『この人に聞きたい青春時代』【ブックレビュー】

ここ数年、大学を卒業しても就職ができないことが騒がれているが、なにがそんなに問題なのだろうか? 大学は学問をやるところで、就職斡旋所ではないのだ。問題なのは、「勉強していい大学に入って、大きなお役所か企業に入れば、楽して暮らせるんだ」などと言って、子供を勉強に駆り立てている、親や世間だろう。
学校を出ても就職できない時代など、過去にいくらでもあった。そんな時こそ、若者は自らの手で道を切り開いたのだ。
それをはっきり示してくれるのが、『この人に聞きたい青春時代』(鹿砦社)だ。

続きを読む 『この人に聞きたい青春時代』【ブックレビュー】

『原爆と原発 ~放射能は生命と相容れない~』【ブックレビュー】

斉藤和義が歌った通り「ずっとウソだった」ことが、福島第一原発の事故でバレた。それでもまだ、安全ですから原発を稼働させましょう、とウソを重ねて国民を騙そうとしている政治家がいるのだから、恐れ入る。
原発は安全だというウソをつき続けるために原発推進派は、世界中の詐欺師が束になってもかなわないほど、山のようなウソをついてきた。
そんなウソにもう騙されないために、放射能について基礎から学べるテキストとして最適なのが、落合栄一郎著『原爆と原発 ~放射能は生命と相容れない~』(鹿砦社)だ。

続きを読む 『原爆と原発 ~放射能は生命と相容れない~』【ブックレビュー】

『この人に聞きたい青春時代2』【ブックレビュー】

凄い時代だった。政治的抗議のために焼身自殺したフランス人女性、フランシーヌ・ルコントを題材にした、反戦歌『フランシーヌの場合』が80万枚を超えるヒットなり、テレビのベストテン番組で歌われていたことが、まず驚きだ。そして、歌っていた新谷のり子は、成田空港反対の闘争現場である三里塚に通っていた。

そんな時代の真ん中にいた、新谷のり子、はしだのりひこ、みなみらんぼう、PANTAが、『この人に聞きたい青春時代2』(鹿砦社)で、熱く語っている。

続きを読む 『この人に聞きたい青春時代2』【ブックレビュー】

『東電・原発副読本ーー3・11以後の日本を読み解くーー』【ブックレビュー】

「みなさんが何を言っても、委任状ですでに過半数をとっているんです。何をやっても無駄です」
昨年6月28日、東京電力の第87回定時株主総会で、勝俣恒久会長が放った言葉だ。
原子力発電からの撤退を決議する議案が、402名の株主によって提出された。会場では、明らかに賛成の挙手が多かった。
勝俣会長は、委任状の存在によって、反対多数だとして、これを否決した。
あらかじめ、出席しない大株主たちから、委任状を取っていたのだ。

続きを読む 『東電・原発副読本ーー3・11以後の日本を読み解くーー』【ブックレビュー】

『まだ、まにあう!』佐藤雅彦著【ブックレビュー】

昨年12月16日、野田佳彦首相は東京電力福島第1原発の1~3号機が「冷温停止状態になった」として、事故そのものが収束に至ったと宣言した。

事故直後から、原発はメルトダウンしていない、などとウソをついていた政府。それは事故による混乱のためなどではなかった。
これからもウソをつき続けていくということを、野田総理が高らかに宣言したのだから。

続きを読む 『まだ、まにあう!』佐藤雅彦著【ブックレビュー】