8月18日土曜日、杉並区立蚕糸の森公園にて、異彩を放つ脱原発盆踊りが開催された。

当日、セシオン杉並にて原発事故の過失責任を問うため福島県民1324人で東電や政府関係者を告訴した『福島原発告訴団』の団長である武藤類子さんを招いてのシンポジウムが行われた。

杉並区と福島県南相馬市の親交は古く、1974年からお盆の時期には少年野球チームの親善試合が行われるなどしてきた。両自治体は2005年から災害時相互援助協定を結んでいる友好都市でもある。

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「東北行こう」というスローガンを見かけるが、青春18きっぷを使って旅をするのも楽しい。青春18きっぷは、18歳未満の少年少女だけでなく、年齢制限なく、誰でも使えるということは、このところけっこう浸透してきた。

1枚で1日有効×5回分で、11500円。1日の間に、JRの普通列車をどこまで乗ってもいい。途中の乗り降り自由。複数の者で使うことも可能だ。例えば5人で1日乗るなら、これ1枚でいい。春夏冬の決められた期間だけ売られる。今だったら発売は8月の末まで、使用は9月の10日まで。

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8月15日。終戦記念日の九段下交差点は、例年通り大荒れだった。

天皇制廃止論を掲げる新左翼団体の反天皇制運動連絡会(通称・反天連)が100~200人規模でデモ行進を行なった。在日本韓国YMCAを午後4時15分に出発して靖国神社から。主張は侵略戦争の象徴である靖国神社解体、昭和天皇の戦争責任追求といった反戦平和がテーマである。血まみれの昭和天皇の胸にナチスのハーケンクロイツが輝くプラカードが尊皇派を挑発する。

「靖国解体!戦争反対!安保いらない!基地はいらない!」

対して、在日特権を許さない市民の会(通称・在特会)やチャンネル桜をはじめとしたネット右翼(ネトウヨ)と呼ばれる500~1500人が抗議のカウンターデモを行なった。反日左翼が靖国神社に祀られた英霊と天皇陛下を冒涜することはけしからん、よりによって終戦記念日に破廉恥なモチーフを掲げて騒ぎ立てるとはもっての外だ、というのがおおまかな主張である。反日極左=朝鮮人という認識のもとで排外主義を叫ぶ。

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アウン・サン・スー・チーさんは5月末から6月初めの6日間、タイを訪問した。軍事政権下で出国できなかったアウン・サン・スー・チーさんにとって、24年ぶりの国外訪問となった。
ミャンマーでは昨年の総選挙で、改革派と目される、テインセイン氏がミャンマー大統領に就任。軍政に終止符が打たれた形となった。アウン・サン・スー・チーさんとも協力しあうことで合意。ミャンマーでは、民主化が進んでいると思われている。

軍政下、国内で民主化を求めて活動をしていた人々は、投獄の恐れがあるため、多くが国外に亡命した。日本にも、そのようなミャンマー難民が数多くいる。
テインセイン大統領は、「海外にいるミャンマー人はミャンマーに帰ってきてください」とメディアを通じて発言している。しかしミャンマー国内では、民主化活動をした人に対する罰則法がすべて撤廃されていない。

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元検事の市川寛さんのことは多くの方がご存知だろう。
市川さんは佐賀地検の三席検事だった11年ほど前、農協の組合長だった被疑者の男性を取り調べ中に「ぶち殺すぞ!」と恫喝するなどし、自白調書に署名させて起訴に持ち込んだ。しかしその後、良心の呵責に苦しんだ末、組合長の公判で自分の暴言を告白し、無罪判決が出ることに寄与。さらに弁護士に転身後、この事件を冤罪として取り上げたテレビ番組に実名顔出しで出演し、亡くなった組合長の親族に土下座して謝罪したことから一躍、全国的に有名になった。以来、「検事失格」という著書や講演などを通じて検事時代の経験を世に伝え、検察組織の問題を当事者の視点から体験的に語れる人物として注目を浴びている。

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8月7~9日にかけて大麻草検証委員会主催の『まつりの祭り』という大麻の産業利用普及を促すイベントが、山梨県の西湖で開催された。

大麻、ということで、不健康なジャンキー集団による怪しい集会をイメージしていたが、すぐに誤解は払拭された。参加者の多くはオーガニック(有機農法)やロハス(健康と持続性を意識した生活)を実践する20~40歳代で、食事や環境問題について真剣に考えて生きる人が大半だった。また子供連れも多く和やかな雰囲気でイベントは進行する。

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毎週金曜日の官邸前デモは、衰えも見せずに続いている。原子力規制委員会委員長に、田中俊一が起用されていることにも、怒りが上がっている。田中は原発推進側であったのはもちろん、原子力委員会委員長代理であったのだから、福島第一原発の事故に直接責任のある立場だ。今まで通りのユルユルでナアナアの規制しかしない、と公言するに等しい、ふざけきった人事だ。
野田首相もデモの盛り上がりを無視することができず、代表者と会う日程を調整していると、伝えられている。

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「事実は小説より奇なり」というのは、たしかにその通りなのだろう。生きていると、「小説でもこんなことはないだろう」と感じるような不思議な出来事にしばしば遭遇するものだ。
しかし、筆者は冤罪事件を色々取材するようになってから、この言葉にある種の胡散臭さを感じるようになった。「小説より奇なり」と感じるような「事実」を見聞きしたら、まずはその「事実」が本当に事実なのか否かを疑うべきだと思うようになったのだ。

きっかけは、和歌山カレー事件だった。この事件は14年前の発生当初、「小説より奇なり」と感じるような「事実」がマスコミでずいぶん色々報じられていた。それはたとえば、こんな「事実」である。
この事件の犯人である女性は、事件以前、夫と共謀して様々な手口で保険金詐欺を繰り返していた。その中では、夫にも何度か死亡保険金目当てでヒ素を飲ませたことがあった。夫はそのせいで何度かヒ素中毒に陥って死にかけたが、それが妻の仕業とはまったく気づかず、妻のことを疑うことすらなかった。そして夫婦は騙し取った多額の保険金で一緒に贅沢な暮らしを続けていた・・・。

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最近あまり使われなくなった言葉の一つに、「生涯学習」がある。今は、生涯を通じて何かを学んでいくのは、むしろ当たり前になったからだろう。大学も社会人に開放されるようになり、様々なカルチャースクールもできた。語学はスカイプで学べるし、インターネットでも様々な情報を得られる。

本を読む、という学習手段は昔からあったわけだが、かつては、学校を出て一定の地位を手に入れたら、もう勉強しない、という態度が一般的だったようだ。

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オリンピックの話題で盛り上がるということがほとんどない、私の近辺であるが、開幕式のフィナーレで、ポール・マッカートニーが『ヘイ・ジュード』を歌ったことは、ちょっとした話題になった。

チェコ語で歌われた、もう一つの『ヘイ・ジュード』のことを思い浮かべたからだ。
マルタ・クビショヴァー(Marta Kubi?ov?)が、チェコスロバキアで歌手デビューしたのは、1966年のことだ。

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