「平成27年国勢調査」で、個人情報が売買されているという情報があがってきた。とりわけ「芸能人の個人データを集めるのは今しかない」と裏社会系の情報系探偵会社スタッフが言う。
「一番、金になるのが財界人や芸能人のデータですよ。財界人のデータは、家族構成などが帝国データバンクなどでも知られていますが、芸能人の個人データは、5年に一回しか調査がなされないから、売買するビッグチャンスで価値がある。実は、芸能人の自宅が多い、渋谷や目黒の高級マンション周辺や、原宿界隈の国勢調査員を買収して、個人情報を買っている裏名簿図書館があります」

なにしろ芸能人の個人データが労せずにして入手できる。同居人までもが記載事項だ。前出の情報系探偵会社スタッフは言う。
「仮に、国勢調査に応じなくても、『ここ、タレントの●●がいますね』などと言えば、たいていの近隣はこたえてくれる。今、日本でもっとも価値がある情報をもっているのが国勢調査員です。言える範囲では、前に滝川クリステルや、長澤まさみの国勢調査データを金で買ったことがあります。だいたい、芸能人の名簿は100人くらいまとまれば、携帯電話つきながら、100万円くらいで買うクライアントは山ほどいます」

◆『AKB48』や『ももクロ』の個人情報が「ひとり20万円」で売買される?

果たして、本当にこっそりと金で国勢調査のデータを買うことはできるのだろうか。
「近所を回っている国勢調査員を、人目がつかない箇所に連れ込んで現金入り封筒をポケットにねじ込むタイミングが大事。そして耳もとで『3万円入っています』と囁く。断られたことはありません」(同)

腕章と顔写真が入った調査証をひっさげてはいるものの、やはり国勢調査員とて役人とはいっても人のコ。現ナマには弱いようだ。とくに「おいしい」、つまり高く売れるのがアイドルの住所。
「はっきりいって、アイドルの個人住所は高く売れる。もちろん『AKB48』や『ももいろクローバーZ』なんていうのは『ひとり20万円』なんて「賞金」がかけられたほどです」(同)

◆国勢調査の期間に跋扈する偽調査員や代理業詐欺

「国勢調査スタッフの一部が金で買収されて、裏名簿屋に流れているというが知っているのか」と尋ねると国勢調査コールセンターの係員はハンコで押したようにこう繰り返す。
「今回の国勢調査で得た情報は、総務省の国民統計以外に使うようなことはありません。また、情報漏れにも留意しています」

そうはいっても、「なりすまし」て個人情報をビシバシとっていく「ニセ国勢調査員」が全国各地に出現したのは確か。
「老人向け世代を狙い、『これからは国勢調査もネットでしかできません。5000円払えば、代理でインターネットで申告してあげます』という代理業者も跋扈していました。どんなに気をつけても便乗する輩はいるものです」(総務省関係者)

次回から、「個人情報で売買」する連中が誰かを調べる国勢調査を、徹底的にやっていただきたいものだ。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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