どうやら、大手新聞社の幹部が東電関連の会社に「天下り」するのは、いまでは常識となっているようだ。現実として、財団法人電力中央研究所の名誉研究顧問は中村政雄氏(元読売新聞論説委員)で、研究顧問として志村喜一郎氏(元朝日新聞経済部記者)、小邦宏治氏(元毎日新聞論説委員)となっている。さらに財団法人日本原子力文化振興財団の監事は岸田純之助氏(元朝日新聞論説主幹)、同財団が発行する『原子力文化』編集部には鶴岡光廣氏(元毎日新聞経済部記者)がいる。このほかに「原発に寄り添って東電関連会社に天下りをした」大手新聞社の幹部はわんさかといるのだ。
とりわけ、朝日新聞社の罪は重い。
「朝日新聞の最大の汚点は、77年に論説主幹となった岸田純之助氏ですね。理科系で原子力にも詳しく鳴り物入りの科学記者でしたが、85年の退社後は、東電の広報誌の監修者や、東電子会社の最高顧問を引き受けるなど、信じられないほど東電と親密でした」(古参新聞記者)
読売新聞社のカリスマ、正力松太郎がかつて、アメリカから使節団を招いて全国各地で「原子力平和利用博覧会」を開催したのは論外としても、かつて政治的に左寄りだった朝日新聞社にも「東電べったり」の幹部がいたというから驚く。 震災 前も,年間数2億3千万円(編集部推定)もの東電広告費をとっていたことでも知られる朝日新聞社。
さらに、東電が顧客に無料配布する小冊子『SOLA』の編集長は元『週刊朝日』の副編集長、江森陽弘氏だ。
「およそ1年に1億5千万円くらいは、『SOLA』の制作会社に金が落ちていると聞いています」(広告代理店)
朝日新聞の古い記者は言う。
「広告部の東電担当は、かつて5月にモナコに旅行に行っていた。東電の幹部も一緒だった。F1のモナコグランプリを見に行ったのだろうが、名目は『エネルギー施設の視察』でしたね」
鹿砦社の松岡利康社長は語る。
「許せん! 理屈じゃなくホンマに怒り心頭だよ。オレは暴露本屋のオヤジでよかったよ。やはりもう一度『東電・原発おっかけマップPart2』を作らんといかんな(笑)。マジで」
朝日新聞社と東電はもはや運命共同体のようにも見える。朝日新聞社の腐ったマスゴミ社員たちよ! 今すぐに内部留保金を原発被災者に寄付せよ!
原発検証記事を書くのは、それからの話である。
(渋谷三七十)