ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)のアマチュア部門が主催するEXPLOSIONの全国大会が、8月4日(日)に新宿のGENスポーツパレスにて開催されました。これはWBCムエタイジュニアリーグの全国大会も兼ねます。

EXPLOSIONは2015年から開催されており、青少年から格闘技初心者が、練習成果を発揮したり、プロ志向の選手が試合経験を積む為など、定期的にアマチュア大会を開催しています。

キックボクシングのアマチュア大会は多くの既存のプロ団体管轄下での主催団体がありますが、EXPLOSIONは定期的に大会が継続されている点や、WBCムエタイジュニアリーグ世界大会に繋がる点が好評でしょう。

今回は試合数が多く、メインイベンターという存在でもない為、画像は抜粋です。

◎WBCムエタイジュニアリーグ× EXPLOSION全国大会
8月4日(日)GENスポーツパレス11:00~19:45
主催:EXPLOSION事務局

教え子の出番を待つ武田幸三さんとリング登場前の平山結翔

平山結翔の決勝戦、果敢に攻めた

平山結翔は2-0の判定負け、優勝を逃す

 

小学生低学年クラス、-22kg級優勝者は倉持波空

◆1DAYトーナメント優勝者

男子小学生低学年クラス(3~4年生/2回戦/1分制)
-22kg級=倉持波空(鍛錬会)
-25kg級=小林楓(空修会館)
-28kg級=上木戸栄仁(LEO GYM)
-31kg級=高橋碧(泰山會)
-34kg級=山田晃士朗(LEO GYM)
34kg超級=野中力斗(HIDE GYM)

男子小学生高学年クラス(5~6年生/2回戦/90秒制)
-28kg級=鈴木翔大(CYCLONE GYM)
-31kg級=阿部凌(橋本道場)
-34kg級=阿部龍(橋本道場)
-37kg級=近藤琉聖(拳塾)
-40kg級=中畝泰衣心(小野道場)
-45kg級=山本夢輝(NJKF理心塾)
45kg超級=田中零芽(クロスポイント大泉)

男子中学生クラス(2回戦/90秒制)
-34kg級=松下琉翔(R道場)
-37kg級=宮城壮一朗(Freedom@OZ)
-40kg級=中里晃聖(AKIRA)
-45kg級=大澤透士(TRASH)
-50kg級=竹田奏音(TAKEDA GYM)
-55kg級=駒木根稔和(TSKjapan)
-60kg級=小野力光(小野道場)
60kg以上級=松澤鼓音(team ImmortaL)

女子小学生低学年クラス(3~4年生/2回戦/1分制)
-28kg級=佐藤心海(拳絋館)

女子小学生高学年(5~6年生/2回戦/90秒制)
-28kg級=岡心音(サクシード本厚木)
-31kg級=木村有那(KING gym)
-34kg級=久田愛心(TEAM SBS)
-40kg級=中島凰花(X-PLOSION)

女子小学生高学年クラス-31kg級決勝、三宅夕凛vs木村有那

[左]キングジムの木村有那が-31kg級優勝、嵐の後輩である/[右]女子小学生高学年-34kg級優勝、久田愛心

優勝した久田愛心と喜び合う久田親子

一般女性クラス(中学生以上/2回戦/90秒制)
-43kg級=柴田綾芽(楠誠会館)
-46kg級=中島瑠花(X-PLOSION)
-49kg級=山下夢(サクシード本厚木)
-52kg級=塩谷薫(VERTEX)
-55kg級=遠藤朱乃(CORE)

中島凰花、瑠花の姉妹で優勝

敢闘賞3名
鈴木翔大(CYCLONE)
大澤透士(TRASH)
工藤優愛(GRABS)

フェアプレー賞3名
倉持波空(鍛錬会)
松下琉翔(R道場)
佐藤心海(拳絋館)

