基礎経済科学研究所・2024年度秋季研究大会が9月7日から8日、広島弁護士会館で開催されました。

7日、トップバッターとして元広島市長の平岡敬(たかし)さん(任1991-1999)に特別メッセージとしてご講演をいただきました。

 

平岡敬元広島市長(9月7日広島弁護士会館にて)

平岡さんは大阪市生まれで広島育ち。原爆投下時はソウルにおられました。中国新聞の記者から中国放送社長を務め、1991年の市長選挙では経済界や連合広島などに推されて、当時の広島市医師会長らを破って保守分裂の選挙を制し、初当選されました。

在任中は、広島アジア大会が開催され、そうした中で平和首都を目指すと宣言。米国での原爆展開催などに尽力されました。また1991年の平和宣言では、はじめて第二次世界大戦における日本の加害責任にも言及されました。

他方で、経済政策の面では、まさに平成不況の中で財政難にもがいた8年間でもありました。広島広域公園運動場に屋根をつけなかったためにワールドカップ2002の会場から漏れてしまったことは批判にさらされました。ただ、旧市民球場が老朽化して建て替えが必死だった中で、仕方がない面もありました。2期8年で勇退されたあとは、平和運動にまい進されています。今年97歳になられる現在もご活躍されています。

筆者は平岡さんの著書『希望のヒロシマ 市長は訴える』(岩波新書1996年)を大学時代に拝読し、感動。広島で政治家になる、最終的には広島市長か県知事か広島県選出の参院議員か、をめざすと決心した覚えがあります。

以下は平岡さんのお話しの概要です。

※               ※               ※

「広島が広島でなくなるのではないか?」という危機感を覚える。

先日、広島で開催された映画「オッペンハイマー」の試写会を見に行った。

元広島市長ということで、米国を含む海外メディアの取材を受けた。取材を受けた感想として、「まだ米国の人たちは後ろめたい思いがあったのではないか?」と思った。

一方で、米国政府は未だに原爆を正当化している。戦争を早く終わらせ、米軍兵士の命を救ったと今でも言っている。しかし、一方で後ろめたいのだ。

1945年、日本が敗戦すると、米軍は呉のイギリス軍とオーストラリア軍に広島市の占領も任せた。後ろめたかったのではないか? 米軍は表にでてこなかったのだ。

戦後、ずっと米国にとり広島は喉に刺さったトゲだったのだろう。そこで、なんとかヒロシマを封殺したいという米国政府の思いがあるのだ。広島の反核を封じ込めようという思いが顕著になったのだ。

2016年に当時のオバマ米国大統領が来広したあたりが、それが加速するきっかけになったのではないか?」米国内では、オバマが謝罪するのではないかと心配する声があった。そうした米国内の心配を打ち消すため日本政府はもちろん、松井一實広島市長も謝罪を求めなかった。

これは間違いだった。

生きている人がそんな事を言って良いのか。死者に対して傲慢ではないのか。

そして、広島で「死が空から降ってきた」とオバマが言ったときびっくりした。

自分は腹が立ったが多くの市民は黙って聞いていた。被爆者とオバマは抱き合った。世界は米国と広島は和解したと思ったのだ。

しかし、和解には色々条件がある。謝罪、補償、再発防止だ。(オバマ来広には)そのすべてがない。

その後も、日本政府は米国従属を強めた。特に党内基盤が弱い岸田総理はなりふり構わなかった。

安保三文書で日本の防衛政策は専守防衛から敵基地攻撃に変質した。

そして、米国は2027年にいわゆる台湾有事が起きる、と繰り返し煽っている。
戦争は突然起きるのではない、国家が起こすのだ。

広島市民は危機感が薄いと思う。危機感が薄くなる転機は2023年のG7広島サミットだ。

G7広島サミットでは、核抑止力肯定の広島ビジョンが出された。核の有用性を認めたサミットのビジョンに対して広島市民あまり怒らなかった。

日本政府や米国政府は広島市に圧力をかけていた。その結果、はだしのゲンや第五福竜丸が平和教育の教材から削除されてしまった。

また松井市長は米国が持ちかけてきた平和公園とパールハーバーとの姉妹協定を結んでしまった。

NHK朝ドラ「虎に翼」で取り上げられた原爆裁判では国際法違反判決が東京地裁で出た。いまの核兵器禁止条約のバックになっている。しかし、日本政府はその核兵器禁止条約に背を向けている。

いま、広島は(米国政府により)土俵際に追い込まれている。

やはり米国に謝罪させるのが核廃絶の一歩ではないか?

このままでは広島は寄り切られてしまう。広島に声援を!

※               ※               ※

筆者としては平岡さんのお話は我が意を得たようなものです。ここ数年の広島の行政・政治の米国への忖度はあまりにも酷すぎます。それも、国政の与野党問わず。

「これでいいのか?! 広島の政治・広島の平和行政」

そう叫びたい。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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日本原燃は、8月23日、核燃料再処理工場(青森県)の完成目標を2026年度内に変更するとした、27回目の完成延期を表明しました。これを受けて、関西電力(関電)の森望社長は、9月5日、杉本達治福井県知事と面談し、関電の原発でたまり続けている使用済み核燃料の県外搬出に向けた「ロードマップ」(昨年10月発表)を、「本年度末までに見直す。実効性のある見直しができない場合、老朽原発・高浜1、2号機、美浜3号機を運転しない」と述べました。またも、原発全廃を求める多くの人々の心情を蹂躙する、白々しい詭弁です。

森社長は、美浜町、おおい町、高浜町も訪れ、同様な面談を行っています。関電が倫理のかけらでも持ち合わせる企業であろうとするなら、2021年の約束(下記参照)を完全履行し、直ちに老朽原発を停止するのが当然です

関電は1996年に「使用済み核燃料は福井県外に搬出する」と、当時の福井県知事に約束しました。青森県の再処理工場が稼働すれば、青森県に搬出できると楽観しての約束でした。

しかし、1997年に予定されていた再処理工場の稼働は、延期を重ね、未だに稼働の見通しは立っていません。そのため、関電は「福井県外に中間貯蔵地を探す」という約束の反古を繰り返しています。

2021年、関電は、福井県知事に「使用済み核燃料の中間貯蔵地を2023年末までに福井県外に探す。探せなければ老朽原発を停止する」と約束しましたが、未だに候補地を見出すことはできていません。老朽原発・美浜3号機、高浜1、2号機の再稼働への福井県知事の承認を得るための空約束でした

切羽詰まった関電は、昨年6月、使用済み燃料の一部(約200トン)を、電気事業連合会が行うMOX燃料再処理実証試験に供するために、フランスに持ち出す計画を示し、「県外に搬出されるという意味で、中間貯蔵と同等の意義がある」としました。しかし、搬出量は、福井県内の原発で保管する使用済み核燃料の5%程度で、搬出予定も今すぐでなく、2020年代の後半です。

さらに、関電は中国電力と結託して、昨年8月、唐突に中間貯蔵地建設のための調査を上関町に申し入れました。原発建設に反対する住民の心情を逆なでにし、希少な瀬戸内海の生態系を破壊し、漁民のなりわいを奪おうとするものです。関電の原発電気を消費したことも作ったこともない上関や森県に、交付金をチラつかせて、中間貯蔵を押し付けることがあってはなりません。

関電は、このように「何の成算もなく空約束し、約束を反古にしても、その口を拭うために小手先の策を弄した詭弁でさらに人々を欺く企業」です

使用済み核燃料の行き場に関して、福井県から説明を求められた関電は、昨年10月10日、「使用済み核燃料に関するロードマップ」を発表しましたが、これによって、関電の使用済み核燃料をめぐる情勢は一転しました。このロードマップで、関電は、再処理工場の活用、中間貯蔵施設の確保を盛り込み、いかにも近々使用済み核燃料の福井県外搬出が可能であるかのように見せかけていますが、いずれも実現の可能性はない「絵に描いた餅」です。

それでも、関電は「使用済み核燃料搬出の円滑化のために原発構内に乾式貯蔵施設の設置を検討する」とし、福井県内での乾式貯蔵への布石をしました。関電の燃料プールは3~6年後に満杯になって、原発を停止せざるを得なくなるため、プールに空きを作ろうとする詭弁です。福井県知事は、わずか3日後にこれを容認しました。「原発の運転継続ありき」の出来レースです。

関電は、本年2月8日、福井県内にある全ての原発の敷地内に使用済み核燃料を一時保管するための「乾式貯蔵施設」を設置する計画に対する了解を求めて、福井県、美浜町、おおい町、高浜町に事前了解願を提出しました。来年の着工を目指すとし、高浜原発で最大32基(使用済み核燃料768体分:2027年の運用予定)、大飯原発で最大23基(同552体:2030年の運用予定)、美浜原発で最大10基(同210体:2030年の運用予定)の計65基(1530体)のキャスクを有する乾式貯蔵施設を計画しています。

この事前了解願に関して、福井県は3月15日、設置に向けて国に審査を申請することを了承し、関電は同日、原子力規制委員会に審査を申請しました。使用済み核燃料の福井県内「乾式貯蔵」を許してはなりません。

何としても、関電と福井県に2021年の約束を履行させ、全ての老朽原発を廃炉に追い込みましょう!

