本日発売『NO NUKES voice』29号!〈闘う法曹〉樋口英明さん、井戸謙一さん、武村二三夫さんらと共に「原発裁判に勝つ」!

『NO NUKES voice』第1号が世に出たのは2014年8月、いまから7年前だった。2011年3月以降に鹿砦社は原発関連の書籍を複数出版していた。そのなかには「原子力村(マフィア)」住人への突撃取材を含んだ、鹿砦社ならではの書籍もある。しかし、原発問題は一過性ではない。数年、数十年、高濃度汚染物質の処理を考慮すれば、10万年、100万年の時間を要する課題である。

 
本日発売開始!『NO NUKES voice』Vol.29 《総力特集》闘う法曹 原発裁判に勝つ

鹿砦社は瞬発力で、単行本を出版してはいたものの、「果たしてこのままでよいのか」との思いが、創刊号の編集長であり、鹿砦社代表松岡の頭をよぎったとしても不思議ではない。そこで前例のない「反・脱原発に特化した季刊誌の発行」に踏み切ったのだと想像する。我々『NO NUKES voice』編集部は第1号から無関係ではなかったが、小島卓が編集長に就任し新体制の編集部が発足したのは、第6号からである。第1号の表紙を飾る写真やグラビアは、いまでは相手にする気にはならない「反原連」人脈の秋山理央によるものである。内容も玉石混合と振りかえらざるを得ないだろう。

しかし、重要なことは何事も「謙虚に反省」することであり、過ちは誰にでもどのような集団にでも起こりうる。『NO NUKES voice』は「現代版ファシズム」の担い手ともいうべき「反原連」関係者とは一切関係を断ち、思想信条さまざまであっても、原則を共有できる論者や読者とともにきょうまで歩んできた。反省点も多々あるが、課題は徐々に克服しているつもりであるし、今後も足らざるところを補い、修正するにはまったくやぶさかではない。

稀代の狂騒の夏の終わりにあたり『NO NUKES voice』第29号をお届けする。総力特集は「闘う法曹 原発裁判に勝つ」だ。終わりの見えぬコロナ禍のなかにあり、粘り強い街頭活動も継続されているが、従来のように、大動員や大きな声をあげてのデモには参加を躊躇う方も少なくないであろう。

本誌では毎号コロナ禍根に負けず全国で闘う皆さんの報告が掲載されているとおり、原発立地地元は電力消費地元での活動は非常に大きな意味を持つ。「反・脱原発」の戦線は多岐にわたる。街頭活動を中心とする市民運動、科学的知識の伝播、立法府・地方行政への働きかけ、そして司法など広範で重層的な戦線が構築されないことには、目標達成が見えてはこない。

今号では3・11前から、あるいは後に「反・脱原発」の最前線に決起した司法の闘志お三方にご登場頂いた。

樋口英明元裁判官は福井地裁で「人格権」を掲げた判決文により、大飯原発の運転差し止めを命じた。樋口元裁判官は退官後もあえて、弁護士登録をせず、ライフワークとして側面から「反・脱原発」を支えるおつもりだ。

井戸謙一弁護士は3・11前に裁判官として志賀原発の運転差し止め判決を言い渡し、定年前に退官、以後原発関連訴訟はもちろんのこと、湖東記念病院の冤罪事件で再審勝利を勝ち取るなど刑事事件も多数手がけ超人的な活躍を続けられている。

武村二三夫弁護士は大阪を中心に刑事・民事を問わず多くの事件を手掛け、「ばらつきの理論」で高浜2号機、4号機原子炉差止訴訟で勝利した。武村弁護士は「常に弱者救済と尊厳回復の立場から法廷で闘い続ける」ことを心がけておられるそうだ。

骨太の法曹闘士三人の肉声のほか、「黒い雨」裁判について水戸喜世子さんの論評がつづく。その他全国各地からの活動報告、様々な視点からの提言も満載。『NO NUKES voice』第29号は、依然発展途上ではあるが、現時点での全力で現況をお伝えする。

最後に、弱音は吐きたくないが、鹿砦社の経営はコロナ禍以前は順調であったが、最近は非常に厳しい。『NO NUKES voice』は29号に至るも、黒字を出したことはない。販売への努力不足もあろうし、人的力量不足も実感している。こんな時代であるからこそ、読者の皆様にはご指導、ご鞭撻、なにより『NO NUKES voice』をお買い上げいただくだけではなく、ご友人、お知り合いに広めていただくことを強くお願いする。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

9月9日発売開始!『NO NUKES voice』Vol.29 《総力特集》闘う法曹 原発裁判に勝つ
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《NO NUKES voice》大きな意義を持った東海村・乾康代候補の選挙戦 ── 過酷事故が起きた時、周辺30キロ圏内94万人住民の避難は困難だ! 尾崎美代子

3月18日、水戸地裁(茨城県)は、日本原電・東海第二原発(茨城県東海村)の運転を差し止める判決を言い渡した。過酷事故がおきた場合、周辺30キロ圏内に住む94万人が避難することは困難であるなどとの理由からだ。

その東海村で、8月31日、任期満了に伴う村長選挙が始まり、現職で3期目を目指す山田修氏と、住民団体「いのち輝く東海村の会」が擁立する乾康代氏(元茨城大教授)の一騎打ちで争われた。結果は、11,562票と3,907票で、山田氏の当選となったが、8年ぶりに再稼働を認めないと訴え、乾さんが立候補したことは非常に大きな意義があったのではないか。

選挙事務局前で乾康代候補

◆東海村の「歪められた開発」に警鐘を鳴らした乾さん

乾さんは、「都市計画」「住環境計画」を専門とし、茨城大学教育学部に赴任後の2004年、村の「東海村住まいづくり検討委員会」に加わり、東海村の都市計画問題に取り組んできた。そこで、村内で、原発や関連施設の周辺に緩衝地帯のないまま民家が建てられ、国策である原発推進とともに「歪められた開発」が進められてきたことに関心を深め、研究されてきた。

農業県だった茨城県の東海村に、日本原子力発電(以下、原電)が設置されたのは1957年のことだ。まもなく村の臨海部にある105万坪もの広大な国有、県有防砂林が、原発建設の候補地に選ばれ、原発の設置が決定した。村の人たちは、前年進出してきた日本原子力研究所(以下、原研)が、原子力の研究を始めることには期待していたが、原発まで建設されるとは知らされていなかった。

さらに、その後核燃料加工工場、使用済み核燃料再処理工場などが次々と作られ、現在、村内には12もの原発関連施設がある。こうした施設の建設と同時に、社員、作業員らの住居も建設されたが、当時、周辺地域に開発規制が行なわれなかったために、原発や原発関連施設のすぐ近くに住宅が建設されるという、危険で異常な事態が起こっていた。

海側の広大な臨海部には、原研と東海原発、再処理工場などが建設され、内陸部の国道6号線周辺に核燃料の加工工場などが作られ、間に住宅が立ち並ぶ。国道6号線と交差して、臨海地域にむけ3本の道路が、それぞれが東海第二原発、日本原子力研究開発機構・J-PARCセンター、再処理施設に向け整備され、地元の人たちからは「原電通り」「原研通り」「動燃通り」と呼ばれている。

原発とこんなに近い住宅街。村役場のエレベーターからそんな光景が一望できるという
村内の福祉施設が独自に掲げる反原発の看板。「外して欲しい」と苦情を言う人もいるという

◆30キロ圏内に94万人が住む危険すぎる原発
 
乾さんも、初めて東海村を訪れた時、原発のすぐ近くに民家が迫っている光景を見て非常に驚いたという。

私も実は、作家の大泉実成さんが書かれた記事で、1999年、JCO臨界事故が起きた際、ご両親が経営する作業所が、JCOと非常に近かったため、その後お母さんがPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したと知り、どれほど近かったのかと気になっていた。あの事故では、3名の作業員のうち2名が死亡し、1名が重症になったほか、周辺住民667名が被ばくした。その中に大泉さんのご両親も含まれるが、先日、東海村を訪れ、阿部功志村議に案内して貰ったところ、JCOの工場からわずか120メートルの場所に、その作業所があった(ご両親は死去し、工場も閉鎖されている)。周辺は普通に民家が立ち並んでいた。

東海第二原発の30キロ圏内には、94万人の住民が住んでいるが、原発事故が起きた場合の避難計画はいまだ策定されていない。そもそも策定自体が不可能ではないか。実際、それを理由に、今年の3月28日、水戸地裁は、東海第二原発の再稼働を認めない判決を下した。世論調査では、6~7割の県民が再稼働に反対しているが、裁判の判決のみでなく、実際再稼働を許さない住民の運動が必要不可欠で、村長選もその1つだった。選挙では負けたとはいえ、双方の再稼働を巡る態度が一層明らかになった。

右側の白い建物が臨界事故を起こしたJCO(核燃料加工施設)。道を挟んだ左側に民家が立ち並ぶ
JCOから道を挟んで120メートルにある大泉さんの作業所

◆「約束を守らない」と批判された現職・山田村長

茨城県では今回、東海村長選挙と同時に県知事選も闘われ、こちらも「東海第二原発再稼働、YESでもありNOでもある」と無責任な態度をとる現職・大井川かずひこ氏と、乾氏と歩調を合わせ、再稼働反対を訴えた田中しげひろ氏の一騎打ちで争われ、大井川氏が当選を決めた。

