高木京介元選手がやらかした野球賭博、ベンチ前での声出し役に金を出していた件などで世間の冷たい目にさらされた読売ジャイアンツ。開幕戦で中継された日本テレビの「巨人―ヤクルト」戦では、「当時の監督であり、責任がもっともあった」としてネットで叩かれている前監督の原辰徳氏が江川卓、松井秀喜と同時に解説を担当したが、日本テレビには「原は解説する前に、野球賭博で世間を騒がせた元巨人の高木京介や笠原将生らの賭博をした責任をとって謝罪すべきだ」「原に解説をやめさせろ」というクレームが殺到したという。

「別に野球の内容とは関係なく『原、ひっこめ』などとテレビの電話回線が鳴りっぱなしになるなど前代未聞ですよ。野球場でも『賭博を謝罪せよ』とヤクルトの応援団から看板が出されましたが、日本テレビのカメラは、けしてそちらの方向にふりませんでしたね」(スポーツ新聞記者)

「20分も電話がつながらないことがありました。確かに、原元監督が解説にふさわしくないという電話は多かったと聞いています」(放送作家)

今回の野球賭博に関する調査について、NPB(日本野球機構)は、笠原や高木を誘った元飲食店経営のB氏の聞き取りがなされていないのにも関わらず「一定のメドがついた」として高木京介元選手を1年間の失格処分とする処分案を発表した。巨人には制裁金500万円。最終的な処分は熊崎勝彦コミッショナーによって判断される。

「これはもう、限りなくグレーな裁定ですよ。一年後、高木が巨人に戻ってすぐにトレードでも出されたら、今度は高木が内情を暴露するかもしれない。いずにしろ、まだ問題が山積みとなっている状態で、開幕に当時の監督責任があった原をもってくるとは日本テレビの危機管理意識がゼロといわれてもしかたがないね」(同)
かますきびしい話が出続けそうな案配だ。

「原元監督が事情を聴取しないNPBの体質にも問題がある。まあ、読売ジャイアンツからの天下り組織とも言われているのがNPBだからな」(読売関係者)
そして、きな臭い情報がある。

「賭博で関連していた暴力団関係者が球場近くに顔を出して、読売ジャイアンツの幹部らの車が入るのを監視していたというのです。この話を伝え聞いた高橋由伸は、いつもとちがう車で球場入りしたほどでした」(同)

開幕戦の救いは、松井秀喜氏が元メジャーリーガーらしく鋭い解説をくりひろげたことくらいだ。

「とくにヤクルトのトリプルスリー男、山田哲人の打席では『つぎのボールには手を出すでしょう』と的確に予測するなど、鋭い解説をして、プロデューサーやディレクターたちをうならせました」(同)

さまざまな問題を抱えつつ、「汚れた盟主」となった読売ジャイアンツは、開幕ロケットスタートをするのだろうか。

日本テレビに「原氏にどれくらいのクレームが来たのでしょうか」と聞くと、「個別の案件についてはお答えしていません」とのこと。中継チームは、今後、原元監督を解説に使うのだろうか。

「まだまだ巨人の黒い話は出ますよ。笠原が抑えているチームメイトの話もありますし」(同)

まだまだ予断を許せない球春だ。

(伊東北斗)

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