清原「格闘技復帰」に蠢く黒い紳士たち──パチンコ業界系の山健組関係者も

覚せい剤取締法違反の容疑で逮捕された元プロ野球選手の清原和博には、アントニオ猪木が格闘技での復帰プランを練ったというウワサだが、ほかにも保釈された清原容疑者にはリング出場を目論んで擦り寄る面々がいるという話だ。

週刊誌記者によると「過去に世間にスポイルされた裏社会の色濃い格闘技プランナーや、週刊ゴングで知られる日本スポーツ出版社(破産)の残党など、うさんくさい連中が清原のいる千葉県内の病院を訪れて追い返された」という。

「ほかにも、あるアパレルメーカーの社長は公判も始まっていないのに『俺なら清原をリングに立たせられる』などと言ってスポンサー集めをしてますし、かつて清原をパチンコ店の営業に連れ回した暴力団関係者も触手を伸ばしているという話」
実際、3月17日の保釈時、報道陣が追っかけた中に、その暴力団関係者の雇った車もあったという。
「なぜか報道陣を追い払うような動きをしたので、TBSなどは一度、清原の車を見失ったほどなんですよ」と記者。

わざわざ暴力団関係者がマスコミからのガードを買って出たのは、いまだ清原に利用価値があって、貸しを作るためだと見られる。
「清原が格闘技でも何でも仕事復帰するときに1枚、噛みたいのかもしれないですが、それにしても保釈後の護衛なんてのは昔の暴力団だったらまずやらない危ない手段。その程度の人間が周囲にいるようじゃ社会復帰はむしろ大変そうだと思いましたよ」

歌でも歌えれば酒井法子や清水健太郎のようにディナーショーで生きていくことも可能だが、清原容疑者にそんな芸当はない。そこで持ち上がった格闘技戦プランには、ヌード写真集で知られる出版コーディネーターが、昨年発足したイベント「RIZIN」への出場を持ちかけているという。

このコーディネーターこそ実はその清原をガードした暴力団と近い人物でもある。「もしも格闘技のイベントに黒い紳士が絡んでいるとしたら、日本スポーツ出版社(破産)のゴング編集部残党と近いヤクザだろうな。まあ最近はイースト・プレスの『GONKAKU』のライターにやたら接近してビジネスの話をしているようだがな」(キックボクシングライター)

ただ、元格闘家のジャーナリスト、片岡亮氏に言わせれば、「清原容疑者は近年、ブヨブヨのカラダでヒザも悪い。さらに薬物中毒者とくれば格闘技の試合どころではない」という。これは薬物治療の専門家も「どんなにもクスリを抜いたとしても、常習的に覚せい剤を打っていたとしたら、過度な運動は心臓がもたなくなってしまうので格闘技どころじゃない。集中治療で3年ぐらいリハビリが必要」と言っている。

現状、清原容疑者のリング登場は下心だらけの連中が本人そっちのけで描いたキャンバス上の餅でしかないようだ。

(伊東北斗)

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江幡ツインズ、新たな伝説への挑戦!

新日本キックボクシング協会の前身となる日本キックボクシング協会が12年の年月を経て復興したのは1996年3月でした。当時、比較的安定していた3団体あった中のひとつのMA日本キックボクシング連盟から突然の脱退。諸々の原因と経緯は省略しますが、あれから本当に早い20年でした。

そして記憶に残る多くのチャンピオンが誕生しました。そんな中で、タイ国の殿堂ラジャダムナン王座奪取した武田幸三、石井宏樹の存在は日本国内戦に於いても大きい存在感がありました。そして今、江幡ツインズが新たな伝説に残る存在に挑戦中です。

MAGNUM.40 / 3月13日(日)後楽園ホール17:00~21:10
主催:伊原プロモーション / 認定:新日本キックボクシング協会

◆56.5kg契約5回戦

WKBA世界スーパーバンタム級チャンピオン. 江幡塁(伊原/56.3kg)vs グライペット・ポー・タワッチャイ(タイ/56.3kg)
勝者:江幡塁 / 2-0 (主審 少白竜 / 桜井 49-47. 宮沢 49-49. 仲 49-48)

グライペットvs江幡塁。ラストラウンドに江幡がラッシュするが、体幹が崩れないグライペット

江幡ツインズも25歳。ラジャダムナンスタジアム王座初挑戦の年からやがて3年が経過になります。2度目の挑戦を目指す塁は、これまで6連勝(4KO)中3連続KO勝利。その塁の相手は元・ラジャダムナン系スーパーバンタム級9位という“元”であってもそう遠い昔ではない実力を持った選手。被弾しながらも戦う中で相手の弱点を見つけ、KOに結び付ける展開が多かったところ、今回の相手はいくら攻めても怯まず、鋭く重い蹴りで返され、江幡の腕や脇腹が赤く腫れていく力強さが目立ちました。塁本人に反省点はあるでしょうが、それでも的確さと手数で優り、観てる側からすれば攻防あるいい試合になって僅差ながら勝利を掴みました。

江幡の連打でも崩れないグライペット

◆日本フェザー級タイトルマッチ 5回戦

チャンピオン.重森陽太(伊原稲城/57.0kg)vs 2位.石原將伍(ビクトリー/56.9kg)
勝者:重森陽太 / 3-0 (主審 椎名利一 / 桜井 49-48. 宮沢 50-47. 少白竜 49-47)

昨年10月、内田雅之(藤本)から王座を奪った重森陽太は初防衛戦として、パンチの強い石原將伍を警戒しつつ、長身の有利さを利して後半から鋭い蹴りで差をつけて判定勝利。

石原將伍vs重森陽太。後半、攻めに出た重森の伸びるハイキックはいつもながら威力がある

◆日本フライ級王座決定戦 5回戦

1位.泰史(伊原/50.8kg)vs 2位.石川直樹(治政館/50.8kg)
引分け / 三者三様 / (主審 仲俊光 / 椎名 49-49.10-9 / 宮沢 48-49.9-10 / 少白竜 49-48.10-9)

麗也(治政館)が返上した王座を泰史と石川直樹が争い、三者三様の引分け。延長戦により2-1で泰史が第8代日本フライ級チャンピオン。公式記録は引分け。

石川直樹vs泰史。決定打に欠ける展開ながら諦めない攻防が続いた日本フライ級王座決定戦

◆70.0kg契約5回戦

緑川創(前・W級C/藤本/70.0kg)vs 喜多村誠(前・M級C/新潟/69.5kg)
勝者:緑川創 / 2-0 (主審 桜井一秀 / 椎名 49-49. 仲 50-49. 少白竜 49-47)

“前・日本チャンピオン”対決は緑川創が僅差の判定勝利。ムエタイ王座を目指し、日本王座を返上した状態ではあるが、“現在”の地位が無いため、一般からみれば“第一線級を退いた”かのような印象である。何らかの肩書が欲しいところ。

