小保方手記本で再び高まる早大理工学部への「風評被害」

「STAP細胞はありま~す」と世間を騒がせた小保方晴子氏(元理化学研究所・ユニットリーダー)が出した暴露本「あの日」(講談社)が話題を呼んでいる。

この本で怒りが収まらないのは、早稲田大学の理工学部の職員や学生たち。
「STAP細胞の騒動を『すべて填められた』として逃げている。こんな恥ずかしい本が出たら、学生の就職にも影響する。いっそのこと、他人の論文をパクった博士論文の取り消しだけでなく、修士論文も、審査すべきだと思うな」(早稲田大学関係者)

また、別な研究者は憤る。
「この際、小保方さんの修士論文を審査して、不備があったら、学位をすべて取り消して卒論を再提出させろ、という話は講師たちの間で確かにあったようですが、教授会にあがるような話でもありませんし、すぐに話は立ち消えました」(早稲田大学理工学部関係者)

◆小保方さんの出身学部であるという理由で嫌がらせのような面接を受けた早大生

「小保方さんの本は発売から2日たった時点では、35冊のうち、17冊売れました」(都内中堅書店)というからまずまずの売れ行きだ。

ところが世間でもぶちあげた「STAP細胞の再現」ができなかった原因を、完全に他人のせいにしている部分が批判を浴びている。とりわけ、第十五章「閉ざされた研究者への道」では、博士論文の内容に疑義があるとして再提出を求められた経緯を展開しつつ大学が、訂正論部は提出されたが、訂正作業が終わらなかったとして、博士号の取り消しを決めた事実について『早稲田大学は強く否定したが、私には大学の教育方針よりも社会風潮を重視した判定を下したとしか思えなかった。結局、約束されていたはずの論文指導を受ける機会は与えられず、審査に対する反論すら受付けられないまま、私の博士号はいとも簡単に剥奪された。』(第十五章 「閉ざされた研究者への道」より)。

早稲田大学の理工学部4年のある学生は
「私たちは、けっこう小保方さんの出身学部であるという理由で、いやがらせのような面接、たとえば『卒論は偽造していないよね』などと言われました。この上、古巣を罵倒するなど、研究者としてやってはいけない行為だと思いますよ」と語る。

早稲田大学の広報に「小保方さんの書籍で早稲田大学の博士号書き直しのプロセスが批判されているが」と聞くと「内容を見ていないのでなんとも言えませんが、もちろん事実誤認があれば訴訟も視野にいれます」とのこと。「修士論文の審査はあるのか」と聞くと「今のところそのような動きはありません」とした。この騒動はまだまだ尾をひきそうだ。

(伊東北斗)

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現役ムエタイ世界チャンピオン登場の日本キック連盟、迎え撃つは大和知也!

武士(もののふ)シリーズ vol.1 / 2月7日(日) 後楽園ホール17:30~20:40
主催:日本キックボクシング連盟 / 認定:NKB実行委員会

過去、国内他団体交流も無く、ムエタイランカー以上の選手出場も無く、他団体との実力差が量れない時代が長かった日本キックボクシング連盟興行。長き時代のテーマ「倒すか倒されるか」の激しさだけでは、ファンからは「いずれ限界が来るだろう」と思われていました。

今回のタイ人選手も久々の強豪で、WPMFというタイ国政府管轄下唯一の団体の世界チャンピオン出場は初めてとなる同・連盟興行、対日本人対戦9戦全勝の強豪のゴンナパー・ウィラサクレック相手に特攻隊員・大和知也がどこまで踏ん張れるかが注目の中、突進力、飛びヒザ蹴り、バックヒジ打ちなど出せる技は出し切った大和知也でしたが、蹴りの重さとしなやかさ、仕掛ける技のバランスの良さ、大和の出方を読み、踏み込んだ足を払って転ばすなど、ムエタイ熟練者ならではの戦法とすべてゴンナパーが予想通りの圧倒。

冒険を打って出た小野瀬邦英体制3年目の同・連盟に、今回は小野寺力会長のRIKIXジム、尚武会ジム、ウィラサクレックジムなどフリーでもかなり興行実績の有るジムが出場し、昔の旧・全日本系の殺伐とした興行だけではない、いろいろなタイプの選手が出場しているという賑やかさも増し、選手層がレベルアップしてきた印象があります。

《主要後半5試合》

◆第13代NKBウェルター級王座決定戦 5回戦
1位.石井修平(ケーアクティブ/31歳/66.68kg)vs 2位.安田一平(SQUARE-UP/36歳/66.3kg)
勝者:安田一平 / TKO 1R 2:48 / カウント中のレフェリーストップ / 主審 前田仁

石井修平vs安田一平。安田の先手必勝パンチが石井のペースを狂わせた

チャンスを逃さず1Rで仕留める安田一平

勝てば肩車──SQUARE-UPジムのいつもの光景

昨年12月、前チャンピオンの竹村哲(ケーアクティブ)の引退により空位となった王座を懸けた激突。重いパンチを振るう突進力で石井を圧倒、最初の右ストレートでダウンを奪い、勢いづいたまま、ダメージ残る石井に回復の間を与えないように左右連打で石井を沈めました。安田一平は第13代NKBウェルター級チャンピオン。今後の目標は「負けないこと。負けたら引退ですから」と行けるところまで上昇を目指した宣言でした。負けても心折れる限界を感じなければ歳に関係なく、まだまだ進化することでしょう。

◆63.6kg契約5回戦
NKBライト級チャンピオン.大和知也(SQUARE-UP/31歳/63.5kg)vs WPMF世界スーパーライト級チャンピオン.ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/23歳/63.6kg)
勝者:ゴンナパー・ウィラサクレック / 0-3 (主審 川上伸 / 副審 佐藤友章 43-50. 鈴木義和 45-50. 前田仁 43-50)

スタミナ切れか、遠慮したか、セコンドの指示か、大和の頑張りか、KOに至らずも余裕の大差判定勝利のゴンナパー。

ゴンナパーのハイキックは重く速く、読み難い隙を突いて放たれた

前蹴りで大和の突進を崩すゴンナパー

マスコットガールからの勝利者インタビュー。ウィラサクレック会長が通訳に入っても質問の意図が伝わり難く、「大和は強かった」と褒め言葉も忘れない真摯なゴンナパー

◆74.0kg契約5回戦
NKBミドル級1位.田村聖(拳心館/27歳/72.7kg)vs ミツヨシthe SOUL(練馬チャンデット/25歳/73.0kg)
勝者:ミツヨシthe SOUL / 0-3 (主審 馳大輔 / 副審 亀川明史 40-50. 佐藤友章 42-50. 川上伸 41-50)

