この5月で、スタートして4年になった裁判員裁判。テレビや新聞はまったく報じていないが、4年もやっていれば、その間に当然、冤罪も色々生まれている。そして先日、また新たに1件、裁判員裁判で宣告された冤罪判決が確定した。

その冤罪被害者の名は、江村智(さとる)さん(54)。広島県福山市で家族と暮らし、トラック運転手をしていた江村さんは、2010年の1月2日に口論となった知人男性を刺殺したとして殺人罪に問われ、無実を訴えながら昨年6月1日、広島地裁の裁判員裁判で懲役12年の判決を宣告された。その後も無罪を求めて最高裁まで争ったが、今年4月8日付けで上告棄却、この決定に対する異議の申立ても同26日に退けられ、冤罪判決が確定したのだ。

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芳川氏のメールに書かれていた企業『豊穣出版』のURLにアクセスをすると、編集長・代表取締役という肩書きとともに、榛野輝史という名が出て来た。担当者の名前も榛野輝史だ。小さな出版社なのだろうか? 確かに芳川氏と仕事をするぐらいだから大きな会社ではないだろう。代表で編集長? 一人でやっている会社なのかもしれない。そういった会社も世の中にはたくさんある。電子書籍出版の会社を一人で経営しているという話は聞いたことがないが、ないとは言えない。電子書籍の知識が少なすぎるので、当時はいろいろとわからないことだらけだった。

HPをスクロールしてゆくと、榛野氏の他、編集者の名前が書かれていた。他にも社員が居るのかと思えばEPUB作成、表紙デザイン、当サイト運営全般と書かれている。編集者というより、kindle出版を行うための雑務を行っているという感じではないか。また、その下には編集サポートとして芳川氏の名前があった。芳川氏は別会社の人である。その人を編集サポート者という肩書きで書くということは信用できない。もう一人の編集者も社員じゃないかもしれないな。しかし、その会社に登録している作家は数名出てくる。豊穣出版で仕事をしている作家もいるのか。その人達の本はきちんとAmazonで発売されていた。悩むところである。

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5月31日、午後6時30分から元アイドル・レスラーの風香さんの自伝『風香自伝 負けて、負けて、輝く~私がプロレスで学んだ輝くための方法』(発行/株式会社エム・ジェー・アール 発売/鹿砦社)の発売を記念してのサイン会が、神保町『書泉グランデ』で行われ、約百名ほどのファンが集まった。

駆けつけたファンのひとりは言う。
「楽しみにしていました。気取らなくて芯が強いところが風香さんの魅力ですね」

風香さんの人生は波乱万丈だ。バスケットに夢中になった少女時代は、バスケ部の顧問の先生との仲がこじれてバスケットができなかった挫折や、芸能プロダクションに詐欺に遭ったり、女子プロ時代は痴漢に遭ったけれども、執念で痴漢を逮捕したりと実に慌しい。女子プロ時代には、キュートな笑顔で売った風香さんだが団体「JDスター」の解散も経験している。風香さんの引退した理由は、一般にはなかなか伝わってこなかった。個人的には、女子プロそのものの人気が、風花さんの引退で揺らぐのではないかと心配した記憶がある。

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元北海道警釧路方面本部長で、退職後の2004年に自分自身も関与した道警の組織ぐるみの裏金問題を告発して注目を浴びた原田宏二さん(75)。現在は「市民の目フォーラム北海道」代表として、警察改革のための活動を全国で展開中だが、このほど新著「警察崩壊 つくられた“正義”の真実」(旬報社/1700円+税)を上梓した。警察を批判するにも改革するにも前提として知っておく必要がある「警察の実態」を可能な限り明らかにしたいと執筆した一冊だ。

重大冤罪の相次ぐ発覚や、連日報じられる警察官の不祥事により、国民の間に渦巻いている警察不信。そんな中、警察組織の内情や捜査の現場を熟知する原田さんは裏金告発で注目を浴びて以来、警察の実態を知らせるための講演、警察相手の国賠訴訟や冤罪被害者の支援、警察に対する苦情の相談にのるなどの活動で、全国各地を飛び回ってきた。そうした活動を通じ、常々感じていたことがあるという。

