5月11日までのキックボクシング  4つの興行の見どころ!

堀田春樹

今回は4つの興行をピックアップしています。
武田幸三と立嶋篤史の共通点はChallenger!
立場は違うが、初メインイベンターの山本太一と木下竜輔、インパクトある展開を魅せるのはどちらか。

◆爆発シリーズvol.2 / 4月26日(土)後楽園ホール17:15~
 主催:日本キックボクシング連盟 / 認定:NKB実行委員会

NKBライト級3位、山本太一(ケーアクティブ)は初メインイベンターとして、ジャパンキックボクシング協会フェザー級1位、皆川裕哉(KICK BOX)と対戦。山本太一は青コーナーだが、実績で優る皆川裕哉を赤コーナーに迎え討つ。

皆川裕哉は去年11月24日、勇成(Formed)に3ラウンドKO負けで王座転落し、5ヶ月振りのリングとなります。

山本太一は去年12月14日、利根川仁(Realiser STUDIO)と連続ノックダウン奪われる劣勢から逆転のノックダウン奪う見せ場を作るも、更に攻め込まれ3ラウンドTKO負け。今回はライト級から、フェザー級まで落とす準備はあるという59.0kg契約での出場。どちらもここを踏み台に上昇気流に乗りたい戦いとなります。

今年2月22日、NKBライト級王座決定戦で、棚橋賢二郎(拳心館)と引分け(公式記録)るも、延長戦で優勢点を受けて王座獲得となった乱牙(=蘭賀大介)が、廣野孝文(KING LEO)と対戦。

廣野はRISE、DEEP KICKなどで活躍し、今回NKB傘下初出場。お互いパンチの打合い必至の攻防が観られそうである。

NKBバンタム級5位、兵庫志門(テツ)が杉山三兄弟の三男・海瑠(HEAT)と対戦。

爆発シリーズvol.2、山本太一と乱牙は牙城を守れるか


《主要6試合》

●第11試合 メインイベント 59.0kg契約 5回戦
 ジャパンキック協会フェザー級 1位.皆川裕哉(KICK BOX)
        vs
 NKBライト級3位.山本太一(ケーアクティブ)

●第10試合 セミファイナル 63.0kg契約3回戦
 NKBライト級チャンピオン.乱牙(=蘭賀大介/ケーアクティブ)
        vs
 廣野孝文(KING LEO)

●第9試合 バンタム級3回戦
 NKBバンタム級5位.兵庫志門(テツ)vs 杉山海瑠(HEAT)

●第8試合 60.0㎏契約3回戦
 JKイノベーション・スーパーフェザー級5位.夢叶(エムトーン)
        vs
 KEIGO(TOKYO KICK WORKS)

●第7試合 スーパーウェルター級3回戦
 清水武(sbmTVT KICK LAB)
        vs
 郷野聡寛(元・全日本キック連盟ヘビー級Champ/リングスジャパン)

●第6試合 59.0kg契約3回戦
 JKIフェザー級4位.都築憲一郎(エムトーン)vs 堀井幸輝(ケーアクティブ)

以下、アンダーカード6試合(ノーランカー、新人戦、アマチュアオヤジキック)

[左]山本太一は皆川裕哉を迎え討つ初メインイベンター/[右]皆川裕哉は山本太一を捻じ伏せられるか

※               ※               ※

◆NJKF CHALLENGER.8(2025.2nd) / 4月27日(日)後楽園ホール17:15~
主催:(株)オフィス超合筋 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

2月2日のCHALLENGER.7のリング上で、武田幸三氏よりバンタム級とスーパーバンタム級でトーナメント開催が発表。各4名参加の王座争奪トーナメントが行われます。王座決定戦は6月8日予定です。

昨年11月10日のNKJF祭として行われたKICK BOXING JAPAN CUP 55kg級8名参加トーナメントといったイベントとは違う、本来のチャンピオンシップ制度のトーナメントとなります。当初出場が決まっていた大田一航は負傷欠場の為、祖根亮麻が代打出場します。

昭和からの現役生活、伝説のチャンピオン立嶋篤史が出場。53歳で100戦を超える、負け込んでも拘りの挑戦と、デビュー当時と変わらないフェザー級を維持して来た戦いに注目が集まります。

立嶋篤史がポスターになる、未だカリスマ的存在

アンダーカードでは過去新日本キックボクシング協会で活躍した第6代日本ミドル級チャンピオン、喜多村誠が出場。現在の昇龍チャンピオン、小林亜維二との世代間の差26歳差の戦いが行われます。

WBCムエタイ日本バンタム級トーナメント参加メンバー、嵐の存在感が引き立つ

●第9試合 WBCムエタイ日本バンタム級王座決定トーナメント準決勝3回戦
 1位.嵐(NJKF同級Champ/KING)
 vs
 2位.山脇飛翼(K-1ジム心斎橋チームレパード)

●第8試合 WBCムエタイ日本バンタム級王座決定トーナメント準決勝3回戦
 4位.JIN(MA日本同級Champ/楠誠会館)
 vs
 3位.星拓海(IDEAL)