2024年9月6日記

▼木原壯林(きはら・そうりん)
老朽原発うごかすな! 実行委員会。1967年京都大学理学部化学科卒。理学博士。専門は分析化学、電気化学、溶液化学。熊本大学、京都工芸繊維大学名誉教授等を歴任。京都悠悠化学研究所主宰。

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年夏・秋合併号《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか


◎『季節』創刊10周年特別企画『脱(反)原発のための季節セレクション』(仮)
出版のためのクラウドファンディングご支援のお願い

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『季節』2024年夏・秋合併号(NO NUKES voice 改題)
A5判 148ページ(本文144ページ+巻頭カラー4ページ) 定価880円(税込み)
お陰様で10周年を迎えました!
《グラビア》
「幻の珠洲原発」建設予定地 岩盤隆起4メートルの驚愕(写真=北野 進
「さよなら!志賀原発」金沢集会(写真=Kouji Nakazawa

《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか

《報告》小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
 原子力からこの国が撤退できない理由

《報告》樋口英明(元福井地裁裁判長)
 なぜ日本は原発をやめなければならないのか

《報告》井戸謙一(元裁判官/弁護士)
 事実を知り、それを人々に伝える

《報告》山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
 核武装に執着する者たち

《報告》後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
 課題は放置されたまま

《報告》森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
 原発被害の本質を知る

《インタビュー》北野 進(「志賀原発を廃炉に!訴訟」原告団団長)
 珠洲原発・建設阻止の闘いは、民主主義を勝ち取っていく闘いだった

《対談》鎌田 慧(ルポライター)×柳田 真(たんぽぽ舎共同代表)
 東京圏の反原発 ── これまでとこれから

《報告》今中哲二(京都大学複合原子力科学研究所研究員)
「核融合発電」蜃気楼に足が生え

※          ※          ※

《回想》松岡利康(鹿砦社代表)
 創刊から10周年を迎えるまでの想い出

《墓碑銘》松岡利康(鹿砦社代表)
 お世話になりながら途上で亡くなった方への追悼記

《季節創刊10周年応援メッセージ》

 菅 直人(衆議院議員・元内閣総理大臣)
 守りに入らず攻めの雑誌を

 中村敦夫(作家・俳優)
 混乱とチャンス  

 中嶌哲演(明通寺住職)
「立地地元」と「消費地元」の連帯で〈犠牲のシステム〉を終わらせる

 水戸喜世子(「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表)
『季節』丸の漕ぎ手をふやして、一刻も早く脱原発社会を実現しよう

 山崎隆敏(元越前市議)
「核のゴミ」をこれ以上増やさないために

 今野寿美雄(「子ども脱被ばく裁判」原告代表)
 裁判も出版も「継続は力なり」

 あらかぶ(「福島原発被ばく労災損害賠償裁判」原告)
 隠された「被ばく労働」問題を追及し、報じてほしい

※          ※          ※

《報告》なすび(被ばく労働を考えるネットワーク)
《検証》あらかぶさん裁判 原発被ばく労働の本質的問題 

《報告》北村敏泰(ジャーナリスト)
 棄民の呻きを聞け 福島第一原発事故被害地から

《講演》和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)
「復興利権」のメガ拠点 「福島イノベーション・コースト構想」の内実〈前編〉

《報告》平宮康広(元技術者)
 水冷コンビナートの提案〈1〉

《報告》原田弘三(翻訳者)
 COP28・原発をめぐる二つの動き
「原発三倍化宣言」と「気候変動対策のための原発推進」合意

《報告》三上 治(「経産省前テントひろば」スタッフ)
 総裁選より、政権交代だ

《報告》板坂 剛(作家/舞踊家)
   タイガー・ジェット・シンに勲章! 問われる悪役の存在意義

《報告》山田悦子(甲山事件冤罪被害者)
   山田悦子の語る世界〈24〉
   甲山事件50年を迎えるにあたり
   誰にでも起こりうる予期せぬ災禍にどう立ち向かうか(下)

《報告》大今 歩(高校講師・農業)
   洋上風力発電を問う 秋本議員収賄事件を受けて

《報告》再稼働阻止全国ネットワーク
 時代遅れの「原発依存社会」から決別を!
 政府と電力各社が画策する再稼働推進の強行をくい止める

《老朽原発》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
 6・9大阪「とめよう!原発依存社会への暴走大集会」に1400人超が結集

《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
 女川原発の再稼働はあり得ない 福島事故を忘れたのか

《福島》黒田節子(請戸川河口テントひろば共同代表)
 浪江町「請戸川河口テントひろば・学ぶ会」で
 北茨城市大津漁協裁判で闘う永山さんと鈴木さんの話を聞く

《柏崎刈羽原発》小木曽茂子(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
 7号機再稼働で惨劇が起きる前に、すべての原発を止めよう!

《首都圏》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
 福島原発事故の責任もとれない東京電力に
 柏崎刈羽原発を動かす資格はない!

《浜岡原発》沖基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
 静岡県知事と御前崎市長が交代して
「一番危険な原発」はどうなるか

《島根原発》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
 政治に忖度し、島根原発2号機運転差止請求を却下
 それでも私たちは諦めない!

《玄海原発》石丸初美(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会)
 玄海町「高レベル放射性廃棄物・最終処分場に関する文献調査」受入!

《川内原発》向原祥隆(反原発・かごしまネット代表)
 私たちは歩み続ける

《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
 原子力規制委員会を責め続けて11年
 原子力規制委員会は、再稼動推進委員会・被曝強要委員会

《反原発川柳》乱鬼龍

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龍一郎揮毫

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◆リングを下りた後のイベント

一般のファンにはあまり知られない、ごく親しい者とその関係者から誘われなければ参加できないチャンピオンの祝勝会。

その選手が王座挑戦のチャンスを掴み、見事勝利して新チャンピオンと成った瞬間は、それまでの苦労が実った最高の快感でしょう。

過去、キックボクシングに於いて、王座戴冠した者のその後の待遇は、所属ジム会長や後援会が祝勝会を開いてくれることが、ある一定数は行なわれているようです。

その開催にはチャンピオンの知名度、存在感、期待感が示され、参加人数は人脈によって多いか少ないかが表れ、王座戴冠の達成感や今後の責任感が増すものでしょう。

お祝いの象徴、鏡割り、新妻聡WKBA世界スーパーライト級王座戴冠祝勝会にて(1997.2.22)

先週の格闘群雄伝にて、嵐(キング)選手のNJKF王座獲得祝賀会の様子も述べましたが、NJKFバンタム級チャンピオンという、世間一般から見れば「何のチャンピオン?」と言われるほど知名度は低く、実質まだ日本一には至っていません。

嵐本人も「全然こんなところで満足していないし、必ず最終目標である世界制覇を成し遂げる。」と語り、更にキングジム向山鉄也名誉会長が語ったように、「軽量級で世界一になっている奴、それが吉成名高。これに勝てば嵐の夢も達成出来ると思います。」という最高峰へ向けての叱咤激励するパーティーでした(嵐のパーティーは“祝賀会”)。

3月の嵐祝勝会にて、キングジムマネージャーから、花束贈呈もお祝いの象徴(2024.3.17)

◆祝勝会の規模

その祝勝会は黙っていても誰かが開催してくれるものではなく、先に述べた後援会は選手各々が度量、力量で築き上げるもので、その後援者などが、選手のそこまでのキツイ努力を労って祝勝会を開いてくれるもの。後援会も無く、支援者も少ない、ジム会長も開催する気が無いなど、開催されないチャンピオンも居ることでしょう。

1988年1月15日に越川豊(東金)に挑戦、判定勝利し当時、日本ライト級新チャンピオンとなった飛鳥信也(目黒)氏は、同年3月に京王プラザホテル八王子で祝勝会を開催。

当時、発起人は後援会会長で東京都議会議員だった方の人脈から100人以上が参加され、当時のタレント、工藤夕貴さんも御来場。ジム会長や後援会長、チャンピオンの御挨拶からトークショー、他にゲスト歌手の歌声や大型スクリーンによるVTRでの試合再現、飛鳥信也氏のマススパーリングと多彩な演目が披露。

報道で表現されること多い「盛大に行われました!」というフレーズはキックボクシング界に於いては遜色ない祝勝会だった模様。しかしマイナー競技故に報道されること少なく、これが大相撲の優勝やプロ野球のリーグ優勝、日本シリーズ優勝は労いの規模が大幅拡大するのはメジャー級競技、報道関係も多く押し寄せる等、想像に難しくないでしょう。

キックボクシング創設50周年記念パーティーにて、マススパーリング公開(2014.8.10)

 

5月19日には市原興行でメインイベンターとなる皆川裕哉、目黒ジム系のセコンドとスリーショット(2024.3.24)

