「フェイスブックは多方面から追及されて、しぶしぶならも個人情報を売買していると認めて、改善を余儀なくされている。が、多くの人がおよそ広告やマーケットリサーチに利用されていることを知らないだろう」(インターネット・ジャーナリスト)
フェイスブックに登録すると自分のページの右側に、ほかの利用者の写真や名前が「知り合いかも?」と表示される。
「まったく知らない人から招待されるので気持ちが悪い。もしかしてヤクザだったら、だれが責任をとってくれるのでしょうか」(サラリーマン)
フェイスブック社によると、「登録した友達や経歴、所属組織の共通性などをもとに、利用者全体の中から知り合いの可能性がある人を見つけ出し、画面に表示する仕組み」だという。端末内に登録しているアドレス帳の中身を読み込ませると、そのメールアドレスを使ってフェイスブックにアクセスしている人も探し出す。
「実名で登録するので、元恋人につきまとわれたり、たいして顔みしりでもない友人から営業をかけられるので困る」という声もあがっている。
米国では娘を「友達」から外したカップルを銃で殺害したとして父親が逮捕されたほか、女性700人を「友達」に登録した男が、女性を次々に誘い出して暴行したとして逮捕された。日本でも、山梨で警官が「現場では12人が死亡していた」などと機密事項を書いて問題となっている。
「フェイスブックは、ツイッターとはちがって、友達の多さを自慢するのが醍醐味なのです。現実として、たいして知りたくもない友人の行動を『今、●●しています』などと報告されるのは、うざったくてしかたがない」(自営業)
今、情報産業でささやかれているのが「中国のハッカー集団がフェイスブックで個人情報をあつめている」という噂である。
「中国人たちは、日本人の弱みを探すのが上手。プライベートな情報を丸裸にされて、それぞれの人向けに、欲しがりそうな商材のパンフを送りつけたり、営業のメールを送るなど、平然としてやってのけますから」(事情通)
フェイスブックは、アメリカ人の学生が、大学校内で「女子学生美人コンテスト」を、手に入れた女子大生の学生証を使って始めたのがスタートだそうだ。その様子は映画「ソーシャル・ネットワーク」で紹介されている。
「日本では、約500万人も利用者がいます。企業も多く活用しており、東証一部上場企業1674社を対象にフェイスブック活用への取り組みを調査したところ、Facebookページ保有率は18.6%もあるそうです。ただ、まだうまく使いこなせていない現状もあるようです」(経済ジャーナリスト)
フェイスブックは、一部上場をめざすという。「ネット犯罪の温床」にならないように万全の注意をお願いしたいものだ。
(渋谷三七十)