●第7試合 フェザー級 5回戦
 立嶋篤史(第11、13、15代全日本フェザー級Champ/ASSHI-PROJECT)
 vs
 NJKFスーパーバンタム級4位.前田浩喜(CORE)

●第6試合 NJKFスーパーバンタム級王座決定トーナメント準決勝3回戦
 3位.繁那(R.S)vs 祖根亮麻(大和)

●第5試合 NJKFスーパーバンタム級王座決定トーナメント準決勝3回戦
 7位.中島凛太郎(京都野口)vs 藤井昴(KING)

●第4試合 69.0kg契約3回戦
 NJKFウェルター級チャンピオン.小林亜維二(新興ムエタイ/2006神奈川県出身)
 vs
 喜多村誠(/リアクトジム湘南/ステラ恵比寿/1980.7.22福岡県出身)

●第3試合 NJKFフライ級次期挑戦者決定戦3回戦
 2位.永井雷智(VALLELY)vs 3位.高木雅己(誠至会)

●第2試合 スーパーフェザー級3回戦
 NJKFフェザー級6位.新人(E.S.G)
 vs
 NJKFスーパーフェザー級5位.豪(GRATINESS)

●第1試合 50.0kg契約3回戦
 S-1女子世界フライ級覇者.真美(Team ImmortaL)
 vs
 佐藤”魔王”応紀(元・聖域東北ライトフライ級覇者/PCK連闘会)

以下、アマチュア2試合

NJKFスーパーバンタム級トーナメント参加メンバー

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◆絆 XVI / 5月11日(日)
 春日部ふれあいキューブ OPEN 15:00 / START 16:00
 主催:PITジム / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟

16回目の絆興行、大月謙会長が率いる興行3年目となります。過去、新日本キックボクシング協会で活躍した第9代日本フライ級チャンピオンの石川直樹が春日部出身の地元で4年連続の出場。首相撲とヒザ蹴りのしぶとさ見せるか。大岩竜世は昨年12月8日に赤平大治(VERTEX)に僅差2-1の判定勝利。一歩ずつ王座を目指す中での石川直樹と対戦となります。

佐々木勝海も王座挑戦に近い存在として注目される存在です。

昨年の絆のリングでの石川直樹、今年も華麗に登場か

《主要3試合》

●第8試合 メインイベント  スーパーバンタム級3回戦
 石川直樹(元・日本フライ級Champ/Kickful)
      vs
 WBCムエタイ日本スーパーバンタム級6位.大岩竜世(KANAROA)

●第7試合 セミファイナル  63.0㎏契約3回戦
 NJKFスーパーライト級3位.佐々木勝海(エス)
 vs
 ペレー・サンライズジム(サンライズ)

●第6試合 58.0kg契約3回戦
 蹴登(クローバー)vs 横山みさと(MY)

以下、アンダーカード7試合(ノーランカー、新人戦)

PITジム主催「絆」4年連続出場は石川直樹

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◆TITANS NEOS 36
 5月11日(日)後楽園ホール17:15~
 主催:伊原プロモーション / 認定:新日本キックボクシング協会

新日本キックボクシング協会のエース格に浮上した木下竜輔出場。3月2日にジョニー・オリベイラを飛びヒザ蹴りで倒してインパクトを残した王座獲得後の第一戦。どんな成長が見られるか。細川裕人は2月2日にRyu(クローバー)にヒザ蹴りを効果的に使って判定勝利しています。他団体交流と選手出場が大半となる新日本キックボクシング協会において木下竜輔に掛かる期待は大きいでしょう。

TITANSシリーズも初期から20年、新たな時代へ突入

《主要4試合》※ラウンド数は変更の可能性あり

●メインイベント スーパーフェザー級3回戦
 日本スーパーフェザー級チャンピオン.木下竜輔(伊原/1996.2.12福岡県出身)
        vs
 NJKFスーパーフェザー級7位.細川裕人(VALLELY)

●セミファイナル スーパーバンタム級3回戦
 ポンパン・エスジム(タイ)vs 鰤鰤左衛門(CORE)

●女子ミネルヴァ・アトム級3回戦(2分制)
 ミネルヴァ・ピン級4位.杉田風夏(谷山・小田原)vs KANA(Bonbo Freely)

●スーパーミドル級3回戦、マルコ(イタリア/伊原)出場予定

以下、プロ7試合、アマチュア4試合予定。

※               ※               ※

世間的にはまだまだマイナー競技と位置付けられるキックボクシングでは、一部のビッグイベントを除いて一般的な注目度は低いところ、ファンが注目する好カードは多数存在します。

山本太一vs皆川裕哉の互いの戦略、立嶋篤史の衰えぬ闘志と存在感、石川直樹の首相撲からのヒザ蹴りが見られるか、木下竜輔のチャンピオンとしての初戦など、見どころある立ち振る舞いが注目です。木下竜輔に山本太一と皆川裕哉が絡むカードは難しいか。期待は出来ないが、そんなマニアックな展開にも期待したいものです。

新チャンピオンとなった木下竜輔、責任重大のメインイベンター

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」