『紙の爆弾』12月号、本日11月7日発売! 執拗に自公政権追及! 「士農工商ルポライター稼業」問題も継続的に議論! 冤罪問題も! 鹿砦社代表 松岡利康

『紙の爆弾』12月号、11月7日発売!菅首相は「令和のヒトラー」

月刊『紙の爆弾』12月号が本日発売になりました。このかん『紙の爆弾』は、執拗な自公政権追及で部数を伸ばしてきました。今月号もさらに鋭く追及の矢を放ちます。小さくても存在感のある雑誌を自認する『紙の爆弾』ですが、号を重ね創刊15年余り経ちました。『紙の爆弾』は、ご存知のように創刊直後に「名誉毀損」に名を借りた出版弾圧を食らいました。この壊滅的危機を皆様方のご支援で乗り切り現在に至っているわけですが、「ペシャンコにされてもへこたれないぞ」という気概は衰えていないつもりです。

また、本誌の継続的企画として冤罪問題があります。今月号は、労働者の町・釜ケ崎に根づき、仲間と共に不正を追及している尾崎美代子さんが「神戸質店事件」を採り上げています。詳しくは記事をお読みいただきたいですが、一審無罪が、新たな証拠もないのに控訴審でなんと無期懲役に、そして最高裁もこれを追認し確定しています。怖い裁判です。

さらに、先月号から始まった「士農工商ルポライター稼業」についての検証作業、今月号も6ページを割き行っています。今月号は松岡に加え黒藪哲哉さんに寄稿いただきました。本誌を紐解いてお読みいただきたいですが、誤解しないでいただきたいのは、私たちは解放同盟と敵対するものではなく、共同作業として〈差別とは何か?〉について公開で議論していく中から問題の在り処を探究する所存だということです。幸いに解放同盟の方も寛容の心を持って対応していただいています。半年、1年と議論をしていく過程で問題の〈本質〉を抉り出し、ゆくゆくは共同声明としてまとめたいと願っています。

「士農工商ルポライター稼業」問題も継続的に議論検証していきます!

◎このコロナ禍で、当社も売上減を余儀なくされています。この機会に定期購読で本誌を支えてください。1年分(12号)=6600円を郵便振替(01100-9-48334 口座名=株式会社鹿砦社)でご送金ください。1号お得です。今、お申し込みくだされば、特製ブックカバーに加え、魂の書家・龍一郎揮毫の「2021鹿砦社カレンダー」を贈呈いたします。

本日11月7日発売!『紙の爆弾』12月号!

◎『紙の爆弾』12月号 https://www.kaminobakudan.com/

渾身の一冊! 『一九七〇年 端境期の時代』(紙の爆弾12月号増刊)、本日11月2日発売! 鹿砦社代表 松岡利康

現代史の端境期〈1970年〉とはどのような時代だったのでしょうか。個人的には、この年、私は大学に入学し、九州・熊本から京都に出て来ました。大学に入る、まさにその直前、大阪万博が開幕し、「よど号」ハイジャック事件が起こりました。70年安保の年ですが、前年の安保決戦で新左翼勢力は敗北し、全般的に「カンパニア闘争」に終始したといわれます(が、それでもかなりの数の学生や反戦労働者が逮捕されました。今だったら「武装闘争」の部類でしょう)。

大阪万博
「よど号」ハイジャック事件

また、同時に、水俣病闘争や反公害闘争が、それまでになく盛り上がってきた年でもありました。

いわゆる「内ゲバ」も、中核派が革マル派学生を殺し、革マル側も報復し、以後、血で血を洗う中核vs革マル戦争が始まった年です。

そうして、11月25日、作家・三島由紀夫が市谷・防衛庁に立てこもり決起し自決します。

6・23安保自動延長に抗議するデモ
三島由紀夫蹶起

私は私で、これまで見たことのない人たちと出会い、カルチャーショックを受けました。京都の大学に入らなければ、また違った人生だったことでしょう。

こうしたこともあり、本誌は、東京で発行される出版物と違い、同志社色の濃いものになっています。私の人脈から同大OB4人(中川、高橋、若林、中島)に寄稿いただきましたが、これだけでも東京発のものとは色合いが違っています。

昨年、『一九六九年 混沌と狂騒の時代』を出し、『一九七〇年~』は、この流れにありますが、『一九六九年~』よりも40数ページ増えていて、想像以上に苦戦しました。

私自身の体験や見知ったことを基に企画を立案しましたが、1970年の雰囲気を醸し出していると自負します。一人でも多くの方にお読みいただきたい、渾身の一冊です。発行部数も9700部と、この種の出版物としては多い部数です。今すぐ書店に走ってください!

渾身の一冊!『一九七〇年 端境期の時代』(紙の爆弾12月号増刊)、本日11月2日発売!

「寡黙な独裁」菅義偉総裁は自民党にとっても、最悪の選択だったのではないか 安倍の罪業と安倍より悪い政策継承者の素顔を暴く『紙の爆弾』11月号

◆「菅さん、横浜をカジノ業者に売り渡すのか」(横田一)

 
タブーなき最新月刊『紙の爆弾』2020年11月号!

冒頭、菅義偉の冷酷非情さを暴くのは横田一である。総裁選出馬会見のさいに、横田は菅に「菅さん、横浜をカジノ業者に売り渡すのか」「藤木(幸夫)会長を裏切るのですか」と、問いかけた一幕を紹介している。藤木幸夫会長とは、この6月まで横浜港運協会の会長をつとめた、菅義偉総理の恩人である。

カジノ推進をはかる菅総理が「ハードパワー」(藤木会長)を発揮し、林文子横浜市長にカジノ誘致の表明を強いたのは、この欄でも記事にしたことがある(2019年8月30日「横浜IR誘致計画の背後に菅義偉官房長官 安倍「トランプの腰ぎんちゃく政策」で、横浜が荒廃する」)。

それにしても、菅総理の「寡黙な独裁」とあえて表現したいが、フリージャーナリストへの冷淡さは筋金入りというべきだろう。横田は岸田・石破両候補(総裁選当時)にも同じ質問をぶつけ、三者三様の反応をレポートしている。自民党にとっても、やはり菅総裁は最悪の選択だったのではないか。

◆「創価学会が『菅首相』を誕生させた」(大山友樹)

「創価学会が『菅首相』を誕生させた」(大山友樹)は、菅義偉が衆院に初当選した96年の「血を血で洗う選挙」を朝日デジタルの編集委員のレポートでふり返り、その後の両者の変節・変貌を暴露している。菅陣営は上記の選挙でなんと、池田大作のことを「人間の仮面をかぶった狼」と書いたビラを配布したのだという。ために菅の選挙カーは、創価学会の中年女性数人の自転車ごと体当たり攻撃を受けたというのだ。

その後の変節は、手のひらを返したような菅の謝罪劇によるものだ。菅がマキャベリを崇敬しているとは、あまりにも露悪的ではないか。かつて大平正芳は「尊敬する政治家はロベスピエール」と語ったものだが、菅は本当に『君主論』を読んだ上で言っているのだろうか。