緑川創vs喜多村誠。ムエタイ王座挑戦者決定戦のような図式の結果は緑川の勝利

◆73.5kg契約3回戦

日本ミドル級チャンピオン.斗吾(伊原/73.5kg)vs ヨードチャット・プーケットトップチーム(タイ/73.2kg)
引分け / 1-0 (29-29. 29-29. 30-28)
チャンピオンとしてもどかしい試合が続く斗吾はまたも消化不良の引分けに終わる。

◆バンタム級3回戦

日本バンタム級1位.HIROYUKI(藤本/53.5kg)vs同級5位.勝岡健(伊原稲城/53.5kg)
勝者:勝岡健 / 0-3 (28-29. 28-29. 28-29)
日本フライ級王座を麗也に奪われ、バンタム級に転向したHIROYUKIは、パワー不足か、勝岡健にダウン奪われる失点の判定負け。巻き返す底力は前チャンピオンの意地。2階級制覇は遠のいたが、20歳の若さで再浮上に期待。

◆他、6試合

4月17日(日)のTITANS NEOS.14では江幡睦がフォンペート・チューワタナ(タイ)と5度目の対戦。過去、キックで2勝。ラジャダムナン・バンタム級タイトルマッチで2敗。フォンペートも王座を手放し、タイトルは懸かりませんが、今度はノックアウトで圧倒する勝利が期待されます。弟の塁が再ランク確実視される中、睦はフォンペート越えを果たさないと再度のランクインは難しいところでしょう。

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない。」

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9試合すべてがビッグマッチだったNO KICK NO LIFEの白熱!

「この日の為にこの一年を生き、この日に賭けている。5回戦ヒジ打ち有ルールは僕がキックを始める以前からあった基本」。そんなRIKIXジム・小野寺力会長の原点となる意気込みの集大成は、「つまらない展開になったり、判定決着もあるかもしれないが、ファンにワクワクして来てもらいたい」というマッチメイクには満足しているという全9試合。

拘りルールはすべてを貫けない状況ではありますが、観衆が集中力を切らさず、好カードを満喫できる長過ぎない時間と総ラウンド数を心掛けるというNO KICK NO LIFE興行。

ビッグマッチ揃いだけに、この日はちょっと長くなってしまいましたが、大田区総合体育館での開催は3年連続。“キックの日”を掲げていこうと毎度の2月11日(祝日)を押さえるのは難しく、今年は3月12日となりましたが、日時より手頃な広さの大田区総合体育館をキックボクシングのメイン会場に定着させて欲しいものであります。

昨年2回O-EAST渋谷で開催された興行も、平日夜でも主要駅の渋谷で仕事帰りのサラリーマンも立ち寄りやすい手応えで、今年も2回予定されています。

◆42歳の大月晴明と44歳の立嶋篤史は気になる存在

すべてが好カードでしたが、気になる存在は42歳の大月晴明と44歳の立嶋篤史。大月は前口太尊にヒジで切られ、激しい流血でストップされましたが、4月10日の市原での蘇我英樹(市原)戦は出場の予定(この日の試合後の意見)。息子に生き様を見せ続ける立嶋篤史は経験値からくる戦略は見事で、徐々に19歳の藤野伸哉を接近戦でのボディブローでたじろがせる攻めも見せつつ、3回戦では巻き返す時間は少なく、藤野の手数と的確さが優りました。

前口太尊(右)にノーガードで打たせる場面も見せた大月晴明(左)、頭部の傷は問題ないとアピール

「5回戦は3回戦で終わる展開にはない4ラウンド目からのスタミナ重視の展開がある。特に首相撲に捕まれば激しいスタミナ消耗になり、組み負ければそのままヒザ蹴りの餌食、それに打ち勝つにはその練習も充分でなければならない。総合力が必要な競技ですよ」

2003年頃、まだキックボクシング自体が5回戦から3回戦に短縮する前の頃、“新人3回戦”に対する戒めとして語ってくれたある古いジム関係者がいました。その後、そんな基本に逆行するかのように“ランカー以上の3回戦”がどこの団体でも定着してしまいました。テレビ重視の影響を受け過ぎてはいけないと言った関係者も多かったところでしたが、その“3回戦勢力”は増すばかりでした。今後のキックボクシング競技本来の完成度に期待して、4ラウンド目から差が出てくる5回戦本来の醍醐味をNO KICK NO LIFEでは魅せていってもらいたいものです。

◆59.2kg契約5回戦
WBCムエタイ世界スーパーフェザー級チャンピオン.梅野源治(PHOENIX/27歳/59.2kg)
VS
スターボーイ・クワイトーンジム(元・WPMF世界SFe級C/タイ/24歳/59.0kg)
引分け / 1-0 (主審 大成敦 / 小林 48-47. 大村 48-48. 玉川 48-48)
「梅野はパンチとローキックが強いからヒジを合わせろ」
タイのトップクラスにも研究されているという、日本人で最もムエタイ殿堂王座に近い梅野源治の戦法スタイル。減量でいつも以上に体重が残り、思うように動けずスピード遅く、当たっているけど倒せないもどかしさが残る展開だった様子。その打って出たパンチに合わせ、スターボーイが狙った右ヒジ喰らってダウンし、「またやっちゃったな。今後もこれまで以上に頭使って臨機応変に瞬時に動かないとタイだと厳しい結果になるだろう」と今後もより険しいムエタイロードになると反省する梅野源治。厳しい立場ではあるが、こんなタイトップクラスに警戒される存在であることに誇らしい想いであるファンは多いでしょう。

スターボーイvs梅野源治。一瞬の隙を突いてのヒジ打ちも高度な技術

◆55.4kg契約5回戦(ヒジ打ち禁止)
RISEバンタム級チャンピオン.那須川天心(TARGET/17歳/55.3kg)
VS
WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーバンタム級チャンピオン.宮元啓介(橋本/23歳/55.6→55.5→55.4kg)
勝者:那須川天心 / TKO 2R 0:26 / カウント中のレフェリーストップ / 主審 北尻俊介
「那須川天心は倒しに行って飛びヒザ蹴りでキッチリ仕留める、魅せる技を持った選手、今後、ヒジ打ち有ルールでどこまでできるか、タイのトップクラスにぶつけてもいい」と語る小野寺氏。宮元啓介を倒してしまうパンチと蹴りの速さとタイミングで次々と日本のトップクラスを撃破することに驚きですが、今後、5回戦ヒジ打ち有でも勝ち進めるか、また数々の好カード実現に期待が掛かります。

調子を上げる前に劣勢となった宮元啓介(右)、物怖じしない那須川は先手を打って一気に攻めた

◆59.5kg契約5回戦
WPMF世界スーパーフェザー級チャンピオン.町田光(橋本/28歳/59.4kg)
VS
森井洋介(ゴールデングローブ/27歳/58.7kg)
勝者:森井洋介 / TKO 4R 0:03 / 主審 大村勝己

町田のスネの裂傷で骨が見えるほどの深い傷、ドクターの勧告を受入れレフェリーストップ 頭部のカットもあってドクターチェックを受けるも、スネの方の深さに視線が行き難かった。