空手と総合格闘技の経験を持ち、更にはムエタイテクニックで優るミツヨシの攻めに、田村は遅れた動きの印象が目立ち、通算4度のダウンを奪われ大差判定負け。田村が4Rにミツヨシに左ミドルキックを当てた際、肩脱臼かと思わせるミツヨシの後退。ドクターチェックを受け、問題は無かったようだが、田村を倒すという勢いは消えてしまった。田村の唯一のチャンスが活かせずも大逆転かとのイメージが浮かんだ終盤の展開でした。

◆52.0kg契約3回戦
NKBバンタム級6位.佐藤勇士(拳心館/24歳/51.7kg)vsレック達也・ルークカムイ(尚武会/17歳/51.85kg)
勝者:レック達也・ルークカムイ / TKO 3R 0:48 / カウント中のレフェリーストップ / 主審 鈴木義和
これもムエタイスタイルが優った展開。パンチとヒザ蹴りで仕留める。

◆ミドル級3回戦
NKBミドル級8位.西村清吾(TEAM-KOK/36歳/72.25kg)vs 馬場仁(RIKIX/46歳/72.25kg)
勝者:西村清吾 / KO 1R 2:23 / カウント中のタオル投入 / 主審 亀川明史

第4試合出場のフェザー級3回戦、高橋聖人(2戦2勝1KO/18歳/真門)は小椋昇平(1戦1勝/28歳/PAL)と引分け。高橋が速さと当て勘良い蹴り技で優勢な印象も、小椋のパンチ連打で突進力を弱められた印象。三者三様の採点(30-29.30-30.28-30)の見極めが難しかったかもしれない、副審がまた別の者だったら流れが変わっていただろう運が左右する採点。

次回興行「武士シリーズvol.2」は4月16日(土)後楽園ホール、開場17:00.開始17:30
第13代NKBフェザー級王座決定戦5回戦
1位.高橋一眞(真門)vs 3位.村田裕俊(八王子FSG)
対戦成績過去、高橋の2勝で、村田は現在、タイで修行中で、試合をこなして帰国予定ということでした。高橋三兄弟の長男が次男のバンタム級に続いて王座奪取を目指します。高橋一眞は8戦7勝(6KO)1敗、村田は11戦7勝(5KO)3敗1分

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない。」

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《脱法芸能62》吉松育美VS谷口元一裁判(22)谷口氏の証人尋問9

谷口氏に対する尋問が続く。

戸田泉弁護士 代理人の戸田から、ご質問します。あなたは吉松さんのマネージメントをしたいと思ったことはありますか?

谷口元一 まったくありません。

日本外国特派員協会での吉松育美さん記者会見(FCCJ公式チャンネル2013年12月16日公開)

戸田泉弁護士 なぜ、マネージメントをしたいとは思わなかったのですか?

谷口元一 売れると思わなかったので。

戸田泉弁護士 あと、まあ、あなたは吉松さんが可哀想だと先ほど、原告代理人からありましたが、吉松さんに嫌がらせをしたり、何か妨害行為をしようと思ったことはありますか?

谷口元一 まったくありません。

戸田泉弁護士 以上です。

◆裁判官による谷口氏への質問

(これより裁判官による谷口氏への質問が始まる)

裁判官 裁判官のトモベからお聞きします。先ほど、主尋問の中で久光製薬との契約の件について、あなたの方から久光製薬に対してゴシップのようなものを言ったことはないけれども、(広告)代理店のホイッスルからテイラーさんとの件について問い合わせがあったので、それについては回答したということだったんですけど、その時期っていつごろか分かりますか?

谷口元一 詳しい日時は、覚えてないですね。

裁判官 そしたら、あなたが吉松さんのお父さんに電話をかけた時期が平成25年の6月ごろなんですけど、それとの前後関係は覚えてないですか?

谷口元一 それより随分前ですね。

裁判官 ということは、あなたは先ほど、主尋問の中で吉松さんのお父さんに電話をかけた理由としてテイラーさんとの件で吉松さんがテイラーさんと親しい間柄だったから、吉松さんのお父さんにかければ連絡がつながるかもしれないから、かけたんだとおっしゃっていたんですけど、そういう風に思って電話をかけようと思ったのはそのホイッスルからの問い合わせに答えた後ということ?

谷口元一 あのIYグローバルに電話した後。動産執行をするときに……そこにいらっしゃる西川弁護士さんから、年間IYグローバルからマット・テイラーさんに対して、年間2000万円支払っているという証明書面が送られてきたので、IYグローバルの代表者である吉松さんにマネージャーである……会社なので、伝言をお願いした。

裁判官 裁判官の野中です。私の方からも1点だけ確認させてください。吉松さんの実家に連絡する際、代理人に相談されましたか?

谷口元一 してません。

裁判官 債権回収については代理人といろいろ相談して進めていたのではないですか?

谷口元一 そうですね。

裁判官 何で相談しなかったんですか?

谷口元一 ……。

裁判官 動産執行という方法があるということはご存知だったんですか?

谷口元一 弁護士に友達が多いので、お金返ってこないんだよねと言ったら、動産執行というのがあるよと。

裁判官 動産執行はどんな方法だという風に思っていますか?

谷口元一 財産を差し押さえる方法。

裁判官 そうすると、動産執行という方法があるんだねということをこちらの被告代理人の方に被告自身から提案したということですか? 動産執行という方法があるんだと聞いてそれをやってくれないかということを被告代理人に依頼したということでいいですか?

谷口元一 はい。

裁判官 被告代理人は動産執行についてどんな風な説明をされたんですか?

谷口元一 財産を差し押さえる。まあ、詳しくは言えませんが、財産を差し押さえるということをやってくれると言っていました。

裁判官 何を相談したんですか? こちらに3人いる弁護士のうち1人に相談したんですか?

谷口元一 はい。

裁判官 誰に相談したんですか? 池田弁護士ですか?

谷口元一 はい。

裁判官 池田弁護士に動産執行という方法があるんだよと相談して、池田弁護士は何と答えたんですか?

谷口元一 覚えておりません。

裁判官 覚えていない? あの調査費用ね、かけてやるだけの価値があるということは説明してくれたんですか?

谷口元一 それなりの資産があるんじゃないかと僕が思っていたので。

裁判官 いや、池田弁護士は谷口さんにどういう説明をしたかと聞いているんです。

谷口元一 あまり詳しい……。

裁判官費用がかかりますよという説明はなかったですか?

谷口元一 費用はもちろんあの調べたので……。

裁判官 いやいや、費用が調査会社に頼んだ費用の分が高くなって結局何も取れないことがあるのではないかという説明は受けてないんですか?

