シレッとして東電や原発を批判しているテレビ局。3.11の時点で、東電がスポンサーになっている番組は報道番組だけでも『NEWS23クロス』『報道特集&NEWS』『報道特集&ニュース』『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)、『めざましテレビ』(フジテレビ系)、『情報ライブ ミヤネ屋』『NEWS EVERY.』『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)、『報道ステーション』(テレビ朝日系)などなど。これらの番組に、ことごとく東電のスポットCMが流れていた。

「東京電力の年間広告宣伝費は、243億円5700万円で、販売広告費は238億9200万円と、メディアにばらまいた金が膨大であることは有名です。トヨタがおよそ507億円と言われていますから、独占企業の東電がこんなに使うのは異様だといえます」(広告代理店スタッフ)

テレビ局を引退した元幹部が語る。
「ニュース番組で反原発の論陣を張ろうものなら、『消費者の側に立って、企業のメンツをつぶすなら、企業文化はどうでもよくなる。でしたら、広告も作りませんよ』と露骨に東電幹部から電話が来た。また、『東電OL事件』の報道のときに、意味がわからずに、東電の広告をつかさどる幹部に、ひとり10万円もするような赤坂の懐石料理に連れていかれました。たしか4人で80万円くらいの会計だったと思います。こうして口封じをしているのだな、と思いました」

文化人や評論家を原発に連れて行き、帰りに「お土産」と称して20万円の商品券を渡すなどということもやっていた東電。おおよそテレビCMのスポット広告料金は、広告代理店によると年間広告契約で10~20億円ほどだという。

電柱に広告を貼るスペースを統括する会社に東電広告株式会社というのがある。
「電柱の広告は、1か所10万円が基準。この広告費の売上げだけで、おそらく被災者の生活を7000人くらいはみれるはず。ですが、電柱の敷地を管理する都道府県の官僚を接待するのに使っているから、まともに金が残っているかどうか。もちろん、浮いた金はマスコミ接待にまわるのです」(東電関係者)
おいおい、本当か。利権を使ってやりたい放題の東電グループ。

「福島第一原発にプルサーマルが導入されようとしたとき、04年に経済産業省の記者クラブではプルサーマルのコストが割高で水増し請求をしているのではないかという『19兆円の請求書』というネタを、テレビ東京系の制作会社の記者が握って、東電に確認取材したが、そのまま記者は退社していなくなった。半年後、なぜか東電関連会社に転職しており、年収780万円で勤務していました」(テレビ局関係者)

鹿砦社・松岡利康社長は語る。
「毎回毎回いろんなネタが出てくるね。呆れてものが言えんとはこのことです。この期に及んでもマスコミが徹底した東電追及をしないのは、こうした”悪魔のささやき”や”禁断の甘い蜜”に骨の髄まで侵されたからでしょう。もはや東電は粉砕以外にありませんし、私たちはこれからもさらに追及の刃を振り続けなければなりません。」

もはやメディアを丸め込むなら、寝技、足技、絡め手など、なんでもありの東電広告戦略。それにしてもテレビ局よ! 東電マネーに屈したくせに、したり顔でヌエ的に原発批判をするのはやめよ!
まずは視聴者に原発を宣伝した過去を各社の社長が土下座せよ!
月刊雑誌『創』も含め、あなたたちに、原発を語る資格などはない。

(渋谷三七十)