覚醒剤取締法違反と麻薬取締法違反の容疑で逮捕された、ASKA(本名・宮崎重明)は常習者だったようだが、覚醒剤使用の初体験は、曙橋のニューハーフヘルス所属のニューハーフが相手だったと報じられている。
その時期は18年前。ちょうどその頃、筆者は都内のすべてのニューハーフヘルスを取材していて、その店にも何度か行ったことがある。

店の名は、「ニューハーフクラブパート2」という。パート2というからには1号店があり、そちらは「元祖ニューハーフ倶楽部」といい、鶯谷にある。
オーナーは、この道の先駆者である、松井玲子さん。もちろん、ご本人もニューハーフ。気品のある方である。

玲子さんが最初に店を開いたのは、ニューハーフと飲めるクラブ「花道」。場所は、新宿2丁目だった。
まだ、ニューハーフという言葉が世間に浸透しておらず、外人とのハーフがいる店だと勘違いして来るお客さんもいたという。
こうした商売の知識がなく、風俗営業の許可を取らずにいたために、ショーの最中に取り締まりの警察官に踏み込まれたこともある。

この店の成功をステップに、「元祖ニューハーフ倶楽部」をオープンしたのだ。
こちらは飲むだけでなく、ニューハーフとプレイできる。
ニューハーフで、完全に性転換している者は少数だ。女性ホルモンを入れているだけで、性器はそのままだったり、タマだけ取って男性ホルモンの分泌を抑えている者がほとんどである。
ニューハーフと遊びたい男性にとって、完全性転換してしまっていたら、女性と変わらない。ペニスがあったほうがいい、ということになる。

ニューハーフは、両性具有であることが魅力になっている。
女性と比べてもきれいだと思えるニューハーフが多いが、目が意志的で凜としていたり、どこか男性的であることが、美しさに繋がっている。
女性ホルモンの影響で、ペニスもつるんとして、子供のもののように可愛い。
これにフェラチオしたがる男性も多いと聞いた。
性転換していないニューハーフとのプレイはアナルファックになるわけだが、ニューハーフに入れられることを望む男性客も多いとか。
2人のニューハーフに挟まれ、入れられながら入れるという、サンドイッチプレイを楽しむ剛の者もいるようだ。

こう書くと、ニューハーフと覚醒剤をよけいに結びつけて捉えられるかもしれないが、そんなことはない。
お店自体は、健全な店である。

(深笛義也)