◆65.5kg契約5回戦
ザカリア・ゾウカリー(オランダ/21歳/65.1kg)vs 水落洋祐(はまっこムエタイ/31歳/65.5kg)
勝者:ザカリア・ゾウカリー / TKO 5R 2:28
頭部負傷によるドクター勧告を受入れレフェリーストップ / 主審 玉川英俊

◆62.5kg契約3回戦
大月晴明(元・全日本ライト級C/キックマスターズマスクマン/42歳/62.4kg)vs 前口太尊(RHOENIX/29歳/62.5kg)
勝者:前口太尊 / TKO 3R 0:47
ヒジでカットされた頭部負傷箇所の悪化でレフェリーストップ / 主審 小林利典

◆63.0kg契約3回戦
SHIGERU(元WPMF世界SFe級暫定C/31歳/新宿レフティー/63.0kg)vs セーンアーティット・ワイズディー(タイ/26歳/63.0kg)
勝者:セーンアーティット・ワイズディー / 0-2 (主審 大成敦 / 玉川 30-30. 小林 28-29. 大村 29-30)

◆63.0kg契約3回戦
佐藤琉(エイワスポーツ/34歳/63.0kg)vs 長谷川健(RIKIX/31歳/63.0kg)
引分け / 1-0 (主審 北尻俊介 / 大成 29-29. 小林 29-29. 玉川 30-29)

◆ウェルター級3回戦
KENGO(RIKIX/31歳/66.6kg)vs 遊佐隆介(チームサムライ/21歳/65.0kg)
引分け / 三者三様 (主審 大村勝己 / 北尻 29-29. 小林 30-29. 大成 29-30)

◆58.0kg契約3回戦
立嶋篤史(元・全日本フェザー級C/44歳/58.0kg)vs 藤野伸哉(RIKIX/19歳/57.8kg)
勝者:藤野伸哉 / 0-3 (主審 玉川英俊 / 北尻 29-30. 小林 28-30. 大成 28-29)

スピードと手数で優る藤野伸哉(右)、打たれモロいが、ジワジワ盛り返すしぶとさを誇る立嶋篤史(左)

◆解説者もアナウンサーも皆、素晴らしかった!

2年連続の解説者の石井宏樹と、いくつもの格闘技実況も長く、人気も上がっている市川勝也アナウンサー

全9試合、リングアナウンサーとして登場した一人目、三遊亭貴楽さんは1985年からリングアナウンサーを始めた方で、当時の日本キックボクシング連盟、MA日本キックボクシング連盟、全日本キックボクシング連盟、ニュージャパンキックボクシング連盟へ移りつつコールされてきています。当時現役だった伊原信一氏、斉藤京二氏をもコールしている古い方で、小野寺力氏がキックデビュー前からお気に入りだった貴楽リングアナウンサーでした。

二人目、ハリー杉山さんはフジテレビの「ノンストップ!」月曜~木曜担当の方。
セミファイナルとメインイベントを担当した福沢朗さんは説明するまでもない元・日本テレビアナウンサーの有名な方。多様なリングアナウンサーが揃ったNO KICK NO LIFEでした。

メインエベンターとプロモーターの主役2人、梅野源治(左)と小野寺力(右)
主な出場選手と賑やかに揃ったラウンドガール10人

◎NO KICK NO LIFE 2016 / 3月12日(土)大田区総合体育館17:05~21:00
主催:RIKIXジム
放送:「TOKYO MX 3月31日(木)24:00~24:30、4月7日(木)24:00~24:30」
「スカパー!サムライTV 3月24日(木)22:00~24:00」
前日公開計量:3月11日 品川区東大井 ムーヴアクション(株)19:00~19:40

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない。」

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「武蔵」より「小次郎」が強かった! キックボクシングのリングネーム変遷史

「がんばれ、ひでりん」。これはかつて存在したリングネームなのですが、さすがにこの手の応援ニックネームは流行りません。「○」。これもかつて存在したリングネーム。かなり前の話ですが、さすがに記号はやめてもらいたいと思いました。「○が勝ったら○○、負ければ○●では活字原稿では表現できません。下手に 、。「 」も( )も補助し難いですね。

タイガー大久保=大久保貴司。タイガーマスク全盛期、タイガー名も流行った頃(1983.3.19)

過去、キックボクサーのリングネームは多種多様に存在しました。ただし、もし仮にJBC管轄下のプロボクシングだったら却下されるリングネームは多く存在します。昭和の時代には本名であっても硬い名前が多かったように思います。実際にアグレッシブな試合に打たれ強さが伴う骨太の体格と闘志がある選手が大勢いました。

昭和50年代の日本フライ級チャンピオンの、佐々木小次郎(千葉)も10度防衛する実力で名勝負を展開していました。因みに宮本武蔵も大成しませんでしたが存在しました。

キックボクシングの代名詞となった「沢村忠」は空手家の中村忠氏からアレンジしたリングネームでした。欠場選手の代打として名前だけがポスターやチケットに刷り込まれ、その沢村忠となる選手が決まっていなかったというキックボクシング初興行のエピソードも存在しましたが、白羽秀樹という空手家が出場し、沢村忠として、全国的スターに成長しました。

外来語がファーストネームに入るパターンは、創生期初期は比較的少なく、後には名選手となって日本ライト級チャンピオンに上り詰めたロッキー藤丸(西尾)がいました。他に、アトム鈴木(後にチュー千景)とミッキー鈴木の双子の兄弟、ポパイ貞夫、シーザー武志、スネーク佐保田、バズーカ岸浪、レイモンド額賀、タイガー大久保などがいましたが、リングネームとはわからない一般的姓名型リングネームも多く存在しました。稲毛忠治は松田忠が本名でした。

富山勝治の本名は勝博。花形満との日本ウェルター級王座決定戦から改名。リー・チャンゴンレフェリーの日本名は岩本信次郎(1983.11.12)

現在、宮越宗一郎、慶二郎の本名でチャンピオンとして活躍する兄弟の父親は、ベニー・ユキーデとも対戦した内藤武でした。プロレス技で翻弄したのは翼五郎、その他、一字違いや読み方違いなど含めると数限りなく存在するでしょう。

ひとつの名称を継承していくパターンでは仙台青葉ジムに「ヤンガー」を4代目まで引き継がれた例もあります。1974年(昭和49年)頃から初代として、ヤンガー石垣を名乗った全日本フェザー級ランカーで、後の轟勇作。1978年のデビュー後、2代目となるヤンガー舟木を名乗った後の船木鷹虎は本名が船木実。全日本ウェルター級チャンピオンとなり、平成に入り3代目となったヤンガー秀樹は後に小国ジムに移籍し、伊達秀騎に改名しています。4代目が現役のヤンガー真治で、藤原ジムに移籍後、J-NETWORKスーパーライト級チャンピオンに就いています。

時代が混沌としていき、だんだん緩やかになっていったのは、現役選手が引退した後、ジム運営し、会長として仕切りだした1990年代からでしょう。ひとつのエピソードですが、元・日本ウェルター級チャンピオンの向山鉄也氏が引退後の1993年春、所属していたニシカワジムを引き継ぎ、元々所有していた「キングジム」と改名後、開設してから、選手に独断でユニークなリングネームを付け出しました。