各地区大会代表選手が8月4日、全国大会出場。
・北海道「G -ROUND」 5月19日(日)代表選考試合を開催
・東北地区予選 3月31日(日)岩手県営武道館「BRAVE.50」大会にて代表者決定
・関東地区予選1 5月26日(日)GENスポーツパレス「EXPLOSION.43」にて代表者決定
・関東地区予選2「SMASHERS」 7月7日(日)品川インターシティホールにて代表者決定
・関西地区予選「グリーンボーイファイト」 6月23日(日)ガレリア亀岡にて代表者決定
・中四国地区予選「NEXT☆LEVEL」NJKF大阪興行 6月16日(日)堺市産業振興センターにて代表者決定
・沖縄地区予選「全沖縄アマチュアキックボクシング大会/第48回全沖縄大会」 3月24日(日)沖縄空手会館にて代表者決定
・女性クラス「Queen’s Fight」 6月8日大会にて代表者決定

優勝者表彰式と集合記念撮影、すでに会場を後にした優勝者も居るようでした

《取材戦記》

昨年11月5日のWBCムエタイジュニアリーグ全国大会にて中学生クラス-55kg級で優勝した小野力光はこの日、-60kg級で優勝と、当然ながら体格の成長も見られ、他の選手でも多くの大会に出場している中では体格の成長もあったことでしょう。正に成長期です。減量の必要は無く、階級アップが常識ですね。

今回も勝利に歓喜する選手と陣営、負けて泣く選手もいました。人生これからの彼らは、来年雪辱でもプロに行ってからでも巻き返せるでしょうが、今日この日においては一生忘れられない日だったかもしれません。

WBCムエタイジュニアリーグ全国大会も兼ねていましたが、世界大会は2年に一度になるので、今年度の世界大会はありません。来年への優遇処置はあるものと思います。

この日は全98試合(2月4日のEXPLOSION.40は136試合)あり、4試合は欠場による勝者扱いで実質94試合でしたが、1試合の時間は短いものの、目まぐるしく進行するので、メモ書きが追い付かない。午前11時開始後、第50試合後に10分の休憩。といっても休んでいられない所用がありました。これは各スタッフも次の準備へと同じでしょう。会場は暑く、持ち込んだポカリスエットは尽き、脱水症状の中の撮影。もっと大変なのは審判団。19時半過ぎまで水分補給ままならぬ進行だった様子。

この大会で、接戦の多かった実質94試合中4試合がKO、TKOでしたが、17試合が2対1のスプリットデジション。2対0や引分け延長戦もありましたが、1試合の時間は短い中、こんなに割れるものかとも感じた長時間進行。副審は真剣に採点しつつも集中力が落ちていたかもしれませんね、

エアコンは効いていなかったと思われます。真夏のプロ興行、アマチュア大会もエアコンの効かない会場は避けた方がいいでしょう。

天窓が開いていた気がしますが、外の晴れた明るさは会場を明るくしてくれたことは良かった。しかし夕方になり、西日が差し込むとカーテンを閉められてしまった。困ったのは咄嗟の色温度(ホワイトバランス)調整。疎らな水銀灯とタングステンライトが照らす中、撮影には暗い。感度はなるべく上げたくないが、上げざるを得ませんでした。夜になるともうこの会場いつものプロ興行と同様の照明。GENスポーツパレスは照明(ライト)が故障している部分もあって照らすリング上は疎らです。改善して欲しいとはいつも思います。

私(堀田)も幼い頃からやりたかったと大人になってから思います。田舎では空手道場も無く、通う勇気も無く、キックボクシングに関わりだしてから「幼い頃からタイで練習したかった。そんなこと思うの俺だけだろうし」と思っていたところが、キックボクシングに関わった者の子世代が皆、キックボクシングをやりだし、タイ修行にも行くようになりました。一般社会人から見ればごく少数ですが、ここではもう誰もがムエタイテクニックを身に付けた時代です。

次回のアマチュアEXPLOSIONの定期大会は10月13日(日)GENスポーツパレスに於いて「EXPLOSION.45~ONE DAY TOURNAMENT~」が開催予定です。
NJKF本興行CHALLENGER.4thは9月15日(日)、後楽園ホールにて開催予定です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

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