NHK経営委員でありながら、新右翼、野村秋介氏の朝日新聞社での自殺を礼賛した追悼文を書いた、長谷川三千子。過去にNHK受信料を不払いしたことを誇る文章を書いていたことを、毎日新聞が見つけて報じた。
長谷川氏の手紙は、月刊誌「正論」2005年7月号、元獨協大学名誉教授の故・中村粲(あきら)氏のコラム「NHKウオッチング」で紹介されている。
卒業式の国旗掲揚・ 国歌斉唱問題を取り上げた05年3月放送のNHK「クローズアップ現代」について、長谷川氏が次のように綴っている。
「本当に酷(ひど)うございましたね。私も生まれて初めて NHKに抗議電話をしようといたしましたらば、すでに回線がパンク状態でございました。ちやうど自動振替が切れましたので、NHKが回心するまで不払ひを続けるつもりでおります」
旧仮名遣いなのは本人の趣味だろうが、「回心」というのは改心と違い、キリスト教で過去の罪を改め神に心に向けることだ。
NHKに対して、キリスト教の神に心を向けろと言うのか。こうなると、野村秋介氏を礼賛したのも、滑稽に見えてくる。
長谷川氏はNHK経営委員である前に、埼玉大学名誉教授で、しかも専攻は哲学。
日本の知性は、これで大丈夫なのかと心配になってくる。