目の前に迫る再稼働問題に無責任な態度をとる大井川氏であったが、山田村長も同様で、再稼働問題についてはダンマリを決め込み、水戸地裁判決にも「司法の判断」としか言及せず、過去には「原発が不要という人は、自宅から一歩も外にでてはいけない」と驚くような発言をしている。

 
8年前に村長を退任した前村長・村上達也さん。「再稼働を認めない」という約束を守らないと、現職山田村長を批判している

8年前、山田氏を村長に後継指名した前村長の村上達也氏は、その際「東海第二原発再稼働反対!」を約束したが守られていないと怒る。そればかりか、「私がやってきた福祉や教育政策もひっくり返した」と批判し、今選挙では乾氏を応援した。当然だろう。ほかの原発立地の選挙でも、推進側候補は再稼働への是非だけでなく、原発問題をも争点にすることを避けたがる。しかし、今回の東海村村長選では、その是非が明確になった。引き続き、どちらが村民の未来や生活を考えているか考え、村政を変えて行って欲しい。

乾氏の訴えは再稼働反対だけではない。老朽化した東海第二原発の廃炉後の未来を見据えた村づくりと準備していこうと、原発関連企業の労働者の就労確保、そして福祉政策の拡充、そして何より安心して住む続けられる村作りをめざそうと訴えてきた。また現在村内にある幼稚園の再編計画では、あろうことか山田村長は、住民にとの話し合いも行わず、東海第二原発からわずか2キロの村松幼稚園に統合しようとしている。ここでもわかるように、村の行政に女性がほとんど関われないことが問題であると、乾氏は、「村政にジェンダー視点を!」とも訴えていた。

これに対して、東海第二原発差し止め訴訟原告団の共同代表の相沢一正さんは、「決意に感謝します。まず原発廃止です。東海村の未来は、東海第二原発の廃炉が確定したあとに論じられるものと信じています。(乾候補の掲げる)ジェンダー平等の追求も大賛成、時間をかけても実現しましょう」と推薦の言葉を述べていた。

東海第二原発差し止め訴訟原告団共同代表・相沢一正さんの自宅前の看板

原発の高レベル放射性廃棄物の処分場にむけた文献調査をめぐる問題が起きている北海道の寿都町でも、この10月町長選が行われる。文献調査を推進する現職の片岡春雄町長に対抗して、「核のごみのない寿都町を!」を掲げる越前谷由樹村議が出馬を予定している。原発が終焉を迎えようとしている今、反原発を訴える首長を一人でも多く擁立し、全国で原発と核のない自治体作りを広めていかなければならない!

乾さんと東海村の皆さん、支援者の皆さんの闘いは、そうした闘いを後押しする大きな一歩になったと確信する。

▼尾崎美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者ツイッター(はなままさん)https://twitter.com/hanamama58

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M君リンチ事件について考えたこと ── 最大の加害者は「捨て駒」を利用して、手柄を手にした連中ではないか 尾崎美代子

◆大阪高裁が下した判決の意味

「本件傷害事件当日における被控訴人の言動自体は、社会通念上、被控訴人が日頃から人権尊重を標榜しながら、金(注:良平)によるM(注:判決では実名。以下同)に対する暴行については、これを容認していたという道義的責任は免れない性質のものである。」

「被控訴人の本件傷害事件当時における言動は、法的な責任の有無にかかわらず、道義的見地から謝罪と補償を申し出ることがあっても不思議ではない」。

2014年12月17日深夜、カウンター内で発生したM君リンチ事件について、鹿砦社と李信恵さんが争っていた裁判で、7月27日、大阪高裁が下した判決の抜粋である。被控訴人とされているのが李信恵さんだ。

大阪高裁は、李さんが、M君が凄惨なリンチを加えられている事実を知りながら見て見ぬふりし、挙句負傷するM君の横を素通りし放置したことを、「道義的責任は免れない」「道義的見地から謝罪と補償を申し出ることがあっても不思議ではない」と認定した。

私は、この事件に関心をもち、裁判を傍聴し続けてきた。事件、裁判の経緯などを詳細に記録した鹿砦社発行の、いわゆるリンチ本第6弾『暴力・暴言型社会運動の終焉』には、私からお願いして寄稿させて頂いた。(同書はぜひ読んでいただきたい)。3・11以降、私自身、少なからず関わってきた反原発運動と、このリンチ事件がどう関係するのかを考えたからだ。

「祝勝会」と称し浮かれる加害者と神原元弁護士(2018年3月19日付け神原弁護士のツイッターより)

◆「被ばく」問題を極力軽視する反原連のミサオ・レッドウルフ氏の言動

 
ミサオ・レッドウルフ氏(2015年8月10日鹿児島)

3・11以降、関東を中心に始まった「首都圏反原発連合」(以下、反原連)の運動は、またたくまに全国に波及した。反原連が掲げた「再稼働反対」は、事故後全国の原発が停止する中、2013年、事故後初めて福井県の大飯原発が再稼働するにあたり、喫緊の課題ではあった。

運動が高揚し、警察の弾圧も強まり、関西では関電前では、刑事がわざと活動家の前で転ぶ「転び公妨」で逮捕者がでた。私は初めて店を閉め、関電前に向かった。そこで見たのは、警察の暴挙に抗議する一団とは別に、関電ビルに向かって、ひたすら「再稼働反対」を叫ぶ一団だった。彼らが反原連の関係者と知り、疑問を持った私は、ネットなどの情報から、彼らの運動内では組合旗や党派旗はNGで、日の丸はOKだとか、運動が盛り上がると、いきなり主催者が「解散」と宣言するとか、警官らに「ありがとう」とお礼を言うことなどを知った。「反原連とは何者?」と、ますます疑問が強まった。

そのうち反原連のメンバーが、関東で反原発、被災者支援を行う仲間に嫌がらせを行う様子をネットで見たり、また別の反原連メンバーが、反原発を闘う男性に、丸二日かけて、ツイートを削除しろと迫った場面も見たりした。そこからは、彼らの、放射能由来の被ばくについて、軽視、あるいは否定する傾向が見えてきた。

驚いたのは、反原連の代表であるミサオ・レッドウルフ氏だ。当時、鹿砦社は、反原連に結構なカンパを提供していたこともあり、同社発行の反原発雑誌『NO NUKES voice』にミサオ氏のロングインタビューが掲載されたことがあった。ミサオ氏はそこで「被ばく」の「ひ」の字を一度も使わず、反原発を語っていた。被ばくを口にせず、反原発を語れるとは……ある意味すごい「芸当」の持ち主だ。

事故から10年経た今、小児性甲状腺がんだけでなく、大人たちにも様々な放射能由来の被ばくによる健康被害、疾患が増えている。「再稼働反対」も「さよなら原発」も重要だが、実質再稼働を許してしまっている今、喫緊の課題は、これ以上無用な被ばくを許すな、ではないか。『NO NUKES voice』26号で行った小出裕章氏、水戸喜世子氏、樋口英明氏の鼎談でも、最新号(9月9日発売予定の29号)の井戸謙一弁護士のインタビューでも、そのことが確認されている。

◆反原発・反被ばくを闘う人々に執拗に絡み、攻撃する野間易通氏らのカウンター行動

 
野間易通氏

2013年春から、関西で始まったカウンター行動に、当初、私も数回参加した。その後、関東から助っ人として駆けつけたメンバーを見て、私は参加をやめた。そこには、関東で反原発、反被ばくを闘う知人に、執拗に絡み、攻撃していた反原連の野間易通氏らがいたからだ。カウンター行動も早晩、彼らに利用され、潰されることは、容易に想像できた。まさか、内部でリンチ事件が発生するとは思いもよらなかったが……。

2014年4月、民族派のデモが中止になったことがあった。デモに来る途中、民族派のメンバーが、野間氏らカウンターメンバーらに待ち伏せされ喧嘩となり、警察に拘束され、結果、デモは中止になったようだ。待機していた人たちが「やった!」と喜ぶ姿がネットに上がった。ヘイトスピーチをまき散らす連中のデモは確かに許せないが、それを力づくで止めたことが「勝った」ことなのか?

一基の原発の廃炉が決まっても、その後何十年、一定の確率で被ばく死する被ばく労働に就かざるを得ない労働者が存在する事実、何百年のスパンで被ばくによる健康被害に苦しむ人たちがいる事実が消せないのは、ヘイトスピーチを力づくで封じ込めても、ヘイトスピーチやヘイトクライムがなくならないのと同じではないか。

社会の末端の労働者に一定の確率で確実に被ばく死する労働を強いることを前提として成立する社会構造、様々な社会的弱者を犠牲にして成り立つ社会構造こそが問題にされ、解体されなくてはないのではないか?