田中信一は田中小兵太のリングネームでも戦っています(2001.11.9)

小出万吉、北川銀次郎、童子丸、杉本金太郎、寺井桃太郎、佐藤塩吉、トムヤムくめ、赤十字竜、東京ポンタという選手は、リングアナウンサーが「コールするのが恥ずかしい」と却下され、嵐ポンタに落ち着いたようで、デビューしなかった練習生にも的を得たリングネームを着け、災難を逃れたのはキングジムの前身、ニシカワジムでデビューし、日本フライ級チャンピオンに就いた赤土公彦選手でした。向山会長が選手の名前(本名)をすぐ忘れるため、ユニークネームを付けたがるという理由が隠されていたという古い裏話があるようでした。

この辺はまだまとまっているリングネームですが、業界内は、より一層自由奔放なリングネームが広まっていきました。

苗字を省いた、個人名だけとなるもの。マサル、アタル、テヨン、健太、一輝、勝次、志朗、日菜太。アルファベットを並べたMOMOTARO、TOMONORI、TOMOYUKI、HIROYUKI、TATSURO、SEIITSU、などもここ数年で流行り出しました。

個人名だけでは他人として呼びにくい心の距離感や「苗字から読める祖先の由来が感じられない」という日本人特有の声もあります。この単独の個人名だけや、アルファベットを並べたものはプロボクシングJBC管轄下では認められません。姓・名や外来語による2単語以上が原則のようです。

志朗の本名は松本志朗。タイと日本で活躍中(2016.1.10)

キックボクシングでは各団体とも、そこまでルールが徹底しておらず、競技としての進化は著しいものの、リングネームに限らず、直接試合とは離れた部分のルール面の分析力が疎いのが現状でしょう。「それにしても最近は外来語が頭に付くリングネームが少なくなりましたね」とはあるジム会長の声でした。

タイ選手の場合は日常からニックネームで呼ばれることがほとんどで、本名で呼ばれることは公共の場のみでしょう。ムエタイではリングネームがジムから与えられ、頭に個人選手名、下はジム名やスポンサー名が付く場合がほとんどです。昔の有名選手で、センサック・ムアンスリンは、ムアンスリンジム所属、パーヤップ・プレムチャイは、レムチャイジム所属、パークタイ・リポビタンディーというスポンサー名が付く選手もいました。

ゲーオ・フェアテックスはフェアテックスジム所属。フェアテックスはタイでも有名なボクシング用品メーカー

竹山晴友を下した、アルンサック・チャイバダンはその名前どおり、チャイバダンジム所属、その後、タイでは廃業状態で、日本ではアルンサック・ユーバンルンと呼ばれましたが、「ユーバンルン」は本名(ファミリーネーム)という、こんなあまりないパターンも存在しました。日本で結婚したユタポン・ウォンウェンヤイは、ユタポン前田というリングネームでプロボクシングで全日本新人王を獲るまで戦いました。

プロボクシング世界ランキングでは、最初にランクインしたリングネームをそのまま継続される習慣があるようで、タイ選手が頻繁に名前を替えるので、収拾がつかない為という規制があるようです。

各国の習慣や仕来たりはあるでしょうが、日本では基本的に本名で戦って頂きたいと思う高齢者の愚痴が増えそうなこの頃ですが、願い叶わず、更に変化して行くのが自然の摂理で、今後どんなリングネームが流行りだすか、予想するのも楽しい時代になるかもしれません。しかし、○×や記号数字などはやめてもらいたいところです。

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない。」

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「ナベツネ」を辞任に追い込んだ野球賭博〈闇〉のからくり《3》

「ナベツネ」こと渡辺恒雄=読売巨人球団最高顧問をも辞任に追い込んだ野球賭博──。その闇を探るべく作家・影野臣直氏が、かつて胴元をしていた男性のインタビューに成功した。タレントや有名人はなぜかくも野球賭博にはまるのか? その理由の一部始終を3回に分けて公開する。今回がその最終回。

── では、野球賭博へのヤクザの関与は?

堂本 野球賭博も博打ですから、必ずどこかの博徒が絡んでいることは確かでしょうね。まぁ、あくまでも想像ですが、関西は山口組で関東は住吉か稲川かな、という推測はできますがね。

── 噂では弘道会の名前があがっていて、巨人選手の事件が表に出たのは山口組の分裂の影響という説がでていますが、なぜなんでしょう?

堂本 ボクは、まったく関係ないと思います。だいたい、賭けたカネが払えなくて球場まで来たってことですが、行った方もバカだし、来られた方もバカですね。これは、客が野球賭博に関与していることに対して胴元のコンプライアンスが疑われる。

警察関係では名前が挙がったのは、巨人の1軍選手にコーチ、中日の有名選手やフロントの職員の関与。
中日=(イコール)名古屋=(イコール)弘道会、の式ができあがったのではないだろうか。そこから尾ひれがついて分裂の余波との話が推測される。
少々のカネを集金にキャンプにいくってのは、世間を騒がせるのを分かってやったのか。いまだ今回の事件は謎が多い。

── なぜ、巨人にいるようなスター選手がハマるんでしょうか。どうやって、巻き込んでいくんでしょう?

堂本 たぶん、他の博打が関係してると思いますよ。ボクなら麻雀とか、もっと一般的な博打から進展していったんじゃないかな、と予想します。ただ、巨人の選手だっていえば、知らなくても張らせますよ。

日本一の人気球団である、巨人の現役選手。その利用価値は莫大だという。
先発選手の近況や、監督やコーチの不仲説。
それを得れば、博打を優位に進めることができる、さまざまな情報まで入手できるのである。

堂本 野球賭博にハマるヤツって、間口の広い博打から間口の狭い賭博に入ってきますよね。たとえば、雀荘ではテレビで野球中継や競馬中継やってるじゃないですか。そんなところからはじまるんですよ。もしかしたら、ハメられている可能性も感じますよね。博打が好きなんですね、アイツらは……。

最近では、野球賭博に関与する客の年齢層が下がっているという。
客の中には学生もいるし、オレオレ詐欺で稼いだ若手の実業家モドキなども野球賭博の太い客なのだそうだ。

2020年、東京オリンピックで正式種目となる野球競技。
メジャーリーグの日本選手の流出や、WBCやプレミア12などの国際大会などの増加。
これからの野球賭博は、国際化していくのかも知れない。(了)

[文]影野臣直+[プロデュース]小林俊之

◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《1》
◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《2》
◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《3》

小林俊之+影野臣直!強力タッグの短期連載ルポ[全8回]
新宿・歌舞伎町ぼったくり裏事情──キャッチ目線で見た「警察の対応変化。
《1》「ぼったくり店。はどうやって生まれるのか?
《2》なぜ銀座のクラブにはゴタがないのか?
《3》メニューに金額明示があれば違法性はない?
《4》東京五輪を前に警察が浄化作戦を始動?
《5》御一人様51万円「クラブ・セノーテ」事件の衝撃
《6》ベテランキャッチが語る「ぼったくり」の世界
《7》「ガールキャッチ。復活と増えるプチぼったくり
《8》警察の弾圧が盛り場の「食物連鎖」を増殖させる

タブーなきスキャンダルマガジン『紙の爆弾』7日発売!
福島原発事故5年の現実と社会運動の行方を総力特集『NO NUKES voice』Vol.7!

