《6月12日、リンチ被害者M君が5名を訴えた上告について、却下の連絡が代理人の大川伸郎弁護士へあった。賠償を命じられた李普鉉氏からは「賠償金を支払いたいので口座を教えてくれ」と代理人から連絡があった。一方金良平氏からは何の連絡もないので、大川弁護士は金良平氏の代理人に「賠償金の支払い」を求める旨と、大川弁護士の銀行口座明細を記載したFAXを送付したが、7月2日現在大川弁護士には、金良平氏の代理人から何の連絡もないという。》
ここまでは7月3日、本通信でお伝えした。その後さらにM君はがっかりさせられる経験に直面した。7月10日付で金良平氏の代理人、姜永守弁護士から、一方的に「分割払い」を前提とした「合意案」の提案がなされたのだ。その詳細は明らかにしないが、なんと月にわずか5万円の支払いで、2021年までかけて弁済をするという、身勝手極まりないものであった。
M君と支援会は即座に対応を検討し、「こんな我が儘は取り合えない」で速やかに一致した。7月12日にM君代理人の大川伸郎弁護士から姜弁護士に対して、「『分割払い』にするのであれば、姜永守弁護士が連帯保証人に就任することを条件にする」との逆提案をおこなった。ところが、姜弁護士は日弁連の定めた「弁護士職務基本規定」を盾に連帯保証人への就任を断る回答を返してきた。
「弁護士職務基本規定」は法律のような響きがあるが法律ではなく、日弁連が定めた、いわば「ガイドライン」のようなものである。そこには代理人就任した依頼者の保証人には就任しないほうが良い、という趣旨の文章は確かにある。しかし、法的には姜弁護士が金良平氏の連帯保証人になることは何ら問題はない。
代理人に就任したのであれば、どうして最後まで責任を取らないのだ、と姜弁護士には強く聞きたいところである。そこで取材班は姜弁護士の所属する「ポプラ法律事務所」に電話取材を試みた。ところが電話をかけ、鹿砦社を名乗ると、「姜弁護士は事務所にいる」と言いながら電話をつながず、事務員と思しき女性が氏名や電話の目的などを事細かく聞いてくる。
保留音のあと「この件ではお答えできません」とふざけたことを言うので「あなたは、わたしの個人情報と取材目的を聞きながら電話を繋ごうとしない。そんな不誠実な態度は社会的に容認されるものではない。すぐ姜弁護士に繋いでくれ」と要請すると、ようやく姜弁護士が電話口に出てきた。が、姜弁護士に何を質問しても「答えられない」の一点張りでまったくらちが明かない。挙句「話すことはないから切ります」と一方的に電話を切られた。
こういう対応をしているから、しばき隊関係者は社会的信用を失っていくのだ。争いの当事者であろうがなかろうが、一定の社会的関心が持たれている事件の、鹿砦社はいわば「告発者」である。警戒する気持ちは分からぬではないが、われわれは「M君リンチ事件」で無理難題を求めてきたことはない。この日の電話のテーマだって、通常は考えられない「賠償金の分割払い」を提案してきた非常識に対して常識的な質問をしようとしていただけである。どうして逃げるのだ! 姜弁護士!
そして姜弁護士が、「弁護士職務基本規定」を盾に取り、連帯保証人就任に難色を示すのであれば、金良平氏の代理人ではないが、鹿砦社を目の敵にする神原元弁護士が連帯保証人に就任すればよいではないか。下記写真の通り、一審判決の直後に「敗訴しながら祝勝会」を開くほど近しい中である。「エル金は友達」という不思議なツイッター上での印象操作も過去あった。「友達」だったら、困ったときには助けてあげるのが筋じゃないのか。
あるいは事件後すぐに100万円でM君に刑事告訴を断念させようと、金を出した伊藤大介氏でも構わない。もちろん李信恵氏や、事件が「なかった」「喧嘩はあったけどリンチはなかった」と繰り返した中沢けい氏や、国会議員の有田芳生氏でも構わない。金良平氏が賠償金の「分割払い」を求めるのであれば、だれかが連帯保証人になることを真剣に検討する気が、どうしてわかないのであろうか。
それ以前に、たかが100数十万円の金である。なぜ金良平氏に貸したり、カンパでこんなはした金が集まらないのだ。金良平氏を早く「リンチ事件の債務者」という縛りから解放してあげようと思う人間はいないのか。
取材班は「しばき隊は嘘つきである」証拠を山ほど探し当ててきたし、直接対話でも経験しているので、彼らは結局、金良平氏の負債を「無きものにしよう」、「M君への賠償支払いを無きものにしよう」と良からぬ合議を済ませているのではないかとの疑いが強まる。その論の延長には、恐ろしいことであるが、金良平氏は「いてもらっては困る存在」という将来像が浮かび上がってくる。
よいか! 金良平氏よ! あなたは、しばき隊から「面倒扱い」されたある「男組」関係者がどのような結末をたどったか、知らぬわけではあるまい。金良平氏よ! あなたは証人尋問の際、M君に頭を下げて詫びたではないか。「友達」や弁護士が頼りにならないのであれば昼夜働いてでも、一刻も早く賠償金をM君に支払うのが、あなたの将来のためでもある。
鹿砦社は「ケジメ」をつけた一般人をしつこく追いかけたりはしない。金額には不満だが、裁判所が金良平氏に支払いを命じた金員をM君に支払えば、金良平氏に対する言及を行う必要は、基本的には消滅する(また違う悪さに手を染めれば別であるが)。しかし、そうでなければ、金良平氏、並びにその周辺にいる「エル金は友達」であったはずの連中が、どれほど悪辣な嘘つきであるかを、指弾し続けなければならない。
◎[参考音声]M君リンチ事件の音声記録(『カウンターと暴力の病理』特別付録CDより)
M君リンチ事件 http://www.rokusaisha.com/wp/?cat=62