◆女子だけの試合 第3弾
戦績不振の選手は多い女子選手だが、選手層は厚くなってきた現在、女子だけの興行も成り立つ時代となりました。
昨年4月14日のGODDESS OF VICTORYⅡに於いてのミネルヴァ・スーパーフライ級王座決定戦で、上野hippo宣子に判定勝利しながら計量失格により王座奪還成らなかったNANAは、10月6日の新日本キックボクシング協会TITANS NEOS 35での同王座争奪4人制ワンデートーナメントに於いて、準決勝を3位.YURIKO SHOBUKAI(尚武会)に判定3-0勝利、決勝を5位.鈴木咲耶(チーム鈴桜)に判定3-0勝利し、遠回りしながら王座奪還。
そのNANAの今回の初防衛戦は上野hippo宣子との再戦。経験値からNANAの勝利は堅いところ、この一年間、上野がどんな研究をし、新たな戦略でいかに巻き返すか。

◎GODDESS OF VICTORY Ⅲ / 3月16日(日)GENスポーツパレス16:15~
主催:ミネルヴァ実行委員会 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)
●第13試合 ミネルヴァ・スーパーフライ級タイトルマッチ 3回戦
選手権者.NANA(エス)vs 挑戦者3位上野hippo宣子(ナックルズ)
●第12試合 ピン級(100LBS)ノンタイトル3回戦(2分制)
ミネルヴァ・アトム級チャンピオン.Nao(AX)
vs
WMC日本女子ピン級チャンピオン.MIREY(WSR・F三ノ輪)
●第11試合 アトム級(102LBS)3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ピン級1位.祥子JSK(治政館)vs ミネルヴァ・アトム級3位.Marina (健心塾)
●第10試合 ペーパー級(95LBS)3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ペーパー級2位.AIKO(AX)vs 沙緒里(ワイルドシーサー前橋関根)
●第9試合 スーパーフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーフライ級5位.紗耶香(格闘技スタジオBLOOM)
vs
同級7位.響子JSK(治政館)
●第8試合 ライトフライ級3回戦(2分制)
ミネルヴァライトフライ級7位.堀田優月(闘神塾)vs ラジーナ・ビスタ(エラワンムエタイ)
●第7試合 ペーパー級3回戦(2分制)
ミネルヴァ・ペーパー級4位.Uver∞miyU(T-KIX)
vs
港町なぎさ(ワイルドシーサー前橋元総社)
●第6試合 55.0kg契約3回戦(2分制)
ミネルヴァ・スーパーフライ級10位.松藤麻衣(クロスポイント吉祥寺)
vs
妃芽奈(ワイルドシーサー高崎)
他、プロノーランカー5試合、アマチュアEXPLOSION 5試合予定

※ ※ ※
◆コロナ禍以前の勢いに戻って来たムエタイオープン
ルンピニージャパンタイトル始動
与那覇壱世は2019年12月1日に岩浪悠弥(橋本)に1ラウンドKO負けしてルンピニージャパン・バンタム級王座を失っているが、ノックダウンした際に反則蹴りを受けてダメージを引き摺っての敗戦でもあった。
その後のコロナ禍を経て、KNOCK OUT(RED)スーパーバンタム級王座奪取するなど飛躍を続けた壱世は、昨年11月10日、NJKFに於ける「JAPAN CUP 1st ROUND 55kg級8人制トーナメント初戦(準々決勝)」で、それまで散々挑発してきた嵐(KING)に冷静な試合運びで経験値を見せ付けた判定勝利。
12月30日の「K.O CLIMAX 2024」に於いてのワンデートーナメント準決勝では、前田大尊(マイウェイ)に延長判定で決勝進出したが、決勝戦では森岡悠樹(北流会君津)にノックダウンの応酬のKO負けで優勝は成らなかった。ワンデートーナメントは通常公式戦と違う異質なもので、休養を経て今回も好調な壱世として戻って来るだろう。
ルンピニージャパンタイトルもコロナ禍を経て復活。ジャパンタイトル戦にタイ選手起用という疑問符も残りますが、これもプロモーター主導の国境無きタイトルと認識していくべきところでしょう。

◎MuayThaiOpen.50 / 3月22日(土)墨田区体育館(ひがしんアリーナ)
主催:センチャイジム / 認定:ルンピニージャパン(LBSJ)
アマチュア大会11:00~ /プロ興行17:00~
●第13試合 ルンピニージャパン・スーパーバンタム級王座決定戦 5回戦
壱・センチャイジム(=与那覇壱世/センチャイ)vs シンクロン・コーイ・ヌムパグデェ(タイ)
●第12試合 ルンピニージャパン・バンタム級王座決定戦 5回戦
矢島直弥(TSK Japan)vs イティポンシット・ポー・チョーウォー(タイ)
●第11試合 ルンピニージャパン・ライト級王座決定戦 5回戦
弘・センチャイジム(=大森弘太/センチャイ)vs 新田宗一朗(クロスポイント吉祥寺)
●第10試合 58.0契約3回戦
稔之晟(マイウエイスピリッツ)vs チャイヤンレック・モー・コーチョーチェンマイ(タイ)
●第9試合 63.0kg契約3回戦
錦和道(FIGHTBASE都立大)vs テレカ(NEXTLEVEL渋谷)
●第8試合 ウェルター級3回戦
中村漣(BOUNCER)vs ムン・ソンチョル(韓国)
●第7試合 55.0kg契約3回戦
駒木根稔和(TSK Japan)vs 渡辺悠斗(センチャイムエタイ錦糸町)
他、6試合