◆「ヘイトスピーチ解消法」制定最中に起きたリンチ事件の隠蔽

2016年に「ヘイトスピーチ解消法」が制定されて、今年で5年になる。この法自体が、ヘイトスピーチなどの解消にどれだけ効力をもつか、逆に自らの首を絞めかねない悪法ではないかなどとも指摘されている。しかし、カウンター周辺の弁護士、国会議員、著名人らは、制定に向け躍起になっていた。

その最中に発生したリンチ事件をあの手この手で隠蔽しようとしてきたのは、何が何でも同法を制定させたいからにほかならない。中心的人物の一人・師岡康子弁護士は、支援者にあるメールを送っていた。そこには、「その人(M君)は、今は怒りで自分のやろうとしていることの客観的な意味が見えないかもしれないが、これからずっと一生、反レイシズム運動の破壊者、運動の中心を担ってきた人たち(李信恵氏ら)を権力に売った人、法制化のチャンスを潰した人という、重い批判を背負い続けることになります」などと、およそ弁護士(それも人権派)からぬ表現で告訴を必死で止めさせようととするものだった。

人権派弁護士ならば、えん罪事件をご存知だろうが、例えばえん罪被害者が過去に悪事を働いていても、それはそれとして罪を償うと同時に、疑われたえん罪は晴らさなくてはならない。同様に、師岡氏はじめ神原元弁護士、上瀧浩子弁護士らは、リンチ事件に関わった李氏に反省を求め、その上で在特会との闘いを支援し、差別を解消する法制定へ繋げていけば良かったのだ。運動の人生の先輩たる彼ら、誰ひとり、李氏やリンチ事件の実行犯・金良平氏に「暴力はいけない」「それは差別だ」と助言できなかった。それは彼らを「捨て駒」として利用してきたからだ。執行猶予中の身で辺野古へ向かい、逮捕され、あげく「変死」した男性もいたではないか。

神原元弁護士と師岡康子弁護士

M君の手記によれば、金氏は、カウンターに参加した当初、「自身の無学を恥じて、先輩の凛七星氏に『俺、在日やのに在日の歴史も何も知らんのです。勉強させてください』と本を借りたりしていた」というではないか。何故、周辺の先輩たちは、そんな彼の過激な言動を諫め、「在日として勉強したい」思いを伸ばしてやれなかったのか? それはひとえに、ヘイトスピーチ解消法制定という輝かしい功績(手柄)を手にしたいからではなかったか? 

金氏を擁護するわけではないが、「捨て駒」に汚れ仕事をさせて、自らの手には一滴の血もつけず、のうのうと運動の成功者のようにふるまえる著名人、国会議員、弁護士、そしてその神輿を必死で担ぎ上げてきたメディアこそ、私は許せない。リンチ事件の最大の加害者だ!

◆おわりに

ご存知のように、反原連は今年活動休止を宣言した。理由の一つに寄付金の減少をあげているが、金があろうがなかろうがやめることが出来ないのが、反被ばく、反原発の闘いだ。

リンチ事件で、李信恵氏に「道義的責任」を問う判決が下されたことと、反原連が休止宣言したことは無関係でないだろう。李氏、反原連がこのような状況に陥った背景には共通点があると考えるが、それはまた別の機会に述べたい。

誰もが矛盾を抱え、間違いを犯す、もちろん私も。ただ、私が誇れるのは、私には批判してくれる仲間がいることだ。

福島第一原発の収束作業で白血病を発症したあらかぶさん。東電と国に対して「俺たちは捨て駒じゃない」と闘い続けている

▼尾崎美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者ツイッター(はなままさん)https://twitter.com/hanamama58

《関連過去記事カテゴリー》
 M君リンチ事件 http://www.rokusaisha.com/wp/?cat=62

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8月9日長崎 青い空だけが変わらない 田所敏夫

わたしは知っている。奴らが「忘却」を武器に時間の経過を利用しながら、あのことを「なかった」ものにしようとたくらんでいることを。

わたしは、ずっと昔から気が付いている。どの時代でも「マスメディア」などは信用するに値せず、少数の例外を除いては、いつでも扇情的で、事実の伝達よりは、体制補完に意識的・無意識的に結果、熱心に作用していることを。

わたしは痛めつけられてきた。異端に対するこの島国の住人からのまなざしに。無言のうちに成立する不気味な「調和」、「規律」、「統一行動」。それから精神的に逸脱するもの、行動で逸脱するものへ、情け容赦なく加えられる、あの集団ヒステリアともいうべき、排他の態度に。目は血走り、殴り蹴飛ばすこともいとはないあの狂気。

わたしは見抜いている。「地球温暖化」を理由とした「脱炭素社会」の大いなる欺瞞を。「炭素」は人間の体を構成する元素じゃないのか。わたしたちは吐息をするごとに二酸化炭素を吐き出しているだろう。一酸化炭素を人間が吸いこめば、下手をすれば死ぬ。でも二酸化炭素がなければどうやって「光合成」は行われるのだ。「光合成」が止まってしまっても、人間や動物は生きていられるのか。「炭素」全体を悪者扱いする議論は、人間だけではなく生態系の否定に繋がるんじゃないのか。違うというのであれば、下段にわたしのメールアドレスを示しているので、どなたかご教示いただきたい。この議論は「地球温暖化」→「二酸化炭素犯人説」→「脱炭素」→「原発容認」→「核兵器温存」とつながる、実に悪意が明確でありながら、当面世界経済に新たな市場を生む分野として、末期資本主義社会には期待されている。わたしは資本主義を激烈に嫌悪し、早期に滅びてほしいと願うものである。

わたしは、激高している。76年前のきょう、灼熱に焼かれた、瞬時に焼き殺された、時間をかけて苦しんで死んでいった、長年被爆の後遺症に苦しんだ、体の記憶を、薄っぺらで限られた時間の中だけで扱えば、それで事足れりと始末してしまう、人々のメンタリティーに。

わたしは、半ばあきれながら軽蔑し、いずれは「矢を撃とう」と考えている。わたしが、被爆影響の可能性が高い症状であることを、明かしたことに対して、ろくな覚悟もないくせに、難癖をつけてくる、ちんけで気の毒な人間に。体の痛みがどれほどのことかもわからないくせに、軽々しくもわたしの体調をあげつらう人間。それは現象としてはわたし個人が対象であっても、そこから射程をひろげれば、被爆者(原爆・核兵器・原発)に対するある種の共通性を持った社会的態度と通じる。「黒い雨裁判」は高裁勝訴を勝ち取るまでに、どれほどの時間を要したことか。個人による侮蔑、行政による不作為または無視。わたしの価値観ではどちらも同罪だ。

2021年8月9日。毎年震度7クラスの地震が起き、原発4基が爆発し、ゲリラ豪雨により毎年河川氾濫は当たり前。世界中で感染症が波状的に襲ってきて、「軽症患者は入院させない」と棄民宣言を平然とのたまう政府。これは「地獄図絵」ではないのか。

わたしは、30年前にこんな「地獄図絵」は予見できなかった。大きな天災や人災の一つ二つはあるだろうとはおもった。人間の知性が総体として崩れゆくだろうとも予感した。毎日が「あたりまえ」のように流れてゆくゆえ、人間は鈍感になる。徹底的に鈍感になっていると思う。2021年8月9日は1945年8月9日と、表情は違うものの「地獄図絵」が展開されていることにかわりはない。

「地獄」におかれてもまだ「地獄」だと感知できず、高らかに乾いた笑い声をあげるひとびとは、さらにそぞろ寒い光景を際立させる。

青い空だけが変わらない。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

*「祈」の書は龍一郎揮毫です。
下の「まだ まにあう」は、チェルノブイリ原発事故の翌年に、龍一郎と同じく福岡の主婦が、原発の危険性を説いて人々の自覚を促す長い手紙を書き、これが『まだ、まにあうのなら』という本になりました。佐藤雅彦『まだ、まにあう! ―原発公害・放射能地獄のニッポンで生きのびる知恵』は、これに触発されて、福島原発事故後の2011年11月に急遽刊行されました。ご関心があれば、ぜひご購読お願いいたします。お申し込みは、https://www.amazon.co.jp/dp/4846308472/ へ。

龍一郎・揮毫
佐藤雅彦『まだ、まにあう! ―原発公害・放射能地獄のニッポンで生きのびる知恵』

佐藤雅彦『まだ、まにあう! ―原発公害・放射能地獄のニッポンで生きのびる知恵』
https://www.amazon.co.jp/dp/4846308472/

 

『NO NUKES voice』Vol.28 《総力特集》〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉
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1945年同様、2021年も惨禍を止められなかった ── 心底悔しく、怒りをもって迎える8月6日 田所敏夫

◆2021年の日本はあの時の狂気と同次元の無知性に陥っている

広島原爆の直撃によって亡くなったみなさん、その後被爆の後遺症でなくなったみなさん。命は落とさなかったものの長年放射性由来の後遺症に苦しむみなさん。そして世代をこえて被曝による健康被害が疑われるみなさん。

わたしは、2021年8月6日を心底悔しく、怒りをもって迎えます。原爆とはまったく形状も広がり、症状は違うけれども「防ぐことのできる」疫病を、無策な政府によって爆発的な感染を広げてしまいました。

原爆が落とされる前に、広島市民にはなんの防御策も、情報もなかったでしょうが、大日本帝国(とりわけその最高権力者である昭和天皇ヒロヒト)には、敗戦を受け入れる選択肢があったはずです。しかし、そうはならなかった。ヒロヒトはのちに米国による原爆投下を「戦争中であったので仕方なかった」とぬけぬけと記者会見で発言しました。

日本人はみずからの手で最高の戦争責任者に責任を取らせることができなかった。この事実は絶対に忘れてはなりませんし、その反省を胸に刻みながらわたしは生きます。統帥権を持つヒロヒトのもと、市民は1945年に最後は「本土で竹槍決戦だ」と本気で叫んでいました(あるいは叫ばされていました)。あの狂気と同次元の無知性に残念ながら2021年の、日本は陥っています。