◆老舗の体制

かつての名門目黒ジムは、祝勝会には関与しない態勢だったと言われます。元々からプロモーター野口修氏が祝勝会開催には関心が無い人、「防衛してこそ真のチャンピオン」を信条として、一時的な王座君臨は、今後の抱負を宣言したところで負けて陥落しては、タダの人に戻ってしまうギャップもあっての考え方か思われます。

この目黒ジムで祝勝会が行なわれた場合は、飛鳥信也氏のように後援会によるものです。

他のジムでは会長が選手の飛躍を期待し、自覚を持たせるという志向から祝勝会を開くこと比較的多いようです。

元・目黒ジムの勝次(高橋勝治)は2019年10月20日のWKBA世界スーパーライト級王座戴冠し後日、後援会主催で祝勝会が行われています。

勝次は「勝利は自分が嬉しいだけでなく、応援してくださっている方々も皆さん喜んでくれて、改めて自分一人の力だけではチャンピオンには成れないと感じました。皆さんの喜んでいる顔を見て、また、皆さんに喜んで貰えるように気を引き締めて頑張っていかないといけないなと、“勝って兜の緒を締めよ”の言葉のどおり、気を抜けない思いでした。」と決意を語っていました。

プロボクシングの場合、一概には言えませんが、日本タイトルレベルでは祝勝会は行わず、世界を戴冠してこその頂点を極めた証として、それまでの努力、険しい道程を労う祝勝会は後援会や、スポンサーの企画で行なわれているのかもしれません。

元K-1選手でプロボクサーの武居由樹が5月6日に世界初挑戦で王座戴冠。「祝勝会に呼ばれたら行きたい」というキックボクシング関係者が居ましたが、現在は井上尚弥のような主要4団体統一が最高峰ブランド。しかしプロボクシングの世界王座は従来どおり、一団体でも最高位に達した意味合いは大きいでしょう。

◆開催に至る覚悟

参加費用は会費制もあれば御招待もあり、会費が高ければ行くのを躊躇い、「1万円だったら行くけど、3万円だったら諦める。」という関係者もいました。一般社会においては物価高の時代、1万円札数枚単位はキツイ時代かもしれません。

中には選手本人が自分で開催に踏み切る場合もあるようで、「祝勝会開くので来てください。」という案内状配布。

「祝勝会って誰かにやって貰うものだろ!」とツッコミを入れたくなるものでした。

また競技の節目での記念パーティーを開く場合もあり、伊原プロモーション主催でキックボクシング創設50周年記念パーティーが開かれたのは2014年8月10日でした。

あれから10年、祝勝会というよりは祝賀会という言い方が適切ながら、60周年記念パーティーを開く覚悟は無いか、伊原信一代表に聞いておこうと思います。

50周年パーティーにて、創始者・野口修氏の御挨拶。もう10年前となる(2014.8.10)

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

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◆石炭火力発電の概要と改良

熱で水を蒸気にし、蒸気でタービンを回し、タービンの回転で発電機を回す発電システムを汽力発電と呼んでいます。原発は汽力発電のひとつで、石炭火力発電も汽力発電のひとつです。石炭火力発電は、亜臨界圧石炭火力発電と、超臨界圧石炭火力発電や超々臨界圧石炭火力発電に二分できます。日本の石炭火力発電の大多数が、超々臨界圧石炭火力発電です。

水は、水温が100℃以上なると蒸気になりますが、高圧下では、沸点が上がります。とはいえ、圧力を上げれば上げるほど、水の沸点が上がる、というわけではありません。具体的な説明は割愛しますが、物理学者が臨界温度と呼ぶ上限があります。水の臨界温度は374℃で、水が臨界温度になる圧力は22.1MPa(22.1Mパスカル)=約218気圧です。

亜臨界圧石炭火力発電で使用するボイラーは400℃、超臨界圧石炭火力発電や超々臨界圧石炭火力発電で使用するボイラーは600℃の高温に耐えます。亜臨界圧石炭火力発電の場合、水蒸気の温度は臨界温度以下で、超臨界圧石炭火力発電や超々臨界圧石炭火力発電の場合、水蒸気の温度は臨界温度以上です。

日本の超々臨界圧石炭火力発電は、24MPa以上の圧力下で水を沸騰させていますが、諸外国では、ボイラーが割安で、水蒸気の空冷が容易な亜臨界圧石炭火力発電が多く、20MPa以下の圧力下で水を沸騰させています。歴史的に、軽水炉型原発は空冷式汽力発電で、亜臨界圧石炭火力発電と同じですね。

軽水炉型原発の原子炉の耐性は1000~1200℃ですが、BWRは20MPa以下の圧力下で水を沸騰させています(もっとも、原子力カルト教団の信徒たちは、わけのわからない研究や実験をして、PWRの1次冷却水の水温を超々臨界圧石炭火力発電の水蒸気並にしようとしているみたいですけど!)。

超々臨界圧石炭火力発電の熱効率は42~44%です。経産省や電力資本にも石炭火力発電を擁護する人たちがいるらしく、彼らは石炭火力発電にガスコンバインドや燃料電池を組み合わせて熱効率を50~55%にしようとしています。

しかし、それくらいのことで、石炭火力発電の割合を減らすかゼロにし、LNG火力発電の割合を増やすという「政治」の流れに歯止めをかけることはできないでしょう。しかし、発電量を減らしてよければ、石炭火力発電の二酸化炭素排出量をLNG火力発電並みにすることはおそらく可能で、やってみる価値があるかもしれません(ちなみに、原発の熱効率は35%前後です)。

超々臨界圧石炭火力発電は、かなり高価な石炭=瀝青炭等を微粉化してボイラーで燃やします。ボイラーの耐性が高いので、微粉化した石炭=微粉炭を多量に燃やし、熱を大きくして水の沸点を上げることができます。超々臨界圧石炭火力発電は、蒸気の温度を臨界温度以上にしてタービンを回します。タービンを回した高温の水蒸気は、冷却水=海水で復水します。

つまり、原発同様、石炭火力発電も海に温排水を放出します。温排水とは別に「排水」も放出します。石炭には、重金属類やフッ素等が混ざっています。石炭を燃やした後、それらを別の水で取り除きます。その後、その別の水=排水を海に放出します。僕なりに調べてみたのですが、石炭火力発電の「排水」をろ過する日本の技術はかなり高度です。

また石炭火力発電は、煙突から多量の煙を放出して大気を汚染しますが、煙からSOxやNOx、その他を取り除く日本の技術も高いです。アメリカやヨーロッパよりかなり高い。日本の石炭火力発電の環境問題は、二酸化炭素排出量と温排水に限定してよいと考えます。

石炭火力発電の温排水でバイナリー発電を行うことができます。バイナリー発電で使用する熱媒体は、代替フロンやペンタン、アンモニア等になると考えますが、温度差はおそらく50~60℃程度です。僕の試算では、バイナリー発電は石炭火力発電の発電量を約1割増やし、温排水問題を解決します。

(バイナリー発電については、『季節』2024年夏・秋号と『季節』2024年冬号、『季節』2024年春号で説明します。関心のある方はご一読ください。ちなみに、1割増は少ないかもしれないですが、バイナリー発電の機材は既存の石炭火力発電に外付けできて、温排水問題も解決します。熱効率50~55%の石炭火力発電を新たに建設するより安くて環境にいいですよ!)

石炭火力発電にバイナリー発電を組み合わせた発電システムの運用経験を十分積み重ねた後、石炭の消費量を減らして石炭火力発電側の発電量を減らし、バイナリー発電側の発電量を増やす方向でシステムを組み直せば、二酸化炭素排出量をLNG火力発電並みにできると考えます。安価な石炭を使い、燃焼速度を遅くして石炭の消費量を削減することもできそうです。燃焼速度が遅ければ遅いほど、二酸化炭素排出量が低減し、またSOx等の排出量も低減します。

(石炭火力発電の発電量とバイナリー発電の発電量をどう調整するかが、課題になりそうですね。とりあえず、発電の総量を2~3割減らして二酸化炭素排出量をLNG火力発電並みにする、でよいのでは、と思いますけど)

ところで、評論家の広瀬隆さんは、たんぽぽ舎での講演で、「プロに任せておきなさい。素人は黙っていなさい」といったようですが、石炭火力発電のプロはバイナリー発電を知りません。彼らは、バイナリー発電をバカにするかもしれません。僕は、素人が大いに発言しなければならない、と考えます(素人の発言に勘違いはあるでしょうけど、玄人の発言にも勘違いがありますよ。素人も玄人も、後で訂正すればよいではないですか。「過ちを改めるに、はばかることなかれ」です)。(つづく)

◎平宮康広 石炭火力発電の可能性(全3回連載)
〈1〉「脱炭素」よりも「安全性」を重視する、当たり前のエネルギー政策を取り戻すために 
〈2〉温排水問題を解決するバイナリー発電を活用する
〈3〉

