現在発売中の『紙の爆弾』1月号の中に、ジャーナリスト山口正紀氏による、〈がん患者の“命綱”を断ち切る暴挙 滋賀医大病院 前立腺がん「小線源講座」廃止工作〉が掲載されている。滋賀医大では前立腺がんの患者に、小線源治療を用いて治療する岡本圭成医師が、ハイリスクの前立腺患者にも、もともとがんの転移がなければ、施術後ほとん再発をしない、極めて卓越した実績を上げる治療を行っている。

ところが、滋賀医大は岡本医師の治療を来年(2019年)6月で打ち切り、12月には岡本医師を滋賀医大から“追放”することを宣言している。どうして、極めて卓越した治療実績を持つ岡本医師を“追放”しようとしているのか? その理由と背景は『紙の爆弾』1月号の山口氏のレポートを是非お読みいただきい。

チラシ配り、著名活動に立ち上がった患者会のメンバー

他方、既に岡本医師の治療を受けた患者さんたちで構成される「滋賀医科大学 小線源治療患者会」のメンバーは滋賀医大の地元や東京、名古屋、京都、大阪、奈良など全国各地で「岡本医師による治療の継続」を求めるチラシ配りや署名活動に、自主的に立ち上がった。

というのは、岡本医師に治療を受けた患者さんたちは全国から滋賀医大にやってきており、北海道から沖縄にまで患者さんが散らばっているからだ。現在岡本医師の診断を受けている患者さんの7割以上は県外からの患者さんだという。

患者のAさんは兵庫県在住だが、これまで何度も滋賀医大最寄り駅であるJR瀬田駅にチラシ配りに出向いている。わざわざ瀬田駅でのチラシ配り、署名活動に参加するために長野県から駆け付ける患者さんもいる。名古屋でチラシ配り、署名活動を行っているBさんは「治療実績が優秀な岡本先生の治療を、多くの方に受けて頂きたいと思います。名古屋にも患者さんはたくさんおり、来年の6月以降治療が受けられるかどうかわからない方もいます。『人の命』がかかっているのに、それを切り捨てようとする滋賀医大の姿勢は許せません」と語る。

草津駅前での署名活動

ちなみにBさんはこれまでチラシ配りや署名活動の経験は一切ないそうだ。「患者会」のメンバーは滋賀医大で起こっていることの本質を少しでも伝えたいと、全力で奮闘しているが朝日新聞など一部を除いてマスメディアの扱いは決して大きくない。

そして、ついに滋賀医大で、「さらに深刻な事態が発生した」、と患者会のメンバーから連絡が入った。法廷で係争中の案件につき、ここではこれ以上詳しく触れないが、「人の命」にかかわる深刻な問題が滋賀医大では、さらに進行している。

あまり知られていないが前立腺がんは、男性であれば肺がんや胃がんと同様の確率で発症する病だ。誰にとっても他人事ではない。しかし治療の方法がある。治療できる医師がいる。そうであればどうして患者を救うために、その術式の普及を促進しないのだろうか。逆に難治性の患者でもほとんど再発させない、実績を持つ岡本医師をどうして排除しようとするのか?滋賀医大は「命」にかかわるこの問題に、正面から回答する義務があろう。

◎患者会のURL https://siga-kanjakai.syousengen.net/
◎ネット署名へもご協力を! http://ur0.link/OngR

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▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

月刊『紙の爆弾』2019年1月号!がん患者の“命綱”を断ち切る暴挙 滋賀医大病院 前立腺がん「小線源講座」廃止工作