◆76年を経てもなお、人間はなにも進歩していない

76年を経て人間は、なにも進歩していません。核兵器廃絶に日本政府は消極的です。驚くほど愚鈍です。そして、たった10年前に福島第一原発で原発4機爆発という人類史上初の大事故を経験しても、あろうことか原発の運転期間を40年から60年へ延ばし、それでも満足せずに60年超の運転を政府は検討しはじめました。冷静な科学者は誰もが「危険極まりない」、「無謀だ」、「事故発生確率は最大化するだろう」と懸念を示しています。その通りだと思います。

8月6日、本当はあの日に思いを巡らせ、犠牲になったみなさんに追悼の気持ちを、新たにするのが穏当な姿だと思います。でも待ってほしい。きょう行われる(おこなわれた)追悼記念式典は、形骸化していませんか。首相菅が発するコメントの中に注目すべき新たな具体的取り組みへの決意がありましたか。あるはずはない。

菅に限ったことでなく、この式典に出席する首相のコメントは、年中行事をこなすように、毎年大した変化はなく、内容も抽象的で凡庸なものばかりです。式次第も毎年変わらぬ進行で、原爆や核兵器への怒りや、どこにも向けようのない思いを発する場所になっていると、わたしには到底思えません。

他方、広島市内では各種団体がこの日に合わせて、各種のアクションを起こします。そちらの方が、生の声を聴くには適した場所かもしれません。

◆1945年と同様、2021年も惨禍を止められなかった

そして、「広島詣」の欺瞞にも一言触れておきます。他国の元首や国際機関の著名人がときに広島・長崎を訪れますが、数少ない例を除き、あのほとんどは演技であると断じます。

もっとも悪辣だったのは、米国大統領だったバラク・オバマが、わざわざ核兵器のスイッチを見せびらかし持参しながら広島を訪れた姿でしょう。平和記念資料館をわずか数分で駆け抜けて、謝罪を一切含まない無内容なスピーチをおこなった後、なぜか被爆者を抱きしめた。背筋が凍るほどの背理でした。最近も現在日本に惨禍を強いて、喜んでいる国際組織の最高責任者が広島を訪れたそうですが、これも広島や被爆者への唾棄すべき侮辱行為と評価するべきだと思います。

残念ながら1945年同様、2021年も惨禍を止められなかった。今年は悔しさと半ば落胆の中でこの日を迎えます。進歩しない人間の姿を原爆犠牲者に見せつけることほど、酷で無様な醜態はないはずです。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

*田所敏夫さんは広島被爆2世で、昨年原爆投下75年にしてカミングアウトされました。心からリスペクトします。田所さんとは、ここ数年、カウンター大学院生リンチ事件の被害者救済・支援と真相究明活動を共にしてきましたが、なぜ彼がこれほどまでに似非反差別主義者に対して厳しく対処するのかと思っていた所、じつは広島被爆2世という存在にあることが判りました。被爆の影響は、昨年春頃から表われ、ずっと体調(精神的にも)不良状態にあります。今後とも支え合って頑張っていきたいと思います。揮毫は龍一郎。(松岡)

龍一郎・揮毫
タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』9月号
『NO NUKES voice』Vol.28 《総力特集》〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉
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「観客を入れるか否か」の本末転倒な議論は止めて、今こそ「東京五輪」を中止せよ! 『NO NUKES voice』編集委員会

先月までは「東京五輪中止」の文字を時々メディアでも見かけたが、いつの間にか問題がすり替えられて「観客を入れるか・入れないか」との不毛テーマに議論が集中しているように感じられる。社風も誌面も主張も異なるはずの、新聞各紙のなかで、明確な「五輪中止」を掲げ続けるものはない(機関紙や個人発行のミニコミを除いて)。

これぞまさに、私たちが懸念してきた「大本営発表」状態の再来と言わねばならない。新聞記者はなにを見ているのだ? なにを取材している? 目の前でデルタ株が猛烈な勢いで広がっているのではないか。空港検疫はほぼ機能せず、「五輪」を錦の御旗にすれば、ほとんど海外からのひとびとは入国してくることができる。

通常時であれば、入管体制は煩くないのが良い。しかし今は特別な時ではないのか。全国各地に常時は発着している国際線航空機の8割以上は運航取りやめになっていて、一般人は日本に居住する人も、海外から来る人も日本を発着点にした「海外旅行」などはできない。

海外旅行どころではなく、東京など大都市をはじめとする飲食店の多くは長期間休業を余儀なくされ、しかしいまだに補償金を手にすることができず休業から、廃業に追い込まれる非常に厳しい状態の真っただなかに置かれている。大手のホテルでも都市部での休館や廃業は出始めており、コロナが仮に終息したとしても、この傷から人々が癒えるのにはどのくらいの時間と、お金が必要なのか想像すらできない。

蒸し暑い梅雨の時期にあっても、マスクをして街を歩く姿は普通であるし、多くの大学ではいまだに半数以上の講義をオンラインによってのみ実施している。つまり、政府が宣言を出そうが出すまいが、市民の(とりわけ都市部に居住したり通勤通学する人々)生活はこの2年ほど常に「非常事態」なのである。入学試験に合格したのに、2年も大学に通えない学生の群れなど今まで私たちは目にしてことがあっただろうか。

新型コロナは次々と変異を繰り返してゆき、どうやら「90%以上有効」とされていたファイザー社のワクチンも変異株の前にはそれほどの効果を発揮できないことが露呈されてきた。世界一接種スピードが速かったイスラエルで、デルタ株が急増しだし、イスラエル政府は解除していた屋外でのマスク着用義務だけではなく、屋内でのマスク着用を再び国民に命令したことから、この事実は伺い知ることができる。

議論を原点に戻そう。感染症に対する基本的な防御措置は「人の流れを止める」ことだ。東京だけではなく、日本のあらゆる都市は今、海外の人々との交流を我慢しなければいけない。

私たちが身勝手にそのように言っているのではなく、政府や各都道府県も相当額の広告費を使い、「感染予防の徹底」を宣伝しているではないか。ならどうして「国策」としてそれに真反対のことを強行しようとするのだ。私たちはことあるごとに「東京五輪」を1945年の日本に例えてきた。7月に入り「観客を入れるか・入れないか」との本末転倒した議論には、心底あきれ返り、再度「東京五輪」は絶対に中止すべきだと、繰り返す。

1945年8月6日、午前8時15分、広島の空は晴れ上がっていた。その後の地獄図絵など誰も想像できないくらい。しかし私たちは「地獄図絵」が予見できるのだ。ならばどこまで行っても「東京五輪反対」を叫び続けるしかない。「観客を入れるか・入れないか」の議論は前提からして間違っている。

『NO NUKES voice』Vol.28 《総力特集》〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉

『NO NUKES voice』Vol.28
紙の爆弾2021年7月号増刊 2021年6月11日発行

[グラビア]「樋口理論」で闘う最強布陣の「宗教者核燃裁判」に注目を!
コロナ禍の反原発闘争

総力特集 〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉

[対談]神田香織さん(講談師)×高橋哲哉さん(哲学者)
福島と原発 「犠牲のシステム」を終わらせる

[報告]宗教者核燃裁判原告団
「樋口理論」で闘う宗教者核燃裁判
中嶌哲演さん(原告団共同代表/福井県小浜市・明通寺住職)
井戸謙一さん(弁護士/弁護団団長)
片岡輝美さん(原告/日本基督教団若松栄町教会会員)
河合弘之さん(弁護士/弁護団団長)
樋口英明さん(元裁判官/元福井地裁裁判長)
大河内秀人さん(原告団 東京事務所/浄土宗見樹院住職)

[インタビュー]もず唱平さん(作詞家)
地球と世界はまったくちがう

[報告]おしどりマコさん(漫才師/記者)
タンクの敷地って本当にないの? 矛盾山積の「処理水」問題

[報告]牧野淳一郎さん(神戸大学大学院教授)
早野龍五東大名誉教授の「科学的」が孕む欺瞞と隠蔽

[報告]植松青児さん(「東電前アクション」「原発どうする!たまウォーク」メンバー)
反原連の運動を乗り越えるために〈前編〉

[報告]鈴木博喜さん(『民の声新聞』発行人)
内堀雅雄福島県知事はなぜ、県民を裏切りつづけるのか

[報告]森松明希子さん(原発賠償関西訴訟原告団代表)
「処理水」「風評」「自主避難」〈言い換え話法〉──言論を手放さない

[報告]伊達信夫さん(原発事故広域避難者団体役員)
《徹底検証》「原発事故避難」これまでと現在〈12〉
避難者の多様性を確認する(その2)

[報告]本間 龍さん(著述家)
原発プロパガンダとは何か〈21〉
翼賛プロパガンダの完成型としての東京五輪

[報告]田所敏夫(本誌編集部)
文明の転換点として捉える、五輪、原発、コロナ

[報告]山崎久隆さん(たんぽぽ舎共同代表)
暴走する原子力行政

[報告]平宮康広さん(元技術者)
放射性廃棄物問題の考察〈前編〉

[報告]板坂 剛さん(作家・舞踊家)
新・悪書追放シリーズ 第二弾
ケント・ギルバート著『日米開戦「最後」の真実』

[報告]三上 治さん(「経産省前テントひろば」スタッフ)
五輪とコロナと汚染水の嘘

[報告]山田悦子さん(甲山事件冤罪被害者)
山田悦子の語る世界〈12〉
免田栄さんの死に際して思う日本司法の罪(上)

[報告]再稼働阻止全国ネットワーク(全12編)
コロナ下でも自粛・萎縮せず-原発NO! 北海道から九州まで全国各地の闘い・方向
《北海道》瀬尾英幸さん(泊原発現地在住)
《東北電力》須田 剛さん(みやぎ脱原発・風の会)
《福島》宗形修一さん(シネマブロス)
《茨城》披田信一郎さん(東海第二原発の再稼働を止める会・差止め訴訟原告世話人)
《東京電力》小山芳樹さん(たんぽぽ舎ボランティア)、柳田 真さん(たんぽぽ舎共同代表)
《関西電力》木原壯林さん(老朽原発うごかすな!実行委員会)
《四国電力》秦 左子さん(伊方から原発をなくす会)
《九州電力》杉原 洋さん(ストップ川内原発 ! 3・11鹿児島実行委員会事務局長)
《トリチウム》柳田 真さん(たんぽぽ舎共同代表/再稼働阻止全国ネットワーク)
《規制委》木村雅英さん(再稼働阻止全国ネットワーク、経産省前テントひろば)
《反原発自治体》けしば誠一さん(杉並区議/反原発自治体議員・市民連盟事務局次長)
《読書案内》天野惠一さん(再稼働阻止全国ネットワーク事務局)

[反原発川柳]乱鬼龍さん選
「反原発川柳」のコーナーを新設し多くの皆さんの積極的な投句を募集します

私たちは唯一の脱原発雑誌『NO NUKES voice』を応援しています!

