《薬物?で保険金殺人 知人3人に十数億 容疑の金融業者 あすにも家宅捜索》
産経新聞東京本社版の朝刊一面にそんな見出しが大々的に踊ったのは1999年7月11日。埼玉県本庄市の金融業者・八木茂氏(当時49)はこの日以来、保険金目的で債務者の男性たちを殺害した疑惑を多数のマスコミに繰り返し大々的に報道され、「渦中の人」となった。結果、八木氏は保険金目的の殺人事件2件、殺人未遂事件1件で起訴され、無実を訴えながら2008年に死刑判決が確定。だが、あの凄絶な報道合戦から15年になる今、この事件の虚構が次第に暴かれつつある。