谷口元一 あ、はい。

(以上で吉松育美対谷口元一裁判の証人尋問は終了した)


◎[参考動画]日本外国特派員協会での吉松育美さん記者会見(日本外国特派員協会2013年12月16日公開)

▼星野陽平(ほしの ようへい)
フリーライター。1976年生まれ、東京都出身。早稻田大学商学部卒業。著書に『芸能人はなぜ干されるのか?』(鹿砦社)、編著に『実録!株式市場のカラクリ』(イースト・プレス)などがある。

◎事実の衝撃!星野陽平の《脱法芸能》

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山本太郎が闘った原発推進派、石原伸晃を「護憲派」とつぶやく反原連の女帝

甘利経済再生大臣が辞任してその後任者となった石原伸晃。ご存知石原慎太郎の息子にして環境大臣時代を勤めた経験もある奴は、環境大臣就任前だが2014年6月16日、首相官邸で記者団に対し、福島第一原発事故に関する汚染廃棄物を保管する国の中間貯蔵施設建設について「最後は 金目 (かねめ) でしょ」と発言したあの男だ。私から見ればまったく評価する点のない「極悪政治家」の1人であるが、一部の人たちに的外れな石原伸晃への「誤解」があるようだ。「反原発」界では「女帝」として君臨するある人物が下記のごとくツイッターに書き込みをしていた。

「石原伸晃は意外だけど護憲派。反原連のメンバーが伸晃ブログにそう書いてあるのを発見し事務所に電話したら「先生は昔から護憲派です」との答え。今ぐぐったらこんなアンケートも。http://tknottet.sakura.ne.jp/Article9/Anti9_tokyo.html?…安倍内閣に入閣、改憲についても考えを変えるのだろうか?」

え!そんな馬鹿な! こいつは以前から確信的な「改憲主義者」として知られているじゃないか。政治家が前言を翻すのは日常茶飯事だが、「昔から護憲派」は完全な嘘だ。

その証拠を示そう。2012年の衆議院選挙を控えて毎日新聞が実施した下記のアンケートだ。石原伸晃は「憲法改正賛成」、「集団的自衛権容認」、「原発再稼動賛成」、「2030年に原発をゼロにする(当時民主党政権の一時的政策)には『反対』」、「TPP反対」、「辺野古基地建設推進」を明言している。衆議院では2014年にも選挙が行われており、その際に示されたのが最新の見解、政策ということができよう。仮に最新のアンケート結果と違う政治姿勢に転じたのであれば「公約違反」ということになる。

ちなみに「女帝」様が示しているアンケートは2009年8月30日に行われたものである。直近2014年に行われた毎日新聞のアンケートでは下記の通りだ。

「憲法9条改正には反対」だが「集団的自衛権には賛成」、「アベノミクスを評価」、「原発は日本に必要」、「靖国神社に首相が参拝することは問題ない」、「村山談話・河野談話は見直すべき」、「特定秘密保護法は日本に必要」、「道徳を小中学校の授業で教え、評価することに賛成」、「カジノ解禁に賛成」が石原伸晃の最新の主張だ。このアンケートではTPPへの設問はない。

政治家の政策を判断するのは直近の情報でなければ参考に値しない。彼らは簡単に前言を翻すからだ。万が一石原伸晃が「改憲には賛成だが9条改憲には反対」であるとしても「集団的自衛権」を容認しているのだから「9条」を実質無視する政策を支持する人間であることに変わりはない。
http://senkyo.mainichi.jp/46shu/kouji_hirei_meikan.html?mid=D05001001008

なにが「昔から護憲派」だ! アホぬかせ! 2012年には告示直前に現参議院議員の山本太郎氏が石原伸晃と同じ東京8区から出馬を表明し、落選したものの、7万票を得て話題となった選挙だった。山本太郎氏は「最も全国で注目されるところ、東京最強といわれる石原おぼっちゃま」に挑んで真っ向から反対の政策を打ち出したじゃないか。たった4年前のことももうお忘れなのか「女帝」様。それに石原伸晃は「反原発集会は集団ヒステリー」と発言したこともあったし、福島第一原発を「福島第一サティアン」と呼んだこともある。脱原発陣営からすれば明確すぎるほど明確な「敵」ではないか。

ちなみに石原伸晃は「政教分離を進める会」(公明党の政教分離を問題にする議員の会)に所属していた過去があるが、現在選挙では公明党が有力な支持母体になっている。さらに本人は新興宗教の「宗教真光」の信者であり「神道政治連盟国会議員懇談会」にも所属している。一時公明党の政教分離を問題にしていたわりには神道に甘く上記のアンケートの回答どおり「靖国神社への首相参拝問題なし」と言い放つ人間である。

「女帝」様のツイッターの書き込みには呆れてものが言えない。しかし要するにこの程度の認識、感覚の人間が「専制的」に運動を仕切るのだから、テーマに何を掲げてもその運動が「翼賛運動化」していくのは頷ける。だいたい反原発を掲げる団体の人間が「再稼動容認」で自民党の中心にいる人間にいったい何を期待するのだ。河野太郎だって平議員の時は「脱原発」を口にしていたくせに、入閣するや原発への言及は一切なくなったではないか。あなたたちは「反原発」を掲げる団体ではないのか?「再稼動容認」を名言する石原伸晃に何を期待しているのだ。誤った情報を基にして。

こう指摘すれば、たとえば、
「石原氏への言及は本人のブログと事務所への確認を行った(裏を取った)ものであり、間違いはありません。ツイッターでの言及はあくまで『入閣後に改憲への意見を変えるのか』という視点を提供しているだけで、石原氏への支持を意味するものではないことは『普通の人』なら理解できるでしょう。そうでない言いがかりは根性の曲がった曲がった『ヘサヨ』的偏見です」
とかなんとか言い出すんだろう。

原発事故後に社会運動を始めた山本太郎氏は「首を取りに行く」ターゲットとして石原伸晃を見据えた。落選はしたがその視点には共感できる。石原伸晃こそ現代的な自民党議員の代表と言ってもいい人間だからだ。 

石原伸晃は4年前の選挙で「TPP反対」を明言していながら、その担当の大臣に就任するとは、まったくもってご立派な感性の持ち主ではないか。この点を「女帝」様はご存知か?もしご存じなければどうお考えになるだろう。

要するに石原伸晃は「嘘つき」だ。その嘘、しかも見え見えでこちらが恥ずかしくなるような稚拙な嘘に騙されるような人間が君臨する運動体は大丈夫か? え? どうなんだ?

