筆者も候補者として当事者になった 参院選広島再選挙2021(2021年4月8日告示、25日執行)の告示から2024年4月で3年が経ちました。あの選挙は、大買収事件で有罪が確定した河井案里さんの当選無効に伴い行われました。結果としては、野党第一党の立憲民主党の候補が当選し、「野党共闘の勝利」とされました。しかし、あれから3年、日本の政治、広島の政治は良くなったのでしょうか?むしろあの時より悪化しているのではないでしょうか?
裏金問題に象徴される与党の腐敗は相変わらず。さりとて野党も敵失を活かせぬ状況が続いています。政治に庶民ほどおきざりにされている状況が続いています。
こうした状況から、「あなたの手に政治を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を広島瀬戸内新聞と筆者は呼びかけ続けている次第です。
この参院選広島再選挙2021については、実は、事前に立憲民主党から声がかかっていたにも関わらず、いわば、立憲民主党にはしごを外された方がおられます。
筆者の地元でもある広島市安佐南区在住の弁護士・楾大樹(はんどう たいき)先生です。その楾先生が、参院選広島再選挙2021の舞台裏をすっぱ抜いた「問題作」がこのほど出版されました。
『茶番選挙 仁義なき候補者選考』(あけび書房)です。
はしがき
1 私の来た道~弁護士から社会活動家へ
2 初めての立候補打診
3 2回目の立候補打診
4 2022年参院選
5 だまっとれん
6 候補者選考のあり方
あとがき
楾先生はわたしと同じ1975年広島県生まれ。中央大学法学部法律学科ご卒業後、2004年広島弁護士会登録。著書に『檻の中のライオン 憲法がわかる46のおはなし』『けんぽう絵本 おりとライオン』『憲法紙芝居 檻の中のライオン』『檻を壊すライオン 時事問題で学ぶ憲法』(いずれも、かもがわ出版)があります。
本書でも紹介されている通り、2016年以降、『檻の中のライオン』憲法講演活動を全都道府県で展開中です。広島瀬戸内新聞でも2023年に二度、楾先生の講演会を開催しております。
楾先生は2013年に96条改憲を目指す安倍政権の暴走を目の当たりにして危機感を抱くようになります。そして、為政者をライオンに、憲法を為政者が好き勝手しないように規制する檻に喩えた、『檻の中のライオン』という本に思いをまとめ、全国で講演されています。
◆声をかけてきたのは立憲民主党だったのに
そうした楾先生に立憲民主党が目を付けたのはあの河井事件が起きた2019年の参院選を控えた時期でした。この参院選2019の広島県選挙区では国民民主党所属の無所属現職で、立憲民主党推薦の森本しんじさん、そして、自民党新人の河井案里さんが、自民党現職の溝手顕正さんらを破って当選したのです。
国民民主党所属の森本さんでは自民党に2議席独占を許しかねない、と考えた旧立憲民主党が楾先生に立候補を打診したのです。しかし、その話は楾先生がご自身の講演活動を優先し、断られて立ち消えになりました。
その後、案里さんが逮捕され、再選挙が想定されるようになってから再び旧立憲民主党サイドから楾先生に声がかかったのです。
◆はしごを外された楾先生
だが、2020年秋に立憲民主党が国民民主党と合流。その後、楾先生に全く連絡がない状態が続いたのです。仕事をなるべく入れないようにしてきた楾先生。案里さんが2021年2月に当選無効になってからもなかなか連絡はなかったのです。
ようやく、再選挙の告示も近い時期に面接が行われた。しかし、雰囲気は良いものではなく、その後3月中旬になって突如、宮口治子さんという、失礼ながら当時の広島県内では「誰?」という方が候補者になられたのです。そして、その宮口さんが実は候補者選考を主導した森本しんじ参院議員の秘書の配偶者でいらっしゃったのです。
森本議員と、再選挙で選ばれた議員は、2025年の参院選でバッティングします。従って、コントロールが効かない人が候補になっては困るという動機が森本議員には存在します。利害関係者が、候補者選考を主導する。
「政党による国会議員の候補者選考自体が茶番」であればデモクラシーなど存在しないも同然ではないでしょうか?そのことを鋭く問題提起していると感じました。
そして、2022年の参院選を前に、楾先生は候補者の公募に応募しますが、もちろん、不合格となります。
◆密室ではない候補者選考のあり方を
一部の現職議員が密室で決めるのでは、結局、マトリョ-シカのように、自分の地位を脅かさない小粒な議員ばかりを選ぶようになっていく。予備選挙をやって白黒つける。人を大切にする。そして、誰が議員にふさわしいか、選ぶ持つ目を持てるような「主権者教育」をきちんとやる。こうしたことを、楾先生は最後に提起されています。
◆野党も庶民革命で「政治を県民によって取りもどされる対象」だ!