◆【特集】安倍政治という「負の遺産」

アベノミクスの総括は、フランス在住の広岡裕児、および非正規の増加を解説する小林蓮実。2013年の1727万人から19年は2120万人に上昇しているという。女性の上昇率はとくに高く、年間数十万で増加している。このまま増え続けると、いよいよ消費は頭打ちになるであろう。

安倍政権の罪業という意味では、「原発ゼロ」が潰されてきたことだろう。小島卓のレポートは、『NO NUKES Voice』に登場した識者たちによる、安倍政権下での原発政策・負の遺産の軌跡を検証したものだ。故・吉岡斉、望月衣塑子、森まゆみ、鵜飼哲、田中良紹、本間龍、米山隆一、菅直人、広瀬隆、孫崎亨ら。

◆衝撃報告「在日米軍がプルトニウムを空中散布している」(高橋清隆)

ショッキングな告発に驚かされる。元海兵隊員の「在日米軍がプルトニウムを空中散布している」(高橋清隆)だ。Chemical trail(空中散布化学物質)のことである。戦闘機のジェット燃料にはハイブリッド燃料が使われているが、その成分にラジウムや臭化セシウム、そしてプルトニウムが含まれているというのだ。

◆「士農工商ルポライター稼業」は「差別を助長する」のか?(松岡利康)

本欄でも既報(松岡利康)のとおり、『紙の爆弾』9月号の記事「政治屋に売り飛ばされた『表現の自由』の末路」(昼間たかし)について、部落解放同盟から申し入れがあった。「士農工商ルポライター稼業」という表現が、部落差別を助長するとの指摘である。本号から数ページを当該記事および「部落差別とは何か」「内なる差別」についての検証に当てるという。

被差別部落の発祥(歴史)、および差別が再生産される社会的・経済的な理由(差別の根拠)については稿を改めたいが、基本的にレイシズム(差別意識)は人間社会に根ざすもので、誰でも犯すものということであろう。まぎれもなく日本は差別社会であり、なかでも歴史的に形成された部落差別は、つねに再選産されているものだ。

とりわけメディアに関わる人間にとって、部落差別を助長する言葉を単に「使わなければ良い」というのではない。差別社会の反映として生み出される差別的な言葉・文章を契機に、その問題点を分析することを通じて、差別をなくす人権意識・反差別の運動に生かしていくことが肝要なのである。70年代の部落解放運動に関わった者として、小生も及ばずながら本欄に論考を寄せていきたい。(文中敬称略)

月刊『紙の爆弾』2020年11月号より
月刊『紙の爆弾』2020年11月号より
月刊『紙の爆弾』2020年11月号【特集】安倍政治という「負の遺産」他

「はだしのゲン」には存在し、テレビや新聞の戦争報道には欠けている重要な視点

今年の夏は終戦75年ということで、テレビや新聞では、戦争の悲惨な経験を伝えたり、平和の大切さを訴えたりする報道が例年以上に多かった。だが、それらの報道は型どおりのものばかりで、重要な視点が欠けている感が否めなかった。

それは、「平和な世の中で平和を訴えることは簡単だが、戦時中に平和を訴えることは難しい」という視点だ。誰もが知ってはいるが、つい忘れがちな視点である。

一方、筆者がこの時期に読み返し、改めて感銘を受けたのが、原爆漫画の代名詞「はだしのゲン」だ。自分自身も被爆者である広島出身の漫画家・中沢啓治が実体験をもとに描いたこの作品には、型どおりの戦争報道に欠けている上記の重要な視点が存在するからだ。

◆戦時中の自分自身のスタンスを語らない「歴史の証人」たち

たとえば、テレビや新聞が毎年夏に繰り広げる戦争報道では、広島もしくは長崎の被爆者が「歴史の証人」として登場し、原爆や戦争の悲惨さを語るのが恒例だ。今年も例年通り、そういう報道が散見された。こういう報道も必要ではあるだろうが、残念なのは、被爆者たちが戦時中、自分自身が戦争に対して、どのようなスタンスでいたのかということを語らないことだ。

その点、「はだしのゲン」はそういうセンシティブな部分から目を背けない。この作品では、原爆の被害に遭った広島の町でも、戦時中は市民たちが「鬼畜米英」と叫び、バンザイをしながら若者たちを戦場に送り出していたことや、戦争に反対する者たちを「非国民」と呼んで蔑み、みんなで虐めていたことなどが遠慮なく描かれている。

テレビや新聞に出てくる被爆者たちが仮に当時、そのようなことをしていたとしても、それはもちろん責められない。当時の日本で生きていれば、そういうことをするのが普通だし、むしろそういうことをせずに生きるのは困難だったはずだからだ。しかし、「歴史の証人」に被害を語らせるだけの報道では、日本に再び戦争をさせないための教訓としては乏しい。

◆必ずしも戦争に反対せず、朝鮮人差別もしていたゲン

「はだしのゲン」がさらに秀逸なのは、他ならぬ主人公の少年・中岡元やその兄たちも戦時中、必ずしも戦争に反対していなかったように描かれていることだ。

反戦主義者の父親に反発していた元。中沢啓治作「はだしのゲン」(汐文社)第1巻28ページより

元の父親は反戦主義者だったため、元たちの家族は広島の市民たちから「非国民」扱いされ、凄まじい差別やいじめを受けていた。そんな中、元も自分たちの置かれた境遇に耐え切れず、父親に対し、「戦争にいって たくさん敵を殺して 勲章もらってくれよ」「戦争に反対する とうちゃんはきらいだ」などと泣きながら、だだをこねたりする。さらに元の兄・浩二は、家族が非国民扱いされないようにするために海軍に志願したりするのである。

父親が反戦主義者のため、元の家族は広島の人たちから差別されていた。中沢啓治作「はだしのゲン」(汐文社)第1巻50ページより

さらに元は他の少年たちから非国民扱いされ、差別される一方で、自分自身も朝鮮人のことを差別する言動を見せている。たとえば、顔見知りの朝鮮人男性と一緒にいるところを他の少年たちにからかわれ、その朝鮮人男性に対し、一緒にいたくないということを直接的に伝えたりするのである。

元が朝鮮人を差別する場面もあった。中沢啓治作「はだしのゲン」(汐文社)第1巻60ページより

この漫画では、元は強さと明るさ、ユーモアを兼ね備え、誰に対しても優しく、分け隔てなく接する少年として描かれている。しかし一方で、このような過ちを犯したりもしているのである。作者自身の実体験に基づいているからだろうが、こういうシーンを読むと、「平和な世の中で平和を訴えることは簡単だが、戦時中に平和を訴えることは難しい」ということを再認識させられる。この1点において、「はだしのゲン」はテレビや新聞の型どおりの戦争報道とは一線を画していると思うし、後世に残すべき作品だと思う。

▼片岡健(かたおか けん)

全国各地で新旧様々な事件を取材している。原作を手がけた『マンガ「獄中面会物語」』【分冊版】第11話・筒井郷太編(画・塚原洋一/笠倉出版社)が配信中。

月刊『紙の爆弾』2020年9月号【特集】新型コロナ 安倍「無策」の理由
「絶望の牢獄から無実を叫ぶ ―冤罪死刑囚八人の書画集―」(片岡健編/鹿砦社)