▼平宮康広(ひらみや・やすひろ)
1955年馬生まれ。元技術者。オールドウェーブの一員として原発反対運動に参加している。富山県在住。

最新刊! タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年10月号

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年夏・秋合併号《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか


◎『季節』創刊10周年特別企画『脱(反)原発のための季節セレクション』(仮)
出版のためのクラウドファンディングご支援のお願い

https://readyfor.jp/projects/kisetu_nonukes

『季節』2024年夏・秋合併号(NO NUKES voice 改題)
A5判 148ページ(本文144ページ+巻頭カラー4ページ) 定価880円(税込み)
お陰様で10周年を迎えました!
《グラビア》
「幻の珠洲原発」建設予定地 岩盤隆起4メートルの驚愕(写真=北野 進
「さよなら!志賀原発」金沢集会(写真=Kouji Nakazawa

《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか

《報告》小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
 原子力からこの国が撤退できない理由

《報告》樋口英明(元福井地裁裁判長)
 なぜ日本は原発をやめなければならないのか

《報告》井戸謙一(元裁判官/弁護士)
 事実を知り、それを人々に伝える

《報告》山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
 核武装に執着する者たち

《報告》後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
 課題は放置されたまま

《報告》森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
 原発被害の本質を知る

《インタビュー》北野 進(「志賀原発を廃炉に!訴訟」原告団団長)
 珠洲原発・建設阻止の闘いは、民主主義を勝ち取っていく闘いだった

《対談》鎌田 慧(ルポライター)×柳田 真(たんぽぽ舎共同代表)
 東京圏の反原発 ── これまでとこれから

《報告》今中哲二(京都大学複合原子力科学研究所研究員)
「核融合発電」蜃気楼に足が生え

※          ※          ※

《回想》松岡利康(鹿砦社代表)
 創刊から10周年を迎えるまでの想い出

《墓碑銘》松岡利康(鹿砦社代表)
 お世話になりながら途上で亡くなった方への追悼記

《季節創刊10周年応援メッセージ》

 菅 直人(衆議院議員・元内閣総理大臣)
 守りに入らず攻めの雑誌を

 中村敦夫(作家・俳優)
 混乱とチャンス  

 中嶌哲演(明通寺住職)
「立地地元」と「消費地元」の連帯で〈犠牲のシステム〉を終わらせる

 水戸喜世子(「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表)
『季節』丸の漕ぎ手をふやして、一刻も早く脱原発社会を実現しよう

 山崎隆敏(元越前市議)
「核のゴミ」をこれ以上増やさないために

 今野寿美雄(「子ども脱被ばく裁判」原告代表)
 裁判も出版も「継続は力なり」

 あらかぶ(「福島原発被ばく労災損害賠償裁判」原告)
 隠された「被ばく労働」問題を追及し、報じてほしい

※          ※          ※

《報告》なすび(被ばく労働を考えるネットワーク)
《検証》あらかぶさん裁判 原発被ばく労働の本質的問題 

《報告》北村敏泰(ジャーナリスト)
 棄民の呻きを聞け 福島第一原発事故被害地から

《講演》和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)
「復興利権」のメガ拠点 「福島イノベーション・コースト構想」の内実〈前編〉

《報告》平宮康広(元技術者)
 水冷コンビナートの提案〈1〉

《報告》原田弘三(翻訳者)
 COP28・原発をめぐる二つの動き
「原発三倍化宣言」と「気候変動対策のための原発推進」合意

《報告》三上 治(「経産省前テントひろば」スタッフ)
 総裁選より、政権交代だ

《報告》板坂 剛(作家/舞踊家)
   タイガー・ジェット・シンに勲章! 問われる悪役の存在意義

《報告》山田悦子(甲山事件冤罪被害者)
   山田悦子の語る世界〈24〉
   甲山事件50年を迎えるにあたり
   誰にでも起こりうる予期せぬ災禍にどう立ち向かうか(下)

《報告》大今 歩(高校講師・農業)
   洋上風力発電を問う 秋本議員収賄事件を受けて

《報告》再稼働阻止全国ネットワーク
 時代遅れの「原発依存社会」から決別を!
 政府と電力各社が画策する再稼働推進の強行をくい止める

《老朽原発》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
 6・9大阪「とめよう!原発依存社会への暴走大集会」に1400人超が結集

《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
 女川原発の再稼働はあり得ない 福島事故を忘れたのか

《福島》黒田節子(請戸川河口テントひろば共同代表)
 浪江町「請戸川河口テントひろば・学ぶ会」で
 北茨城市大津漁協裁判で闘う永山さんと鈴木さんの話を聞く

《柏崎刈羽原発》小木曽茂子(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
 7号機再稼働で惨劇が起きる前に、すべての原発を止めよう!

《首都圏》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
 福島原発事故の責任もとれない東京電力に
 柏崎刈羽原発を動かす資格はない!

《浜岡原発》沖基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
 静岡県知事と御前崎市長が交代して
「一番危険な原発」はどうなるか

《島根原発》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
 政治に忖度し、島根原発2号機運転差止請求を却下
 それでも私たちは諦めない!

《玄海原発》石丸初美(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会)
 玄海町「高レベル放射性廃棄物・最終処分場に関する文献調査」受入!

《川内原発》向原祥隆(反原発・かごしまネット代表)
 私たちは歩み続ける

《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
 原子力規制委員会を責め続けて11年
 原子力規制委員会は、再稼動推進委員会・被曝強要委員会

《反原発川柳》乱鬼龍

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0DB1GZ5CM/

◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000748

龍一郎揮毫

私たちは唯一の脱原発雑誌『季節』を応援しています!

10月号では、インターネット空間における国家の関与に焦点を当てました。そのひとつは、政府や企業、政府が支援するNGO、大学などが一体となって構成された「検閲産業複合体」。すでに日本社会において“公式”と異なる情報や見解が「偽情報」「誤情報」として「ファクトチェック」にかけられ、検閲・削除が行なわれていることは、少なくない人々が実感しているところです。

本誌2023年11月号に登場した原口一博衆院議員(元総務相)は、「日本ファクトチェックセンター(JFC)」が憲法21条「検閲の禁止」に違反するのではないかと指摘。2020年、総務省は「インターネット上のフェイクニュースや偽情報への対応」として、米国コンサルティング会社に丸投げする形で、2025年までにネット上の偽・誤情報対策技術の社会実装に向けた開発・実証事業を創設すると公表しています。

戦争を煽り利権化する「軍産複合体」のように、企業・組織・機関が政府と具体的に結びつき、「検閲」を産業化する構造が、我々の社会をより深くコントロールしようとしています。

同時に日本政府は、国家安全保障戦略の一部として、国の重要インフラへのサイバー攻撃を未然に防ぐ「能動的サイバー防御」の構築を進めていますが、これは政府やそれに準ずる機関が相手のサーバーに侵入(攻撃)する行為です。

憲法や、強制捜査における「令状主義」に反しないのかといった議論は、政府の中に見当たりません。要するに、政府側は「誤情報防止」や「防衛」の大義名分の下で、情報統制からサイバー攻撃までやり放題となっているということです。

そうした中、今月号では体制による“言い換え”問題に、いくつかの記事が触れています。「監視カメラ」は「防犯カメラ」として、その本質が隠されているように、前述の「能動的サイバー防御」は「アクセス・無害化措置」と言い換えられ、相手方サーバー侵入という現実が隠されています。

ロシア・ウクライナ戦争でも、ロシアは「侵略」で「ウクライナによる侵攻」は「越境攻撃」です。そしてマスコミは自民党総裁選を「次の首相を決める」と同党の広報に丸乗りし、次の選挙に向けて宣伝協力を続けています。

『さらば日大!』(ブックマン社)で日本大学の問題を明らかにした和田秀樹医師は、本誌インタビューで、体制に従順な「日本の医者」を、その入口である「医学部」から分析。加えてコロナ(mRNA)ワクチン問題も絡め「自分でデータを探す」ことの重要性について提言しており、これは先に述べた国家ぐるみの情報統制に、私たちがどう対抗するかということにも通じます。

アメリカではジョー・バイデン大統領撤退により、米大統領選の民主党候補がカマラ・ハリス副大統領に変更。これに関して本誌連載のKダブシャイン氏が、見逃せない指摘を行なっています。ほか、マスコミで語られない「岸田軍拡43兆円」の無駄遣いといえる中身、朝日新聞が本誌5月号記事を批判した「旭川中学生凍死事件」、子宮頸がんワクチンをはじめとした「ワクチン添加物」の危険性など、今月号も独自の視点からレポートをお届けします。

