『人権と暴力の深層』の発行を明らかにして以来、かの野間易通含めほとんどの「しばき隊」-「カウンター」関係者が頑なに沈黙を守る中、「しばき隊」-「カウンター」を代表するかのように、ただひとり香山リカのみが孤軍奮闘している。発行前から中身もわからずに「デマ本」呼ばわりし、発行後も、今回掲載したと同じスペースで「反論」を掲載させろと喚いている。
記事にしたすべての者に同じスペースで「反論」の場を与えたら、「反論」だけで同じ分量の本が出来るので、現実には困難だろう。香山にだけ特別待遇を与えるわけにはいかない。昨年香山は月刊『創』(2016年11月号)でわれわれの質問と取材要請に「鹿砦社から届いた質問状に答える」を掲載しているが、じゃあ、『創』に同じスペースでわれわれの「反論」を掲載させてくれるのか? 香山は『創』はじめみずからの意見を発表する媒体をいくらでも持っているので、次いつ発行するかわからない本を待たなくても、「反論」は可能だろう。
いやいや、そこまで言うのなら〝特別待遇〟で「反論」を載せてやろうじゃないか。ただし、本年3月9日付けで香山の自宅に送った、「再度のご質問と取材申し込み」に答えるのが順序だろう。以下がその全文だ。いささか長いが全文掲載する。まずはこれに答えよ!
香山リカ先生
再度のご質問と取材申し込み
2017年3月9日
兵庫県西宮市甲子園八番町2-1-307
株式会社鹿砦社
代表取締役 松岡利康
TEL 0798-49-5302 (回答先)FAX 0798-49-5309
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
香山先生には昨年、李信恵氏らカウンター5人による大学院生M君に対するリンチ事件(以下「M君リンチ事件」と記します)について、当社から発行いたしました『へイトと暴力の連鎖』をお送りし、取材協力をお願いしご意見をお伺いいたしました。遺憾ながら直接にはご返事がいただけず『月刊創』にお持ちの連載の中で「鹿砦社の質問書に答える」と題した文章を掲載されましたが、当該文章には私たちの質問への回答が見当たりません。
また、その後、香山先生へのコメントも掲載した『反差別と暴力の正体』を発行しお送りさせていただきました。運送記録を確認しましたところ確かに届いておりました。すでに開封され手に取られているものと察します。
そこで、あらためて下記のようにご質問させていただきますので、3月21日(火)正午までにFAXでご返信を賜りますよう再度お願いいたします。
なお、ご返答いただけない場合は再三のお尋ねに対しての「取材拒否」と判断いたしますので、その旨ご了承願います。
また、直接お会いしての取材に応じてもよいということであれば、尚更大歓迎です。ご希望の日時、場所などお知らせください(下記にご記入ください)。
【質問1】
昨年お送りした『へイトと暴力の連鎖』『反差別と暴力の正体』をお読みいただけましたか? 率直なご感想、ご意見などお書きください。
【質問2】
2冊の本では様々な問題を採り上げておりますが、とりわけ「M君リンチ事件」は、現在大阪地裁で被害者M君が損害賠償請求の民事訴訟を提起しています。被告5名のうち2名へは刑事罰がすでに確定しています。このような「集団リンチ」事件について、特に被害者の人権について、普段殊更に「人権」を叫ばれる香山先生はどのようにお考えになりますか?(事件の詳細はお送りした2冊に詳しく紹介されていますので「事件を知らない」との回答はご遠慮願います)
【質問3】
「M君リンチ事件」は一青年が命を落とすほど深刻な事件であったにも関わらず、小社以外のメディアは全く報道しません。そのうえ社会的に知名度のある政治家や大学教員、ジャーナリストなどが隠蔽工作に加担しています。特に香山先生が日頃昵懇とされる野間易通氏らは被害者を殊更に誹謗中傷しています。こうした事実をどのようにお考えになりますか?
上記に答えることを条件とするのであれば、それに続けて「反論」の場を与えようじゃないか。どうする? 香山先生!
われわれは、先生が心配されるように「恣意的に編集」などやるほど卑怯ではありませんよ。ほら、今回の『人権と暴力の深層』の中の中沢けい教授、佐藤圭記者、上瀧浩子弁護士らへの取材、最大限忠実に話された内容を掲載しているでしょう。ここで「恣意的に編集」などしていない。後ろ指を差されないように本人の話を忠実にリライトするに努めた。
さらには香山は「肖像権侵害」で弁護士に相談しているそうだ。著名人や公人らの「肖像権」よりも表現の自由が優先することは、香山先生ぐらいの方ならとうにご承知のことでしょう。こういう物言いはわれわれには通用しません。
香山先生、『人権と暴力の深層』にも掲載した、リンチ直後のM君の写真をご覧になって、人権上どう思われるのか、率直な感想をぜひお聞きしたいものです。
ところで、先の『反差別と暴力の正体』の際と同様、今回の『人権と暴力の深層』についても、香山を除いて「反論」どころかまったく反応がない。電話で直撃された上瀧浩子弁護士は、せっかく送ってあげたのに「受取辞退」。それも、わざわざ運送会社の集配所まで持って行って。直撃された有田芳生参議院議員、中沢けい教授も、一切沈黙! 百田尚樹に「卑怯なのはあなたです。このタコ」という悪罵を吐くのなら、何とか言えよ!
さらに、電話直撃した師岡康子弁護士、東京新聞・佐藤圭記者はじめ一切沈黙、リンチ事件を隠蔽しようとするのみならず、真相を明らかにしようとするわれわれの追及を黙殺しようとしていると言われても仕方がないだろう。
香山にしろ有田、中沢、師岡、上瀧、佐藤らにしろ、(準)公人、著名人であり、わが国を代表する「知識人」と言っても過言ではない。しっかりしろよ! あなたたちに良心の欠片があるのなら、そろそろ〈真実〉を語れ!