない。その例外的少数の中に木下ちがや氏も含まれるはずであった。しかしどうしたことであろうか。松岡が隠密裏に実行した清義明氏との座談会では、あれほど多弁で(『真実と暴力の隠蔽』に掲載したのは全座談会の3分の1にも満たない。木下氏は終始一貫同様の内容を語っている)あったにもかかわらず、「査問」を受けたのか、脅されたのか?今日木下氏は掌を返し、あたかも鹿砦社が、悪徳出版社であるかのような断定をしている。いいかげんにせんとあかんわ。木下氏は、事前ゲラチェックを求められなかったとはいえ、自分の発言には責任を持たないといけない。まだ間に合う。もういちど掌を返し直していただきたい。

「なめたらあかんぞ!」と木下氏には再度忠告しておくが、それでも取材に応じてくださった恩義もある。今回取材班は木下氏を斬らない。しかし、松岡が木下氏、清氏との座談会を終え、帰社した時点で木下氏の運命は決していたということであろうか。断っておくが松岡は一切誘導質問や無理やり論旨を曲げてはいない。木下氏は誰に促されることもなく、みずから能弁に語り、みずからの論を展開しているだけである。しかし、その発言は編集段階から木下氏の今日の運命を、予想させるに十分であった。

われわれは木下氏の発言を1文字も曲げずに出版した。われわれが木下氏を批判、糾弾するはずがない。しかし”連中“は、黙ってはいないであろう。M君が金銭疑惑を語った行為への返答が「半殺しの報い」であれば、木下氏へも相当な攻撃が行われるであろうことは、“連中”の行動を観察していれば、予想できた。それは、木下氏自身が最もよく知っているだろう。そして内々からのリアクションの厳しさも――。真の<知識人>とは、それでも自らの意見を貫く人のことをいうのではないのか!?

座談会当日の木下ちがや氏(右)と清義明氏(左)(『真実と暴力の隠蔽』P.153より)

「鹿砦社は木下氏に冷たくないか?」との疑問が聞こえてきそうだ。違う。木下氏は嘘も張ったりも語っていない。木下氏が考える視点は極めて示唆に富み的を射ている。その着眼点は、取材班のものではなく、木下氏のものだ。そしてなにより、木下氏の主張は「真っ当」なのだ。こういう意見を汲まないと問題は解決しない。木下氏の意見に、「やっこさんもやるじゃないか」――われわれは本件リンチ事件解決への光明を見たと言っても過言ではない。だが、木下氏が掌を返し屈したことで問題解決への途からまた後退した。

真っ当な主張をして、その意見が踏みつぶされ、口を封じられるのであれば、それはどんな社会だろうか。学者として木下氏にはその「現実」に直目したとき、「屈する」道を選んだ。松岡には悪いが、実は木下氏のこれまでの主張からすれば、そうなるであろうことも取材班には予感があった。残念ながら予感は的中した。声を荒げるでも、激論を交わすでもなく、「好々爺」松岡(合田夏樹氏の評)が、これまで培った感性で実現した座談会。「棺桶に片足突っ込んだ爺さん」(元鹿砦社社員藤井正美の評)は、真実を追おうとする中で、図らずも木下氏が持論を展開した。結果的にはそれが重大事実の“暴露”となったのが皮肉な帰結である。歴史はアイロニカルで時に非情である。

鹿砦社代表・松岡利康

鹿砦社特別取材班

 

Amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B07CXC368T/
鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

タブーなき『紙の爆弾』2018年7月号

『NO NUKES voice Vol.16』総力特集 明治一五〇年と東京五輪が〈福島〉を殺す

 

『真実と暴力の隠蔽』定価800円(税込)

松岡 『真実と暴力の隠蔽』が発売されて3週間になります。予想はしていましたが反響が大きいようですね。

 読者の皆さんもそうだと思うんですが、9項〈「カウンター」周辺のキーマンに松岡が直撃! 明かされる「しばき隊」の内情〉。これはたしかにゲラを読んでいない僕たちも腰を抜かしました。発売直後から吊るし上げ状態の木下ちがや氏の登場と、発言はまさに“爆弾”でしたね。

 でも不思議だよね。木下氏はあれだけ論理的に語っていたのに、「全面屈服」だもんな。かなりキツイ仕打ちを受けているんじゃないかと、心配になるよ。

松岡 それについては先日も書きましたが、木下氏からは私も、教えられることが多かった。会う前までは「しばき隊NO.3」との評判に、私も少し構えてもいましたが、清義明さんとの座談会で、すぐに打ち解けました。

 その超特大スクープを社長がどうやって実現したのかはともかく、木下氏が鹿砦社の取材に出てきてくれたことは高く評価すべきだよ。

 それについての異論は「しばき隊」内部以外にはないんじゃないかな。僕はどうして鹿砦社の取材と解かっていて、木下氏が座談会に参加していただけたのか、その意図を考えるべきだと思うんですよ。野間ら「しばき隊」主流派(?)から、鹿砦社はとんでもない出版社のように罵倒されているわけじゃないですか、連日。リンチ事件関係の書籍だってそれまでに3冊出し、それも3冊とも送っているわけで、鹿砦社のスタンスは明確なわけです。学者である木下氏が既に出していた3冊を全く読まずに、取材に応じてくれたとは考えられない。

 

木下ちがや氏(こたつぬこ)のツイッターより

 まあ、「木下査問」は見せしめ的に続くのだろうけど、俺たちとしては、彼の発言した事実にこそ注目してもらいたい。それから木下氏から「SOS」が来れば支援は惜しみませんよね、社長?

