何年も前に一度だけ『紙の爆弾』に登場して部落差別について述べ、それっきり再登場は無い「評論家」の呉智英は、かつて『宝島』で可笑しな発言をし、続けてあの『朝まで生テレビ』という番組に出るようになって奇妙なことを言い出した人だ。その当時、彼の変な言動は『噂の真相』によく揶揄されたものだ。
特に呆れたのは部落差別についての発言だった。呉はスタジオで「天皇がいるから差別があると言った人がいるけれど、南アフリカ共和国には天皇がいないけど差別があるじゃないか」と興奮した調子で喚いていた。
人種差別のように外見が異なるわけでもないのに、同じ人種と民族で差別があるから、そういう説がある。これをどう考えるかはともかく、前提を知らずに人種差別の問題を引き合いに出すとは、無知どころでは済まないお粗末さだ。
ところが、こんな人がまだ評論家として活動しており、では少しは進歩したのかというと、相変わらずであった。