オリパラ開催に反対の声をあげる女性たち 民の声新聞 鈴木博喜

7月21日から一部競技の開催が予定されている東京オリンピック・パラリンピックを中止させようと、女性たちが「抗議リレー」を毎週火曜日に行っている。医療従事者や弁護士、学者、在外ジャーナリストなど多くの女性たちがあきらめずに声をあげている。

なぜ五輪開催に反対するのか。五輪強行の何が問題なのか。「民の声新聞」では取り上げ切れなかった発言を軸に改めて考えたい。黙ってまま〝消極的容認〟で、あなたは本当に良いですか?

福島県福島市では野球・ソフトボールの試合が行われる予定。元から影の薄かった〝復興五輪〟だが、今や東京五輪と〝復興〟を結び付けて考える人はほとんどいるまい

「約15年間、貧困問題の取材と支援を続けていますが、この15年を足しても足りないくらい、この1年は濃密です。昨年4月にメールによる相談フォームを立ち上げました。今日に至るまで相談メールが毎日のように来ています。職を失ったとか、家賃滞納で追い出されそうだとか、既に追い出されてしまったとか、ネットカフェに寝泊まりしていたが路上生活になってしまったとか、そういうメールが700件届いています」

作家で「反貧困ネットワーク」世話人の雨宮処凜さんは、貧困問題の視点から五輪反対の想いを語った。SOSが寄せられると支援者が駆け付けて当座の現金を手渡し、公的支援につなげる。それが連日、繰り返される。まさに「五輪どころじゃない」のだ。

「まずここにお金を入れるべきだろうと思います。あと、住まいを失った人たちが入れるシェルター、住所があって身体を休めることができる場所が緊急に必要なんです。反貧困ネットワークでは緊急にシェルターを増やしていますが、すぐに満室になってしまいます」

リーマンショックの頃と比べて、女性の貧困問題が悪化しているという。

「この年末年始に『コロナ被害相談村』を3日間行ったら344人のうち62人が女性でした。18%です。13年前(『年越し派遣村』)1%だったのが18%にまで増えている。62人のうち29%が既に住まいがないホームレス状態で、21%が所持金が1000円以下。42%収入がゼロ円でした。きちんと実態調査をやれば大規模な女性のホームレス化が起きているというのは明らかだと思います。炊き出しにも若い女性や子連れの方とか、夫が失業して夫と子どもが家で待ってるから炊き出しを廻って家族の食糧を集めているという人もいます。そういうなかで、誰もオリンピックどころじゃないというか、まず生存、生きるということを保障しなくてはいけません。餓死か自殺かホームレスか刑務所かという究極の四択みたいな状況なんです。まずは死なせない。命や住まいを保障しないで路上に出しておいてオリンピックというのは通らないんじゃないかというのが率直な反対理由です」

毎週火曜の夜にリモート形式で行われている「女性たちの抗議リレー」

昭和大学病院泌尿器科の医師で、昨年5月まで日本女医会長を務めた前田佳子さん(国際婦人年連絡会共同代表)は「多くの病院では感染対策とコロナ患者の受け入れにたくさんの労力とコストが投入されていて、経済的にも労働力としても疲弊が続いています。それもこれも、オリパラ開催ありきで突き進んできた安倍菅政権による人災です。これ以上、大切な命が失われるようなことがあってはなりません」と語り、開業医で日本女医会理事の青木正美さんは「大会さえ始まってしまえば国民はテレビに釘付けなのですか?後は野となれ山となれなのですか?」、「このまま強引にオリパラが開催されてしまったら、消極的とはいえ認めたことになります。共犯ですよ」と厳しい言葉を並べた。

「五輪を機に来日する関係者などは20万人とも言われています。この人たちが真夏の東京で動き回るわけです。もし五輪を機に新たな変異株が出て多くの人が感染したら、本州全体をハードロックダウンしなければならなくなります。新たな変異株を選手が母国に持ち帰ったとしたら提訴されます。世界中から賠償金を払えと言われてしまいます」(青木医師)

関西大学の井谷聡子准教授は、スポーツとジェンダーをテーマに研究している立場から「行く先々で開発業者と政府が結託して、人々を土地から無理矢理引きはがす。そこに居る権利を奪う、環境を破壊するということが繰り返されてきたんです。人々の命を脅かすのが五輪。こういう長い歴史があるんだということを覚えていただきたい」と述べ、法政大学の上西充子教授は「五輪後の感染爆発に対して私たち自身が責任を負えないからこそ、当事者として止めなきゃいけないと考えています。『どうせ開催しちゃうんだよね』、『だったら何を言ってもしょうがない』と考えるのは責任放棄だと思います」と訴えた。

責任放棄などしない。だから、漫画家のぼうごなつこさんはこう強調した。

「散々言って来たことや、もう言わなくても当たり前でしょということも引っ込めないでどんどん表に出すのが良いと思います。少しでもあきらめずにくらいついて、引きずりおろしたいと思います。今年は総選挙もあるので、地元の議員に伝えてみたり。五輪を中止させるというと大それたことのように思えるけれど、小さなことでも多くの人がやれば大きな力になる。どんなことでもやらないことには始まらないと思います。最後の最後まであらゆることをしようと思います」

企画の中心となっている「フラワーデモ」の松尾亜紀子さんは「この抗議リレーの告知をしたら、ツイッター上で『お前らに止める権利はない』という声が、ものすごく飛んで来た」と明かした。

「女性たちに止められるはずがない、ということだと思うんですけど…。いえ、やっぱり止めなきゃいけないので、ここから続けていきたいと考えています」
「正直言って、私自身も含めて、海外が止めてくれるんじゃないかという期待があったと思います」と語った松尾さん。

「コロナ禍であぶり出されたように、五輪開催の犠牲を最も被るのは社会的に弱い立場にいる方たちです。貧困問題はジェンダーに大きく関係します。オリパラがはらむ性差別、ハラスメントなどのジェンダー問題も深刻です。これまで各国で抵抗運動に立ち上がる人たちの多くは女性でした。オリパラを何としても私たちの声で止めたいです」

◎FLOWER DEMO https://www.youtube.com/c/FLOWERDEMO/videos

東京保険医協会は先月、五輪中止をIOCに打診するよう求める意見書を菅首相などに提出している

▼鈴木博喜(すずき ひろき)
神奈川県横須賀市生まれ。地方紙記者を経て、2011年より「民の声新聞」発行人。高速バスで福島県中通りに通いながら、原発事故に伴う被曝問題を中心に避難者訴訟や避難者支援問題、〝復興五輪〟、台風19号水害などの取材を続けている。記事は http://taminokoeshimbun.blog.fc2.com/ で無料で読めます。氏名などの登録は不要。取材費の応援(カンパ)は大歓迎です。

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【緊急提言】「東京五輪」を中止せよ!『NO NUKES voice』編集委員会

私たち『NO NUKES voice』編集委員会は、以下の理由で「東京五輪」を絶対に中止すべきだと考えます。

〈1〉そもそも「東京五輪」は「福島第一原発事故」隠蔽のために企図された悪辣な権力犯罪であること

東京五輪招致が決定したのは、2013年9月3日、アルゼンチンのブエノスアイレスへ安倍晋三首相(当時)が直接出向き「福島の放射能は完全にコントロールされており、健康被害は過去、現在、未来において生じません」との100%虚偽な招致演説を行ったが故でした。有名な「under control」発言です。安倍の演説には「五輪を招致して福島第一原発事故被害を隠蔽しよう」との意図が、明確に見てとれます。

ですから私たちは毎号のように反原発雑誌『NO NUKES voice』誌上で「東京五輪」を徹底して糾弾してきました。「東京五輪」開催に加担することは、福島第一原発事故の被害者・被災者の皆さんと対峙することである、と私たちは考えます。

この問題には「中道」や「妥協」などはあり得ません。大手メディアは福島をはじめ、東北の「復興」と同時に「東京五輪」が、あたかも被災者・被害者を救済するかのような印象操作に熱心ですが、そのような効果はまったくありません。精神論で「聖火リレーに感動した」という個人史を各地方紙は掲載することに熱心ですが、であれば「東京五輪」の陰に隠され、健康被害・生活被害を受けた皆さんの声をどう考えるのでしょうか。

東京電力は実質国営化されながら、福島第一原発の廃炉作業に、今後いったいどのくらいの年月・お金が必要なのか、精緻な計算は誰もできません。日本国家1年の予算を何十倍も超える、膨大なお金と労働力が必要なことだけは明白です。では、そのことをしっかりと伝えてくれる、メディアがあるでしょうか? はなはだ疑問です。

全国紙(朝日・毎日・読売・日経・産経)はいずれも「東京五輪」のスポンサーですし、地方紙に記事を配信する共同通信も「オフィシャル通信社」です。新聞社と資本系列を同じくするテレビ局からは、新聞同様本当に必要な情報は流れません。この閉塞状況により私たちは、原発事故について充分には知りえない、不可思議な世の中に置かれていることを認識する必要があるのではないでしょうか。「東京五輪は福島第一原発事故隠蔽のためのイベント」だと私たちは断言します。


◎[参考動画]安倍晋三総理大臣のプレゼンテーション IOC総会(ANN 2013年9月8日)


◎[参考動画]滝川クリステルさんのプレゼンテーション IOC総会(ANN 2013年9月8日)

〈2〉欺瞞イベントはコロナ禍でも強行されるのか?