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

◎『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』出版記念で小出裕章さんを囲む会!
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◎3.11以後の世界──日本で具現化された「ニュースピーク」の時代に抗す
 

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《脱法芸能61》吉松育美VS谷口元一裁判(21)谷口氏の証人尋問8

谷口氏への反対尋問が続く。

西川洋司弁護士 吉松さんのお父さんに対して、「娘さんの目の前に現れないといけないことになりますよ」みたいな話をしたことはありますか? 電話もしくはメールで。

谷口元一 ありません。

西川洋司弁護士 勝手にやらせてもらいますと伝えたこともありますか?

谷口元一 動産執行をしていただくことを伝えたと認識しております。

西川洋司弁護士 動産執行はテイラーさんに対してやろうと思ってたんじゃないですか? 吉松さんに対してやろうと思ってたんですか?

谷口元一 調査報告書の中で同居しているという報告が上がったので、そう思いました。

西川洋司弁護士 平成25年の11月5日にテイラーさんに電話をしたことは覚えていますか?

谷口元一 覚えていません。

西川洋司弁護士 『週刊新潮』が出る何日か前に電話をしたことはありますか? あの『週刊新潮』を動かすからと、あなたの質問がさっきの答えとちょっとはっきり分からなかたので、ちょっと重複して恐縮ですけども、『週刊新潮』を動かすからと言ったことはあるんですか?

谷口元一 ありません。

日本外国特派員協会での吉松育美さん記者会見(FCCJ公式チャンネル2013年12月16日公開)

西川洋司弁護士 覚えてないんですか?

谷口元一 言ってません。

西川洋司弁護士 『週刊新潮』という名前をテイラーさんとの電話の間で言ったこともないんですか?

谷口元一 知りません。

西川洋司弁護士 挙げてもない?

谷口元一 覚えておりません。

西川洋司弁護士 言ってないんですか? 覚えてないんですか?

谷口元一 覚えておりません。

西川洋司弁護士 では、先ほどの言ってないっていうのも覚えてない?

谷口元一 詳しく内容は覚えておりませんが『週刊新潮』の取材を先方から何度も依頼があったので、『週刊新潮』なのか週刊誌の名前を言ったかもしれませんが、覚えておりません。

西川洋司弁護士 あなたを『週刊新潮』の記者があなたを取材している時に吉松さんの名前を挙げているんですか?

谷口元一 挙げておりません。

西川洋司弁護士 挙げてない? じゃ、吉松さんや文化協会に迷惑がかかるかもしれないというのは、あなたの判断?

谷口元一 あの、先程も申し上げたように、弊社が、メインスポンサーの弊社関連運営事業会社、弊社関連所属タレントは、ミスパリと契約をしておりますので、そのことを全体的なことを言われて、話したと思っています。

西川洋司弁護士 確認すると、『新潮』の記者は吉松さんのことをあなたに聞いてないですね?

谷口元一 はい。

池田尚弘弁護士 被告代理人池田の方から質問します。日テレの件についてお伺いします。先ほど、入構証を持って日テレの管内に入ったと。おそらくいっぱいスタジオがあるんだと思うんですけど、ここのスタジオで『バンキシャ!』が収録されているというのはどうやったら分かるんですか?

谷口元一 一般的にタレントクロークというところがありまして、そこに行くと、何の仕事や何会場という風に書いてありまして、そこに受付の女性がおりまして、これはどこのスタジオでやっているの?と聞くと、教えてくれますので、「福澤(朗)さんどこのスタジオにいるの?」と聞くと教えてくれます。

池田尚弘弁護士 『バンキシャ!』の司会は誰ですか?

谷口元一 福澤朗です。

池田尚弘弁護士 そうすると、あなたは日程表みたいなのでどこのスタジオで『バンキシャ!』が生放送しているのかを知って、その司会が福澤さんだったので、マネージャーの野沢さんに挨拶しにスタジオに行ったのですね? 続いて話は変わりますけども、あなたは先程、被告のマットさんがお金を返してくれないということで被告の会社に電話をしたとおっしゃっていましたけど、被告の会社に電話をしたんですか?

谷口元一 はい。

池田尚弘弁護士 どなたが出られましたか? 電話したというのは被告の会社の従業員ですか?

谷口元一 従業員じゃないと思います。

池田尚弘弁護士 どういう?

谷口元一 レンタルオフィスなので、コールセンターの女性だと思います。

池田尚弘弁護士 伝言板と書いてあったんですか? その女性、電話番の女性に対して何か、伝言か何かされたんですか?

谷口元一 弁護士か私に連絡をくださいと伝言をしました。

池田尚弘弁護士 その伝言の結果、マットさんから連絡はありましたか?

谷口元一 ありません。

池田尚弘弁護士 あなたはその当時、マットさんがIYグローバルのエージェントだということはご存知なんですね? で、先ほど言われたようにマットさんと連絡が取れなかったから、被告の実家、お父さんにマットさんと連絡を取るように吉松さんにお願いしてくださいということを伝えたということですね?

谷口元一 はい。

池田尚弘弁護士 私からは以上です。


◎[参考動画]日本外国特派員協会での吉松育美さん記者会見(日本外国特派員協会2013年12月16日公開)

▼星野陽平(ほしの ようへい)
フリーライター。1976年生まれ、東京都出身。早稻田大学商学部卒業。著書に『芸能人はなぜ干されるのか?』(鹿砦社)、編著に『実録!株式市場のカラクリ』(イースト・プレス)などがある。

◎事実の衝撃!星野陽平の《脱法芸能》

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経済合理より治安優先の「東京マラソン」──危機管理演習への嫌悪感

2007年に第一回大会を実施した東京マラソンが今年も2月28日行われる。10回目大会となる。

1964年東京オリンピックでの都内中心コースのマラソンが実施されて以降、東京の都心では「経済的影響を考えると実施は不可能」と言われ、大阪、名古屋などの大都市が女子マラソンを中心にフルマラソンの大会を活性化させても、長く東京都(あるいは「国」)や陸上関係者は東京都心でのマラソン実施に熱心ではなかった。23区内ではないが青梅マラソンが市民参加型として歴史を持つこともあり、「東京マラソン」は「経済的観点から」長期間現実的なものとして考えられることがなかった。

◆石原都知事時代の布石──ビックレスキュー2000と「三国人」発言

その風向きが変わったのが2003年、当時の石原慎太郎都知事が「東京マラソン実施」構想を発表して以来だった。石原は「経済波及効果、スポーツ観光の振興につながる」ことを理由に「東京マラソン」実現に相当な力を注いだが、日本財団会長(当時)だった曽野綾子や笹川スポーツ財団などが強く後押しをした。

