近年、ネットの普及から「顔の見えない相手とのやり取り」に不安を覚える人が多い。特に子供がネット上で素性の知らない人と交流を持つことに危険視する意見が目立つ。ネットで遊ぶ程度ならともかく、実際に会うという話になれば危険性は急激に増すことになるだろう。女子であれば性的被害を警戒して当然だ。

しかし顔の見えない相手との交流というものは、何も今に始まったことではない。メディアというものが一般に普及して以来、常にあった問題だ。私が子供の頃は、自分のテレビというものは無かったので、メディアと言えば専らラジオだった。当時山のようにラジオ番組を視聴していたが、ラジオのDJやパーソナリティの殆どは、ずっと後になって顔を知ったとか、あるいは今でも顔を知らない人ばかりだ。当時聴いていたラジオ番組で、よく交流会と称して視聴者やハガキ投稿者の顔合わせ企画があった。結局一度も参加したことはないが、顔の見えない相手との交流をメディアが斡旋していたと言える。合コンなども同じようなものだ。合コンやラジオ番組の主催であれば、第三者として紹介する知人や番組スタッフが介するから安全と言うことか。全く誰ともわからないネットで知り合った相手よりは、良いかもしれないが。

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