「東京五輪は福島第一原発事故隠蔽のためのイベント」──これだけで、開催に到底賛成できない理由としては充分ですが、そこに「コロナ禍」が加わりました。おそらくはほとんどだれも予想できなかった世界的なパンデミックです。

コロナ感染爆発からまだ2年も経過していませんが、一応「ワクチン」は製薬会社各社が開発したとされています(しかし、通常の薬品であれば課される「動物実験」や「治験」は省略されています)。ワクチンの有効性についての報道に日々接しますが、ではワクチンを接種したら「どのくらいの期間ワクチンが有効か」についての科学的知見はまだありません。ワクチンの効果が半年なのか、1年なのか? 変異株に効果はあるのか? 副反応による健康被害は?

私たちはすべて未知の領域の中で暮らさねばならず、ワクチン接種直後に命を落とされた方のケースも知っています。

そして、五輪を強行すれば大会関係者や選手など海外からの来日者は4万人とも5万人とも(実態はもっと多いでしょう)言われていますが、日本政府は空港での検疫を的確には行っていません。

菅首相が英国のG7に出かけて帰国したら、どうしてすぐに公務に復帰できるのですか? ウイルスは権力者にも容赦ないことを、英国のジョンソン首相や、米国のトランプ前大統領の罹患は証明しているではないですか。この検疫体制の下で万を超える関係者が来日すれば、混乱が発生するのは間違いありません。

そして20日に「緊急事態宣言」が終了した地域では既に第5波の傾向が見られますが、「東京五輪」を強行開催すれば、第5波に海外からの五輪関係者の治療も加わることになるでしょう。


◎[参考動画]森会長 五輪に決意「どういう形でもやる」(FNN 2021年2月3日)

〈3〉理性のかけらもない言説や行動には明確な「NO」を!

政府、都道府県はコロナ対策に全力を挙げていなければいけないはずなのに、その片方で「東京五輪」強行を着々と進めています。その姿には「理性」も「科学」も「人間性」もありません。こういった欺瞞的な態度によって日本中の「原発」が建てられ、ついには史上最悪事故に突入したのが、わずか10年前であることを私たちは切実に思い出すべきです。原発事故は「人災」であったし「東京五輪」強行は集団自決にも近い暴挙です。

元々この五輪招致は、嘘と大金と欺瞞に満ちてなされたものです。1964年の五輪とは意味が違います。1964年五輪は、戦後復興の証として一定の意義があったことは否定しませんが、今回の五輪のどこに歴史的な意味の欠片があるというのでしょうか? ましてや、福島の人たちの苦しみと呻吟、そしてコロナ禍の真っ最中の現在を見れば、まともな人間であれば、優先順位はおのずとわかろうというものです。

唯一の反(脱)原発雑誌『NO NUKES voice』を編纂する私たちは、地道に「反原発・脱原発」を闘う皆さんと連帯してきました。その延長線上にどうしても「東京五輪」強行を許すことはできません。あらゆる理性が失せたとき、人類は予想より早い終末を迎えるでしょう。その警鐘が鳴り響いているにもかかわらず──。

呪われた東京五輪を直ちに中止せよ! その資金を福島復興とコロナ退治に回せ!

『NO NUKES voice』Vol.28 《総力特集》〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉

『NO NUKES voice』Vol.28
紙の爆弾2021年7月号増刊 2021年6月11日発行

[グラビア]「樋口理論」で闘う最強布陣の「宗教者核燃裁判」に注目を!
コロナ禍の反原発闘争

総力特集 〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉

[対談]神田香織さん(講談師)×高橋哲哉さん(哲学者)
福島と原発 「犠牲のシステム」を終わらせる

[報告]宗教者核燃裁判原告団
「樋口理論」で闘う宗教者核燃裁判
中嶌哲演さん(原告団共同代表/福井県小浜市・明通寺住職)
井戸謙一さん(弁護士/弁護団団長)
片岡輝美さん(原告/日本基督教団若松栄町教会会員)
河合弘之さん(弁護士/弁護団団長)
樋口英明さん(元裁判官/元福井地裁裁判長)
大河内秀人さん(原告団 東京事務所/浄土宗見樹院住職)

[インタビュー]もず唱平さん(作詞家)
地球と世界はまったくちがう

[報告]おしどりマコさん(漫才師/記者)
タンクの敷地って本当にないの? 矛盾山積の「処理水」問題

[報告]牧野淳一郎さん(神戸大学大学院教授)
早野龍五東大名誉教授の「科学的」が孕む欺瞞と隠蔽

[報告]植松青児さん(「東電前アクション」「原発どうする!たまウォーク」メンバー)
反原連の運動を乗り越えるために〈前編〉

[報告]鈴木博喜さん(『民の声新聞』発行人)
内堀雅雄福島県知事はなぜ、県民を裏切りつづけるのか

[報告]森松明希子さん(原発賠償関西訴訟原告団代表)
「処理水」「風評」「自主避難」〈言い換え話法〉──言論を手放さない

[報告]伊達信夫さん(原発事故広域避難者団体役員)
《徹底検証》「原発事故避難」これまでと現在〈12〉
避難者の多様性を確認する(その2)

[報告]本間 龍さん(著述家)
原発プロパガンダとは何か〈21〉
翼賛プロパガンダの完成型としての東京五輪

[報告]田所敏夫(本誌編集部)
文明の転換点として捉える、五輪、原発、コロナ

[報告]山崎久隆さん(たんぽぽ舎共同代表)
暴走する原子力行政

[報告]平宮康広さん(元技術者)
放射性廃棄物問題の考察〈前編〉

[報告]板坂 剛さん(作家・舞踊家)
新・悪書追放シリーズ 第二弾
ケント・ギルバート著『日米開戦「最後」の真実』

[報告]三上 治さん(「経産省前テントひろば」スタッフ)
五輪とコロナと汚染水の嘘

[報告]山田悦子さん(甲山事件冤罪被害者)
山田悦子の語る世界〈12〉
免田栄さんの死に際して思う日本司法の罪(上)

[報告]再稼働阻止全国ネットワーク(全12編)
コロナ下でも自粛・萎縮せず-原発NO! 北海道から九州まで全国各地の闘い・方向
《北海道》瀬尾英幸さん(泊原発現地在住)
《東北電力》須田 剛さん(みやぎ脱原発・風の会)
《福島》宗形修一さん(シネマブロス)
《茨城》披田信一郎さん(東海第二原発の再稼働を止める会・差止め訴訟原告世話人)
《東京電力》小山芳樹さん(たんぽぽ舎ボランティア)、柳田 真さん(たんぽぽ舎共同代表)
《関西電力》木原壯林さん(老朽原発うごかすな!実行委員会)
《四国電力》秦 左子さん(伊方から原発をなくす会)
《九州電力》杉原 洋さん(ストップ川内原発 ! 3・11鹿児島実行委員会事務局長)
《トリチウム》柳田 真さん(たんぽぽ舎共同代表/再稼働阻止全国ネットワーク)
《規制委》木村雅英さん(再稼働阻止全国ネットワーク、経産省前テントひろば)
《反原発自治体》けしば誠一さん(杉並区議/反原発自治体議員・市民連盟事務局次長)
《読書案内》天野惠一さん(再稼働阻止全国ネットワーク事務局)

[反原発川柳]乱鬼龍さん選
「反原発川柳」のコーナーを新設し多くの皆さんの積極的な投句を募集します

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《NO NUKES voice》原発避難者から住まいを奪うな〈5〉「出て行くな」の次は「戻って来い」 民の声新聞 鈴木博喜

そもそも、国も福島県も、避難指示区域以外からの住民避難に消極的だった。口では「避難者いじめはやめよう」などと言いながら、「避難の権利」を認めて来なかった。

福島県災害対策本部が2011年7月に発行した「今、子どもたちのためにできること~放射能から子どもたちの心身の健康を守るために~保護者の皆様へ」では、「地表には放射性セシウムが沈着していますが、空気中の放射性ヨウ素や放射性セシウムの心配はありませんので、風が強くほこりが舞うようなときを除いて、散歩、洗濯物の外干し、エアコンの使用、部屋の換気、半袖を着るなど、日常生活には影響ありません」と「安全安心」を説いた。

