セサル・ゴメス・チャコン
キューバがBRICSで存在感を高めている。ニューデリーで開かれた第18回首脳会議では、ブルーノ・ロドリゲス外相が米国による経済・通商・金融封鎖の強化と、その国民生活への影響を訴えた。一方でキューバは、封鎖への非難にとどまらず、主権や多国間協力、国家間の平等を重視する立場を発信。グローバル・サウスの主要国が集まるBRICSを、新たな国際秩序をめぐる議論の重要な場と位置づけている。

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BRICSでキューバの存在感が高まっていることは、国際的な議論の場では、参加する国の大きさよりも、その国がどれだけ説得力のある主張を持っているかが重要であることを示している。
キューバはパートナー国として加わって以来、グローバル・サウスの主要な経済国が集まるこの枠組みの中で、少しずつ存在感を高めてきた。そして数日前にニューデリーで開かれた第18回BRICS首脳会議でも、キューバの主張が改めて注目された。
◆共感を得た訴え
ブルーノ・ロドリゲス・パリージャ外相は会議の参加者に対し、米国によるキューバへの経済・通商・金融封鎖がさらに強化されていると非難し、最近のエネルギー供給を締め付ける措置が国民に与えている影響について訴えた。
外相はこれを「集団的な懲罰」と呼び、人道面での影響は計り知れないと述べた。そして具体的な数字を挙げた。外相の説明によると、乳児死亡率は出生1000人当たり4人から9.9人に上昇し、がんを患うキューバの子どもの生存率は85%から65%に低下したという。
「人々に被害を与え、苦しみや不安を生み出すことこそ、この残酷な政策の目的であり、そのために意図的に設計されたものだ」と外相は強く批判した。
BRICSの声明には、キューバの状況への懸念が盛り込まれた。そこには、封鎖が経済やエネルギー供給に及ぼしている影響も含まれており、キューバに対する経済・通商・金融上の措置を終わらせる必要性が改めて示された。
◆非難だけではない
しかし、BRICSにおけるキューバの役割は、封鎖を非難することだけではない。
ブルーノ・ロドリゲス外相は、BRICSには、グローバル・サウスの平和と安全、発展、公正、進歩を支える存在となる可能性があり、新しい国際秩序を築くうえで欠かせない役割を果たすことができると強調した。
まさにこの点に、BRICSの中でキューバの存在感が高まっている意味がある。
反骨精神を持つこの島国は、自国が抱える問題をBRICSの場に持ち込むだけではない。主権、協力、多国間主義、そして国家間の平等に基づく国際関係について、自らの考え方も示している。
キューバに対して扉を閉ざそうとする動きがある一方で、キューバ国民の抵抗と勇気を評価する形で、新たな扉も開かれている。
BRICSへの参加を重ねるたびに、キューバ外交にとって、ここが自国の声を発することができるだけでなく、その声が敬意をもって聞かれる場であることが示されている。
キューバは、世界で起きている変化から取り残されているわけではない。キューバをますます積極的に受け入れるBRICSの中で、自らの考えと提案を示しながら、新しく形づくられようとしている世界をめぐる議論に参加している。それは、帝国主義勢力による圧力が日ごとに必死さを増す中でも続いている。

※本稿は黒薮哲哉氏主宰のHP『メディア黒書』(2026年10月1日)掲載の同名記事を本通信用に再編集したものです。
▼セサル・ゴメス・チャコン(César Gómez Chacón)
キューバのジャーナリスト、代表作にアンゴラ内戦を取材した『Cuito Cuanavale. Viaje al centro de los heroes(クイト・クアナバレ――英雄たちのただ中へ)』
Fuente: Cuba en los BRICS: una voz que gana espacio