7日発売『紙の爆弾』9月号! 今月号のイチ押しはコレ! 鹿砦社代表 松岡利康

『紙の爆弾』9月号が8月7日発売になりました。力の入った記事ばかりですが、私のイチ押しは、岡本萬尋「出て来りゃ地獄へ逆落とし 古関裕而の軍歌を聴く」(連載「ニュースノワール」第64回 特別編)と、昼間たかし「政治屋に売り飛ばされた『表現の自由』の末路」です。

 
最新刊!月刊『紙の爆弾』2020年9月号【特集】新型コロナ 安倍「無策」の理由

岡本の連載は、気づくともう64回、近く書籍化の予定です。岡本は元朝日新聞の記者です(また、朝日か。苦笑)。古関裕而は、ご存知の通りNHK朝ドラの『エール』のモデルとなっていますが、これもみなさんご存知『六甲おろし』や『栄冠は君に輝く』などを作曲しています。しかし軍旗はためく時代には数多くの軍歌を作曲し戦意高揚に多大の貢献をしています。準A級戦犯といっていいんじゃないでしょうか。

ここで、私が思い出したことが2つあります。1つは、かつて国民的女優・沢村貞子の生涯を描いた『おていちゃん』(1978年)もNHK朝ドラの1つでしたが、沢村貞子は、古関裕而が軍歌作曲にいそしんでいた頃、演劇運動に没頭し、治安維持法で逮捕・勾留されています。戦中のことですから、私の逮捕・勾留とは全く違って厳しいものだったと想像できます。この公判の場面が『おていちゃん』に出てきました。「私はこれからも文化運動に頑張ります」というようなことを陳述しています。「えーっ、NHKも粋なことをやるもんだ」と感じ入った次第です。『おていちゃん』から40数年経って今後の『エール』の展開がみものです。

もう1つは、『私は貝になりたい』(1958年)という民放テレビドラマです。私と同世代(より以前の世代)の方にはよく知られたドラマです。主人公は、嫌々ながら徴兵された田舎の散髪屋でC級戦犯、上官の命令で捕虜を殺傷しようとして軽傷を負わせたということで、戦後逮捕され死刑判決を受けます。実話から採ったドラマで、非常に衝撃を受けたことを今でも覚えています。2008年に中居正広、仲間由紀江らでリメイクされたので覚えておられる方もおられると思います。この主人公に比べれば、古関裕而の罪は遙かに大きいと言わざるをえません。

昼間の渾身の記事のうち、私が畏れ入ったのは後半の「無礼と陰気に満ちた反ヘイト活動家の実態」の箇所です。昼間たかしとは旧知ですが、正直彼がこういう文章を書くとは思ってもいませんでした(失礼!)。

昼間を有名にしたのは『コミックばかり読まないで』(2005年、イーストプレス)でしょう。これは「長年、マンガやアニメを中心に表現の自由にまつわるルポルタージュを何本も書いてきた」体験をベースにしたものということですが、今では「一時はライフワークとも考えた『表現の自由』というテーマは、何も魅力がないものとしか見えなくなってしまった」といいます。『コミックばかり~』から5年の間に昼間の周辺に何が起きたのでしょうか? ぜひご一読ください。

月刊『紙の爆弾』2020年9月号より
最新刊!月刊『紙の爆弾』2020年9月号【特集】新型コロナ 安倍「無策」の理由

最新月刊『紙の爆弾』8月号詳報 総理官邸・自民党本部の強制捜査が焦点に?

◆検察VS官邸

河井容疑者夫妻逮捕によって、自民党本部の犯罪・安倍総理の犯罪(「買収目的交付罪」の適用)が明らかになりつつある。いま、最もホットなテーマである安倍訴追の可能性を暴くのが、
「河井夫妻逮捕も“他人のせい”安倍晋三が退陣する日」(山田厚俊)
「安倍政権のために黒川弘務は何をしたか」(足立昌勝)
「『検察再生』が問われる“安倍犯罪”立件」(青木泰)
および「黒川前検事正と記者3人起訴でキシャクラブ解体を」(浅野健一)であろう。

『週刊文春』(オンライン)によれば、河井容疑者の捜査は7月中の『勇退』が決まった稲田伸夫検事総長、元東京地検特捜部長の堺徹次長検事、元特捜部副部長の落合義和最高検刑事部長のラインが主導する形で、現場の広島地検を動かして行われていたという。そして水面下で特捜部を動かしながら、広島地検を使って河井夫妻の捜査を実質的に指揮していたのは、実質的に最高検刑事部長の落合刑事部長だったとされる。

2010年の大阪地検特捜部証拠改竄事件、小沢一郎元民主党代表の秘書取り調べで東京地検特捜部が『虚偽』の捜査報告書を作成などで、「仮死状態」だった特捜検察が復権したのである。それというのも、安倍総理肝いりの黒川弘務の定年延長・検事総長昇進構想が、ほかならぬ黒川自身の賭博常習癖の露呈(内部リーク)によって潰えたからである。

この先、検察に「再生」の道があるとしたら、自民党本部・総理官邸の容疑にかぎりなく近づく(総理を逮捕できないまでも警鐘を鳴らす)ことであろう。安倍一強・党本部一元支配の構造がゆらぎ、自民党が「本来の分権的な多様性と寛容さ」を取りもどす可能性はそこにある。そして三権分立(報道をふくめて四権)の原則と健全さも、安倍総理の退陣とともに回復される可能性があると指摘しておこう。

◆再開発という「まちこわし」に異議申し立てする立石・十条の住民たち

「せんべろ立石・十条不屈の闘い」(取材・編集部)は、葛飾区立石の再開発との闘いを紹介したものだ。立石はわたしも自転車でとおる猥雑な街で、記事のタイトル「せんべろ」は1000円で満足できる呑み屋が連なるという意味である。近年はB級グルメガイドにも紹介され、地方からの観光客が東京スカイツリー見学の延長で観光飲みすることも多くなっていた。そしてタイトルにある「不屈の闘い」は、ながらく計画されていたタワーマンション・高層ビル化(再開発)がひとつの矛盾とともに行き詰っていることを明らかにする。

すなわち、先行する京成線の高架化によって、立石駅の南北に計画されていたバスターミナルが、高架の下に確保されることだ。阪神電鉄本線や京浜急行の例にみられるように、高架化には交通渋滞の解消とともに、多角的な駅前再開発を可能にする利点がないではない。いっぽう、タワーマンションは武蔵小山で豪雨災害にたいする脆さ、管理費の高騰によるスラム化が取りざたされている。とくに大規模修繕工事(ゴンドラ設置など)における億単位の支出が、管理組合会計を大幅にこえる例が多発しているのだ。再開発でスラム化するのでは意味がない。

立石のような再開発計画は、東京では北区十条・板橋区大山でも起こっている。再開発が「まちこわし」では、ゼネコンのためのスクラップ&ビルド。壊すための経済がはてしなく繰り返されることになる。長期にわたる住民の異議申し立てこそが、地域にとっての希望だ。