全国書店で発売中です。ぜひご一読をお願いいたします。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

最新刊! タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2024年10月号

『紙の爆弾』2024年 10月号

『さらば日大!』和田秀樹医師が暴く日本大学と「医学部」「医師界」の闇
旭川女子中学生凍死事件 再調査委員会が隠した社会の病巣 山田寿彦
安倍・岸田軍拡43兆円の無駄遣い 隠蔽主義の「カルト集団」防衛省・自衛隊 清谷信一
日本にも進出する情報統制機関 政府・企業・組織「検閲産業複合体」の脅威 青柳貞一郎
広島市の妨害を民衆が打破 平和記念式典「反戦集会」 浅野健一
“勝ち目”のあるうちに退いた 岸田文雄首相「退陣表明」の裏側 山田厚俊
僚支配・憲法無視・米国追従 「能動的サイバー防御」とは何か 足立昌勝
国民より先に米国に“退職報告”していた岸田首相 
ウクライナの侵攻を「越境攻撃」と呼ぶ欺瞞 木村三浩
兵庫県知事パワハラ疑惑は「維新的」政治家の成れの果て 吉富有治
大屋根リング・会場周辺で“実測” 灼熱の大阪・関西万博 横田一
米大統領選の隠れた争点 日本製鉄のUSスチール買収計画 浜田和幸
子宮頸がんワクチンを打ってはいけない理由 「ワクチン添加物」という“毒” 神山徹
IOCの体質こそ根本原因 パリ五輪ボクシング“染色体問題”の本質 片岡亮
“性加害”補償進まぬウラで 旧ジャニーズと離脱組「TOBE」の明暗
地獄の黙示録1984+40 佐藤雅彦
シリーズ日本の冤罪 52 プレサンス元社長事件 尾崎美代子

連載
あの人の家
NEWS レスQ
コイツらのゼニ儲け:西田健
「格差」を読む:中川淳一郎
シアワセのイイ気持ち道講座:東陽片岡
The NEWer WORLD ORDER:Kダブシャイン
SDGsという宗教:西本頑司
まけへんで!! 今月の西宮冷蔵

◎鹿砦社 https://www.kaminobakudan.com/
◎amazon https://www.amazon.co.jp//dp/B0CHDYBYK2/

◆最高裁で判決が確定しても、彼らは自分たちの誤り、非を認めない

9月2日朝の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日)でコメンテーターの玉川徹さんが、兵庫県の斎藤元彦知事がなぜ辞めないのかについて、「行政官僚らの無謬性(むびゅうせい)にあるのではないか」と話されていた。無謬性とは、日本の政府や大企業がの官僚組織でほとんど無意識のうちに前提とされている原則。ある政策を成功させる責任を負った当事者の組織は、その政策が失敗したときのことを考えたり議論したりしてはいけないという信念、だそうだ。

玉川さんの発言をXで書き起こしている人がいた。

「国が行政訴訟をおこされて、例えば冤罪とか薬害とか。絶対に最後まで求めない。最高裁で判決が確定するまでは」と。

◎[関連記事]玉川徹氏 斎藤知事を“分析”「最高裁で判決が確定するまでは認めない国と同じ感覚なのでは」(2024年9月2日配信スポニチ)

いや、それはちょっと違う。最高裁で判決が確定しても、彼らは自分たちの誤り、非を認めない。再審で無罪となったあとも、桜井昌司さん、青木恵子さんは警察、検察に「犯人と思っている」と言われたように。

 

青柳雄介『袴田事件 神になるしかなかった男の58年』(文春新書)

◆袴田巖さんに再度「死刑」を求刑した検察官

9月26日には袴田巖さんの再審に判決が下されるが、週末、青柳雄介さんの『袴田事件 神になるしかなかった男の58年』(文春新書)を一気に読んだ。

再審法廷で、弁護団の小川弁護士が検察官に向かって諭すようにこう話されたと書いてある。

「袴田巌さんに今日のこの日に出廷できないほどのダメージを与え続けたのは野蛮な警察、検察です。過去に、先輩たちがおこしたこと、あなたたちの責任ではない。ですからどうかこれ以上の有罪立証はやめてほしい」と。

しかし、検察官は延々と袴田さんが犯人とする立証を続け、残酷にも再度「死刑」を求刑した。

飯塚事件の久間三千年さんも一貫して無実を訴えていたが、死刑判決が下されたのち、2年あまりで死刑執行された。しかし、死刑執行されてもなお、闘い続ける人たちがいる。 遺族、支援者、弁護団……。そしてその後の2回にわたる再審請求で、久間さんが犯人でない多くの証拠が明らかにされた。 

◆9月14日は徳田弁護士のお話をお聞きするために、ぜひお集りください!

ずさんな捜査、嘘の証拠、捏造した証拠で久間さんを死刑にいたらしめた人たちは、何を考えているのだろうか? 斎藤知事のように、2人の職員を自死に追い込んでおきながら、ぬけぬけと「私(たち)の判断は間違っていなかった」といえるのだろうか?

9月14日は、徳田弁護士のお話をお聞きするために、ぜひお集りください!

◎[関連記事]徳田靖之さん 弁護士/辺境の声なき声 酌み続け(川名壮志)(2024年1月配信日本記者クラブHP)

▼尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者ツイッター(はなままさん)https://twitter.com/hanamama58

尾﨑美代子著『日本の冤罪』

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315304/

立憲民主党代表選挙が9月23日、実施されます。

はっきり申し上げます。筆者は立憲民主党を全く好きになれません。とくに立憲民主党広島県連については、特に広島市政・県政においては新自由主義の湯崎英彦知事、媚米主義の松井一實市長に自民党の一部議員以上にすり寄っていることもあり、自民党より酷い面があると認識しています。

筆者は、
〈1〉立憲民主党が現在でも、旧民主党政権の反省をきちんとせず、無自覚に新自由主義的であること。
〈2〉立憲民主党のスターリン主義的体質
が立憲民主党代表選挙の争点としてきちんと議論されなければ、同党の未来は暗いし、政権交代も難しいと考えています。

◆公務員叩きに庶民増税 与党時代の「新自由主義」の総括は何処へ?

〈1〉の新自由主義体質については、「公約破り」の消費税増税とともに、2011年に発生した東日本大震災の復興財源を増税と公務員給料カットに求めてしまったのが決定的な誤りであると考えています。

復興は設備投資に近いものであり、税ではなく、それこそ事実上お金を刷って賄ってもよかったのです。

当時は「復興需要でドルを売って円に買うのでは?」という憶測から円高が進んでいたのです。もし、お金を刷るとすれば、アベノミクス期よりも、民主党政権後期のあのタイミングでした。

お金を刷ることと財政出動を併用し、過剰な円高を押さえれば、連合組合員たる輸出系大手企業労働者の離反もストップできたのではないでしょう。

また、公務員の皆さんも多くが自治労などの連合の組合員でした。大震災の復旧復興でてんてこ舞いなのに、給料をカットされたわけです。民主党や後継政党の立憲への不信感はかなりあるのではないか? このあたりも、実は、立憲が自民党に小選挙区において僅差で競り負けたり、都知事選挙でも、公務労働者が石丸伸二さんに流れたりする要因になったのではないでしょうか?

2012年当時はたしかに公務員叩きの維新(橋下徹さん)がウケていました。しかし、維新に行くような票を民主党が狙いに行っても維新とかち合うだけでした。

また、復興を名目に、さらなる介護労働者の処遇改善も見送られ、失望を招いたのも事実です。旧来の支持者=連合組合員たる大手企業正社員、公務員=を失った上に、新しい支持者=介護労働者などケア労働者=にも失望されたら勝てる選挙も勝てないのは当然です。

◆人を使い捨てにする立憲幹部独裁「スターリン主義」

 

8月31日に筆者の支持者らの前で講演される楾大樹先生

〈2〉については、あまりにもスターリン主義的な立憲幹部の態度が目に余ります。広島県内においては、筆者も立候補した参院選広島再選挙2021で以下のような問題点を感じています。

2020年段階で、権限のある旧立憲幹部が「檻の中のライオン」で有名な弁護士の楾大樹(はんどう・たいき)先生の著書をろくに読まないで公認候補者に内定していました。

2021年になると、合併後の立憲広島は、県内ではほぼ誰も知らない宮口治子さんを担ぎ出した。宮口さんは実は、立憲広島の事実上の最高権力者の森本しんじ参院議員の秘書の妻でした。そして、楾大樹先生のはしごを外した。

他方で、2021年1月末段階で推薦願を同党に打診していた筆者に対して、当時の立憲広島の幹事長(西区選出の県議)は「さとうしゅういち? メッセージもらっているけど無視しているから大丈夫だよ」と楾大樹先生を安心させる発言もしていたそうです。これらの経過については楾先生の『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)に詳述されています。

 

楾大樹著『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)

また、筆者は実はこの広島再選挙2021の告示直前に、「伊方原発廃止を含む原発ゼロを呑むなら降りていい」と宮口候補側に伝えました。しかし、電話をいただいた陣営の立憲県議から「宮口さんは具体的な政策が分かる人ではないから」というお言葉をいただいただけです。宮口さんが具体的な政策が分かっていないかどうかは本当のところはわかりません。しかし、立憲広島というのは政策がわからないと認識している人を担ぐということ。人を馬鹿にするというか、これこそ女性差別じゃないかと突っ込みたくなります。

また、ある立憲民主党員は「お前が立候補するなら縁を切る。俺の地域に二度と出入りするな」と脅しの電話を筆者に下さいました。その方の地域が選挙後ほどなくして大洪水に見舞われました。筆者は、その方の地域にボランティアに伺いましたがバツの悪そうな顔をされていました。こういう、自分たち以外を見下すスターリン主義は止められた方がいい。立憲幹部もきちんとそういう部分は党員を指導していくべきです。人間、いつお世話になるかわからないのだから。あまり下品なことはしないことです。

また、2021衆院選後、立憲広島は一回敗けただけの候補者、具体的には2区、3区、5区の候補者を各区の総支部長から事実上クビにしてしまいました。特に2区、3区の候補者は「市民連合」が一生懸命に応援したにも関わらず、です。

参院選広島再選挙2021でのあまりにも不透明な候補者選考過程。そして、衆院選後の候補者のあまりにも安易すぎる使い捨て。森本しんじ参院議員ら「エライ人」中心のいわば「スターリン主義」的な体質を改めないとアンチがどんどん増えるだけではないでしょうか?