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ミャンマー(ビルマ)最大の都市ヤンゴンでは、今、新たな都市整備計画が、人々を興奮させている。夫の実家がある地域には、ビジネス街が作られるとのこと。現地の不動産投資会社が、この都市整備計画を踏まえて、私たちに土地管理のアドバイスをするようになった。
「都市整備に関する資金は、日本政府が出す」
とヤンゴンの人々は話している。
2010年11月7日に『民主化』への一歩として連邦議会選挙が行われたミャンマー。『民政移管』の歩みを進める今、少しずつ目に見えてきたミャンマー社会の変化が、ヤンゴンの人々に希望を与えているのかもしれない。

もっとも、『民政移管』後も、人権問題に関しては、ミャンマー政府は相変わらず問題を抱えている。ムスリムと仏教徒の対立、民族の自治権を求める行動の弾圧、全政治犯の釈放、民族紛争地域への国際協力団体のアクセス許可、そして、軍隊の子ども兵の存在などだ。

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なんとHKT48の指原莉乃が1位となった、AKB48の総選挙。
この時間、居酒屋にいたいい大人たちが午後6時30分からの中継に現を抜かしていた。

大島優子がスピーチで「ちがう人に乗り越えていってほしかった」と語ったように、実は渡辺麻友の1位が、セールス的には理想だったし既定路線だった。ところがふたをあけてみれば指原が1位で、2位の大島優子が呼ばれて1位が指原に決まった瞬間、居酒屋からもテレビのコメンターからも驚きの声が広がった。

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「弁護士さんね、こっちは離職票も出してもらってないんで、8月で解雇って言われても困るんですよ。失業者にもなれないんだから」
「あ、はい。ですからそちらは急ぎ発行しようと思っております。社長の判断を考慮しまして8月末日の日付で」
「いやだから、我々は9月になってもずっと働いていたんですよ。実は8月でクビになってました、なんて納得できるわけ無いでしょ」
「ですけれど、退職日が早い日付になれば、失業給付の認定日も早まるんですよ」
一瞬、考える間を取ってしまった。弁護士というものは、どうものらりくらりと会話をする。確かに、離職日を8月末ですぐ離職票が発行されれば、即日ハローワークで失業申請をして、7日の待機期間後に給付認定が出される。給料の支払いが絶望的な今、生活のためにも一日でも早く失業給付は欲しい。

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納骨の前日、住職から電話がある。
「戒名代が30万、納骨の式の費用が10万、計40万円、明日お支払いいただけますね」
支払いの確認だ。
始めから分かっていたことだが、これは宗教的儀式などではなく、ビジネスそのものであることを、住職自ら明らかにした。

当日、寺の近くの地下鉄高田駅に着くと、親戚達と出会う。
父が事業に失敗してから、親戚と会うことはなくなっていた。ほとんど20年ぶりだ。
若い頃革命運動に没頭していた私に、女性とのデートのしかたも分からないだろうからと、食事につきあってくれたことのある、従姉妹もいる。
たわいのないことを話しながら川沿いの道を歩き、浄泉寺に着く。

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『興味があるので、詳細を送って下さい』と簡潔なメールを送った。すると『物書きを志すつもりであれば、ビジネスメールの改行ぐらい行って下さい。実に読みにくいです』というメールが返ってきた。私には意味がわからなかった。
送信メールを見てみると改行はきちんとしてある。芳川氏に問い合わせてみると『改行なしのメールが送られてきました』との返事。
システム上の問題なのか理由は定かではないが、これまでは普通に送り合っていたメールを突然改行なしで送るわけがない。
確かに改行なしのメールが送られてくれば、読みにくいのはわかる。ただ、それを『読みにくい』ですと片づけてしまうのは、こちらも良い気分ではない。私よりも芳川氏のメールは簡素であった。もしかしたら、自分のパソコン環境に問題があるとは考えないのだろうか?
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発売以来、早くも各所で話題になっているのも当然だろう。『終わらないオウム』(鹿砦社)では、殺しの標的になった者と、殺人者とが、会って語り合っているのだ。
標的になった者は、上祐史浩。かつてオウム真理教最高幹部として、テレビを始めとして様々なメディアに登場し、スポークスマンを務めた。
殺人者は、徐裕行。18年前に、オウム真理教の「科学技術大臣」であった、村井秀夫を刺殺した。同書で徐は、「本当に殺そうとしたのは、上祐さんだった」と語っている。状況的に刺せるのが村井だったわけだが、上祐にとって村井は、当時の同志であり親友である。
殺されようとした者と、殺した者が、向き合って語り合う。
間を取り持ったのが、鈴木邦男である。この奇跡の対談に至る経緯は、同書に詳しく書かれている。

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