◆広告業界経験者が書く、電通の不思議

「なぜ『電通』に委託するのか 巨大化する電通と官公庁の癒着」(本間龍)は、持続化給付金をめぐる「中抜きシステム」を謎解きする。1500億円の巨額案件で、電通に抜かれたのは数十億円。全体では20%に近い金額になると推定している。通常の広告マージン20%というわけだ。しかしこれは広告ではなく、血税で中小企業を救済するたけの公的な支援事業なのである。レポートする本間氏は「彼ら(電通マン)の常識は世間の非常識である」と喝破する。

われわれの疑問は、記事中にある「なぜ広告代理店がこういう仕事を受注するのか」であろう。この疑問に、本間氏は「デンパク(電通と博報堂)」の巨大化と官庁との結びつきの強さであると解説する。それはデンパクが官僚の天下り先であり、多数の業者に事業を説明するよりも効率的に進められる、つまり官僚がラクをできるからだと。そして「週刊文春」でも明らかになった電通の「下請け圧力問題」である。徹底した公金使途の透明化が、今後のジャーナリズムの使命であろう。そして政治によるルールづくりである。

◆セックスワーカーへの視点

「セックスワーカーを含む すべての人の尊厳を守れ」(小林蓮実)は、「AWASH」代表・栗友紀子氏のインタビューで構成されている。AWASH(Sex Work And Sexual Health)はセックスワーカーの健康と安全のための、当事者によるグループだ。日本におけるセックスワーカーの法的な位置が、合法化と非犯罪化(合法化と犯罪化という法概念がある)にあることを、この記事で改めて確認できた。

非合法化とは、一般労働者と同じ権利を確保するというものだ。しかし風営法などで、一部合法化されているのも事実である。物議をかもした「岡村発言」への批判も、視点によって微妙なものをもたらす。このあたりは21世紀のジェンダーを考えるうえで、記事を手にとって欲しい。栗友氏の「労務自主管理」という提案は斬新だ。小林氏の仕事にも敬意を表したい。

▼横山茂彦(よこやま・しげひこ)

編集者・著述業・歴史研究家。歴史関連の著書・共著に『合戦場の女たち』(情況新書)『軍師・官兵衛に学ぶ経営学』(宝島文庫)『闇の後醍醐銭』(叢文社)『真田丸のナゾ』(サイゾー)『日本史の新常識』(文春新書)『天皇125代全史』(スタンダーズ)『世にも奇妙な日本史』(宙出版)など。医科学系の著書・共著に『「買ってはいけない」は買ってはいけない』(夏目書房)『ホントに効くのかアガリスク』(鹿砦社)『走って直すガン』(徳間書店)『新ガン治療のウソと10年寿命を長くする本当の癌治療』(双葉社)『ガンになりにくい食生活』(鹿砦社ライブラリー)など。

好評発売中!月刊『紙の爆弾』2020年8月号【特集第4弾】「新型コロナ危機」と安倍失政 河合夫妻逮捕も“他人のせい”安倍晋三が退陣する日

検察とマスコミのロッキード時代の超ズブズブぶり 朝日とNHKの記者が実名で明かした凄い本 片岡 健

黒川弘務元検事長が新聞記者たちとの賭けマージャンを週刊文春に報じられた騒動をめぐっては、検察とマスコミはそこまでズブズブだったのか……と驚く声、呆れる声があちこちで沸き上がっている。それでも、ひと昔前に比べたら、検察とマスコミのズブズブ感は薄まっているのかもしれない。2016年に発行された書籍『田中角栄を逮捕した男 吉永祐介と特捜検察「栄光」の裏側』(朝日新聞出版)を読めば、おそらく誰もがそう思うだろう。

同書は、朝日新聞のウェブサイト「法と経済のジャーナル」で22回に渡って連載された「特ダネ記者がいま語る特捜検察『栄光』の裏側」を書籍化したもの。朝日新聞、NHKの両社で検察取材を担当した記者1人と元記者2人が、2013年に亡くなった吉永祐介元検事総長のエピソードを中心に検察の捜査や、検察報道の今と昔について、裏の裏まで語り合っているのだが、その中では、検察とマスコミの超ズブズブぶりも具体的エピソードと共に明かされた凄い一冊だ。

◆元検事総長から捜査資料を提供されたことをNHK記者が告白

『田中角栄を逮捕した男 吉永祐介と 特捜検察「栄光」の裏側』(朝日新聞出版)

吉永氏は東京地検特捜部の副部長時代にロッキード事件の捜査を指揮したのをはじめ、数々の特捜事件を手がけ、「検察のレジェンド」と呼ばれる存在。本書でこの吉永氏のことなどを語り合っているのはNHK元記者の小俣一平氏(1952年生まれ)、朝日新聞元記者の松本正氏(1945年生まれ)、同・現役記者の村山治氏(1950年生まれ)の3人だ。いずれも検察取材が長く、小俣氏と松本氏の2人は吉永氏に深く食い込んだ記者だったという。

そんな同書では、村山氏が担当した前書きに、小俣氏のことを次のように紹介する文章が出てきて、いきなり驚かされる。

〈小俣さんは、歴代のマスコミ各社の記者の中で最も吉永さんに食い込んだ記者だった(中略)吉永さんの家族同然で、吉永さんが亡くなるまで濃密に付き合った。2006年には、吉永さんの捜査資料をもとに、坂上遼の筆名で『ロッキード秘録 吉永祐介と四十七人の特捜検事たち』(講談社)を執筆した〉(P19)

小俣氏が元検事総長の吉永氏と「家族同然」の付き合いをしていたというのも凄いが、何より特筆すべきは、小俣氏が吉永氏の捜査資料をもとに本を書いたことがあけすけに語られていることだ。普通に考えると、小俣氏に捜査資料を見せた吉永氏の行為は国家公務員法上の守秘義務違反にあたるからだ。

黒川氏と新聞記者たちの賭けマージャンが発覚した際には、黒川氏が捜査情報を記者らに提供するなどの守秘義務違反を犯しているのではないかと疑う声が飛び交った。黒川氏と記者たちの間でそのようなことが本当にあったのだとしても、吉永氏と小俣氏のズブズブぶりに比べたら、まったくかわいらしいものである。

ロッキード事件では、マスコミが検察と手を組み、田中氏を追及していた(朝日新聞東京本社版1983年1月27日朝刊1面)

◆朝日新聞社会部長はロッキード事件で検察の捜査を支持することを事前に確約

ロッキード事件に関しては、さらに凄い話が出てくる。村山氏によると、検察が捜査開始宣言をする2日前、朝日新聞の佐伯晋社会部長が密かに東京・霞が関の検察庁ビル8階の検事総長室に布施健(たけし)検事総長を訪ねていたというのだが、同席した東京高検検事長の神谷尚男氏から次のように持ちかけられたという。

「法律技術的に相当思い切ったことをやらなければならないかもしれない。それでも支持してくれますか」(P69)