喜入衆VS二朗戦──自分より長身脚長の相手にどうすれば勝てるのか?

キックボクシングにおいて、長身で脚が長い選手に対し「背が低い選手がどう戦う」のか。長身の選手を攻略する 「お手本のような試合」を見た。

喜入(右奥)VS二朗(左)

2月7日、16時から「新宿FACE」で行われた「ムエタイ・オープン34」(センチャイムエタイジムhttp://www.saenchai-gym.com/主催)のファイナル、第9試合のムエタイオープンタイトルマッチにして、「ルンピニー・ボクシングスタジアム・オブ・ジャパン」のウェルター級ランキング査定試合「喜入衆(フォルティス渋谷ジム・ムエタイオープンウェルター級王者)VS二朗(日進会館)」(5回戦、肘有り)は、プロフィール上は喜入が170センチ、二朗が178センチと8センチ差だが、二朗は19戦目の32歳のベテランで脚が長い。失礼ながら、中肉中背の喜入と相まみえると、長いコンパスでしばしば「当たれば即KO」ともいえる重いキックがすぐにでも飛び、KOしそうだ。

喜入(右奥)VS二朗(左)

その長いコンパスでの蹴りで、二朗は喜入を強くハイキックで何度も威嚇する。1ラウンドから3ラウンドまで、二朗が積極的に攻勢に出て、喜入が隙を見て首相撲に持ち込み、膝蹴りをたたき込む展開。二朗はしばしば首相撲をいやがり、強引に喜入を投げ捨てる。二朗が大振りのキッ クで喜入の頭、脇腹を狙い、そのたびにこの試合が60戦目の36歳となる老獪な喜入が横にぐるりと半円状にまわり、距離をあけてかわしつつ、タイミングを見て飛び込む。喜入はまったく二朗の間合いにさせないまま、じりじりと時間をかけて、右ストレートとローキックを確実に 二朗に入れていく。

喜入(右)VS二朗(左)

二朗の陣営から「キックを当てろ、当ててからパンチ出せ」と悲鳴まじりの声援が飛ぶと、反射的に喜入陣営か ら「回れ、回って(キックを)よけて飛び込め」とアドバイスが送られる。

3ラウンドが終わると「ジャッジ3名とも赤コーナー、喜入選手を優勢とみています」と途中経過のアナウンスが流れると、一気に二朗が上から、斜め下から、そして低いキックを繰り出していく。喜入は腕2本を折りたたみ、頭の上に十字に掲げて上からのハイキックを防ぎ、横からまわってくる横腹狙いの蹴りはエルボーで防ぎ、ローキックはくるぶしを当てにいって防ぐ。

「当たっているようでまったくヒットしていない」状態の防御は、見ている記者たちをうならせた。

「うーん、長身で脚が長い相手に身長で劣る選手がどう対処するか教科書のような防御ですね」(ベテランの格闘技ライター)

喜入(左)VS二朗(右)

かくして4ラウンドは、一気に勝負に出た二朗が打ち合いを挑み、左右のフックを連打するが喜入はしゃがみこんでかわしつつ、カウンターでローキックを当てて抱きつき、二朗のリズムにさせない。最終の5ラウンドに突入すると、接近戦でパンチを打ち合い、場内から「二朗! 二朗!」のコールと「喜入! き~い~り!」のコールがこだまする。この日、もっとも大歓声が入り乱れたまま 両者は、戦いを終えて判定へなだれこんだ。エプロンでは、セコンドからバケツのような水が両者に浴びせられる。外はコートが必要だが、リング上だけ真夏のようだ。

50-47,49-48,50-47と三者のジャッジは喜入の優勢を指示し、「喜入選手の判定勝ちです」と アナウンサーが歓喜とともに絶叫した。

喜入衆

喜入選手は勝利してマイクを手にすると「今日は応援に来ていただいてありがとうございました。自分たち年配ががんばることで、あとに続く若い人たちが奮起して、いい形でバトンを渡せばいいと思います」と締めた。

それにしても、鳴り物入りで昨年の夏に記者発表したのはいいが、「ルンピニー・ボクシングスタジアム・オ ブ・ジャパン」は、ランキング査定試合ばっかりやっているが、いったいいつランキングが発表されるのか。問い合わせるたびに「そのうちに発表します」と主催側は言うが、次回の大会は7月17日のディファ有明で、また間があく。ルンピニーの権威を汚さないためにも、すぐにでもランキングを発表しないと、ランキング上位を狙って決死の試合をしている喜入や二朗ら選手に失礼だと思うが、どうだろうか。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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「ナベツネ」を辞任に追い込んだ野球賭博〈闇〉のからくり《2》

「ナベツネ」こと渡辺恒雄=読売巨人球団最高顧問をも辞任に追い込んだ野球賭博──。その闇を探るべく作家・影野臣直氏が、かつて胴元をしていた男性のインタビューに成功した。タレントや有名人はなぜかくも野球賭博にはまるのか? その理由の一部始終を3回に分けて公開する。今回は第2回。

── ハンデは、いつ連絡してくるんですか?

堂本 試合当日の16時~17時くらいに、直接ハンデ師から電話がきて、ハンディを知らされます。だいたい、試合がはじまる2時間くらい前かな。それから顧客に連絡し、プレーボールの受けつけの締め切りまで待つわけですよ。

ハンデ師からの連絡がくると、胴元から顧客全員に連絡がいく。客はすぐスポーツ新聞等で情報を集め、試合開始直前ギリギリに勝ちチームを決める。野球賭博にハマっている連中は、このときが最高の楽しみなのだという。

── カネの流れは、どうなっているのですか?

堂本 野球賭博は、シーズン144試合あります。その全試合、開帳されています。だいたいの1週間の流れは、金土日の3連戦の分を翌週の月曜に集金する。火水木の3連戦では、金曜に集金です。勝った客に配当を渡すのは、当日ですね。もちろん、テラを1割引いてね。

── 集金方法は? また、そのとき、払わない人はいないのですか?

堂本 もちろん、自宅や会社までいって対面で手渡しです。口座はアシがつくから使えない。もし、現金がないっていったら、『つくらせるか、貸しつけるか』ですね。 

ここで、賭博の収入だけでなく、金融としてシノギも生じる。だから家も商売も、身柄のしっかりしている人にだけしか張らせないのだ。

── この稼業に入ったきっかけは?

