『2015ユーキャン新語・流行語大賞』(現代用語の基礎知識選)を逃したものの、トップテン入り。初の著書で、とにかく明るい安村が例の「全裸に見えそうな危険なポーズ」を撮った写真を集めた『安心してください、はいてますよ。』(とにかく明るい安村著・竹書房)に東京都の教育委員会から“イエローカード”が出そうだという情報が業界を駆け巡った。
「安心なんかできねーよ。小学生が全裸で公園でマネしてるって通報があったって話が都の教育委員会の間で出まわったんです。それであの安村が『教育界に睨まれていた』って情報が流行語大賞の直後に出まわりました」(芸能ジャーナリスト)
この本を巡って、小学生が学校でポーズをマネして脱ぎだしているというのは事実だ。都内の小学校教師は語る。
「授業にならない。体育の着替えなどで必ず『大丈夫です、はいてますよ』と脱ぎ出す生徒がいれば、クラスメイトの体操着を脱がせて『大丈夫ではありませんね。はいていません』などとちょっかいを出すいたずらが流行しています」
「安村の本が教育委員会に目をつけられているかも」という話の端緒はいくつかあるが、都市伝説かもしれない話として「ある父兄が東京都の教育委員会に安村の本を持ち込み、『これはちょっと子供の教育によろしくないのではないでしょうか』と、ほぼ全裸に見えるカットを教育委員会関係者に見せつつ語ったことがあげられる。
「安村の著書がお上、とりわけ教育関係者にうんぬんという話は、僕も知り合いの刑事から半信半疑で聞きました。こんなの、よくあるライバル出版社の揚げ足とりですよ。だれか、安村の本の利権を版元にとられておもしろくなかったか、あるいは安村がここまでブレイクしておもしろくないと思っている御仁か。いずれにせよひがみから始まった嫌がらせが、教育委員会への筋違いなタレコミになったにちがいありませんよ。よくある話です」(全国紙社会部記者)
バカバカしい噂がかけめぐっているが、とくに発売禁止の兆しはないと出版事情に詳しい猪野雅彦弁護士は言う。
「まあ、べつに全裸を奨励しているわけでもない。ネガキャンを展開するのはいいけど、逆効果だよね。でも売れれば勝ちじゃないのかな」
果たして、もっと売れて「安心してしまう」のは仕掛けた吉本興業と版元ばかり也となるや否か。(小林俊之)
小林俊之+影野臣直!強力タッグの短期連載ルポ[全8回]
新宿・歌舞伎町ぼったくり裏事情──キャッチ目線で見た「警察の対応変化」
《1》「ぼったくり店」はどうやって生まれるのか?
《2》なぜ銀座のクラブにはゴタがないのか?
《3》メニューに金額明示があれば違法性はない?
《4》東京五輪を前に警察が浄化作戦を始動?
《5》御一人様51万円「クラブ・セノーテ」事件の衝撃
《6》ベテランキャッチが語る「ぼったくり」の世界
《7》「ガールキャッチ」復活と増えるプチぼったくり
《8》警察の弾圧が盛り場の「食物連鎖」を増殖させる