これに、佐伯氏は「もちろん」と答えたというのだが、「法律技術的に相当思い切ったこと」とは、5月27日付けの当欄で紹介した「嘱託尋問」のことだろう。

検察が日本で起訴しないことを約束し、最高裁も刑事免責を保証したうえで、アメリカで行われたロッキード社のコーチャン氏らに対する嘱託尋問では、コーチャン氏らが田中氏への贈賄を証言し、検察が田中氏を刑事訴追するための有力証拠となった。しかし、当時の日本では刑事免責は制度化されておらず、コーチャン氏らの証言は最高裁に証拠能力を否定されたというのはすでに述べた通りだ。

当時、この証言の違法性がほとんど注目されなかったのは、マスコミが水面下で検察と手を組んでいたからだったのだ。

◆「田中角栄を逮捕した男」は自宅で毎日のように大勢の記者と飲み会

同書では、松本氏もひと昔前の検察とマスコミのズブズブぶりをこう証言している。

〈吉永さんや当時の特捜部の幹部は、「マスコミこそが、特捜の応援団なんだ。その支えを失ったら、検察は終わりだ」とよく話していました〉(P98)

実際、ロッキード事件の捜査、公判に関する当時の新聞記事を見ると、マスコミが検察の応援団と化し、田中氏を一緒に追い込んでいるような雰囲気だ。マスコミにとっても、検察と手を組み、政治権力者の疑惑を追及するのは「正義の実現」という認識だったのだろう。

そして極めつけが、吉永氏と記者たちの関係を振り返った次のくだりだ。

〈吉永さんは、田中元首相の一審公判の判決前後に東京地検次席検事を務めた。東京地検次席検事は、検察のスポークスマンで、毎日定例会見を開き、記者の夜討ち朝駆けも受ける。夜はたいてい、自宅に記者が大勢来て、酒を飲む。そういう中で毎日のようにトイレが汚れた。誰かが酔っぱらって粗相をするのだ。それを見つけるといつも吉永さんは長男を捕まえ「お前また汚しただろ」と叱りつけた。後に、長男は小俣さんに「あれは親父が犯人だったんですよ。検事のくせに他人のせいにするんですよ」と話した。鬼検事の吉永さんも家庭では普通のダメ親父だった〉(P98)

東京地検次席検事の自宅で、毎夜、記者が大勢集まり、酒を飲んでいた……。黒川氏の賭けマージャンの会場が産経新聞の記者の自宅だったとか、黒川氏が記者に提供されたハイヤーに便乗して帰宅していたとか、これに比べれば実に些細なことだと思えてくる。

賭けマージャンが発覚した黒川氏が訓告、朝日新聞の元記者が停職1カ月といずれも甘い処分で済み、刑事責任も追及されないことについては、批判する声が少なくない。しかし、これまで検察とマスコミがズブズブに付き合っていた歴史を振り返ると、検察も新聞社も賭けマージャンくらいで厳しい処分を下すことはできないというのが実情なのだろう。

この本の著者たちの言葉の1つ1つは、賛同できるか否かはともかく、検察とマスコミの裏面を世に伝える貴重な資料であることは間違いない。

▼片岡健(かたおか けん)
全国各地で新旧様々な事件を取材している。原作を手がけた『マンガ「獄中面会物語」』【分冊版】第9話・西口宗宏編(画・塚原洋一/笠倉出版社)が配信中。

月刊『紙の爆弾』2020年7月号【特集第3弾】「新型コロナ危機」と安倍失政
「絶望の牢獄から無実を叫ぶ ―冤罪死刑囚八人の書画集―」(片岡健編/鹿砦社)

月刊『紙の爆弾』7月号本日発売! 特集第3弾「新型コロナ危機」と安倍失政

 
『紙の爆弾』7月号本日発売 !

第3弾目となるコロナ禍と安倍政権の失政である。緊急事態の終結が宣言され、まがりなりにも「収束」の兆しが見えはじめた今、といっても東京ではここ数日二桁の感染者が出ているのだが、いずれにしても第2波、第3波のパンデミック襲来にそなえて、防疫失敗の総括を行なうべきであろう。本号は「専門家会議」など危機管理の「司令塔」となったシステムに焦点をあて、その信頼性を検証するものとなっている。以下、わたしの好み・興味のおもむくまま寸評していこう。

野田正彰(構成・本誌編集部)の「政府・専門家会議・マスコミ 素人たちが専門家を僭称して」は、まさに「専門家」の知見のなさを暴露したものだ。傷口(罹患による症状の確認)の状態を差し置いて、原因(どこで発生したウイルスか)の確認に走った段階で、厚労省も日本医師会も「論理の踏み外し」があったという指摘には、溜飲を下げないわけにはいかない。専門家会議の司令塔ともいえる、尾身茂副座長(国立感染研所長)が医系技官出身で、しょせんは役所をうまく生きてきた技官にすぎないと、野田と本誌編集部はいう。重要なのは、医療の現場で基本的な防禦を行ない、経験ゆたかな臨床医がその経験を実地に伝えることであろう。「患者の話を丹念に聞いて、身体をしっかりと目で診て、聴診し、詳しい経過から病気を考えていくという臨床医学の基本がなおざりにされ、診断を補助するものでしかなかった血液検査が優先される逆転現象が起きている」と、近年の医療に警告を発する。これこそ、今回の最大の教訓ではないだろうか。政府が言う「専門家」の実態、近年の医療のゆがみについて、記事を詳読されたい。

「経済専門家による政府の中小企業切り捨て」藤井聡(構成・林克明)は、緊急事態宣言への条件つきだが、3つの観点から批判をくだす。そのひとつは宣言の時期の遅れ(ピークが3月下旬だったのに、4月にずれ込む)、延長の早さ(5月連休明け)である。出口戦略において、専門家会議に入った「経済の専門家」は消費税増税賛成派だった。「コロナによってダメな企業は潰れてもしかたないと主張している東京財団政策研究所主幹の小林慶一郎慶応大学経済学部教授がいる」ことが問題だという。自粛が消費を消し去り、カネが動かない状態で耐えられる「ダメ」ではない企業とは、おそらく内部留保を毎年数十兆円単位で貯めこんでいる大企業のことなのだろう。中小企業はすべてダメ企業ということになる。

記事にはその小林慶一郎をはじめ、専門家会議に参加した竹森俊平(慶応義塾大学経済学部教授)、大竹文雄(大阪大学大学院経済学研究科教授)、井深陽子(慶応義塾大学経済学部教授)のそれぞれの見解がまとめられている。いずれも抜きがたい緊縮派であり、安倍政権が「異次元の金融緩和」などと口にしつつも、危機に際して頼っているのが緊縮派だったという歴史的な証明になるはずだ。

そして怖いのは、コロナと緊縮財政による自殺者が27万人増(年間1万人増)という試算であろう。これはゴールドマンサックスの経済予測をもとに、京都大学レジリエンヌ実践ユニットのシュミレーションを、さらに楽観シナリオと悲観シナリオで想定した後者のケースである。その場合の失業率は2021年末に8%となり、失業率や自殺者数が2019年水準に回復するのは27年後になるということだ。いうまでもなく、スペイン風邪から10年後に世界恐慌が到来したことを想起させる、長期不況がこの試算からはじき出されるのだ。