それに先立つこと3年前の2000年9月3日、石原は「東京総合防災訓練(ビックレスキュー2000)」を実施している。この訓練には警察・消防の他に自衛隊が参加し、表向きは災害・緊急時の訓練を装っていたものの、多くの人から「治安維持訓練ではないか」との疑問が呈された。1万余名の参加者のうち7000名を自衛隊員が占め、都心を工装車が走る異様な姿が見られた。パラシュート部隊落下訓練もあった。

1999年から東京都の災害対策担当参与に就任していた元自衛官で好戦派として知られる志方俊之が訓練に参加していたことも「治安維持訓練」疑念を湧き起こさせる理由となった。災害対策の訓練に何故装甲車が必要なのか? パラシュート部隊が災害の際に何の役に立つのか? 直下型地震やそれに付随する災害への対応というが、今から振り返っても東日本大震災で自衛隊が活躍した場面で装甲車やパラシュート部隊などが役割を果たす場面は皆無だった。

「ビックレスキュー2000」の真の目的は、石原自身の口から、それに先立つ同年4月9日、自衛隊練馬駐屯地で語られている。「今日の東京を見ると、不法入国した多くの三国人、外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している」「こういった状況で、すごく大きな災害が起きたときには大きな騒擾事件すら想定される」から「こういうときに自衛隊に出動してもらって、災害の救急だけではなく治安の維持も自衛隊の大きな目的として遂行してもらいたい」

つまり災害対策ではなく「治安訓練」もしくは「軍事訓練」を実施したいとするのが石原の本音だった訳だ。上記の発言はその内容もさることながら「三国人」という差別語を差別的な意味で使用したことが大きな批判を撒き越した。

◆「経済の理論」を「治安の理論」が凌駕した「東京マラソン」

話が逸れたようだが、東京マラソンの実施も石原及び日本財団などからは単なるスポーツイベントとしてではなく、治安訓練を兼ねた一種の「演習」と最初から位置付けられていた。石原は前述のように東京マラソン実施の理由に「経済波及効果」を挙げてはいたが、それは端から飾り言葉であり、真の目的は有事(戦争)の際の人口移動や統率・管理のシュミレーションと情報収集にあったのだ。つまり「経済の理論」を「治安の理論」が凌駕した結果産れたのが「東京マラソン」なのだ。

それを裏付けるのが下記のテレビ番組だ。2009年に放送された「ウソかホントかわからないやりすぎ都市伝説スペシャル」で「東京マラソンの裏にある国家機密」が3分余り取り上げられているが、この中ではかなり的を射た指摘がなされている、最後の風水についての言及を除いて(この真偽を私は知らないので)語られていることは全て真実ばかりである。著作権の関係でいつ消去されるかわからないので要点を抽出しておく。


◎[参考動画]東京マラソンの裏にある国家機密【やりすぎ都市伝説】(2009年SP)

・主要幹線道路を7時間も封鎖すると交通がマヒするとの反対意見が開催前には多かった。
・しかし国にはどうしても実施しなければいけない理由があった。マラソンコースを見ればわかる。明らかに都心の中心部で混雑を誘発するコース設定だ(カギ十字、風車型になっている)。その中心は霞が関だ。
・通常のマラソンは給水程度しかないのに、東京マラソンはバナナ、パン、チョコ、白米、みそ汁など食事が用意されていた。
・有事の際の人間がどう移動するかのデータを知りたくて行われているのではないか。その証拠にランナーには「RC」チップを付けることが義務付けられているが、これを付けていると主催者はどの人間がどう動いたか完全に掌握が出来る。人の動きのデータが取れる。
・実際に2008年に東京マラソンが実施された2か月後に国は東京に直下型地震が起きた際の避難シュミレーションを発表した。多くの専門家は「実際に何万人かの人間を動かさないと算出できるはずのないデータだ」と驚いている。

◆「東京オリンピック」並みの嫌悪感

東京マラソンの参加者は2007年第一回大会、申込者が95,044人で参加者は30,870人(出走者)だったが、昨年は申込者が305,734人で参加者は35,797人と参加希望者は年々増加している。運営のために「一般財団法人東京マラソン財団」が2010年に設立されており、この財団は基本財産だけで8億8千万円を保持するマンモス財団だ。フルマラソン参加者は10,800円の参加費用(国内、海外からは12,800円)を参加費として支払うが、それ以外にも多数の協賛スポンサーからの収入もあるだろう。

昨年からは一般ランナーに交じって「ランニングポリス」と呼ばれる警察官が(主催者要請により)走っている。昨年10キロ交代で計64人の警察官が「参加」したと発表されている。

私はマラソンが嫌いではない。でも東京マラソンだけはその出自が元より気持ち悪かったので関心が薄い。否、正直に言えば「治安訓練」に他ならない「東京マラソン」には「東京オリンピック」並みの嫌悪感が消えない。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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《脱法芸能60》吉松育美VS谷口元一裁判(20)谷口氏の証人尋問7

谷口氏への反対尋問が続く。

西川洋司弁護士 あなたのパールダッシュという会社に小泉麻耶さんという方が所属していたということは間違いないですか?

谷口元一 所属しておりません。

西川洋司弁護士 かつて、所属していたことはありますか?

角地山宗行弁護士 異議あり。関連性のない質問です。

西川洋司弁護士 似たような事件の報道があったので、それが事実かどうかを。質問を変えます。甲41号証を示します。阿部慎之助さんと、小泉麻耶さんの記事が『週刊文春』に載ったことは知っていますか? ここに出てくる小泉麻耶さんがかつてパールダッシュの仕事をしていたことがあるということは間違いない?

(プロ野球の読売ジャイアンツの主将、阿部慎之助とアイドル女優・小泉麻耶の不倫疑惑を報じた『週刊文春』(2014年11月6日号)で、小泉が元所属事務所幹部から性行為を迫られ、神奈川県内の警察署に被害届を提出していたと指摘していた)

谷口元一 所属しておりません。

西川洋司弁護士 今していないのか、過去も一度もしていないのか? 

谷口元一 パールダッシュには所属していません。

西川洋司弁護士 ケイダッシュには所属している?

谷口元一 所属しておりません。

西川洋司弁護士 一度もしてない?

谷口元一 はい。

西川洋司弁護士 ケイダッシュが出資するグループ会社には所属しているということはない?

谷口元一 過去にグループ会社のどこかは覚えていませんが、所属していたことはあると思います。

西川紀男弁護士 谷口さんね、冒頭に、あのマット・テイラーさんとの裁判があったと。それで勝負したとおっしゃいましたね。間違ったら、堪忍してください。それ、きちんと証人申請した人が全部、証人となることを拒否したんですが、そのことと谷口さんとは関係ないんですか。もっと聞きましょうか。圧力かけて降ろしたということはないですか?

谷口元一 本当にないです。

西川紀男弁護士 ない? あ、そうですか?