具体的には、公開討論会や予備選挙を経た候補者選考の導入などです。よりオープンに。そして、納得感のある候補者選考。そして人を大事にする体質の構築が重要です。

◆ネオリベ知事・媚米市長に自民党以上にすり寄り

また、立憲民主党広島は、広島県政、市政での対応が酷すぎます。県政では維新も真っ青な米国民主党的新自由主義者の湯崎英彦知事を自民以上に持ち上げています。広島市政でも原爆を落としたことへの反省も謝罪もない米国政府のエマニュエル駐日大使にぺこぺこし、パールハーバーとの姉妹協定まで結んでしまった媚米主義の松井一實市長を自民党の一部議員以上に持ち上げています。正直、「自民党より、立憲がより少なく悪い」とも言えない状況が特に広島ではあります。もちろん、政党間の競争により、緊張感を持たせないと自民党もどんどん悪くなっていくのは事実です。だがいかんせん、立憲広島があまりも良くないのです。

こういうところを是正するためにはどうすればいいか。そういう議論をする代表選挙にしなければ、立憲民主党による政権交代は難しいでしょう。政権交代へ向けてどこと組むか、などという議論以前に、立憲民主党の体質そのものが問われるのです。

◆金権腐敗・自民 VS 権威主義・立憲という不毛な構図脱却を

筆者がこういうことを申し上げると、「自民党の方が酷いのだから自民党を批判しろ」と言われる方も立憲民主党のみならず、立憲民主党と共闘する日本共産党の支持者からも出てきます。だが「自民党の方が酷いのだから」といっても、立憲民主党が現状の新自由主義的・スターリン主義的権威主義的体質を引きずっていていいことにはなりません。このままだと

金権主義の自民 vs スターリン主義・権威主義・立憲
という不毛な選択を有権者が迫られるだけです。

また、広島県政・市政レベルだと立憲が自民以上に県民・市民に害悪な存在になっています。

日本共産党の皆様にも申し上げたい。立憲民主党が押し付けてきた候補者をほいほいと推薦し、同党を甘やかしてきた結果がいまではないのか?ということです。

日本共産党は日本共産党で、スターリン主義的な体質があり、志位和夫さん、田村智子さんらの気に入らない者はすぐに除名、除籍になる。そんな党だからこそ、強引に、立憲のいい加減な候補を推しても党内的にはまかり通ってしまったのでしょう。しかし、もう限界です。このままだと、空中分解もあり得るでしょう。

市民連合も市民連合です。今後は、立憲民主党への苦言をきちんとしていくべきだ。2021衆院選で政権を取れなかった以上、当然です。

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。

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今こそ、鹿砦社の雑誌!!

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◎『季節』 amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0DB1GZ5CM/

◆はじめに

2016年、パリで開催されたCOP21(第21回国連気候変動枠組条約締約国会議)で、地球の平均気温の上昇幅を1.5℃にするという努力目標が提示あるいは発効され、2020年に菅前首相がCN(カーボン・ニュートラル)なるものを宣言し、2021年にグラスゴーで開催されたCOP26に出席した岸田首相が、帰国後、GX(グリーン・トランスフォーメーション)なるものを言い出します。

そして2023年12月、『季節』2024年夏・秋号で原田弘三さんが詳しく述べておられますが、ドバイで開催されたCOP28で、「世界の原発の設備容量を2050年までに3倍にする」というアメリカの提案に、日本を含む25カ国が賛同しました。

平たく言えば、地球の平均気温の上昇幅を1.5℃にするために、多量の二酸化炭素を排出する石炭火力発電等を減らして原発を増やすというアメリカの提案に、日本を含む25カ国が賛同し、そして太陽光や風力、地熱等(以下「再エネ」と呼びます)による発電が原発の発電を補填する発電に成り下がりました。

日本では、原発に反対する識者の多くが、再エネによる発電は原発の発電を代替する発電であると考えているように思います。しかし、本年(2024年)から、日本政府は、二酸化炭素排出量の削減を大義名分にして、大規模再エネ発電システムと原発を同列化しています。

『季節』2024年夏・秋号で、大今歩さんが指摘していますが、原子力市民委員会座長の大島堅一さんのような人も含めて、原発に反対する識者の多くが、もはや再エネ発電システムが原発反対の旗印にならないという現実に、目を背けている。識者たちは、勇気を出して、原発反対運動が、場合によっては再エネ発電システムを否定し、石炭火力発電を擁護しなければならない場面がある、そのような難しい運動になってしまった、と認識しなければならないでしょう。

ちなみに、安全性という点では、原発や再エネ発電システムより石炭火力発電のほうが断然優れています。それについては、いくらでも強調できます。本年1月1日に能登半島地震が勃発した場面で、七尾市の石炭火力発電が稼働していて、壊れましたが、僕が知る限り、七尾市の住民に何らかの被害が及んだ場面はありません。

とはいえ、安全性を強調するだけでは、政府や電力資本が推進する原発の建設と再稼働、および大規模再エネ発電システムの建設と闘うことができません。石炭火力発電の弱点を克服するアイディア、そして大規模再エネ発電システムを凌駕するアイディアを出す必要があると考えます。

◆火力発電の二酸化炭素排出量のちがい、および日本の総発電量と発電種別割合

[表1]は、亜臨界圧石炭火力と超々臨界圧石炭火力、LNG火力とガスコンバインドLNG火力、石油火力による発電の1kWhあたりの二酸化炭素排出量をまとめた表です。

[表1]亜臨界圧石炭火力と超々臨界圧石炭火力、LNG火力とガスコンバインドLNG火力、石油火力による発電の1kWhあたりの二酸化炭素排出量

日本政府は、CN(カーボン・ニュートラル)とやらを実現するために、原子力と再エネ等による発電量の割合を増やし、石炭火力による発電量の割合を減らす、あるいはゼロにしようとしています。とはいえ、LNG(天然ガス)火力による発電量の割合を減らそうとしていません。むしろ増やそうとしています。

理由は、[表1]を見ればあきらかです。発電量が同じ場合、LNG火力発電の二酸化炭素排出量が石炭火力発電の半分以下なるからです。ちなみに、LPG(プロパンガス)火力発電の二酸化炭素排出量は、LNG火力発電より少ないです。原発や太陽光発電も二酸化炭素を排出するようですが、排出量は火力発電の10~20分の1以下です。

[表2]は、電気事業連合会が開示した、2016年度と2021年度(COP21があった年度とCOP23があった年度)の、日本の総発電量と発電種別割合をまとめた表です。

[表2]日本の総発電量と発電種別割合(2016年度と2021年度)

総発電量が年間1000TWh(1000兆Wh)以上というのは、多すぎますね。日本の総消費電力量は、総発電量の9割未満であると考えますが、私たちの省エネ、あるいは節電努力はまだまだ足りない、という気もします。他方、原子力の割合は2%と7%で、それくらいの発電量でしたら、他の発電システムで補填できます。原発を稼働する必要はありません。

しかし、日本政府と電力資本は、原発の建設と再稼働に邁進しています(多額の電気代と税金を使って!)。そして大規模再エネ発電システムの建設と稼働も推進しています。経産省や電力資本に巣くう原子力カルト教団の信徒たちは、「石炭火力発電のせいで地球が温暖化している、石炭火力発電を減らし、原発と大規模再エネ発電システムを増やさなければならない」などと言います。彼らは、原発と大規模再エネ発電システム、LNG火力発電を増やせば、日本の総発電量の約3割を占める石炭火力発電の発電量をゼロにできるとさえ考えているように思います。(つづく)

◎平宮康広 石炭火力発電の可能性(全3回連載)
〈1〉「脱炭素」よりも「安全性」を重視する、当たり前のエネルギー政策を取り戻すために

▼平宮康広(ひらみや・やすひろ)
1955年馬生まれ。元技術者。オールドウェーブの一員として原発反対運動に参加している。富山県在住。

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年夏・秋合併号《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか


◎『季節』創刊10周年特別企画『脱(反)原発のための季節セレクション』(仮)
出版のためのクラウドファンディングご支援のお願い

https://readyfor.jp/projects/kisetu_nonukes

『季節』2024年夏・秋合併号(NO NUKES voice 改題)
A5判 148ページ(本文144ページ+巻頭カラー4ページ) 定価880円(税込み)
お陰様で10周年を迎えました!
《グラビア》
「幻の珠洲原発」建設予定地 岩盤隆起4メートルの驚愕(写真=北野 進
「さよなら!志賀原発」金沢集会(写真=Kouji Nakazawa

《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか

《報告》小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
 原子力からこの国が撤退できない理由

《報告》樋口英明(元福井地裁裁判長)
 なぜ日本は原発をやめなければならないのか

《報告》井戸謙一(元裁判官/弁護士)
 事実を知り、それを人々に伝える

《報告》山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
 核武装に執着する者たち

《報告》後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
 課題は放置されたまま

《報告》森松明希子(原発賠償関西訴訟原告団代表)
 原発被害の本質を知る

《インタビュー》北野 進(「志賀原発を廃炉に!訴訟」原告団団長)
 珠洲原発・建設阻止の闘いは、民主主義を勝ち取っていく闘いだった

《対談》鎌田 慧(ルポライター)×柳田 真(たんぽぽ舎共同代表)
 東京圏の反原発 ── これまでとこれから

《報告》今中哲二(京都大学複合原子力科学研究所研究員)
「核融合発電」蜃気楼に足が生え

※          ※          ※

《回想》松岡利康(鹿砦社代表)
 創刊から10周年を迎えるまでの想い出

《墓碑銘》松岡利康(鹿砦社代表)
 お世話になりながら途上で亡くなった方への追悼記

《季節創刊10周年応援メッセージ》

 菅 直人(衆議院議員・元内閣総理大臣)
 守りに入らず攻めの雑誌を

 中村敦夫(作家・俳優)
 混乱とチャンス  

 中嶌哲演(明通寺住職)
「立地地元」と「消費地元」の連帯で〈犠牲のシステム〉を終わらせる

 水戸喜世子(「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表)
『季節』丸の漕ぎ手をふやして、一刻も早く脱原発社会を実現しよう

 山崎隆敏(元越前市議)
「核のゴミ」をこれ以上増やさないために

 今野寿美雄(「子ども脱被ばく裁判」原告代表)
 裁判も出版も「継続は力なり」

 あらかぶ(「福島原発被ばく労災損害賠償裁判」原告)
 隠された「被ばく労働」問題を追及し、報じてほしい

※          ※          ※

《報告》なすび(被ばく労働を考えるネットワーク)
《検証》あらかぶさん裁判 原発被ばく労働の本質的問題 

《報告》北村敏泰(ジャーナリスト)
 棄民の呻きを聞け 福島第一原発事故被害地から

《講演》和田央子(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)
「復興利権」のメガ拠点 「福島イノベーション・コースト構想」の内実〈前編〉

《報告》平宮康広(元技術者)
 水冷コンビナートの提案〈1〉

《報告》原田弘三(翻訳者)
 COP28・原発をめぐる二つの動き
「原発三倍化宣言」と「気候変動対策のための原発推進」合意

《報告》三上 治(「経産省前テントひろば」スタッフ)
 総裁選より、政権交代だ

《報告》板坂 剛(作家/舞踊家)
   タイガー・ジェット・シンに勲章! 問われる悪役の存在意義

《報告》山田悦子(甲山事件冤罪被害者)
   山田悦子の語る世界〈24〉
   甲山事件50年を迎えるにあたり
   誰にでも起こりうる予期せぬ災禍にどう立ち向かうか(下)

《報告》大今 歩(高校講師・農業)
   洋上風力発電を問う 秋本議員収賄事件を受けて

《報告》再稼働阻止全国ネットワーク
 時代遅れの「原発依存社会」から決別を!
 政府と電力各社が画策する再稼働推進の強行をくい止める

《老朽原発》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
 6・9大阪「とめよう!原発依存社会への暴走大集会」に1400人超が結集

《女川原発》舘脇章宏(みやぎ脱原発・風の会)
 女川原発の再稼働はあり得ない 福島事故を忘れたのか

《福島》黒田節子(請戸川河口テントひろば共同代表)
 浪江町「請戸川河口テントひろば・学ぶ会」で
 北茨城市大津漁協裁判で闘う永山さんと鈴木さんの話を聞く

《柏崎刈羽原発》小木曽茂子(さようなら柏崎刈羽原発プロジェクト)
 7号機再稼働で惨劇が起きる前に、すべての原発を止めよう!

《首都圏》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
 福島原発事故の責任もとれない東京電力に
 柏崎刈羽原発を動かす資格はない!

《浜岡原発》沖基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
 静岡県知事と御前崎市長が交代して
「一番危険な原発」はどうなるか

《島根原発》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
 政治に忖度し、島根原発2号機運転差止請求を却下
 それでも私たちは諦めない!

《玄海原発》石丸初美(玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会)
 玄海町「高レベル放射性廃棄物・最終処分場に関する文献調査」受入!

《川内原発》向原祥隆(反原発・かごしまネット代表)
 私たちは歩み続ける

《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
 原子力規制委員会を責め続けて11年
 原子力規制委員会は、再稼動推進委員会・被曝強要委員会

《反原発川柳》乱鬼龍

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0DB1GZ5CM/

◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000748

龍一郎揮毫

私たちは唯一の脱原発雑誌『季節』を応援しています!

コロナ禍で2020年から休眠に入ったムエタイオープンがようやくここに来て再開。
全試合通じてノックアウト決着は一つも無く、ノックダウンも一つも無かったが、判定はユナニマスデジションで、それぞれの試合は要所要所でテクニックが見られる飽きない展開の試合が続きました。

壱センチャイジムは攻勢を維持した流れで、より一層の成長が見られる勝利。
蒔センチャイジムは石川直樹の老獪なテクニックに翻弄される敗戦。
石川直樹は若手に立ちはだかる存在となったこの頃である。

リカ・トーングライセーンがワイクルーを披露

 

ファーモンコンはロープ際へ下がってばかりでは壱世の後ろ姿が多くなった。壱世がミドルキックヒットで圧倒していく

◎MuayThaiOpen 48 / 8月24日(土)ひがしんアリーナ(墨田区総合体育館)17:00~20:40
主催:センチャイムエタイジム /

◆第9試合 56.0kg契約3回戦

KNOCK OUT(RED)スーパーバンタム級チャンピオン.壱・センチャイジム(=与那覇壱世/1997.8.15沖縄県出身/センチャイ/ 55.95kg)38戦28勝9敗1分
        VS
ファーモンコン・ソー・ウティトラム(元・ラジャダムナン系バンタム級2位/1994.6.24タイ国出身/ 55.7kg)121戦90勝26敗5分

勝者:壱・センチャイジム / 判定3-0
主審:ヨンサック・ナ・ソンクラー(タイ)
副審:少白竜30-28. 大澤29-28. 和田30-28

壱世は初回から左ミドルキックで圧力を掛け、ファーモンコンをロープ際へ下がらせる展開。ファーモンコンが蹴って来ても冷静に巧みに躱すディフェンスも見せる。

ファーモンコンは前進せず、テクニックは有りながら倒す気の無い、倒されないだけの動きしかしない在日タイ選手に有りがちな省エネパターンだが、テクニックでは壱世が完全に上回った展開で完勝。残り30秒ほどでセンチャイ会長から「勝ってるからもういいよ」と攻めなくていいという指示。それに応じて距離を取って終了を待つ。壱世が圧倒した判定勝利。

壱世が前蹴りでファーモンコンに圧力を掛けて行く

 

まだ0歳のお子さんを抱き上げて勝利のツーショットく

壱世「ファーモンコンは凄いテクニックある選手でしたが、打ち合いに持ち込もうとしても付き合ってくれないし、ミドルキックの蹴り合いで勝つしかなかったです。前に出てくれない凄い難しい選手でした。」

リングサイドで応援団に囲まれ、なかなか控室に戻れない壱世。というより楽しそうに勝利の会話が弾んでいました。

◆第8試合 55.0kg契約3回戦

蒔センチャイジム(=佐藤蒔音/センチャイ/2003.7.8東京都出身/ 54.8kg) 5戦3勝2敗
       VS
石川直樹(元・日本フライ級Champ/Kickful/1986.8.18埼玉県出身/ 54.8kg)
49戦31勝(14KO)10敗8分
勝者:石川直樹 / 判定0-3
主審:谷本弘行
副審:少白竜28-29. 大澤27-30. 和田27-30

蒔音“まくと”は昨年12月10日のデビューで、まだ1年足らずで石川直樹と対戦。ヒザ蹴り地獄に巻き込まれるかと予想される中、ミドルキックからハイキックで果敢に攻める。更に右ストレートも打ち込むが石川直樹は簡単には喰わない。