鈴木直道北海道知事とともに、成長株との評価が高い吉村洋文大阪府知事。じつは大坂が深刻な医療崩壊を招いていたこと、そしてそれがほかならぬ吉村知事と松井一郎大阪市長の維新ツートップの初動ミスによるものだったと指摘するのは「吉村洋文知事に騙されるな 維新が招いた大阪・医療崩壊」(西谷文和)である。その初動における遅れ、あるいは紆余曲折以前に、維新による大阪改革がコロナとの開戦前に、医療を崩壊させていた現実を西谷は指摘する。二重行政の統合、行政合理化のための医療切り捨ての惨たんたる現状を読まされると、維新という政治勢力がいかに新自由主義の負の側面を体現してきたかがよくわかる。

フランス在住の広岡裕児は、フランスの外出禁止が憲法によるものではないことを指摘し「『感染対策に“緊急事態条項”必要』という改憲勢力の嘘」をあばく。足立昌勝は「『自粛』から『強制』へ進行する監視社会」で、不法な監視や自粛警察に警鐘を鳴らす。

最後は拙稿で恐縮だが、このかん日本がコロナ防疫に成功したと喧伝する裏側に、数万人単位の隠されたコロナ死(肺炎死)があるのではないか。掲載していただいた「誰がPCR検査を妨害したのか 隠された数万人『肺炎死』」では、医系技官および国立感染症OBによるPCR検査抑制について、その実態と背景にあるセクショナリズムをあばいた。そして数万人単位の隠されたコロナ死(肺炎死)はウルトラ仮説ながら、根拠がないわけではない。じっさいに、法医学病理学会の調査では医師から要請があっても、保健所と国立感染研は遺体のPCR検査を拒否しているのだ。肺疾患の場合、病院の医師は肺炎を併発していても、ガン患者の死因を肺ガンにする。ガン保険を想定してのことだ。しかし今回、遺体へのPCR検査を避けたかった厚労省医系技官(保健所を管轄)および国立感染研においては、意識的にコロナ死者数を減らす(認定しない)のを意図していたのではないか。その答えは年末の「人口動態統計」を参照しなければ判らないが、年間10万人の肺炎死の中に、コロナ死がその上澄みとして何万人か増えているとしたら、日本はコロナ死者を隠していたことになるのだ。

その他、東京五輪の不開催も視野に入れた「日本を包み込む『東京五輪バイアス』」(森山高至)「『東京ビッグサイト』使用停止が生む巨額損失」(昼間たかし)は鳥肌ものの記事だ。

▼横山茂彦(よこやま・しげひこ)

編集者・著述業・歴史研究家。歴史関連の著書・共著に『合戦場の女たち』(情況新書)『軍師・官兵衛に学ぶ経営学』(宝島文庫)『闇の後醍醐銭』(叢文社)『真田丸のナゾ』(サイゾー)『日本史の新常識』(文春新書)『天皇125代全史』(スタンダーズ)『世にも奇妙な日本史』(宙出版)など。医科学系の著書・共著に『「買ってはいけない」は買ってはいけない』(夏目書房)『ホントに効くのかアガリスク』(鹿砦社)『走って直すガン』(徳間書店)『新ガン治療のウソと10年寿命を長くする本当の癌治療』(双葉社)『ガンになりにくい食生活』(鹿砦社ライブラリー)など。

本日7日発売!月刊『紙の爆弾』2020年7月号【特集第3弾】「新型コロナ危機」と安倍失政

緊急事態宣言の本日発売!『紙の爆弾』創刊15周年記念号! 特集「『新型コロナ危機』安倍失政から日本を守る」 コロナ経済被害は安倍首相が原因の人災だ!

『紙の爆弾』5月号は、久々の「特集」となった。総合雑誌ならワンテーマの特集が編集になじみやすい。とはいえ、本誌のように政治・芸能・経済・社会全体をカバーする「暴露雑誌」「批評雑誌」の場合は、時事的なテーマの煮詰まりが特集内容を決める。それほど「新型コロナ危機」が日本社会にとって喫緊のもの、いや全世界的・人類的な危機をもたらしている、ということになるのだろう。

とりわけ大言壮語のいっぽうで、危機管理にからっきし弱い安倍政権のもとでは、その対応を批判するのみならず、防疫の道筋を提案することが、われわれ国民の「生き延びる権利」となる。どの記事も誌面に惹き込む力をもっているが、例によって筆者の好みで紹介していきたい。

◆安倍晋三の元ブレーン・藤井聡が主張する
「新型コロナウイルスによる経済被害は安倍首相が原因の人災である」(構成・林克明)

 
緊急事態宣言の本日7日発売!タブーなき月刊『紙の爆弾』創刊15周年記念号

まずはリフレ論者で、MMTの推進派として安倍政権の元ブレーンでもある藤井聡氏(京大教授・「表現者クライテリオン」編集長)のインタビュー。林克明さんがやってくれた。

最初に藤井は、安倍政権が1月末にいたるまで「多くの中国人の皆さまが訪日されることを楽しみにしています」(在中国日本大使館)と、中国人感染者を招き入れていたことを指摘する。インバウンドを期待した、安倍政権の浮かれた経済重視がウイルスを招き入れたのだ。ちなみに、武漢が閉鎖されたのは1月23日である。じっさいに、春節期の中国人来日者数は、前年比で22.6%増の92万4800人だった。水際で止めていれば、日本にコロナウイルスが上陸することはなかったのだ。

その後、専門家の意見を無視したパフォーマンス的な休校要請、中途半端なイベントの延期や中止要請で、自粛劇を蔓延させてしまった。藤井は計量経済学も守備範囲なので、消費税のよる経済変動についても、数値を挙げて解説してくれる。結論から言えば、やはり消費税は上げるべきではなかったのだ。

いま、経済対策として必要なのは消費税ゼロ、所得をうしなった人々への補償、そして思いきったリフレである。藤井はさすがに書いていないが、財務省を中心としたプライマリーバランス論者の「宗教」(藤井)を打破することこそ、日本経済救出のカギであろう。

◆フランスからの視点
「フランスから見た安倍政権の異常性」(広岡裕児)

フランス在住のジャーナリスト、広岡裕児さんがコロナ対策の日仏比較で警告を発する。フランス政府の徹底した情報開示、大統領と首相が国民に語りかける危機管理能力にたいして、安倍政権はいかにも鈍重である。とくにフェイクニュース「人から人へ、次から次に感染が広がるわけではありません」(1月段階)と語っていたのだ。事態はまさに、安倍総理の言明とは正反対になった。これが戦争であると明言したフランス政府の機敏な対応に対して、わが安倍政権はようやく本日(4月7日)、緊急事態宣言を発する。

これら安倍政権の対応の遅れ、危機管理の甘さは法整備にも顕著である。民主党時代に成立していた「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の発動の遅れ、改正法「新型コロナ特措法」の遅れに結果した。

しかも安倍政権は「緊急事態条項」を盛り込むことで、改憲へとみちびく意図が入っていると、足立昌勝さんは指摘する(「新型コロナ特措法と自民党改憲『緊急事態条項』」)。この期におよんでも、安倍総理はウイルスとの戦いを政局寄りに展開してしまうのだ。フェイクによる政治的パフォーマンスと政権維持のための国会対応、法整備、そしてマスク2枚という漫画的な防疫対策。これではウイルスに勝てないだろう。