福島県広報誌「うつくしまゆめだより」特別号(2011年8月1日発行)には、こんな表現すらあった。

「今回、原発事故の被災地として『フクシマ』の名は世界中の人々の心に刻まれました。しかし、この災害を乗り越える姿は、被災したことと同じくらいの驚きで世界に受け止められるはずです。ピンチをチャンスに変え、世界に誇れるふくしまとなることを信じて、前を向いて歩んでいきましょう」

ピンチをチャンスに変える。つい最近も似たような言葉が政権内部から聞えて来たことがあった。中日新聞によると自民党の下村博文政調会長は5月3日、改憲派のウェブ会合で「日本は今、国難だ。コロナのピンチを逆にチャンスに変えるべきだ」と述べている。被曝リスクもパンデミックも、チャンスに変えるような事態ではないことは言うまでもない。

福島県は震災・原発事故から丸5年の2016年3月12日、全国で配られる朝刊に全面広告を出して、こうアピールした。

「避難区域以外のほとんどの地域は、日常を歩んでいます」

こうして、初めから「避難の権利」は否定され「出て行くな」と言われ続けて来た。福島県立いわき総合高校の石井路子さんは、雑誌「シアターアーツ」47号(2011年6月25日、国際演劇評論家協会日本センター発行)の中で、次のように綴っている。

「できることなら若い世代は福島から出て、放射線のない世界で生活するべきだと私は考えていた。けれどもそうはならなかった。保護者の仕事の関係、経済的な理由、離郷への拒否感、様々な理由で子どもたちは避難先からこの地へ戻ってきた」

「また、学校の早期再開が避難していた子どもたちを呼び寄せることになった。被曝のリスクを回避させたい。なのに毎日放射線の中を投稿させているジレンマ。国は『直ちに健康に影響はない』と言い続け、学校はその方針に従わざるを得ない。『安全だ』と繰り返されたことで、マスクもせず、雨にぬれることにも躊躇を示さない無防備さ。低線量被曝のリスクについて何の説明も受けていないのだから当然だろう」

避難当事者たちは何年にもわたって訴えているが、帰還一辺倒、避難者切り捨てにばかり注力する福島県の内堀雅雄知事はいまだに避難当事者と面会していない

この動きは福島県に限らず、隣接する宮城県丸森町も2011年3月22日の時点で「3月20日現在、宮城県内における空間放射線は、健康に影響を与えるレベルではありません」、「3月21日に東北大学が町内で測定した1・48μSv/hは、日常生活を行ううえで特に影響を与えるものではありません」と町民に周知している(「3月11日に発生した東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故に関する情報」より)。

「出て行くな」の次は「戻って来い」だ。福島県の職員は、区域外避難者への住宅無償提供打ち切りが決まった頃から「県内における除染が進み、帰還が可能な環境が整ってきている。そもそも大多数の県民が避難していない」と盛んに言いだした。瀬戸大作さんが述懐する。

「福島県議会の各会派を訪問したが、共産党と立憲民主党の一部を除いて、皆一様に『福島に帰ってくれば良いじゃないか』と言う。県議のほとんどが避難者支援継続に反対。福島県選出の野党系国会議員にも会いに行ったが、同行した区域外避難者に向かって『もう帰って良いっぺ』と。都議会の議員たちにも『福島県の県民感情を考えると、区域外避難者だけを支援するわけにはいかないんです』、『自力で国家公務員宿舎を退去した人たちとの公平性を考えたら駄目です』と言われた」

2018年7月11日の参議院「東日本大震災復興特別委員会」。参考人として出席した森松明希子さん(郡山市から大阪府に避難)は、石井苗子参院議員から「何があったら戻ろうかというお気持ちになっていただけますか」と問われ、こう答えた。

「何があったら戻ろうかという御質問自体が、戻ることが前提とした御質問だというふうに私は受け止めてしまう」

「先生の御質問は、何があったら帰ってくれるのかではなくて、どんな被曝防護を考えましょうかという御質問だったらうれしい」

福島県内の首長も「避難者を戻らせる」ことが前提だった。

前福島市長の小林香氏は当選直後、「自主的な避難による人口流出への対応として、県外に避難されている方々に対し、福島市からの情報提供をもっとこまめに行っていく必要がある」(「東北ジャーナル」2014年3月号)と述べ、2017年2月の毎日新聞インタビューでは「当然、自主避難者の方々には戻っていただきたいが、強制するわけにいかない」と語っている。

国も同じだ。「第三文明」2018年3月号に掲載された浜田昌良復興副大臣のインタビュー記事では、「故郷・福島へ戻る被災者にも、県外で自主避難を続ける被災者にも、私たちは引き続き支援を惜しみません」などの美辞麗句が並べられた。

「原発事故直後には放射線に関する十分な情報が届かなかったわけですし、当時の政権のあいまいな説明は人々に大きな不安を与えました。震災から6年以上も他の地域で暮らしていれば、福島に帰りにくい方がいるのもうなずけます」

「2015年8月に改定した『子ども被災者支援法』の基本方針で、福島県外へ自主避難している方々にも支援を続行することを決めました。公営住宅に円滑に入居できるように入居要件を緩和したり、一部の自治体では自主避難者への優先入居枠を設けています。福島県内外で民間賃貸住宅に入る人には、家賃補助制度も作られました」

だったらなぜ、いま〝追い出し訴訟〟などという事態になっているのだろう。「戻って来い」一辺倒で全く寄り添って来なかった結果では無いのか。(終わり)

2016年には19万筆を上回る署名が超党派の国会議員に提出された。しかし、原発避難者から住まいを奪う国や福島県の横暴は止まらない

▼鈴木博喜(すずき ひろき)
神奈川県横須賀市生まれ。地方紙記者を経て、2011年より「民の声新聞」発行人。高速バスで福島県中通りに通いながら、原発事故に伴う被曝問題を中心に避難者訴訟や避難者支援問題、〝復興五輪〟、台風19号水害などの取材を続けている。記事は http://taminokoeshimbun.blog.fc2.com/ で無料で読めます。氏名などの登録は不要。取材費の応援(カンパ)は大歓迎です。

『NO NUKES voice』Vol.28 《総力特集》〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉
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《NO NUKES voice》6月6日「老朽原発動かすな!」集会に1300人結集!── 全国老朽原発60年運転に口実を与える6月23日の関電美浜原発3号機の再稼働に反対! 緊急抗議行動へ! 尾崎美代子

6月6日大阪市内で開催された「老朽原発うごかすな!大集会IN大阪」には、緊急事態宣言下にも関わらず、1300人もの市民が集まった。6月23日予定される美浜原発3号機(福井県)の再稼働に向けた反撃の布陣が大きな広がりを見せている。関西、福井、そして福島からの参加された市民団体、組合、個人の方々からの熱いアピールが寄せられた。何人かの要約を紹介する。

 
中嶌哲演さん(オール福井反原発連絡会)

◆中嶌哲演さん(オール福井反原発連絡会)

昨年の秋以来国と関電は猛烈な攻勢をかけてきまして、関西から駆けつけられた方々には、その実態を如実に見ていただいたと思っています。地方自治体の行政職は公僕―公の下僕、地元住民の奉仕者でなければいけない。議員たちは有権者、市民の代弁者でなければならないのに、それと全く相反する姿を皆さんはご覧になったわけです。

住民の代弁者よりも、関電と政府の下僕と化した若狭や福井県内の状況、木原さんは我々の運動は住民自治、地方自治を取り戻す運動だと仰ってましたが、まさにその通りです。ご存じのように、関電は株式会社で、15~16%の株を有しているのは大阪市、神戸市、京都市など関西圏の主要自治体です。もちろん80数%はメガバンクや生命保険会社の投資で賄われているなかにあって、京阪神の自治体は少数派かもしれないが否定できない事実です。

そして関電が設置している原発は、小さな若狭の地に11基、977万ワット、わずかな6キロ万ワットしか必要としていない若狭に、それだけの原発が集中しています。その実態を関西の皆さんには改めて考えていただきたい。関西の1450万人の命と、その命の水源である琵琶湖を守ることよりも、大手株主や国を優先している電力会社であることも否定できません。

福島の事故から10年、風化するばかりの状況の中で、既に多くの皆さんが関電から離れていっている。この秋、選挙があり、政権をかえるチャンスが与えられている。現政権がブレーキをかけ続けてきた原発ゼロ法案を審議し、制定させる道がこの秋に切り開かれようとしている。3・11直後の沸き立つような市民運動、世論をもう一度思い起こし、「老朽原発止めろ!原発をゼロに!」という広範な動きを作っていきましょう。

◆山下けいきさん(反原発自治体議員・市民連盟関西ブロック)

避難計画ですが、現在30キロ圏内の自治体が避難計画を作るということになっています。なぜ避難計画をつくらないとあかんのか、原発のために、なぜ右往左往しなくてはならないか、本当に許せないと考えています。

 

水戸地裁では、この避難計画が出来てないから原発差し止めるという結果になりました。避難計画の概要ですが、30キロ圏内の自治体は避難計画を作るとなっている。県を超えて避難しないといけない。滋賀県は長浜と高島ですが、事故が起きたら大阪に、福井県、京都府は奈良や兵庫など他府県に避難すると計画になっています。