堂本 もともと、16歳でヤクザの部屋住みになったのですが、賭場の見習いの一つとして野球賭博を始めたのは25歳から……おいしいシノギだと思ったから、1年くらいで独立しました。それから、3、4年はやってましたね。

もともと、才覚があったのだろう。堂本氏にはタニマチ(=スポンサー)衆がいたうえに、当時は暴排条例もなく景気も良かったうえに、ヤクザがメシを食うのが楽だった時代だった。堂本氏は巨万の富を築いた。

── そんなに儲かっていたのに、なぜやめてしまったのですか。

堂本 そりゃ、摘発されたからです。最後は、なんと高校野球でパクられてしまいました(笑)。

逮捕され、堂本氏は野球賭博から足を洗った。
堂本氏は実刑にいくことなく、執行猶予を科せられ社会復帰した。

── では、同じように逮捕された、ダルビッシュの弟も胴元だったのですか?

堂本 いや、胴元は人脈がないとできないですね。彼は『中継(ちゅうけい)』と呼ばれる、客をまとめて手数料を抜く業者だったと思いますよ。胴元と違い、簡単に開業できるのが特徴です。

中継も、やってることは胴元と同じである。ただ抜ける額が、胴元には遠く及ばない。

堂本 それでも、逮捕されたときは賭けさせた金額が問題になる。いくら儲かったかは、罪状に関係ないから、ダルビッシュの弟も胴元として賭博開帳図利で起訴されるでしょうね。ま、初犯だったら、執行猶予で出てきますね。

よく人数を集めまとめて買うグループがいるが、もし捕まったら胴元でなくてもグループの代表者が逮捕される。それが、今回のダルビッシュの弟の事件ではないかという。

── ただ、ダルビッシュの弟の場合、ハンデメールが出てましたが……

堂本 ハンディは関西と関東では違うんです。だからといって、ハンデ師がメールでハンディを報せるわけがない。証拠が残るから。

ハンデ師は口頭でしか、ハンディを知らせない。そこには博徒ならではの徹底した守秘義務が守られている。

── それでは、そんなハンデ師への報酬はどのくらいなのでしょう?

堂本 胴元の仲間内でも、ハンデ師がどこの誰か知っている人は少ない。ヤクザでも大きな組織の親分か、それに準ずるクラスの幹部連だけでしょう。それくらいトップシークレットですから、ハンデ師への報酬は胴元クラスではわからないでしょうね。

ハンデ師によって、売り上げが大幅に変動するという野球賭博業界。ハンデ師は、野球賭博をシノギとする組織の命運さえ握っているといっても過言ではない。(つづく)

[文]影野臣直+[プロデュース]小林俊之

◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《1》
◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《2》
◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《3》

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新宿・歌舞伎町ぼったくり裏事情──キャッチ目線で見た「警察の対応変化。
《1》「ぼったくり店。はどうやって生まれるのか?
《2》なぜ銀座のクラブにはゴタがないのか?
《3》メニューに金額明示があれば違法性はない?
《4》東京五輪を前に警察が浄化作戦を始動?
《5》御一人様51万円「クラブ・セノーテ」事件の衝撃
《6》ベテランキャッチが語る「ぼったくり」の世界
《7》「ガールキャッチ。復活と増えるプチぼったくり
《8》警察の弾圧が盛り場の「食物連鎖」を増殖させる

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「ナベツネ」を辞任に追い込んだ野球賭博〈闇〉のからくり《1》

プロ野球界のみならず守旧メディアの要に長年にわたり居続けた「ナベツネ」こと渡辺恒雄=読売巨人球団最高顧問をも辞任に追い込んだ野球賭博──。その闇を探るべく作家・影野臣直氏が、かつて胴元をしていた男性のインタビューに成功した。タレントや有名人はなぜかくも野球賭博にはまるのか? その理由の一部始終を3回に分けて公開する。

プロ野球史上最大の汚点と揶揄される、昭和の『黒い霧』事件から46年。ペナントレースも終わり、CSファーストステージで賑わうプロ野球界に、突然の野球賭博問題が発覚し球界を震撼させた。しかも、その渦中の人物が、名門巨人軍の現役投手だったという。それに加え、メジャーリーガーのダルビッシュ有の弟までが野球賭博に関与した疑いで逮捕された。平成の『黒い霧』事件の勃発である。
だが、一般に競馬競輪は熟知していても、野球賭博をしる人は意外に少ない。いったい、野球賭博とはどのようなものなのか。
過去に胴元を務めていたという、元業界関係者に訊いてみた。

堂本勝和(どうもとかつとも)(仮名)52歳

16歳から関西の組織に稼業入りし、主に賭博を中心にシノギを行う。39歳で野球賭博で逮捕。出所後は堅気になり、現在は建築関係の会社を経営。

堂本 まぁ、野球賭博って、簡単にいえばプロ野球の対戦カードを、どちらのチームが勝つかを当てる博打ですね。丁半博打と同じで、引き分けはありません。

── だって、野球だったら引き分けもあるじゃないですか?

堂本  試合に引き分けはあっても、野球賭博に引き分けはありません。その時のチーム状況で、強い方から弱い方にハンディキャップを与えるんです。たとえば、巨人阪神戦に張るとしますよね。われわれの上にはハンデ師というのがいて、そこからハンディを報せてもらって始めて野球賭博が開帳されます。

ハンデ師はチーム事情を徹底的に調べ上げ、適切なハンディキャップを算出する。
チーム防御率や、チーム打率に打点。また先発選手の調子の好不調から、先発ピッチャーと相手打線の相性。選手の体調の良し悪しから、球場との相性までも加味するという。

堂本 現在のチーム事情で、ハンデ師が巨人から1、5を阪神に……とでたら、試合で巨人が2対1で勝ったとしても、賭博上では2対2・5で阪神の勝ちとなるわけです。逆に3対1で巨人が勝つと3対2・5で巨人の勝ちとなるわけです。

ハンデ師は、元プロ野球選手か野球関係者など、野球に精通した人だろうと噂されている。
また、ハンディキャップは多くても少なくてもいけない。野球賭博をおもしろくするのもツマらなくするのも、ハンデ師がつけるハンディのさじ加減一つで決まるのである。

── それで、試合にかける金額はどのぐらいになるのですか?

