れいわ新選組の参院選2022予定候補の辻めぐむ弁護士は5月31日、岸田総理の地元でもある広島市中心部を遊説し「戦争をしないと決めてきた国のあり方を軍備拡張で崩そうとしている岸田政権と対決する」「『官から民へ』で一部の企業の金儲けにしかなっていなかった新自由主義に真っ向から反対する」等と訴えました。

辻弁護士は1948年生まれ。大阪府立大手前高校ご卒業のあと、東京大学法学部へ。この年代のご多分にもれず、学生運動に参加され、ご卒業後は1981年から弁護士として活躍されました。ご本人によると、既成の政党には与党はもちろん、野党にもものたりなさを感じて、議会よりは市民の力で変えていく方向に魅力を感じておられたそうです。しかし、アメリカの要求で裁判の迅速化をもとめる法律が2002年にできてしまったとき、危機感を抱き、政界へ。「法律を変えるには権力をとらないと。それは、民主党しかない」ということで、それまで一度も投票したこともない民主党から衆院選に立候補し、2003、2009年に当選しています。

しかし、民主党が官僚やマスコミの攻撃の前にマニフェストを守れずに消費税も増税に舵を切ったことを悔いて、立憲民主党など、旧民主党の「本流」からは距離をおいておられました。そして2021年の衆院選2021でれいわ新選組から立候補。惜敗率が2位で惜しくもおよばず、今回の参院選2022全国区に復活をかけておられます。

◆自民や維新の核共有や大軍拡路線を批判

辻弁護士はこの日は爆心地に近い広島市中区の本通からスタート。中心部の商店街を練り歩いたり演説したりしながら通過しました。

岸田政権に対して「争点を隠して安定多数を得て、3年間でやりたい放題しようとしている」と指摘。

その上で、ロシアのウクライナ侵略は糾弾されるべきとしつつも、それに便乗して核共有や大軍拡を主張する自民や維新について「交戦権を否定してきた77年間の国のありかたを失うものだ。」と厳しく批判し、被爆地である広島市民に対して「外交努力を重視する」れいわ新選組への支持を訴えました。

◆民主党政権を反省

一方で、自分自身が関わった民主党政権については、「当時は『財源がないから』、という理由で(財務大臣になった民主党幹部が財務官僚に洗脳されて)マニフェストに掲げた公約の多くを実行せずに、みなさまを失望させてしまった。」と、反省と謝罪をした上で、「その反省の上に(財政出動を主張する)れいわ新選組がある。」と、紹介しました。そして、もう一度、れいわ新選組を大人の政党に育て、政権交代をもう一度やっていきたい、と決意を表明しました。

◆維新と正反対、公務員をふやして公共サービスを充実させる

国の広島合同庁舎前で演説するれいわ新選組の参院選2022予定候補の辻めぐむ弁護士(右)と筆者

また、「官から民へ」のスローガンで進められた「国鉄の民営化、郵政の民営化、水道の民営化」などについて「一部の人の金儲けのためだ。」と斬りました。

自身の地元の大阪においては、公務員をへらしすぎて役所の仕事をパソナにやらせ、結局公金が一部の人の金儲けに流れている、と紹介。また、水道の民間委託で検査の間引きなども行われて、日本のほこれる水道網が危機にある、と指摘しました。

民主党政権もこうした新自由主義路線を自民党から引き継いだままだったことを反省。「れいわ新選組の公務員をふやすというマニフェストは、年々ニーズがたかまる公共サービスを充実させていくことだ。」と訴えました。

◆スタジアム近くではカープファンにもアピール

マツダスタジアムに近い広島駅南口では、球場にむかうカープファンに対して「1975年10月のカープ初優勝のときは、長嶋ジャイアンツをやぶって優勝を決めた試合では、三塁側でしゃもじをふってカープを応援した」とアピールしました。


◎[参考動画]「軍拡、新自由主義と真っ向から対決」総理の地元の広島中心部で辻めぐむ弁護士

◆辻弁護士来広前に市内各地で筆者らも宣伝

さとうしゅういちとれいわ新選組は、この日、辻弁護士が来広する前に市内各地で街宣をおこない、「憲法は変えるよりも25条をいかす」「公務員の労働条件はまもり、公共サービスをまもる」れいわ新選組の方針を紹介しました。

国の広島合同庁舎前では、登庁される国家公務員労働者の皆様にれいわ新選組はボーナスカット法案(組合が推薦する立憲・国民は賛成)に反対するなど、公務労働者の労働条件を最も守る党だとご紹介しました。そして、この2、30年の公務員削減路線はあらため、必要な公務員は補充すること、また、非正規差別・使い捨ては公務現場からあらため、非正規の正規化を進めると力を込めました。


◎[参考動画]公務員労働者の労働条件を最も守るれいわ新選組 さとうしゅういち合同庁舎前で訴え

その上で、「低い方にひきずりおろすのではお釈迦様のクモの糸の話のようにみんなで落ちてしまう。」「低い方にひきずりおろすのではなく、まともな方にひくすぎる方を底上げしよう。」と語りかけ、さとうしゅういち自身も該当する民間の介護労働者や保育労働者の給料アップなどの政策にも公務労働者の皆様のご協力をお願いしました。

れいわ新選組チーム広島とさとうしゅういちは、引き続き、公務労働者の皆様の労働条件をまもることも、市民、県民、国民の安全、安心を守ることにつながる、地域に若い人にきてもらうことになり、地域の活性化にもつながると、訴えて参ります。

その後、安佐南区の安田女子大学前、緑井フジグラン・天満屋近くでも街頭演説を行いました。
「憲法は変えずに25条をいかす」
「くらしにコロナや戦争による輸入物価上昇が追い討ちをかけているなか、消費税廃止、ガソリン税ゼロ、学費タダなどで緊急対策を。」
「軍拡ではなく粘り強い外交努力を」
などと、憲法と経済政策についての主張を中心に訴えました。


◎[参考動画]「憲法は変えずに25条をいかす」さとうしゅういちIN安佐南区緑井

▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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