「『ダイヤモンド・プリンセス』号 乗客に聞く『14日間』」は、編集部による乗客インタビューをもとにしたドキュメントだ。監禁された人々の切羽詰まった状況が、苛酷な船内風景とともに、いま明らかになる。乗員や救命スタッフの献身、人身御供にされた乗客の声を聴け。

コロナ特集はほかに「感染拡大で露見した日本社会が抱える弱点」(森山高至)、「内閣記者会は『安倍独裁』の共犯者」(浅野健一)、「野党第一党の弱腰で“大政翼賛会”の危険性」(横田一)、「安倍政権の『責任逃れ』でアジアで進む『日本離れ』」(片岡亮)など。

次号で、ウイルス封じ込めに成功した台湾の事例を、誰かレポートして欲しいと、編集部にリクエストしておこう。民主化運動で誕生した政権は、人材登用にしても政策運用においても、じつに手際が良い。

◆連載「NEWSレスQ」から

警察と住吉会の蜜月から、とんだ下半身スキャンダルが露見した。警視庁組織犯罪対策本部の警部補(51歳・第3課)が、住吉会の幹部と会食後に、幹部が紹介した女性とラブホテルに出入りするところを「フライデー」に撮られたのだ。

記事中でジャーナリストの中東常行さんが語っている通り、この叩き上げの警部補は、対立組織にハメられたのかもしれない。

警察官が暴力団関係者と密接交際するのは、親密に付き合わなければ情報が取れない、という表向きの理由だけではもちろんない。カネとオンナが付いてくる交際に、何のためらいがあろうか。警察官にかぎらず、官僚・役人というのは昇進・昇格によって生涯賃金がほぼ完全に計り出せる。そうであるがゆえに、出張費や諸手当、相手の心づけに弱いのである。暴対法・排除条例は警察官僚(警察庁)のものであって、そもそも警視庁の末端には及ばない法規なのである。

もうひとつ、「NEWSレスQ」から。「このハゲー! ボケー!」の豊田真由子元議員がタレント(ワイド番組)に転身とのこと。真由子サマのイメチェンが好評らしい。藤村太蔵元議員のタレント的な成功は周知のとおり、政界専門家としても、イジリやすいキャラとしても元議員は受ける。

夫の宮崎謙介元議員の浮気発覚の余波で、自らも落選した元衆院議員の金子恵美も芸能事務所に所属し、本格的にタレント活動を始めた。ほかに上西小百合(元維新)なども期待されるところだ。政治をお茶の間の話題にという意味では、民主的な政治におおいに貢献するのではないか。

◆東陽片岡の「シアワセのイイ気持ち道講座」

店(経営するスナック)の現状と引きこもり生活を活写。これはいよいよ、絵の吹き出しにあるベーシックインカムへの道か。本気でAIとベーシックインカムを議論する時代が来そうだ。

◆市民が阻止した天皇“奉迎”児童再動員(永野厚男)

2019年4月、昭和天皇陵における平成上皇の「退位報告」のさい、八王子市教育委員会が児童を「奉迎」に動員した。12月3日には令和天皇の「即位の報告」が予定されていたところ、八王子市民の粘り強い取り組みで、児童の動員を阻止したレポートである。

このような具体的な活動によって、われわれは天皇制イデオロギーの支配に抗することができると証明された。地域の粘り強い活動こそ、万言を擁する論評よりも強い、天皇制廃絶への道である。

◆巻末には松岡利康本人による圧巻の「創刊15周年記念」追想レポート

昨日の本欄で、松岡利康みずから触れた「本誌創刊15周年記念」の記事「『紙の爆弾』が創刊された二〇〇五年に何が起きたのか?」圧巻の追想レポートである。読みごたえがある。

とくに個々の局面で、誤ってしまった判断、同業雑誌関係者をふくむメディアの反応。絶望的な状況にもかかわらず、獄中(拘置中)での思いが伝わって興味ぶかい。

逮捕から三か月も接見禁止(ふつうは、23日間の取り調べが終われば接見禁止は解かれる)には、あらためて驚かされた。黄色の上質紙に印刷された本稿は、永久保存版である。

『紙の爆弾』創刊15周年記念号の表紙画像と、別冊付録「2005年に何が起きたのか?」の一部
『紙の爆弾』創刊15周年記念号別冊付録「2005年に何が起きたのか?」の一部

▼横山茂彦(よこやま・しげひこ)
編集者・著述業。「アウトロージャパン」(太田出版)「情況」(情況出版)編集長、医科学系の著書・共著に『「買ってはいけない」は買ってはいけない』『ホントに効くのかアガリスク』『走って直すガン』『新ガン治療のウソと10年寿命を長くする本当の癌治療』『ガンになりにくい食生活』など多数。

本日発売!月刊『紙の爆弾』創刊15周年記念号【特集】「新型コロナ危機」安倍失政から日本を守る 新型コロナによる経済被害は安倍首相が原因の人災である(藤井聡・京都大学大学院教授)他
※松岡代表の逮捕と鹿砦社弾圧事件をめぐっては、板坂剛氏による「松岡逮捕の衝撃と教訓 鹿砦社への出版弾圧十五年によせて」が4月15日発売の『情況』4月号に掲載されます。

3月11日発売開始『NO NUKES voice』23号! 終わらない東京電力福島第一原発事故から9年の今、菅直人元首相が一人でも多くの人々に伝えたいことを語る

 
『NO NUKES voice』Vol.23 総力特集〈3・11〉から9年 終わらない福島第一原発事故

本日『NO NUKES voice』23号が発売される。総力特集は「〈3・11〉から9年 終わらない福島第一原発事故」だ。

奇しくも発売日が3・11と重なった。ことしは政府主催の追悼記念式典が、新型コロナウイルスの感染により中止された。いっぽう常磐線が昨日、福島第一原発至近の、大熊町地域でも運転を再開した。

ただし、「避難指示」が解除されたのは0.3平方キロに過ぎない。常磐線の再開は地域の方々にとって、一部福音かもしれないが、わずか0.3平方キロ四方だけを「避難指示」区域から解除する、という政策を3・11に合わせて行う。行政の決定には科学的な根拠よりも、政治的なプログラム進行を優先させようとする意図が透けて見える。

◆終わらない東京電力福島第一原発事故──菅直人元首相が語る、事故から9年の今、伝えたいこと

本号の巻頭インタビューには事故当時の首相であった菅直人氏にご登場いただいた、菅直人氏は事故当時、なにを考え、どう行動したのか。

そして事故から9年後思うことは何なのであろうか。本誌編集長が直接、濃密にインタビューを敢行した。

 
菅直人元内閣総理大臣が語る「東電福島第一原発事故から9年の今、伝えたいこと」

飛田晋秀さん(福島県三春町在住写真家)、横山茂彦さん(編集者・著述業)、尾崎美代子さん(西成「集い処はな」店主)、伊達信夫さん(原発事故広域避難者団体役員)、鈴木博喜さん(『民の声新聞』発行人)、四方田犬彦さん(比較文学者・映画史家)×板坂剛さん(作家・舞踊家)、本間龍さん(著述家)、山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)、三上治さん(「経産省前テントひろば」スタッフ)、山田悦子さん(甲山事件冤罪被害者)、佐藤雅彦さん(翻訳家)、渡辺寿子さん(核開発に反対する会/たんぽぽ舎ボランティア)、大今歩さん(農業・高校講師)

