3月16日に初陣興行が控える中、昨年8月の全日本キックボクシング協会設立後、3度のアマチュア大会が行われています。
元・日本ライト級チャンピオン飛鳥信也さん出場。昨年からのこの大会での栗芝貴代表と飛鳥信也さんは、目黒ジムの原点と全日本キックボクシング協会の原点回帰が重なる再会でした。
◎全日本キックボクシング協会第3回アマチュア大会
1月28日(日)稲城ジム14:00~16:15(全イベント終了時)
主催:稲城ジム /
◆第1試合 ジュニア(中学生以下)Dクラス 34.0kg以下 2回戦(1分制)
海老原琉偉(岡田道場)vs 古山風愛我(TAKADA KBA)
勝者:古山風愛我 / 優勢判定 (審判三者支持数不明)
◆第2試合 ジュニアDクラス 34.0kg以下 2回戦(1分制)
佐々木空(岡田道場)vs GENSEI(TAKADA KBA)
引分け(審判三者支持数不明)
◆第3試合 一般男子Dクラス 52.0kg以下 2回戦(1分制)
横尾空(稲城)vs 佐藤寿輝也(スクエアーアップ)
勝者:横尾空 / 優勢判定3-0
◆第4試合 一般男子Cクラス 86.0kg以下 2回戦(90秒制)
義斗(Kick Boxing fplus)vs 山下大樹(ウルブズスクワッド)
勝者:義斗 / TKO(RSC)2ラウンド
◆第5試合 一般男子Cクラス 55.0kg以下 2回戦(90秒制)
伊藤健翔(IDEL)vs 藪祥基(スクエアーアップ)
勝者:伊藤健翔 / 優勢判定3-0
◆第6試合 一般男子Eクラス 55.0kg以下 1回戦(1分制)
小堀海凪(岡田道場)vs 横山潮音(稲城)
引分け三者三様
◆第7試合 一般男子Cクラス 62.0kg以下 2回戦(90秒制)
藤本KID(TAKADA KBA)vs 早川悠太(ウルブズスクワッド)
勝者:早川悠太 / TKO(RSC)2ラウンド
◆第8試合 一般男子Dクラス 62.0kg以下 2回戦(1分制)
吉田秀介(稲城)vs 田所匠(相模原burn)
勝者:田所匠 / 優勢判定0-3
◆第9試合 一般男子Dクラス 66.0kg以下 2回戦(1分制)
森谷一貴(スクエアーアップ)vs 望月一斗(相模原burn)
勝者:望月一斗 / 優勢判定0-2
◆第10試合 一般男子Dクラス 70.0kg以下 2回戦(1分制)
ダイチャン(team彩)vs 立花俊太
引分け1-0
◆第11試合 一般男子Dクラス 64.0kg以下 2回戦(1分制)
飛鳥信也(目黒・新宿スポーツ)vs 熊田真幸(スクエアーアップ)
勝者:飛鳥信也 / 優勢判定3-0
◆第12試合 一般男子Aクラス 58.0kg以下 3回戦(2分制)
高橋巴俉(スクエアーアップ)vs 吉田鋭輝(team彩)
勝者:吉田鋭輝 / 優勢判定0-2
◆第13試合 一般男子Dクラス 86.0kg 2回戦(1分制)
木村健太(JTクラブ)vs 山下大樹(ウルブズスクワッド)
勝者:山下大樹 / 優勢判定0-3
◆第14試合 一般男子Cクラス 55.0kg以下 2回戦(90秒制)
伊藤健翔(IDEAL)vs 横山潮音(稲城)
勝者:伊藤健翔 / TKO(RSC)1ラウンド1分16秒
《取材戦記》
キックボクシング系プロ各団体等でアマチュア大会が活発である。乱立はするものの交流も活発で、アマチュア大会で実績を残してプロ出場資格を得る選手もいるでしょう(プロテストも有ります)。
創価大学丈夫会でキックボクシングを指導している飛鳥信也氏は、前回12月17日に引分けた熊田真幸と再戦。新人枠ではないオヤジファイトに近いが、前回はEクラスとして1分のみの1ラウンド制。今回はCクラスとして2回戦でした。熊田真幸に勢いで圧されても相手をしっかり見て打ち込む有効打とバランスの良さが優り、優勢支持を受ける判定勝利。全盛期には及ばなくても、経験値豊富な当て勘がありました。
試合後、いずれまた対戦するかもしれない熊田真幸と語り合う飛鳥さん。ディフェンスの大切さを伝授。「熊田さん次は更に上手くなって来てやり難くなるかもね!」と言いながら試合が楽しそうだった。
第13試合の山下大樹は、能登の被災地で仮設住宅作っている中での出場だったという。ウルブズスクワッドジムは富山にあるジムで震源地には近いが、通信障害の影響で会長がなかなか連絡取れなかったとか。そんな参加で優勢判定勝利(2戦目)を得て、また被災地に戻って頑張っている模様です。皆、それぞれの事情を抱えながら出場しているのが常である。
プログラムと画像確認すると、山下大樹は第4試合にも出場して敗れているが、スタンディングダウンから早めのレフェリーストップでダメージは無かった模様。
最終試合でTKO(RSC)勝ちした伊藤健翔は、第5試合にも出場して藪祥基に優勢判定勝ち。
2試合終えて「久しぶりの試合で凄く疲れたんですけど、最後までセコンドの言うこと聞いて、ここまで信じて練習して来て良かったです。」と応えた。
全試合終了後に希望者参加のスパーリング大会が予定されていたが、二人組になっての前蹴りの避け方、ブロックと蹴りに入る練習、軽いマススパーリング、首相撲からの崩し方など栗芝貴代表が見本となる動作からタイ人トレーナーも加わって指導。小学生から成人まで入り混じっての練習となっていた。こういう底辺からプロへ育っていく過程は重要である。
そんな先を見据えてプロ初陣興行を控える栗芝貴代表は、「プロ興行はデビューする選手集められてスタートらしいスタートに向けています。年末に向けてタイトルマッチに準ずる試合まで進められたらいいですね。」と語る。そのプロを目指すアマチュア大会も競技の基礎固めとして開催が続きます。
昨年10月15日は41試合、12月17日は36試合行われていますが、今回は正月明けで参加数は少なかった様子でした。やっぱり正月は皆休みたいのか、国内ではプロ興行も少なかった感じがします。
3月31日(日)大森ゴールドジムで第4回アマチュア大会が開催予定で、今度は試合数も多く戻って来る様子です。
今回、稲城ジムを初めて訪れて、栗芝貴代表が行なうイベントの様子を窺って、見ておきたかったものは勿論、飛鳥信也さんの還暦を越えた動きと、3年後を見据えた全日本キックボクシング協会の姿でした。私の予想は殆ど外れるので今は何も語りませんが、悪しからずです。
◎全日本キックボクシング協会 https://www.ajkba.com/
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」
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