「どこに逃げるんじゃ。前田、来い!」と怒鳴りながら、リングサイドに乱入。格闘家の前田日明(あきら)が主催した格闘技大会「THE OUTSIDER」を妨害し、威力業務妨害などの罪に問われた、金城旭被告の初公判が、3月27日、大阪地裁で開かれた。
ヤジを飛ばす人を集めるよう指示したという疑いに、「間違いない」と被告は認めた。
事件が起きたのは、昨年の9月8日、大阪市中央体育館。「THE OUTSIDER」で、第9試合が終わり、リング上で勝者をたたえる前田さんに向かって、客席からペットボトルが投げ込まれた。客席から男たちが次々と乱入。「調子のんなよ、コラ」などと言いながら、前田さんにつかみかかった。
男たちは、アマチュア格闘技団体「強者(つわもの)」の元関係者ら。「同じたこ焼き屋が隣に来たら、腹立つわな」との言い分で、挨拶もなしに大会を開いたという、歪んだ縄張り意識からの行動だった。
このような男たちは、何人いても前田日明に適うはずはなかった。だが、前田さんは鍛え抜かれた肉体に頼ろうとはせず、その場を落ち着かせようと、冷静沈着に振る舞った。
なぜ、そのような行動を取れたのか?
それは、『錯乱の時代を生き抜く思想、未来を切り拓く言葉 鈴木邦男ゼミin西宮報告集 Vol.3』(鹿砦社)を読めば分かる。
「鈴木邦男ゼミin西宮」で、前田日明は鈴木邦男と語っているのだ。