多彩な執筆陣が原発問題にとどまらず、核から、サブカルチャー、法哲学の分野にまで論を展開する。『NO NUKES voice』は23号にして、飛行機にたとえれば離陸直後の上昇から、水平飛行へと紙面構成においては一定の方向性を定めることができたのではないとも感じている。

しかし、決定的に足らない要素がある。それは若者が主体的にあげる声の誌面への反映である。編集部はこのことについて、怠惰であったつもりはない。論の通った(あるいは論が未成熟でも)若者の声は積極的にとりあげようと、アンテナをはってきたが、近年残念なことに、その発信自体を掴むことが困難になっている。

目を見張るような個性や、優れた感性がなくなったわけではない。しかし、わずかな例外を除いて、若者の発信がわれわれを揺さぶることは、珍しいといわねばならない。

放射能被害にもっとも敏感であるはずの若者からの、総体としての「無関心」には政府や、教育機関の「洗脳」も理由に挙げられようが、はたして、理由はそれだけであろうか。

北村肇元週刊金曜日編集長(のちに発行人)は、「『週刊金曜日』が生き残るために奇跡を信じたい」(『創』2018年・12月号)を遺稿のように、亡くなってしなった。北村氏も誌面作りで「若者をどう取り込むか」散々苦労なさったことが紹介されている。

本誌は、しかしながら、今後も若者への訴求を努力・研究しながらも、現在の発行方針を維持してゆこうと考える。すなはち「われわれが重要だと評価する情報は、広範に誌面に掲載する。その際読者には媚びない」ということである。内情は青色吐息での赤字出版がつづくが、鹿砦社が経営的に危機を迎えるまで、本誌は発行を止めることができない。

3・11から9年目、『NO NUKES voice』23号発売の日にあたり、あらためて、決意を明らかにしたい。

2019年12月15日の大熊町。ツタに覆われた車(飛田晋秀さん口絵「福島原発被災地・沈黙の重さ」より)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

『NO NUKES voice』Vol.23 総力特集〈3・11〉から9年 終わらない福島第一原発事故

『NO NUKES voice』Vol.23
紙の爆弾2020年4月号増刊
2020年3月11日発行
定価680円(本体618円+税)A5判/132ページ

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総力特集 〈3・11〉から9年 終わらない福島第一原発事故
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[グラビア]福島原発被災地・沈黙の重さ(飛田晋秀さん

[インタビュー]菅 直人さん(元内閣総理大臣)
東電福島第一原発事故から九年の今、伝えたいこと

[インタビュー]飛田晋秀さん(福島県三春町在住写真家)
汚染されているから帰れない それが「福島の現実」

[報告]横山茂彦さん(編集者・著述業)
元東電「炉心屋」木村俊雄さんが語る〈福島ドライアウト〉の真相

[報告]尾崎美代子さん(西成「集い処はな」店主)
車両整備士、猪狩忠昭さんの突然死から見えてくる
原発収束作業現場の〈尊厳なき過酷労働〉

[報告]伊達信夫さん(原発事故広域避難者団体役員)
《徹底検証》「原発事故避難」これまでと現在〈7〉
事故発生から九年を迎える今の、事故原発と避難者の状況

[報告]鈴木博喜さん(『民の声新聞』発行人)
奪われ、裏切られ、切り捨てられてきた原発事故被害者の九年間

[対談]四方田犬彦さん(比較文学者・映画史家)×板坂 剛さん(作家・舞踊家)
大衆のための反原発 ──
失われたカウンター・カルチャーをもとめて

[報告]本間 龍さん(著述家)
原発プロパガンダとは何か〈18〉
明らかになる福島リスコミの実態と功罪

[報告]山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
「特定重大事故等対処施設」とは何か

[報告]三上 治さん(「経産省前テントひろば」スタッフ)
停滞する運動を超えて行く方向は何処に

[報告]山田悦子さん(甲山事件冤罪被害者)
山田悦子の語る世界〈7〉記憶と忘却の功罪(後編)   

[報告]佐藤雅彦さん(翻訳家)
5G=第5世代の放射線被曝の脅威

[報告]渡辺寿子さん(核開発に反対する会/たんぽぽ舎ボランティア)
「日本核武装」計画 米中対立の水面下で進む〈危険な話〉

[読者投稿]大今 歩さん(農業・高校講師)
原発廃絶に「自然エネ発電」は必要か──吉原毅氏(原自連会長)に反論する  

[報告]再稼働阻止全国ネットワーク
老朽原発を止めよう! 関西電力の原発と東海第二原発・他
「特重」のない原発を即時止めよう! 止めさせよう!

《関電包囲》木原壯林さん(若狭の原発を考える会)
「5・17老朽原発うごかすな!大集会inおおさか」に総結集し、
老朽原発廃炉を勝ち取り、原発のない、人の命と尊厳が大切にされる社会を実現しよう!

《規制委》木村雅英さん(再稼働阻止全国ネットワーク)
1・24院内ヒアリング集会が示す原子力規制委員会の再稼働推進
女川審査は回答拒否、特重は矛盾だらけ、新検査制度で定期点検期間短縮?

《全国》柳田 真さん(たんぽぽ舎・再稼働阻止全国ネットワーク)
原発の現局面と私たちの課題・方向

《北海道・泊原発》佐藤英行さん(岩内原発問題研究会)
北海道電力泊原子力発電所はトラブル続き

《東北電力・女川原発》笹氣詳子さん(みやぎ脱原発・風の会)
復興に原発はいらない、真の豊かさを求めて
被災した女川原発の再稼働を許さない、宮城の動き

《東電・柏崎刈羽原発》矢部忠夫さん(柏崎刈羽原発反対地元三団体共同代表)
柏崎刈羽原発再稼働は阻止できる

《関電・高浜原発》青山晴江さん(再稼働阻止全国ネットワーク)
関西のリレーデモに参加して

《四国電力・伊方原発》名出真一さん(伊方から原発をなくす会)
三月二〇日伊方町伊方原発動かすな!現地集会 
レッドウイングパークからデモ行進。その後を行います。圧倒的結集をお願いいたします。

《九州電力・川内原発》けしば誠一さん(反原発自治体議員・市民連盟事務局次長/杉並区議会議員)
原発マネー不正追及、三月~五月川内原発・八月~一〇月高浜原発が停止
二〇二〇年は原発停止→老朽原発廃炉に向かう契機に!

《北陸電力・志賀原発》藤岡彰弘さん(命のネットワーク)
混迷続く「廃炉への道」 志賀原発を巡る近況報告

《読書案内》天野惠一さん(再稼働阻止全国ネットワーク)
『オリンピックの終わりの始まり』(谷口源太郎・コモンズ)

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