7月1日から、レバ刺しが食べられなくなる。レバ刺しが食べられる店は既に少なくなっているので、今、レバ刺しが食べられる店は、大賑わいだ。創業してから30年間、一度も食中毒を出したことがないという店も、レバ刺しを出すのは、6月30日が最後だ。
最近、自由が無くなっているのではないか?
一昨年末から、東京や大阪でのクラブへの摘発が続き、特に大阪では壊滅状態となっている。どこで躍ればいいんだと、悲壮な声が上がっている。
風営法の許可を得ずに営業していると摘発されるが、許可を得て風営法に従えば、午前1時以降は営業できなくなる。クラブとしては、かき入れ時の深夜に営業していれば摘発される。
大の大人が深夜躍るのが、なぜいけないのか? 都会では、夜遅くまで働く人々も多い。
躍って発散するくらい、いいではないか。
ガールズ居酒屋にも摘発が続いている。
ウエイトレスが水着姿で、腰を振って料理を運んだり、『AKB48』の曲にあわせてダンスをしたり、ちょっとしたお喋りにも応じるのが、ガールズ居酒屋だ。
従業員に、18歳未満の中高生が多かった。摘発の容疑は、労働基準法(危険有害業務の就業制限)違反。確かに、クレーンを操縦したり、爆発物を扱ったりの他、「特殊の遊興的接客業における業務 」も、危険有害業務とされている。
しかし、水着は夏になれば海で着るものだし、ちょっと躍るくらいは、今どきの中高生にはお手の物だろう。
援助交際の温床になったり、女子がストーカー被害に遭う恐れがある、というのだが、そんなことはいくらでも対処のしようがあるはずだ。
18歳未満を深夜まで働かせて摘発された店もあるが、もちろん、そのような場合は、きっちり摘発すべきだ。
性差別だという見方もあるだろうが、女性たちも頑張って、イケメンが水着で働くイケメンダイニングバーでも作ればいいのだ。
今、何の特徴もない居酒屋になどに客は行かない。アイディアで客を集め、少しでも経済を活性化させようとする芽を摘むべきではないだろう。
SMパブへの摘発も多くなっている。以前は、一部のマニアックな人々の集まりだからと、SM系の店はノータッチだったのが、最近は摘発されるようになった。
2月に、札幌中央署が風営法違反の疑いで捜査に入ったススキノのSMクラブで、裸で縛られていた男を逮捕してみれば、警察官だった、というのは記憶に新しい。彼は罰金刑になったが、懲戒解雇になり職を追われた。手錠遣いのプロなのだから、SMの世界で本格的に活躍してもらいたいものだ。
これも、皆がそういう店だと納得して来ている所で、裸になるののどこがいけないのか、という気がする。
ついこの前も、街で下半身を露出して捕まった警官がいた。警官だけでなく、ストレスのたまる職業の人は、自分を解き放ちたくなるのだから、こんな店は必要ではないか。
いつから、不自由が始まったかを考えると、印象的なのは、2010年に写真家の篠山紀信が書類送検され、罰金刑に処されたことだ。2009年に発売された「NO NUDE by KISHIN 1 20XX TOKYO」(朝日出版社)で、東京・赤坂や青山などの屋外で、裸の写真を撮影したことが、「公然わいせつ罪」に当たるとされたのだ。
見張り役を立て、遮蔽版を用意し、他からは見えないようにして行われた撮影だが、警察の主張は、100%他人の目を遮ることのできない場所での撮影はこの罪に当たる、ということだった。沖にいる船から見えるかも知れないから、海での裸の撮影も無理。ヘリが飛んでくるかも知れないから、高原での撮影も無理。40年以上やって来たことだが、これで屋外でのヌード撮影は一切できなくなった、と篠山は嘆いた。
振り返ってみれば、自由が無くなってきたのは、民主党政権になってからだ。
民主党の支持母体は労働組合だが、「ソビエト連邦は本当は素晴らしかったのだ」と本気で考えている組合幹部も多いという。
赤い貴族の多かったソビエト連邦。赤い貴族はこの世の春を謳歌し、一般市民は不自由に喘ぐ。そんな世界を、民主党は作ろうとしているのか。
(FY)