西川紀男弁護士 あの、谷口さんはね、先ほど、吉松育美さんの腕をつかんではないという風におっしゃいましたかね。否定していた。

日本外国特派員協会での吉松育美さん記者会見(FCCJ公式チャンネル2013年12月16日公開)

谷口元一 はい。

西川紀男弁護士 そうですか? 間違いない?

谷口元一 はい。

西川紀男弁護士 吉松さんは、「何をすんのよ。キャー」と言って、声を上げたということをおっしゃいましたが、あなたはそういう声も聞いてないですか?

谷口元一 聞いてません。

西川紀男弁護士 あなたが吉松さんに対して新しいマネージャーを付けるからという趣旨の発言をしたことはありますか?

谷口元一 ありません。

西川紀男弁護士 ない? ないんですか?

谷口元一 ありません。

西川紀男弁護士 ほう。元TBSのアナウンサーの川田亜子さん。この方が自殺したという話を吉松さんのお父さんにしたことはありますか?

谷口元一 覚えてないです。

西川紀男弁護士 覚えてない? ほう。谷口さんね、自殺したのは練炭だっていうけど、この練炭を前日、買ってこいと言ったのはあなたではないんですか?

谷口元一 ないです。

西川紀男弁護士 あの、久光製薬でおじいさん同士が親友だということを久光製薬の問題ですけどね、おじいさん同士が親友だということは、あるんですか? あなたのおじいさんと久光の会長ですね。これはどうですか?

谷口元一 うちの祖父はもう3年ぐらい前に死んでいます。

西川紀男弁護士 いつでもいいです。親友であったことはあるんですか。

谷口元一 覚えてないです。

西川紀男弁護士 国際文化協会の話で谷口さんが上の方にね、上というのはミスパリらしいんだけども、ガンガン電話しているというような議事録があるんだけれども、そういう事実もないんですか? 先ほど全部否定しているから。ないということになるんでしょうけども、ないんですね? 確認しますけど。

谷口元一 はい。

西川紀男弁護士 私、分かりにくいから、もう1回聞かせて下さい。何で吉松さんのね、実家のご両親にまでこの電話をする必要があったんですか? もう1回聞かせて下さい。

角地山宗行弁護士 異議あり。異議あり。

西川紀男弁護士 異議じゃない。もう1回聞かせて下さい。

裁判官 あともう1回聞きましょう。申し訳ないですけど、重複尋問ばかりなので。時間があるからといって、最後までやる必要ないですから。

西川紀男弁護士 はい。承知しております。どうですか?

谷口元一 伝言をお願いしただけです。

西川紀男弁護士 谷口さんね、これは意見になるかもしれないけど、まだ異議が出るから、私、話最後にしますけどね。吉松さんは一生懸命やっとこさミスワールド、ミス・インタナショナルの王冠を取ったわけですよ。あなたのような権力のある方がなぜここまで追い詰めるのか。かわいそうじゃないですか。

角地山宗行弁護士 異議あり。

西川紀男弁護士 分かってます。異議ありますか。終わります。


◎[参考動画]日本外国特派員協会での吉松育美さん記者会見(日本外国特派員協会2013年12月16日公開)

▼星野陽平(ほしの ようへい)
フリーライター。1976年生まれ、東京都出身。早稻田大学商学部卒業。著書に『芸能人はなぜ干されるのか?』(鹿砦社)、編著に『実録!株式市場のカラクリ』(イースト・プレス)などがある。

◎事実の衝撃!星野陽平の《脱法芸能》

芸能界の歪んだ「仕組み」を解き明かす!『芸能人はなぜ干されるのか?』
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《誤報ハンター05》清原和博をめぐる最悪の誤報は一昨年3月の『FRIDAY』記事!

マスコミは覚せい剤取締法違反(所持)で2月2日に逮捕された元プロ野球選手の清原和博容疑者が「いつから、どのルートで覚せい剤を常習するようになったのか」「誰の影響でドラッグ漬けになったのか」ということばかり追及している。だが、メディアたちは2014年に「インターネットFRIDAY」の3月13日付の記事こそ「誤報」として断固として追及し、やり玉にあげ、その取材姿勢を糾すべきだ。

ここには、「独占告白 番長・清原和博「薬物疑惑の真相、全部しゃべったる!」として清原が「インシュリンは毎日打っているが、麻薬っていう意味での薬物はいっさい関係ない」と言い分を一方的に紹介しつつ、「2型糖尿病」の診断書まで会員には、写真として公開しているのだ。これを「覚せい剤推進記事」と呼ばずしてなんと呼ぶのか。

もし、捜査が進んで清原がこの2014年3月の時点で「覚せい剤を打っていたら」この『FRIDAY』は、すぐにでも休刊すべきだ。それくらい罪が重い報道である。

それにしても、この週刊誌は、清原が「シャブを抜いた」とする足立区の病院まで取材が届かなかったのか、もしくは警察の情報が入ってなかったのか。
「2014年1月からという時間軸なら、清原が覚せい剤の常習者なのは、警察とつながっている記者であればまず耳に入っている話で、それをわざわざ否定してみせるのは清原となんらかと癒着があったとしか考えられませんね。もしくは、『番長日記』として現役時代から清原のモノローグを掲載していた期間の罪ほろぼしで清原の味方をすることになったのか。いずれにしても『FRIDAY』が清原の『ドラックをやっていない』話を垂れ流したのは世紀の凡ミス。『週刊文春』が3月13日号で清原の薬物疑惑を報じたので、ライバルとしては逆に張れ、とばかりに『清原の味方』をしたのだろうがね。そもそも、清原が入院していたときの担当医、ニンニク注射を打っていた医師だって血液検査をしたときに成分分析で「覚せい剤の疑惑」がわかってた可能性だってありますよ。そちらをマスコミは注目すべきで、覚せい剤の入手ルートの解明は警察がやるべき問題」(スポーツ新聞記者)

『FRIDAY』は、読者への贖罪を含めて、緊急に「清原を擁護した」医師を追及すべきである。

「今回の清原の逮捕では、警察とどれくらいパイプがあるか、スポーツ新聞やテレビ局の報道を見ていればよくわかる。記者としても警察とのパイプがどれくらいあるかが問われているのだ。今のところ、逮捕場面に遭遇して動画で撮影できたTBSや毎日新聞は情報量でリードしている。それもそのはずで、TBSも毎日新聞も、警察だけでなく、相手がヤクザ雑誌の記者だろうと、場末のキャバクラだろうと『情報をくれる人は神さま』というスタンスでネタ元を大切にして、地を這うような取材をしていますからね」(同)