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◆KICK Insistの常連メンバー勢揃い
ここに何かひとつビッグなタイトルマッチが欲しいところではありますが。瀧澤博人を越えた感のメインイベンター(大トリ)としての睦雅の存在は大きいでしょう。
さらにフライ級王座を狙う細田昇吾と同級チャンピオンとして君臨する西原茉央の試合運びの比較も見どころです。

◎KICK Insist.22 / 3月23日(日)後楽園ホール17:15~
主催:VICTORY SPIRITS / 認定:ジャパンキックボクシング協会(JKA)
●第13試合 63.0kg契約 5回戦
ジャパンキック協会ライト級チャンピオン.睦雅(ビクトリー)
vs
ポムロップ・ルークスワン(元・S-1スーパーフェザー級Champ/タイ)
●第12試合 57.5契約3回戦
瀧澤博人(WMOインターナショナル・フェザー級Champ/ビクトリー)
vs
プラカイトーン・トータラヤン(元・ジットムアンノンstadium・Sバンタム級8位/タイ)
●第11試合 52.0契約3回戦
ジャパンキック協会フライ級チャンピオン.西原茉生(治政館)
vs
コウシ・ノーナクシン(WMOインターナショナル・ミニフライ級Champ/タイ)
●第10試合 スーパーフライ級3回戦
ジャパンキック協会フライ級1位.細田昇吾(ビクトリー)
vs
NKBフライ級5位.滑飛レオン(テツジム滑飛一家)
●第9試合 ウェルター級3回戦
ジャパンキック協会ウェルター級3位.正哉(誠真)vs 梅沢遼太郎(白山道場)
●第8試合 ライト級3回戦
ジャパンキック協会ライト級2位.菊地拓人(市原)vs 青木大好き(OZ)
●第7試合 58.0kg契約3回戦
ジャパンキック協会フェザー級5位.眞斗(KIX)vs 同級6位.石川智崇(KICKBOX)
●第6試合 70.0kg契約3回戦
ジャパンキック協会ウェルター級5位.我謝真人(E.D.O)vs 白井大也(市原)
●第5試合 バンタム級3回戦
松田悠哉(誠真)vs JKイノベーション・バンタム級8位翔力(拳伸)
他、ノーランカー4試合

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◆原点回帰から挑戦へ、令和の全日本キックボクシング協会の2年目!
設立2年目は新たな挑戦へ、韓国ムエタイ協会との提携、日本vs 韓国戦が開催。
オーシャン・ウジハラ連続出場で迎え撃つ。

◎挑戦 / 3月28日(金)後楽園ホール17:30~
主催:全日本キックボクシング協会
オーシャン・ウジハラは昨年12月28日、瀬川琉に僅差判定負けしているが、体幹崩れないベテランの技で瀬川を苦しめた存在。無所属ながら今回のメインイベンターとなった。
元々はセンチャイジム所属で2009年にWBCムエタイ日本フェザー級王座獲得し、その後プロボクシングに転向したり、キックボクシングに復帰したり紆余曲折を経て戦い続けています。まだ結果を残せる余力有りでしょう。
広翔と横尾空は昨年3月16日の設立興行でデビューし、「早くメインイベンターと成れ!」と期待の下、一年間一緒に戦って来た二人が、今年は王座を狙える地位へ浮上出来るか、壁にぶつかるか周囲は期待と不安の中、見守りたい存在でしょう。
●メインイベント 60.0kg契約3回戦
オーシャン・ウジハラ(=氏原文男/無所属/1986.10.12高知県出身)27戦13勝(8KO)14敗
vs
韓国ムエタイ協会フェザー級チャンピオン.Flash(本名=クォン・ヒョンウ/2000.11.25韓国出身)10戦8勝2敗
●セミファイナル バンタム級3回戦
広翔(稲城)4戦3勝(1KO)1敗
vs
Joker(本名=パク・スンホ/2002.9.13韓国出身)5戦1勝(1KO)4敗
●フライ級3回戦
横尾空(稲城)vs 小池空(I DEAL)
●スーパーフライ級3回戦
HIROKI(AKIRA ~budo school~)vs 井上蓮治(パラングムエタイ)
●ライト級3回戦
山田旬(アウルスポーツ)vs 生野逸晟(WSR三ノ輪)
●ライト級3回戦
福僚太(健成会)vs 風間祐哉(WSR三ノ輪)
●フェザー級3回戦
中村健甚(稲城)vs 斎藤鷹也(TRIM)
他、4試合

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以上は3月後半の関東エリアで行なわれる一部のスケジュールです。
この中での注目度高い選手は「2025年に輝くキックボクサーたち」でも登場した睦雅と壱世で、広翔と横尾空、細田昇吾と西原茉生も今後も話題性高くなるでしょう。オーシャン・ウジハラがこの先、どこまで引っ?き回してくれるかも注目です。
4月以降の興行も展望は続いていく予定です。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」