問題は、避難計画は30キロ圏内でいいのかということです。福島県の飯舘村は原発から40~50キロ離れていましたが、放射能汚染で全村避難になりました。アメリカは福島の事故の際80キロ圏内の人たちに避難しろとなった。イギリスは50キロ圏内となった。ですから今の30キロ圏内が妥当かどうか疑問があります。それから現場の負担が非常に大きい。2018年福井県の教育委員会が各学校毎に避難計画を作れと細かな指示をしているが、何故こんなものを学校で作っていかなければいけないのか。

避難する際の問題点ですが、バスの調達など進んでいない。新潟では昨年11月段階で5キロ圏内でも進んでいない。要介護の人たちの避難は今から具体化するという。コロナがあるのでバスの数も避難所の広さも2倍必要となっているが、こんなことは全く想定されない。複合災害が起こることなど考えられていない。なぜ原発があるために、私たちが避難しなくてはならないのか、ここに尽きると思いますので、原発動かしてはならん、ましてや老朽原発動かしてはならんと一緒に頑張っていきたいと思います。

◆和田央子(なかこ)さん(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)

 
和田央子(なかこ)さん(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)

私は除染と廃棄物の問題にとりくんでいます。先日環境省が汚染土再利用のためのフォーラムをオンラインで開催しました。大熊町、双葉町にまたがる中間貯蔵施設に搬入される1400万立方メートルもの汚染土を再生資材として全国で活用する、そのための全国民的理解の醸成をはかろうというものです。

パネリストとして登壇された東京大学大学院准教授・開沼博さんは、この汚染土問題について、自分のところは嫌だから、よそへ持って行って欲しいという押しつけあいの問題だというのです。

昨年から環境大臣は汚染土の入った鉢植えを、自身の大臣室に飾っているが、これをもっと広めたいと、つい先日「復興庁にも置いて欲しい」と平沢復興大臣に打診したところ、平沢大臣は「小泉大臣の前向きな取り組みに敬意を表したい」と発言、国会議員からも自分のところにも汚染土の鉢植えを置きたいという申し入れがあったということです。

原発敷地内では核廃棄物の取り扱いは発生者責任のもとに集中管理するという原則に基づき運用されている一方で、原発の外側、つまり私たちの生活圏に於いては、その原則が存在していません。

思い起こせば二本松のゴルフ場による除染訴訟で「無主物」判決がありました。その後、コメ農家らによる農地回復訴訟でも、同じような判決が下されました。東電の責任はないとするものです。このように加害者不在のもとに、汚染土がばらまかれ、汚染水が海洋放出され、被害が拡大し、子供たちの未来を奪っていく。このようなことを止めなければなりません。皆さんとともに歩みを進めていきたいと思います。

◆山﨑圭子さん(3・11後千葉県から滋賀県に移住)

私は、3・11の事故により健康被害が生じ、滋賀県に避難してきました。当時私が住んでいたのは、福島第一原発から205キロ離れた千葉県北西部です。この地域は2011年3月21日の朝、大量の放射性物質を含んだ雨が落下したことにより広大に汚染され、「汚染状況重点調査地域」に該当するホットスポットとなりました。

この地図からもわかるように、原発事故の汚染は福島にとどまらず、東北、関東と広範囲に渡って広がっています。原発に何かあれば福井県のみならず、広域に渡って汚染されます。それはイコール被ばくを強いられるということです。関電の榊原会長、森本社長、稼働している原発を直ちに停止してください。危険極まりない老朽原発の再稼働に反対します。

賛成とか反対とかいうより、そもそも原発はこの世にあってはならないものです。核のごみ、死の灰を出すことでしか動かす原発はいりません。全ての命のために、豊かな大地、命の水瓶を何が何でも守りたい。「豊かな国土と、そこに国民が根を下ろして生活していくことが国富であり、これを取り戻すことができなくなるのが国富の消失である」という樋口元裁判長の言葉を、今一度かみしめたいと思います」

山﨑圭子さん(3・11後千葉県から滋賀県に移住)

◆「緊急行動に起とう!」と呼びかける木原壯林さん(老朽原発うごかすな!実行委員会)

 
木原壯林さん(老朽原発うごかすな!実行委員会)

決議にあったように、関電と政府は6月23日に美浜3号機を再稼働させようとしています。断固とした抵抗なくこれを許せば、全国の60年運転へ道を開くこととなり、日本始め全世界の原発の60年運転への口実を与えることにもなります。今、私たちは子々孫々にまで、負の遺産・原発を残すことを許すのか、それとも命の尊厳が大切とされる社会の実現を目指すのか、歴史の岐路に立っているといっても過言ではありません。

「老朽原発動かすな」実行委員会は次の緊急行動を提起します。ご賛同、ご支援、ご参加をお願いいたします。

1つは悪の牙城・関電への抗議行動で、6月11日と18日(共に金曜日)中の島の関電本店前で行います。11日は申し入れも行います。一方、関電が再稼働を画策している23日(水)は、美浜町関電原子力事業本部前及び美浜原発前で抗議行動とデモ行進を行います。当日は大阪、京都、滋賀からバスがでます。以上緊急行動へのご支援と総結集をお願いいたします。老朽原発再稼働阻止を全力で闘い抜きましょう!

▼尾崎美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者ツイッター(はなままさん)https://twitter.com/hanamama58

『NO NUKES voice』Vol.28 《総力特集》〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉

『NO NUKES voice』Vol.28
紙の爆弾2021年7月号増刊 2021年6月11日発行

[グラビア]「樋口理論」で闘う最強布陣の「宗教者核燃裁判」に注目を!
コロナ禍の反原発闘争

総力特集 〈当たり前の理論〉で実現させる〈原発なき社会〉

[対談]神田香織さん(講談師)×高橋哲哉さん(哲学者)
福島と原発 「犠牲のシステム」を終わらせる

[報告]宗教者核燃裁判原告団
「樋口理論」で闘う宗教者核燃裁判
中嶌哲演さん(原告団共同代表/福井県小浜市・明通寺住職)
井戸謙一さん(弁護士/弁護団団長)
片岡輝美さん(原告/日本基督教団若松栄町教会会員)
河合弘之さん(弁護士/弁護団団長)
樋口英明さん(元裁判官/元福井地裁裁判長)
大河内秀人さん(原告団 東京事務所/浄土宗見樹院住職)

[インタビュー]もず唱平さん(作詞家)
地球と世界はまったくちがう

[報告]おしどりマコさん(漫才師/記者)
タンクの敷地って本当にないの? 矛盾山積の「処理水」問題

[報告]牧野淳一郎さん(神戸大学大学院教授)
早野龍五東大名誉教授の「科学的」が孕む欺瞞と隠蔽

[報告]植松青児さん(「東電前アクション」「原発どうする!たまウォーク」メンバー)
反原連の運動を乗り越えるために〈前編〉

[報告]鈴木博喜さん(『民の声新聞』発行人)
内堀雅雄福島県知事はなぜ、県民を裏切りつづけるのか

[報告]森松明希子さん(原発賠償関西訴訟原告団代表)
「処理水」「風評」「自主避難」〈言い換え話法〉──言論を手放さない

[報告]伊達信夫さん(原発事故広域避難者団体役員)
《徹底検証》「原発事故避難」これまでと現在〈12〉
避難者の多様性を確認する(その2)

[報告]本間 龍さん(著述家)
原発プロパガンダとは何か〈21〉
翼賛プロパガンダの完成型としての東京五輪

[報告]田所敏夫(本誌編集部)
文明の転換点として捉える、五輪、原発、コロナ

[報告]山崎久隆さん(たんぽぽ舎共同代表)
暴走する原子力行政

[報告]平宮康広さん(元技術者)
放射性廃棄物問題の考察〈前編〉

[報告]板坂 剛さん(作家・舞踊家)
新・悪書追放シリーズ 第二弾
ケント・ギルバート著『日米開戦「最後」の真実』

[報告]三上 治さん(「経産省前テントひろば」スタッフ)
五輪とコロナと汚染水の嘘

[報告]山田悦子さん(甲山事件冤罪被害者)
山田悦子の語る世界〈12〉
免田栄さんの死に際して思う日本司法の罪(上)

[報告]再稼働阻止全国ネットワーク(全12編)
コロナ下でも自粛・萎縮せず-原発NO! 北海道から九州まで全国各地の闘い・方向
《北海道》瀬尾英幸さん(泊原発現地在住)
《東北電力》須田 剛さん(みやぎ脱原発・風の会)
《福島》宗形修一さん(シネマブロス)
《茨城》披田信一郎さん(東海第二原発の再稼働を止める会・差止め訴訟原告世話人)
《東京電力》小山芳樹さん(たんぽぽ舎ボランティア)、柳田 真さん(たんぽぽ舎共同代表)
《関西電力》木原壯林さん(老朽原発うごかすな!実行委員会)
《四国電力》秦 左子さん(伊方から原発をなくす会)
《九州電力》杉原 洋さん(ストップ川内原発 ! 3・11鹿児島実行委員会事務局長)
《トリチウム》柳田 真さん(たんぽぽ舎共同代表/再稼働阻止全国ネットワーク)
《規制委》木村雅英さん(再稼働阻止全国ネットワーク、経産省前テントひろば)
《反原発自治体》けしば誠一さん(杉並区議/反原発自治体議員・市民連盟事務局次長)
《読書案内》天野惠一さん(再稼働阻止全国ネットワーク事務局)

[反原発川柳]乱鬼龍さん選
「反原発川柳」のコーナーを新設し多くの皆さんの積極的な投句を募集します

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