それにしても、もはや「権力への追撃」や「腐敗にメスを入れる」という切り口からは、『FRIDAY』は遠くなった。もし、今のままエロ本のごとく女のヌードを垂れ流すのなら、すぐに月刊にして、事件取材や政治の取材をやめよ。現場でもまったく記者を見なくなったが、仮にいたとしても邪魔なだけである。

「いいんじゃないの。今年いっぱいでどうせ『FRIDAY』と『週刊女性』はなくなりそうだからさ」(同)

確かに、なくなる雑誌に激怒している時間が惜しいような気もする。清原ネタをどこまで追及するのか.『FRIDAY』と、確かにもはや休刊が確定的だと囁かれている『週刊女性』には、メディアとしての矜持を見せていただきたいものだ。

(伊東北斗)

◎《誤報ハンター01》芸能リポーターらが外しまくる「福山雅治」の結婚報道
◎《誤報ハンター02》誤報の横綱『週刊大衆』よ、白鵬はまだまだ引退しない!
◎《誤報ハンター03》「テロの危機」煽れば増える「警備利権」と警察天下り
◎《誤報ハンター04》『週刊女性』の幼稚なミス発見。週刊誌の劣化が始まる!

タブーなき反骨の砦!月刊『紙の爆弾』!

沢村忠デビューから満50周年!日本キックボクシング興行界の巨人たち

今年は1966年(昭和41年)4月に日本でキックボクシングの初興行が行なわれて“満50周年”を迎えます。そこで、この競技の発祥から置かれた立場の移り変わりを愚痴を込めながら独断と偏見で振り返りたいと思います。

◆発祥前史は1959年に遡る

「野口修さんと写真撮るのは初めてかもしれない」と語った石川顕氏。キックの生みの親と日本一の実況でキックボクシングを盛り上げたコンビのツーショット

キックボクシングが生まれる以前、その前身(あくまでも大雑把な経緯ですが)ともいえるのが1959年に行われた日本で初めてのタイ人同士のムエタイ試合でした。そして、1964年にはプロボクシングのプロモーターだった野口修氏がムエタイに着目し、日本の空手家3人を引き連れてタイに乗り込み、ムエタイ選手との試合をバンコクで行いました。こうした流れがその後のキックボクシング発祥に繋がっていきました。

その数々の歴史と前身の経緯を含め、一昨年8月に伊原プロモーション代表の伊原信一氏がキックボクシング創設50周年記念式典を都内ホテルで行ないました。創生期からの懐かしい顔ぶれの中、若い女性は現在のトップスター江幡ツインズに群がり、時代の狭間を感じる光景でした。

試合VTRと共に実況を始めた石川顕アナウンサー。キックファンにとって34年ぶりの石川さんの名調子

◆1967年2月のテレビ放映は野口氏のしつこいTBS通いで始まった!

日本キックボクシング協会設立後、野口氏が半年以上かけてほぼ毎日、TBSテレビの運動部へ売り込みに出向き、キックボクシングの将来性を熱く語ったり、話す相手がいない日でもソファーに座った日々で「あの人今日も来てるよ」と囁かれても、そのしつこさに折れたTBSテレビが「1回やってみるか」と放映を1967年2月26日に開始しました。

そこから沢村忠の活躍でキックボクシングブームを巻き起こし、当初は国内に新風を巻き起こす順風満帆たる船出から始まりました(キック創設50周年記念式典で司会を務めた元・TBSアナウンサー石川顕氏の語り口より一部引用)。

その後は紆余曲折を経て約15年続きましたが、マンネリ化した日本vsタイの試合もブームは去り、アメリカンプロ空手を取り入れるなど再浮上を狙っても長く続かず、老舗・野口プロモーションも力尽きた感じで興行から遠ざかりました。

◆テレビ放映無き後──地上波テレビ以外の媒体を模索し続ける

「キックボクシングの実況の中で、私がいちばん褒めた選手は伊原信一選手でした」と語る石川アナウンサー。伊原氏の生い立ちをよく知っているからこその優しさだ

団体分裂で分散しつつも業界全体の底力が粘り、赤字経営の苦難の年月を経て何とか小さな軌道に弾みを付け、一時的にテレビで取り上げられる特番はあっても、プロボクシングの世界戦すらゴールデンタイム放映が危ぶまれる時代に入り、一般家庭の茶の間にKO劇を轟かせた時代の再来は不可能な現在。しかし、地上波テレビには及ばぬも、逆に衛星放送やインターネットなどの通信網は利用価値ある時代に入っていきました。

◆プロボクシング界から“邪道”と言われた時代の後、K-1に対しては嫉妬する時代へ

キックボクシングが初めて放送された試合は、沢村忠……ではなく、藤本勲氏の試合。セミファイナルの藤本氏が先に放送された試合順の結果

こんな経緯に至るキックボクシングの創設後のブームの時代、プロボクシング界からは“邪道”と言われた時代がありました。そんな時代の後にアメリカンプロ空手の普及やシュートボクシングの創設があり、特に後のK-1において、今度は逆にキックボクシング界がそれらを“邪道”と言う時代に移り、そんな後発のブームに追われる立場になりました。とはいえ、そのブームに便乗するキック関係者が多くいたのも事実です。

便乗はせず、声には出さぬも、そのイベント人気に嫉妬する関係者も少なからずも存在しました。「キックボクシングなんて発祥自体が間違っていたんだ。最初からムエタイに倣っていたら組織も構築していたろうに」と言う意見があったり、「キックボクシング創生期にきちんと構築した組織創りをしておけばプロボクシングと肩を並べるメジャーな競技になっていただろう」という意見もありました。

◆「キックボクシングは不滅です」──“打倒ムエタイ”を掲げ続けた50年

そんなキックボクシングにおいて、数々の世界王座はあるものの、どれもマイナーな存在の中、最高峰と言われる王座に行き着くのは、やはりムエタイとして存在するタイ国ルンピニースタジアムとラジャダムナンスタジアム認定の王座。これらはいまも不動の世界王座です。

富山勝治(目黒)vs稲毛忠治(千葉)を彷彿させる懐かしい顔合わせ、藤本勲(目黒藤本)会長と戸高今朝明(千葉)会長

その王座を奪取した日本人は過去50年間で、ラジャダムナンのみで4人。藤原敏男、小笠原仁、武田幸三、石井宏樹。今後の50年間で、キックボクシングが完全にムエタイを超える実績を積み重ね、更なる魅力と権威を増した競技に成長していけるか、キックボクシングそのものが衰退するか発展していくかは今後の舵取りに掛かっているでしょう。

キックボクシングは新興格闘技ではなく、すでに50年の歴史を持つ“打倒ムエタイ”を掲げてやってきた格闘競技です。「キックボクシングは不滅です」──。長嶋茂雄氏を真似た訳ではないでしょうが、キックの帝王・沢村忠氏も引退式でこう語りました。

