このたび小社では矢谷暢一郎・著『ヤタニ・ケース アメリカに渡ったヴェトナム反戦活動家』を上梓いたしました。

矢谷さんは、尊敬する大学の先輩ですが、学生運動華やかりし時代のリーダーでした。その後、仲間の死、運動の解体、闘病を経、再起を期して夫婦で渡米 ── 70年代も終わりに近づいていました。

しかし、ある日突然に、オランダでの学会からの帰途、ケネディ空港で突然逮捕されます。事件から40年近く経ち、その顛末と総括とは?

矢谷さんは、1年がかりで執筆に取り掛かられました。気持ち溢れ過ぎ、この勢いが筆致に表れています。

ぜひともご一読いただき、忌憚のないご批評、ご意見などお寄せいただければ幸いです。

(松岡利康)

▼著者紹介 矢谷暢一郎(やたに・ちょういちろう)1946年生まれ。島根県隠岐の島出身。1960年代後半、同志社大学在学中、同大学友会委員長、京都府学連委員長としてヴェトナム反戦運動を指揮。1年半の病気療養などのため同大中退。77年渡米、ユタ州立大学で学士号、オレゴン州立大学で修士号、ニューヨーク州立大学で博士号を取得。85年以降、ニューヨーク州立大学等で教鞭を執る。86年、オランダでの学会の帰途、ケネディ空港で突然逮捕、44日間拘留、「ブラック・リスト抹消訴訟」として米国を訴え、いわゆる「ヤタニ・ケース」として全米を人権・反差別の嵐に巻き込んだ。

11月20日発売

◎鹿砦社 https://www.rokusaisha.com/kikan.php?bookid=000736
◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315312/