◆神原元弁護士はなぜ、対鹿砦社の代理人を一手に引き受けているのか?
写真家の秋山理央は取材班からの電話問い合わせに対して、「あす電話で回答します」と語っていたが、翌日鹿砦社に電話をしてきたのは神原元弁護士だった。これまでに、「反原連」(首都圏反原発連合)、五ノ井郁夫、秋山理央、香山リカ、そして李信恵の代理人を神原元弁護士は鹿砦社に対して引き受けている。
弁護士業界不況の中、年収200万円以下で弁護士登録を断念するしかない、多くの若手弁護士が泣いている中、神原弁護士のご多忙はまだまだ、続きそうである(念のため、上記団体や個人はいずれも、鹿砦社からの質問や要請に対してみずから回答をせず、神原弁護士に対応を依頼したものである。鹿砦社から、好き好んで弁護士登場が必要な場面を作り出したわけではない)。
◆付録CDが怖くて開けない読者にも10項だけは読んでほしい
『カウンターと暴力の病理』を購入していただいた方々から、次々と感想が寄せられている。予想していたこととはいえ「本文を読みましたが、怖くなってCDは聞けていません」という方々が多数いらっしゃるようだ。編集部は読者の皆様に『カウンターと暴力の病理』の読み方、付録の聞き方を強制する立場にはないし、どのようにお読みいただいても(あるいは買いはしたが、面白くなくて途中で放り出されようが)結構。お買い求めいただいただけで感謝、感謝である。
ただ、本文だけでも200ページ近くあるので、後半は未読の読者がいれば、10項「鹿砦社元社員の蠢動と犯罪性」には是非お目通しいただきく、お勧めする。「しばき隊」、「M君リンチ事件」に関心のない方々にも(もちろん内容は事件と無関係ではないが)、現代のネット社会の問題点、とりわけSNSに過度の依存をすると、どのように行為が変化してゆくのか。心理がいかなる変化を見せるのかを考察するうえでの症例研究としてもお使いいただけるであろう。
◆関連事件に絡む「SNS依存症」の人たちが取る類似行動
いま、ご覧頂いている「デジタル鹿砦社通信」は少なくとも一人以上が、公開前に目を通し、内容の妥当性や誤字脱字をチェックしている(それでも間違いが散見されるのは、ひとえに書き手の「ズボラさ」ゆえだ)。しかし、SNSはふと思い立ったらすぐにそれを「公開」することができ、基本的に「編集者」や「校正者」が介在することはない。特別な有名人で本人ではなく、「ゴースト」が複数で書き込みをしている場合などの例外を除いて、一般人のSNSやブログは「ノーチェック」で他人の目に触れることになる。
そして、SNSの恐ろしいところは、一度深みにはまってしまうと、時間的、内容的な制御が効かなくなることだ。趣味で植物の生育ぶりや、旅行記を書いていたり、興味を同じくするテーマで穏やかに語らっているうちは平和だけれども、SNSを「論争の場」や「徒党を組んで勢力を誇示する場」として使い始めると、とんでもない中毒症状(依存症)と、攻撃性、そして法をも犯すまでに至る「実例」を生々しくご紹介している。
これはどなたにとっても他人事ではない。あなたの隣で真面目そうに仕事をしているように見える同僚が、実は就業時間の半分ほどをSNSに費やしているかもしれない。あなたはそうでなくとも、あなたのご家族やご友人は大丈夫だろうか?
取材班は結成以来、「M君リンチ事件」の取材を進めるかたわら、持ち込まれた複数の類似事件へも直面してきた。社会的にも問題を含んだこれらの事件はまだ記事化されてはいないが、いずれの日にか読者の皆様にご紹介する日が来ることだろう。取材班が驚いたのは、それらの「事件」にはいずれも「SNS依存症」の人間が必ず絡んでいることだ。そして「SNS依存症」の問題人物は共通して「虚構を述べる(あるいは数人で創り出す)」、「法的措置をちらつかせる」などの行動に類似性を見て取ることができた。時に企業恐喝と取られても致し方のないケースもあった。
その象徴のような人物が犯した数々の問題を紹介することにより、過剰に情報伝達速度が上がり、誰しもが「人の目を経ることなく」発信が可能となった今日社会の危険性と病巣に警鐘を鳴らすのが『カウンターと暴力の病理』10項の「鹿砦社元社員の蠢動と犯罪性」だ。「藤井(注:鹿砦社元社員の名)ライブラリー」とさえ揶揄される、この膨大なメールやツイッターの記録を見て取材班は、やや大げさながら「SNSは充分に危険性を理解してから使わないと危険だ」との結論に至っている。
多くの人がスマートフォンを保持し、パソコンを触る環境にある中、「SNS」の使い方を間違えると、仕事や下手をすると人生の貴重な時間を無駄にすることになる。「みもふたもない」(同書176頁秋山理央の告白)失敗に陥らないためにはどうしたらよいのか。その生きた回答を「鹿砦社元社員の蠢動と犯罪性」の中でまとめあげた。未読の方には是非お目通しをお勧めする。