キックボクシング創設50周年記念式典でお会いした方々は創成期からの顔ぶれが中心でしたが、この人たちがいてこそ、今がある。これからの50年後に向け、業界全体で打倒ムエタイを果たし、そのプライドを持ってキックボクシングをスポーツの帝王へと成長させていきたいものです。

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない。」

◎ムエタイ日本人の壁──活躍する在日タイ人選手と来日タイ人選手の裏事情
◎芽が出始めたムエタイ新時代──タイで通用する若手選手が続々出現!
◎ティーンズチャンプがキック界を刷新する?──2015年回顧と2016年展望
◎強くなるためにタイへ行く!日本キックボクサー「ムエタイ修行」今昔物語
◎ルール変更の紆余曲折から辿る日本キックボクシング界の栄枯盛衰クロニクル

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『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』出版記念で小出裕章さんを囲む会!

2月5日、大阪中央区谷町6丁目の隆祥館書店で「『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』毎日新聞出版記念イベント 小出裕章さんを囲む会」が行われた。隆祥館書店の5階にある会場には立ち見が出るほどの人が集まり、2月初旬の夜だというのに窓を開けないと熱気で息苦しいほどの満員状態だった。

◆「たね蒔きジャーナル」が報じ続けた「真実を語る原子力研究者」小出さんの声

2016年2月5日大阪谷町6丁目の隆祥館書店にて

2011年3月11日以前、原子力発電の問題に関心のない人々の間ではそれほど名前が知れ渡っていたわけではない小出さんは事故後ほどなく「真実を語る原子力研究者」として、その存在が急速に際立ちはじめる。

MBS(毎日放送)ラジオ番組「たね蒔きジャーナル」は福島原発事故の現状や課題、困難さや危険を生中継で小出さんが解説する時間を設けた。他の大手メディアには小出さんのような明確に原発に反対する研究者が登場することすらほとんどない中、日々変化する状況へ小出さんの解説や意見は別格に鋭く、人々は恐怖を感じながらも畏敬の念で彼の解説に注意を払うようになった。「たね蒔きジャーナル」における小出さんの解説は毎日放送の電波が届く関西圏だけでなく、それを録音した人々がYoutubeやSNSに投稿するなどして、全国、全世界へと広がった。

一方毎週末には全国各地で小出さんの講演会や勉強会が開かれた。常人には想像もできない猛烈な勢いで日本全国を駆け巡り、講演を行い、質問者には時間が許せば最後の1人まで丁寧に答える小出さんの姿は「反原発伝道師」のようですらあった。国内だけではなく米国、台湾、韓国などからも招かれ講演に出かけられている。

当時小出さんは「今は私にとって『戦争』ですから」と語っておられた。その「戦争」は京大原子炉実験所を定年退職され、長野県に移住された後も小出さんを「戦地」から解放してくれはしなかった。この日の会場となった隆祥館書店満員に姿を見せた小出さんは小さな鞄に「安倍政治を許さない」と書かれたバッチを付けていた。

◆『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』は京大退職後、初の書き下ろし

2016年2月5日大阪谷町6丁目の隆祥館書店にて

2015年3月に京都大学原子炉実験所を定年退職されてから、初めての書き下ろしとなる『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』では原発事故への言及ももちろん豊富だが、事故後発生した社会的な出来事、とりわけ「戦争」に向かう数々の断面をジャーナリストのように指摘されていることが際立っている。

前述の「たね蒔きジャーナル」をはじめとして小出さんが定期的に出演した番組が全て今は「無くなっている」こと。それは実質的に自分の出演が理由で番組自体が消滅させられた(可能性がある)と考えること。マスコミの退廃極まりない現状への直接の批判。そして小出さんが「原子力マフィア」=犯罪集団と呼ぶ行政、政治、企業、マスコミが画策する原発維持=核兵器製造技術保持と、福島第一原発事故の風化を目論む策動。そして文字通りの「戦争」へ邁進する安倍や自民党への容赦ない批判と警鐘。

この日の講演ではマイナンバー導入について「人が名前ではなく番号で識別される」ことを小出さんは危険視し、嫌悪することが語られた。穏やかな言葉ではあるがスクリーンに映し出された画像の中には「まことにこの国は狂っている」、「自分の身に危険が迫った時は、既に抵抗する人の可能性は奪われている」ともあった。

原子力の専門家小出さんは、依然として「原子力非常事態宣言」が発令されたままの2016年2月、「反原発」と同じほどの比重で「戦争」の到来の危機を語った。いつも通りの穏やかな語りと笑顔から立て板に水のように紡がれる言葉は、残念ながらその内容が年々悲観的に傾きつつある。

原子力研究の専門家であると同時に、小出さんはご自身が仰るとおり「徹底的な個人主義者」であり「反戦・反差別主義者」だ。でも論文でない限り小出さんの著作は、語りの様に優しい言い回しで綴られる。

◆隆祥館書店は久方振りに「書店」の意気込みを感じさせてくれる本屋さんだった!

2016年2月5日大阪谷町6丁目の隆祥館書店にて

この日の集まりが行われた隆祥館書店は決して大きな書店ではない。講演前、隆祥館書店二村知子氏は「アマゾンや大規模書店の展開により小規模の書店は経営が非常に厳しく閉店が相次いでいる。しかしテレビや新聞が伝えない事実でも書物であれば真実が書かれている。伝えられる。書店としての社会的責任を果たして行きたい」と書店の社会的責任を挨拶として述べられた。隆祥館書店はこの日のように書物の著者を招き講演や座談会などをこれまで既に100回以上行っている。小出さんも講演の冒頭「小さな気概ある書店」の存在に言及された。

言われてみればそうだ。私自身が書店に個性や魅力を感じなくなってどのくらい経つだろう。書店の魅力は売り場面積の広さではない。書架に並ぶラインナップが「ウム」と唸らせてくれるかどうかが、かつては決め手だった。大規模書店には個性が乏しい。初めて訪れた隆祥館書店は久方振りに「書店」の意気込みを感じさせてくれる本屋さんだった。だから小出さんも応援に駆け付けたに違いない。


◎[参考動画]小出裕章氏「原発と戦争を推し進める愚かな国、日本」出版記念講演会(2015年9月19日毎日ホール)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

◎菅直人VS安倍晋三裁判──請求棄却判決の不当とねじれ過ぎた真実
◎3.11以後の世界──日本で具現化された「ニュースピーク」の時代に抗す
◎2016年のジャパン・カオス──2026年正月に記された日系被曝難民家族の回想記

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