滋賀医大付属病院小線源講座の患者さんら4名が、同病院泌尿器科の河内明宏科長と、成田充弘医師を相手取り440万円の支払いを求める損害賠償請求を大津地裁に起こした件については、これまで報告してきた。

そして本日11月16日、滋賀医大付属病院小線源講座の岡本圭生特任教授が、滋賀医科大学を相手取り、仮処分を大津地裁に申し立てることがわかった。岡本特任教授が仮処分を申し立てる内容の詳細はまだ明らかではないが、本日18時から記者会見が開かれ、そこで代理人と本人から説明が行われる。

 

11月12日付けビジネスジャーナル

岡本医師については、11月12日付けビジネスジャーナルで「増加する男性の前立腺癌、再発率わずか2%の画期的治療法『岡本メソッド』」にインタビューが掲載されたばかりだった。

岡本医師による小線源療法については、ビジネスジャーナルの記事に詳しいのでご参照頂きたいが、注目すべきは現役の医師も以下のように絶賛している治療法である点だ。同インタビューから引用する。

岡本教授の治療を受けられた方は、どのように感じているのか。1100名を超える治療を受けた患者さんのなかから、大分県立病院小児科部長の大野拓郎氏に患者さんとして、また専門家の立場からお話を聞きました。

―― 先生に前立腺がんが発見されたのは、いつだったのでしょか。

大野 私は今、53歳ですが、2年前に簡易人間ドックを受けた際に、PSAの値が高いことがわかりました。その後すぐに細胞検査を受け前立腺がんと判明しました。

―― 医師としてご自身の前立腺がん治療にあたり、どのような観点で治療法を選択されましたか。

大野 まず根治性の高い(再発リスクの低い)ものを考えました。私はがんの広がりはなかったのですが、組織型(がんの悪性度)が悪かったので、高リスクとして治療を受ける必要があると判断しました。ダビンチ手術(支援ロボットを利用した手術)を勧める医師もいましたが、仕事をしていますので、仕事に影響が出る後遺症・合併症は困ります。その他の治療法も調べましたが、私が考える芳しい成績ではないなと思い、岡本教授の治療を見つけ、治療成績が傑出していることから、お願いすることにしました。

―― いつ施術を受けたのでしょうか。

大野 2017年の2月です。

―― 手術後の経過はいかがでしょうか。

大野 夜間頻尿が数カ月続き服薬していましたが、半年くらいでなくなりました。今はまったく支障がありません。前立腺がん治療のあとには、排尿関連の合併症が多いのですが、何も感じないで生活しています。

―― 専門家の立場から「岡本メソッド」をどのように評価なさりますか。

大野 私は先天性小児心疾患が専門です。その手術のレベルを考えたときに、病院によって差が出てきます。それは事実ですが我々としては「どこで受けても同じ結果が出る」のが一番望ましい。医療においての再現性を考えたときに一番大事なことだと思います。前立腺がんの治療を見たときに、岡本教授の技術が広がっていく、全国で根付いていくことが理想的だと思います。色々調べましたが、岡本教授の施術は「神のレベル」に近いといえます。しかも報告からは合併症が少ないようです。尿漏れなどは日常生活でも大変不便です。それが少ないのと、根治性、機能面においても非常に高いと思います。

―― 岡本教授のお人柄についてはいかがでしょうか。

大野 岡本教授と話をしていて、「この方は信頼できる」と感じたのは、徹底して患者の方向を向いていらっしゃることです。医療界には別の方向を向いている動きも感じますが、岡本教授は「きちっと根治する治療をする。そのための小線源療法、そして外照射を合わせたトリモダリティ」を考えておられるなと強く感じ、信頼できると思いました。大事なのは「患者さんにとって何が一番良いのか(Patient first)」ですね。その実践ができているという点でも信頼できる先生だと私は思います。私の知り合いで同じ病気になった人がいれば、躊躇なく「岡本先生に治療してもらってはどうか」と勧めます。(引用以上)

4名が泌尿器科の医師を提訴し、岡本医師も仮処分を申し立てる、滋賀医大では何が起こっているのであろうか。記者会見の様子は近日中にご報告する。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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