筆者自身もこの選挙に立候補するに際して、とある野党第一党党員から「選挙に出るなら縁を切る。俺の地域に二度と出入りするな!!」などとまるで戦国大名か何かのような罵詈雑言のお電話をいただきました。しかし、その方のご自宅がある地区が選挙後に大洪水になった際、わたしはボランティアに伺いました。その方はバツの悪そうな顔をしておられました。
また、野党第一党候補の方に対してわたしは、ギリギリまで1本化を模索はしていました。その条件として「伊方原発即時廃炉」含む「即時原発ゼロ」を同候補側に提示。しかし、同候補陣営幹部の野党第一党地方議員は「候補者は具体的な政策がわかる人じゃないから」との返答。自分たちでバカにしている人を候補に担ぐ。これこそ、女性蔑視も良いところです。
それはともかく、自公の国政与党だけでなく、野党第一党である立憲民主党さんも「県民の手に政治を取り戻す」庶民革命において、「県民により政治を取り戻される」対象物であるということだと思います。
民主的な候補者選び、予備選なり候補者同士の公開討論会など、オープンな選挙にしていかないと、政治は一部の「えらい人」のもののままです。
もう一つ疑問は日本最古の左派野党=日本共産党さんも簡単に野党第一党候補に乗ってしまったことです。結局、同党も庶民の味方と言いながら実際には一部幹部の意向で政党本来の政策とかけ離れた人を推したのではないか?無理が通れば道理が引っ込む。こうした無理が同党内部での矛盾の増大、また、それを押さえつけようとする田村智子委員長による党所属県議らへのパワハラ問題にもつながっているのではないでしょうか? 4月7日執行の福山市議選で共産党は惨敗(議席数3→2、得票数10828→7476)しましたが、不思議な結果ではありません。
もちろん、従前どおり、広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは、県民を無視し、新自由主義路線を暴走する広島県知事・湯崎英彦さんを打倒するとともに、湯崎英彦知事から広島を県民の手に取りもどす「ヒロシマ庶民革命」を呼びかけて参ります。
与野党の支持者の方も当然、一県民、一個人として「広島を県民の手に取りもどす」という庶民革命の趣旨にご賛同いただける方とはご一緒させていただく方針に揺るぎはありません。筆者は、上記の方向性を共有する方であれば、政党支持なしの方はもちろん、れいわ、立憲、共産、社民と言った野党の支持者の皆様、そして、自民や維新系でも湯崎英彦知事に批判的、あるいは是々非々の皆様とも懇意にさせていただいています。
しかし、それはそれとして、特に現行選挙制度では事実上100%政党選挙である国政選挙の政党の候補者選考過程にも厳しくチェックをしていく目を持っていただきたいと、県民の皆様に呼びかけるものです。
広島瀬戸内新聞とさとうしゅういちは「あなたの手に広島を取り戻し広島とあなたを守るヒロシマ庶民革命」を呼び掛けています。 「我こそは庶民派の政治家に!」(首長、地方議員、国会議員)、また庶民派の政治家とともに広島を取り戻したいというあなたからのご連絡や記事のご投稿をお待ちしております。
電話番号: 090-3171-4437メール hiroseto2004@yahoo.co.jp
また、さとうしゅういちの政治活動としてのヒロシマ庶民革命に対するご寄付もお待ちしております(政治資金規正法の規定により日本国籍の方に限る)。
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▼さとうしゅういち(佐藤周一)
元県庁マン/介護福祉士/参院選再選挙立候補者。1975年、広島県福山市生まれ、東京育ち。東京大学経済学部卒業後、2000年広島県入庁。介護や福祉、男女共同参画などの行政を担当。2011年、あの河井案里さんと県議選で対決するために退職。現在は広島市内で介護福祉士として勤務。2021年、案里さんの当選無効に伴う再選挙に立候補、6人中3位(20848票)。広島市男女共同参画審議会委員(2011-13)、広島介護福祉労働組合役員(現職)、片目失明者友の会参与。
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