笑っていいともの最終回は、久しぶりに笑った。ビートたけしが表彰状を読み上げると言いつつ、悪いことばかり言って随分笑わせてもらった。これだけ笑ったのはいつ以来だろう。
笑いにも人によって好みがあるから、たけしのような笑いの取り方を毛嫌いする人がいるのも理解できる。私のような天邪鬼は、もうテレビ画面の向こうでちょっと面白い話をされたぐらいでは、ちっとも笑えなくなってしまった。会話で最も盛り上がるのは人の悪口であるし、人が隠そうとすること、汚点となっているところをあえてネタにするのは、お笑いの常套手段だ。だからお笑いが他の芸能より一段下に見られていたというのもある。しかし今はそんな毒気の微塵も無いバラエティ番組ばかりだ。だからテレビはつまらなくなった。