出す金額によって、ランクが異なるという、戒名システム。
人々は、これだけ見て、おかしいとは思わないのだろうか。
Aランク
○○院殿○○大居士
○○院殿○○大居姉
これが、200万円から500万円以上する場合もある。
Bランク
○○院○○居士
○○院○○大姉
これが、100万円以上が相場。
Cランク
○○院○○信土
○○院○○信女
これが、70万から100万円といったところ。
Dランク
○○居士
○○大姉
これは、50万~70万円。
Eランク
○○信土
○○信女
これでも、30万から50万円する。
一番安くても、埋めるのは2文字で、30万円。1文字15万円だ。
高いと、4文字で500万円。1文字125万円だ。
ライターの場合、1冊書いて30万円ということもある。
若いライターから、ウェブで書いて1文字1円だという、悲惨な現状も聞いた。
戒名は安くても、その15万倍!
これは売買としておかしいのではないか。日本消費者センターに電話してみたが、「何とも言えない」とのことだった。
仏教センターに電話して、そもそも戒名とはなんなのか、と訊くと、「キリスト教にもクリスチャンネームがあるでしょう。それと同じようなものです」と言う。
欧米の例を出せば日本人は黙る、とでも思っているのか。仏教徒のくせに。
「ちょっと待ってくださいよ。クリスチャンネームは洗礼を受けた時に授かるものでしょう。戒名もそもそもは、得度して仏教徒になった時に授かるものじゃないですか。それがなぜ、修行も積んでいない俗人に、亡くなったからといって授けるんですか?」
「あなた、勉強なさってるんじゃないですか。それがまあ、日本に来て変化したんですよ。故人をあの世に繋ぐパスポートのようなものだとお考えいただければいいんです」
よくよくカタカナ英語の好きな仏教徒だ。
「パスポート? あの世に行く間にイミグレーションでもあるんですか?」
「あの、なにをおっしゃりたいですか?」
「出す金額によってランクが違う、戒名っておかしいでしょう。クリスチャンネームやパスポートにランクの違いがありますか? 仏教は人間は平等だ、という教えではないんですか?」
「おっしゃっていることが理解しかねますので、お電話を切らせていただきます」
電話は、切れた。日本の仏教は、丸ごと腐っている。
(FY)