年賀状だけで繋がっている古い友人も少なくなくなり、何枚かの年賀状を出す。
以前に住んでいたアパートで、隣に住む若い男は郵便局に勤めていた。
年賀状を買ってほしい、と頼まれたので、彼から買った。だが郵便局で買うより安くなるわけではない。
彼は30代で、シナリオを書きたいという志望を持っていた。
初めて飲んだ時に、松山大学の出身だというので、「松山はいいとこだよね」と言うと、「え!? 来たことあるんですか?」と、目を剥いた。
同席していた年輩者が、「おいおい、いらしたことがあるんですか? だろう」とたしなめたが、それで話は萎んだ。
初対面なら、出身地などから話を広げるのは定番のパターンだと思うが。
「どんなシナリオ書いているの?」と訊いても、はっきりとした答えはない。
どうもソリが合わない。向こうもこっちを嫌っているだろうと思っていたが、たまたま顔を合わせたら、パソコンの調子が悪いから、と頼まれて見てあげた。