堂本 人によって違いますね。最低は1万円から、青天井(=上限なし)まで……でも、そこは賭けるお客さんの器量次第ですよ。

── 堂本さんの賭博で、一番大きく張られた試合はどのくらいですか。

堂本 1試合に200万円賭けた豪傑がいましたね。それに、ソープの経営者や自営業者などは1試合100万とか平気で張ってきますし、そういうダンべ(=旦那衆)が多いときは1試合合計で4500万円ぐらい張ってきたかな。

しかし、4500万円すべてが利益というわけではない。
野球賭博では、張ってきた金額をIN(イン)といい、支払うべき金額とOUT(アウト)と呼ぶ。野球賭博では、勝ったOUT側から10%のテラ銭(=場代)をとる。100万円勝って受けとるカネは90万円、負けて支払うカネは100万円。差額が胴元の利益である。
だから、この日の堂本氏は勝ち側に2250万円から1割の225万円を引いた金額2025万円を支払い、負け側から2250万円を集金し、225万円もの金額が残ったことになる。

── じゃあ、胴元は絶対に損をしないじゃないですか。

堂本 いや、そうでもないですよ。たとえば、負けてる人が取り返そうと思って賭け金が上がっていくと、ちょっとこれを張らせてやろうかな、とか慈悲の心を持つでしょ。でも、負け分の金額以上のカネを1試合だけ張られて、勝ったらやめてしまう。それじゃ、困るんですよ。最低、3試合は張ってもらわないと、こっちが一方的に負けてしまう。ウチも張らせてあげたんだから……。

勝ち負け2つの選択肢しかない野球賭博。負けた金額の倍の金額を張り続け、勝った時点でやめれば絶対に負けることはない。負けているだけに熱くなり、野球賭博の盲点を突いて張ってくる客もいる。

── タチの悪い客もいるわけですね。

堂本 だから野球賭博を開帳している人は、信頼関係がある人しか張らせませんよ。それに知らない人間に張らせると、負けがこむとチンコロ(=密告)するヤツもいますからね。だから、地元の社長や自営の人などの地位のある方が多い。あるいは、サラリーマンでも家などの資産を持ってる方。ヤクザ同士なら、代紋を保証にヤクザも客になるケースもあります。

賭博は、開帳した者も客となった者も罰せられる。

地元の社長や自営業者、資産家のサラリーマンにヤクザ。彼らにとって博打は、手慰(てなぐさ)みであり、密かな楽しみでもある。 賭場が摘発されると、一番困るのは客自身なのだ。

それだけに常連は、警察などにチンコロすることはない。

── そんな顧客を、一番多いときでどれくらい抱えていたのでしょう。

堂本 だいたい20人くらいかな。質の悪い客を多く持っていても仕方がない。どれくらい質のいい客を持っているかですよ。良質の客ばかりだと3日間の3連戦で、INが3000万ぐらいあったかな。

── すべて口頭でのやり取りですよね? 負けてても、オレは勝った方に張ったなどと居直られませんか。

堂本 だから、ミスがないように全部録音してありますよ。1日最高6試合開催される、野球賭博の事務所はあわただしい。だって、試合開始直前にハンデ師から、当日行われる全試合のハンディキャップが知らされるのですから。

聞き間違えたでは、すまされない博徒の世界。たった1つのミスが、信用を著しく傷つけることになる。信用がなくなれば、顧客は去っていく。賭博の世界は厳しい世界なのだ。(つづく)

[文]影野臣直+[プロデュース]小林俊之

◎元胴元が語る──野球賭博〈闇〉のからくり《1》
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「おいしいポジション」を獲得したキックボクシングのアイドル菜緒ちゃん

NJKF(ニュージャパンキックボクシング連盟)やムエタイ・オープン大会でラウンドガールを務めてきた「キックボクシング界のアイドル」菜緒が人気急上昇中だ。

大坂出身の21歳でモデルばりのスレンダーな肢体と腰高のヒップに艶っぽい笑顔。TBS恋愛バラエティ番組「恋んトス」や、テレビ朝日「ロンドンハーツ」にも出演歴がある菜緒は、同じく格闘技のラウンドガールから売れっ子になった、一字ちがいの売れっ子モデル&女優の『菜々緒』が歩んだサクセスロードを踏襲しつつある。

「ほとんどキックボクシングの試合は、注目する一般マスコミがいない中、『キックボクシング』のラウンドガールを選んだ菜緒が昨年の夏あたりから注目され始めるのは、キックボクシングを研究してきて、選手に試合内容についてインタビューできるようになってから。格闘技関係のメディアにコメントを求められるようになってきて、露出が高まってきたのです」(格闘技雑誌記者)

2月21日に開催された「NEW JAPAN WARSⅡ」(ニュージャパンキックボクシング連盟)においても、菜緒は、ファイナルで右ストレート一閃でセイサック・エスジム(タイ/エスジム)に2R1分2秒で勝利したテヨン(キングジム/WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者)に「相手はストレートに合わせてカウンターでヒジを出してきたのすが、すんでのところでよけていました。これは練習で培ったのでしょうか」と玄人っぽい質問を重ねていた。

「試合終了後に、ファンが握手を求めてきたりするときに、あまりにも人数が多いと途中でさえぎって『次がありますので』と撤収してしまうことが多いタレントの中で、彼女はファンがひとりもいなくなるまで握手や撮影に応じていた。このプロ根性がファンを拡大してきたのでしょう」(同)

今では、菜緒目当てのファンが増えているといっても言い過ぎではなく、リング上の菜緒に向けて「菜緒っ?! こっち向いて?」という男くさい声援に笑顔でこたえていた。昨年の今ごろは「字が一字足りないぞ、菜々緒を出せ?」などと野次が飛んでいたのとは雲泥の差だ。

もっとも菜緒はインタビューで理想の男性を聞かれて「筋肉がある男性が好きです」と答えているから、ちゃっかり選手と恋仲になる可能性もある。

「キックボクシングのラウンドガールはそんなに競争が激しくない。菜緒はいいポジションからスタートできたかも」という声もあるが、今後は実力しだいだろう。
この日に一番、輝いていたのはいずれにせよ、〝褐色のナルシスト〟と呼ばれる健太選手(元WBCムエタイ日本統一・ウェルター級王者 E.S.G)でもなく、KO勝ちしたテヨンでもなく、菜緒だった。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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如月の乱! ニュージャパンキックボクシング連盟20周年、新たな飛躍へ!

ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)が今年で満20周年を迎えました。NJKFは1996年7月、全日本キックボクシング連盟から脱退し、同年10月6日に東京ベイNKホールで初興行を開催。初代代表理事の藤田真氏が高齢により退任した2007年からは斉藤京二氏が第2代代表理事に就任。2009年には当時のMA日本キックボクシング連盟との統一的な王座として「WBCムエタイ日本王座」を創設しました。

2014年には国内初のWBCムエタイ世界戦を開催(梅野源治と大和哲也が奪取)に漕ぎ着け、昨年8月に15歳以下のWBCムエタイ・ジュニアリーグも開催、この団体の本道であるNJKF王座戦も従来のタイトル戦ではない、過去2回NEW JAPAN WARSとして挑戦者決定トーナメント戦として王座とランキングの充実が図られました。

◆やると言ったら諦めない──斉藤京二理事が実現した「WBCムエタイ日本王座」

2010年頃、斉藤京二理事が業界を指し、「過去、どれだけ統一を図りながら崩壊してきたことか、だがこのWBCムエタイは必ず成功させる」と語り、やると言ったら諦めない斉藤氏の姿勢はそのはるか昔の選手現役当時からでした。

WBCムエタイ(タイ・バンコク本部)はプロボクシングのWBC公認の傘下団体で、世界王座、インターナショナル王座の下、日本実行委員会目線で見れば、日本王座の下に2つの団体、NJKFとJKI(MA日本キック連盟から脱退し設立した日本キックボクシングイノベーション)を置き、構築したピラミッド型組織を作り上げてきました。