松岡 もちろん、彼が原則的な助けを求めてきたらその準備はあります。

 木下炎上ばかりが話題になっているけど、『真実と暴力の隠蔽』には同じくらいに重要な情報が満載なんだけど、その存在が薄まっているのが残念ですね。グラビアの1頁目のコラージュだけでも、表現が見つからないほどの「殺意」ですよ。

 それは言えるね。グラビアで言えば、あの比類なく悪質なコラージュもそうだけど、李信恵の無茶苦茶なツイッターへの書き込みや、野間が右翼と仲良く談笑してる写真。さらにはエル金が自己弁護のメールをC.R.A.Cのメーリングリストに送った(これは第6項に掲載)ものへの野間「事件隠蔽指示」メールも掲載した。これらもかなりの資料的価値はあると思うんだ。読者の皆さんには是非「読み飛ばしてほしくない」ポイントとして挙げておきたいな。

 これは書籍とは直接関係ないけれども、金展克さんが「M君リンチ事件」直後に明確に隠蔽を指示した師岡康子弁護士のメールを公表した。これは大事件だよ。岩波書店から『ヘイト・スピーチとは何か』(岩波新書)を出している弁護士が、「ヘイトスピーチ対策法」を通すためには「暴行被害者の口を塞げ!」と言って隠蔽を図るんだから。「ヘイトスピーチ対策法」は「M君リンチ事件」隠蔽を前提条件として成立した「言論弾圧法」だともう決めつけるしかない!

 そんなに軽いものでしょうか? 師岡康子弁護士は徹底的に「事件隠蔽」に関わった経緯と意図を説明する義務がある。M君に直接謝罪すべきじゃないかと思いますね。

 師岡は今後ターゲットとして追わないといけないね。でも、『真実と暴力の隠蔽』には他にも読み落とされたら困る内容があるじゃない。被害者M君の手記「リンチの悪夢に苦しめられた日々」は、彼が「過酷な経験をしたにもかかわらず、格調高く意見表明をしている」と評価が高いね。

 逆に6項で網羅的に紹介した〈「カウンター」界隈の差別・反人権暴言集〉は、違う意味でインパクトがありますよね。まさか野間が「この糞チョソン人」とか「なんだ南洋土人か」といったド真ん中ストライクの差別表現を使っている人物だと知っていた人は少なかったんじゃないかな。

 A君から見ればそうかもしれないけど、世代の近い俺から見れば、野間の化けの皮なんかちょろいもんだよ。あんな奴がどうして朝日新聞や東京新聞はじめ、メディアに取り上げられるのか?と思うでしょ。答えは簡単。メディアが野間レベルまで凋落している、ということです。もっとまともな人はいくらでもいるのに、わざわざ持ち上げる。まあその辺りの事情は7項〈隠蔽に加担するマスメディア〉で詳しく紹介しているけど。

松岡 発売前から一部を極秘扱いしたのは、やはり間違っていなかったようですね。

 9項がなくても爆弾だらけですからね。

 タイトなスケジュールで編集しているから、誤植やなんかもあるし、そのうちまとめて訂正と修正のお知らせをするとして、『真実と暴力の隠蔽』を出したことにより、またしても新たな大事件が持ち込まれたね。

 正直、暴力事件はもううんざりなんですけれど……。これも酷いですね。

 しかも暴力を振るっているのが大学教授だからな。こいつはもう暴力常習犯と言わなきゃいけない。

 誰なんですか?

 はいこれ資料ね。水曜日までに記事まとめてくれよな、B。

 は、はい……。え! 関西学院大学! アメフト部は日大との問題で、まともだったじゃないですか?

 アメフト部とこの教員は関係ないだろが。酷いだろ?

 「M君」より命危なかったんじゃないですか? 被害者の方?

 可能性は高いね。さあ原稿頼むぜ!

 はい。

松岡 最後になりますが、やはり私も参加した、くだんの座談会が注目を集めてるようですが、6項に掲載したエル金がC.R.A.Cのメーリングリストに投稿したメールは、是非読者に読んでいただきたいですね。エル金が「李信恵さんはM君に(この部分は本文では隠されている)軽くビンタを一発だけしました」と明確に李信恵の暴行を認めた記述をしています。M君が李信恵はじめ5名を訴えた裁判の証拠にも、実は出しているのです。考えてください。これは身内向けのメールですから「嘘」を書く必要はない。M君を悪者扱いするための虚偽はありますが、エル金が身内である、李信恵の「ありもしない」暴力を書く必要はどこにもないですよね。そういう場所で明確に「軽くビンタ」をしたと書いている。これ以上の証拠はないと思いますが……。

 社長、「裁判は水物」って社長が書いてたじゃないですか。その証拠じゃないですけど、大阪地裁であの「世紀の誤判」を出した、長谷部幸弥裁判官が大阪高裁に栄転していますよ。

一同 やっぱり裁判所に期待するのか無理か……(一同嘆息)。

(鹿砦社特別取材班)

『真実と暴力の隠蔽』 定価800円(税込)

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鹿砦社 http://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000541

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