石川直樹はカーフキックも多様し、蒔音の動きを鈍らせた。終盤にはヒジ打ちで蒔音の頬にヒット。手数とパワフルに出るのは蒔音だが、その技を殺して蹴り返すのはベテランの技が上手かった石川直樹。

首相撲からヒザ蹴り地獄に追い込むには至らなかったが、多様な技で蒔音を翻弄した。

首相撲から蒔音を引っくり返したベテラン技が冴える石川直樹

隙を突いた石川直樹の右ストレートヒット、これも経験値が優った

蒔音=「石川さんメッチャクチャ強くて、上手さはありましたね。全部経験の差で持っていかれたなあという感じで、まあ経験不足ですね。悔しいんで石川さんとはもっとレベルアップしてからもう一回やりたいですね。次もしやる機会があるとしたら、カーフキックは絶対貰わないようにします。最初にかなり効いちゃって。今度は蹴り返しますよ。思いっ切りカーフ以上のものを。左頬にヒジ打ち貰ってしまったのもダメでしたね。」と結構、明るく丁寧に応えてくれました。左頬は少し腫れていましたが、斬られるほどではなかった。

勝利を称えるセンチャイ氏、ラウンドガールは智華さん、レフェリーは谷本弘行氏

◆第7試合 女子55.0kg契約3回戦

ルイKMG(元・S-1女子日本S・FLY級Champ/クラミツ/1997.2.19/神奈川県出身/ 54.9kg)
16戦11勝5敗
    VS
ホントン・コー・プラサートジム(1996.9.6タイ国出身/ 55.0kg) 51戦34勝16敗1分
勝者:ルイKMG / 判定3-0
主審:ヨンサック・ナ・ソンクラー(タイ)
副審:谷本29-28. 大澤29-28. 和田29-28

ホントンはミドルキックの勢いはあるが、ルイがブロックし、凌げると確信すると前進するのみ。ロープ際へホントンを追い込む主導権支配に至る。終盤にはルイがより勢いを増し、ホントンをより下がらせる展開。首相撲もルイが組み負けずヒザ蹴りに繋げ優った。

ルイが積極性で上回り、前蹴りでホントンを突き放す

 

弘太が前進して来ると、コムキョウのヒジ打ちが度々ヒット

◆第6試合 65.0kg契約3回戦

弘センチャイジム(=大森弘太/センチャイ/2001.11.14東京都出身/ 64.95kg) 9戦5勝4敗
        VS
コムキョウ・ノー・ナクシン(2002.6.30タイ国出身/ 64.7kg) 79戦56勝21敗2分
勝者:コムキョウ・ノー・ナクシン / 判定0-3
主審:神谷友和
副審:谷本28-30. 大澤28-30. 和田28-30

コムキョウは“Komkeaw Nor Naksin”という綴り。カタカナで書くとどうもタイ語の響きは感じず、タイ語発音によりますが、“コムケーウ”が正しいでしょう。
初回は蹴りから首相撲。接近戦で時折、コムキョウのヒジ打ちが繰り出される中、弘太の額を斬ることに成功。離れて戦えば弘太の前進で蹴りからパンチで追うが、コムキョウは難なく躱して接近戦に持ち込み、上手さで優っていくが、弘太を下がらせるほどの勢いは無いまま終了。

◆第5試合 58.0kg契約3回戦 

山下明涼真(TSK japan/2003.1.24神奈川県出身/ 57.35kg) 3戦3勝
        VS
森本直哉(無所属/1991.7.23沖縄県出身/ 57.9kg) 24戦10勝14敗
勝者:山下明涼真 / 判定3-0
主審:少白竜
副審:和田30-27. 大澤30-28. 神谷30-29

初回からパンチと蹴りの攻防から山下明涼真のヒザ蹴りを加えた攻撃力が優っていき、流れ的には大差となって判定勝利。

山下明涼真がヒザ蹴りで攻勢を維持した

◆第4試合 女子45.0kg契約3回戦(2分制)

ロウ・イツブン(1995.5.26中国出身/ 44.95kg) 4戦1勝3敗
        VS
友菜(Team ImmortaL/2000.2.16秋田県出身/ 45.0kg) 9戦1勝4敗4分
勝者:ロウ・イツブン / 判定3-0 (30-28. 30-29. 30-29)

首相撲からのヒザ蹴りになる流れが多く、離れるとロウ・イツブンの前蹴りが友菜のアゴや顔面をヒットする攻勢の流れを続けて判定勝利。

◆第3試合 57.5kg契約3回戦

光センチャイジム(センチャイムエタイ錦糸町/2003.10.12東京都出身/ 57.25kg)1戦1敗
        VS
富田エレデネ(クロスポイント吉祥寺/2002.10.15東京都出身/57.4kg) 2戦1勝1敗
勝者:富田エレデネ / 判定0-3 (27-30. 27-30. 27-30)

蹴りとパンチの互角の攻防から富田エレデネが徐々に調子を上げ、第3ラウンドには圧倒する流れで終了。

◆第2試合 女子49.0kg契約3回戦(2分制)

戸田史(バンゲリングベイ/1997.11.4東京都出身/ 48.65kg)1戦1敗
        VS
山崎希恵(クロスポイント吉祥寺/1997.5.17東京都出身/48.75kg)2戦2勝
勝者:山崎希恵 / 判定0-3 (28-30. 28-30. 28-30)

手数とヒット数で優った山崎希恵。先に当て圧倒する気力が勝利を導いた。

◆プロ第1試合 フライ級3回戦(2分制)

はると(岡山/2007.1.15岡山県出身/ 48.25kg)3戦3敗
       VS
真虎(Kick Life/2002.6.28埼玉県出身/ 50.65kg)13戦1勝10敗2分
勝者:真虎 / 判定0-3 (27-30. 27-30. 27-30)

ローキック中心に真虎が攻勢を維持。はるとはパンチで攻め返すが、真虎がローキックで主導権支配した展開で勝利を導いた。

◆オープニングファイト アマチュア43.0kg契約3回戦(2分制)

大久保海成(橋本道場/2010.8.10東京都出身/ 42.7kg)
VS
ハルク・チャロンチャイ(team kuntap/2010.8.12千葉県出身/ 42.55kg)
勝者:大久保海成 / 判定3-0 (30-28. 30-28. 30-28)

スーパーバイザー 元・BBTV審判部代表 ランシットスタジアム審判部長 
ヨンサック・ナ・ソンクラー(Yongsak Na Songkhla)

《取材戦記》

スーパーバイザーとして、タイ国ランシットスタジアム審判部長、ヨンサック・ナ・ソンクラー氏を招聘したことはセンチャイさんらしさある箔が着く興行でした。

プロモーターのセンチャイ氏は、

「今回の興行はまあ上手くいったと思います。壱世はアグレッシブに良い試合してくれて、相手も凄いベテランで注目して観ていました。残り30秒ぐらいで壱世に「勝ってるからもういいよ」と言ったのは、ファーモンコンは負けてるのに攻撃して来ない。ならもういいや、盛り上げないのは勿体無いなあと。すぐ下がろうばっかりでファイトマネーだけ持って行って試合見せてくれない。本当にズルイです。
蒔音は経験値で敵わなかったですけど、負けても内容は悪くないですね。逆に上手くなって行けますし。」とリング周りを片付けている合間に応えてくれました。

11月10日にはNJKF興行にて開催されるKICKBOXING JAPAN CUP 55kg級トーナメント初戦で、嵐(キング)と対戦が予定されている壱世。好調な二人の対戦が期待されています。

ワイクルーショーはKAYOKOさんとAKEMIさんの二人の舞いと、リカ・トーングライセーンさん一人の舞いが披露されました。以前より柔らかい動きになった感じもしますが、男子の舞いとは違う美しい躍動感でした。

ムエタイオープンは年内にも予定されており、来年以降は通常の年4回ほどの開催を予定されている模様です。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2024年夏・秋合併号《創刊10周年記念特集》どうすれば日本は原発を止められるのか


◎『季節』創刊10周年特別企画『脱(反)原発のための季節セレクション』(仮)
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◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/B0DB1GZ5CM/
◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000748

《9月のことば》疲れたら眠る(鹿砦社カレンダー2024より。龍一郎揮毫)

9月に入りました ── 今年の夏は例年にない記録的猛暑でした。
まだしばらく残暑が続くようです。
そろそろ疲れが出てくる時期です。

また、世事の悩みもままあります。
そんな時には、くよくよ考えずに思い切って眠りましょう! 
なにか妙案が出てくるかもしれません。

Tomorrow is another day. 
(明日は明日の風が吹く)

猛暑もあってひいひい言ってる間に今年も3分の2が過ぎてしまいました。
月日の経つのは本当に速いものです。

今年残り3分の1を全力疾走するしかありません!
なかなか厳しい状況が続きますが、なんとしても、幾度目かの“奇跡の復活”を遂げなければなりません。

いつまでも鹿砦社と共に歩んでいただきたく願います。

(松岡利康)

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