今後、選手層が充実し、世界王座と各傘下王座が活性化し、各メディアが注目すれば「メジャー化」と言える段階に立ちますが、現実的にはそう簡単なものではありません。この日の試合も観客席は満席には埋まらず、メインイベント(最終試合)に近付くにつれ観客の数が減り、正に身内・仲間内の試合が終われば帰ってしまう現象は毎度のこと。この競技が世間一般に浸透していない現状が伺える光景でした。そんな中でもメインイベントまで、プロボクシングの迫力に負けない高度な技術の展開が続き、元プロボクシング関係者重鎮もキックボクシングの可能性に注目し毎度立ち会う姿が見られます。手段は違えど縦の組織造りは他団体にもあり、乱立が生む悪循環の中でも興行の充実と観客動員を凌ぎあっている現状が続いています。

◆NJKF 2016 1st
2月21日(日)後楽園ホール17:00~20:35 主催:ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)

24戦目で初タイ人との対戦となったテヨンは破壊力増すパンチと蹴りで、一瞬即発の打ち合いに2度のダウンで失神状態のセイサックをレフェリーが止めるTKO勝利。セイサックの来日戦績はこれまで日本国内チャンピオンクラスに1勝1敗ながら、健太(ESG)にヒジで敗れるも攻勢の展開も見せた実力者で、テクニックで日本人の前に立ちはだかる壁となる存在。

セイサック・エスジムvsテヨン
破壊の激闘王、テヨン

テヨンは2011年8月デビューし、父親もチャンピオンになった血筋から、似たファイトスタイルで実力の片鱗は見えている中、期待通り2014年2月にNJKFスーパーライト級王座に就き、同年7月にWBCムエタイ日本スーパーライト級王座に就きました。現在は日本からインターナショナル王座へステップアップを図り、今、日本のトップクラスに立っている高度成長の経験値で今年の飛躍が期待されます。

健太は2年前に対戦して判定勝利している笹谷純と再戦。前回は挑戦者決定戦となる5回戦で、今回はノンタイトル3回戦ながらまたも圧倒する内容で判定勝利。2008年から2階級で王座獲得経験を積み、危険を回避せず、他団体チャンピオンとも対戦経験豊富なベテランの域に達している健太は3月21日(月・祝)ウィラサクレック興行で、先月NKBで大和知也(SQUARE-UP)を下したWPMF世界スーパーライト級チャンピオン.ゴンナパー・フェアテックス(タイ/対日本人戦績10戦10勝6KO)との対戦が予定されています。

年間表彰式で最優秀選手賞獲得し、挨拶する悠矢(大和)

NJKF 2015年度 年間表彰式がリング上で行なわれました。

突き上げる右ヒジ打ちで攻める健太

最優秀選手賞:悠矢(大和)
殊勲賞:健太(ESG)
技能賞:MOMOTARO(OGUNI)
努力賞:浅瀬石真司(東京町田金子)
新人賞:大田拓真(新興ムエタイ)
最高試合:健太(ESG)vs大和侑也(大和)

▼64.5kg契約3回戦
WBCムエタイ日本スーパーライト級チャンピオン.テヨン(中川勝志/キング/22歳/64.16kg)
          VS
セイサック・エスジム (タイ/23歳/64.2kg)
勝者:テヨン / TKO 2R 1:26 / 右ストレート、ノーカウントノレフェリーストップ / 主審 多賀谷敏朗

▼67.0kg契約3回戦

健太(前WBC・M日本ウェルター級C/ESG/28歳/66.95kg)
          VS
笹谷淳(TANG TANG FIGHT CLUB/40歳/66.85kg)
勝者:健太 / 3-0 (主審 中山宏美 / 副審 多賀谷 30-28. 小林 30-28. 竹村 30-29)

▼NJKFバンタム級タイトルマッチ 5回戦

後ろ蹴りがボディにヒット、前田浩喜が守屋将をあっさりKO

チャンピオン.前田浩喜(CORE/34歳/53.5kg)
          VS
1位.守屋将(新興ムエタイ/24歳/53.45kg) 
勝者:前田浩喜が初防衛 / KO 1R 2:08 / 後ろ蹴り(バックスピンキック)がボディにヒットしテンカウント / 主審 山根正美

▼NJKFスーパーウェルター級タイトルマッチ 5回戦

チャンピオン.YETI達朗(キング/31歳/69.6kg)
          VS
1位. 白神武央(拳之会/27歳/69.8kg)
勝者:白神武央が第5代チャンピオン / KO 2R 1:29 / ヒジ打ち顔面連打でテンカウント / 主審 小林利典

▼WBCムエタイ ジュニアリーグ東西対抗戦50kg以下3回戦(1分30秒制)
東日本代表.大田一航(神奈川県厚木市立南毛利中学校2年生) 
          VS
西日本代表.林佑哉(広島県福山市立松永中学校3年生) 
勝者:大田一航 / 3-0 (30-29. 30-28. 29-28)

▼NJKFスーパーフェザー級王座決定戦 5回戦

1位.鈴木翔也(OGUNI/28歳/58.9kg)
          VS
2位. 北野克樹(誠至会/19歳/60.8kg)
勝者:鈴木翔也が第5代チャンピオン / 2-1 (主審 多賀谷敏朗 / 副審 小林 49-48. 竹村 49-48. 山根 48-49)
北野克樹1.83kgオーバーで計量失格。

流血を伴なう激闘を制した鈴木翔也(OGUNI)

▼NJKFフェザー級王座決定戦 5回戦  

1位. 阿羅斗(ESG/27歳/57.1kg)
          VS
2位. 半田一覇(誠至会/19歳/56.9kg) 
勝者:半田一覇が第9代チャンピオン / TKO 2R 1:37 / カウント中のレフェリーストップ / 主審 中山宏美

▼NJKFフライ級王座決定戦 5回戦

1位. 大槻直輝(OGUNI/33歳/50.45kg)
          VS
4位.山下Spankey博史(誠至会/30歳/50.7kg)    
引分け三者三様 (主審 山根正美 / 副審 中山 49-49. 竹村 49-48. 多賀谷 48-49 / 延長戦三者とも9-10で山下Spankey博史の勝利、第9代チャンピオン)

NJKF若武者会主催DUEL.4は3月6日(日)海老名市総合体育館にて。
PITジム主催「絆」は4月3日(日)埼玉ふれあいキューブにて。
NJKF 2016.2ndは4月10日(日)後楽園ホールにて開催されます。

[撮影・文]堀田春樹

▼堀田春樹(ほった・はるき)
フリーランスとしてキックボクシングの取材歴32年。「ナイタイ」「夕刊フジ」「実話ナックルズ」などにキックのレポートを展開。ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家。座右の銘は「頑張るけど無理しない。」

◎ムエタイ日本人の壁──活躍する在日タイ人選手と来日タイ人選手の裏事情
◎芽が出始めたムエタイ新時代──タイで通用する若手選手が続々出現!
◎強くなるためにタイへ行く!日本キックボクサー「ムエタイ修行」今昔物語
◎ルール変更の紆余曲折から辿る日本キックボクシング界の栄枯盛衰クロニクル

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