日本にもあるIS(イスラム国)の募集事務所

ある気楽な集まりで顔見知りの市議会議員が難しい顔をしている。
アルコールが入っているせいか、ポロリともらした。
「××の裏に中東物を扱う雑貨店があるだろう?」
そこがIS(イスラム国)の日本拠点だというのである。野党系の市議会議員である。

だが、なぜにそう難しい顔をしているかと問うと、
「選挙に利用できないか、考えている」のだった。
しかし、ISとなれば国際的なテロ組織だ。本職、つまり公安や、警察がほっておかないだろう。
関わりを持つのはまずい。

「この話も警察から流れてきた話だ。だからこそ、いまのうちなんだ」
本音は次の統一地方選選挙で敵対候補を潰したい、と言うことらしい。
敵対候補がISと繋がりがあると噂を立てられれば、次の選挙は勝てる。

店の地権者が対立党の関係者だというのまでは調べがついた。
そこで地元の市議氏におはちが回ってきた。
が、そこから先、どう持っていくべきか判らない。
その時の話はそのまま終わった。

特定のテロ団体が、他のテロ団体の『仕事』を請けおうことがある。いわゆるテロネットワークである。
テロ団体といえども活動資金は必要である。金で仕事を請けおう。
テロ団体同同士が利害が一致する場合もある。

たとえば、9.11テロを起こしたアルカイダは反米イスラムテロ組織である。
アルメニア革命軍は南米を拠点に反米活動を続けている。
これらは主義主張はまったく異なるが「反米」という目的は一致している。

現在、アメリカに入国する場合、アラブ系人種は警戒される傾向にある。
一方、南米のラテン系人種はアラブ系より入国しやすい。
そこで、テロ組織同士が協力し合い、活動を行う。

ISに限らずテロ組織は常に協力者を求めている。
こうした募集事務所は世界中に存在する。海外での工作要員として外国人も多く必要だからだ。

話は戻って市内の雑貨屋、しばらくして店を畳んだ。
市議氏は何も言わないし、問いかけても答は返ってこないだろう。
内偵が入って秘密裏に消されたのか、場所を変えたのか、なにも判らない。
その店はいまは中華系の輸入商品店となっている。
この例は氷山の一角にすぎないが、政治家がISとなんらかの接点を持っているのは明らかだ。

(伊東北斗)

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「取締り」という冤罪からわが身を守ったAさんからの続報

例の警察と戦う投稿(2016年4月21日掲載記事)の続報がAさんから届いた。掲載の許可が出たので以下、報告する。

◆軽微な違反であれば警察の裁量で終わりにできるよう導入された反則金制度

しばらくして検察庁から呼び出しが来ました。交通違反も殺人や強盗、窃盗と同じ犯罪ですから検察官の取調を経て裁判、刑罰、となるわけです。もっとも、 取調の様子はテレビなどで見る取調室とはだいぶ違います。指定の時間に待合室に入り、検察官に隣の部屋に呼び出されます。隣室とは言えドアもカーテンもな いすっ通しです。

同じ一室で何人もの取調を同時に進めています。一対一で簡単な説明を受けて「正式裁判にするか、略式裁判にするか」決められます。略式裁判は検察官の主張する金額の「罰金刑」を受け入れる物で、その場で判決が下され、翌日以降の指定日までに納入します。

昔はどんな些細な違反も検察庁の取り調べを受けて裁判、だったそうです。ですが、これでは検察も裁判所もパンクしてしまう。そこで取り入られたのが軽微な違反であれば警察の裁量で終わりにできる現在の反則金制度です。(ちなみに反則金を拒否することもできます。この場合、略式、正式にかかわらず 反則金と同額の罰金が科せられます)。

◆「裁判になると大変だよ」というのは被疑者なく、警察官自身が大変だから

本当に裁判ともなれば警察も本格的に書類を準備して、裁判所の法廷を確保して、裁判官も時間をかけなければなりません。警察が「裁判になると大変だよ」というのは被疑者はなく、警察官自身が大変なのです。

正式裁判と、反則金の間に位置するのが「略式命令」ないしは「略式起訴」という私が受けた措置です。。

検察官はしきりに「略式命令」を進めてきますがこちらは「不起訴がいい」を繰り返します。その場で結論が出ず、もう一度、検察庁へ足を運び、三度目の呼出には「そちらから来てください」と返事しました。しばらくして電話すると「起訴猶予」となっていました。罰金措置はないのです。あっけにとられるほど簡潔で、かつ、予想外の結果でした。

◆行政処分の時効は「前回の処分が終わってから三年」

しかし、ここから先がまた長いものになりました。今度は試験場から「免許停止にする」とのお達し。こちらも異議を唱えに出向きます。起訴猶予なのに免停とはおかしい、と告げると担当警察官は「刑事処分と、行政処分は別だ」との答え。調べ直すと実際に別処分で行政処分は役所が裁判所の判断を待たずに被疑者を処罰できる処分でした。

いずれにせよ「それは違憲ではないか」と反論、別室、と呼ばれる事務所で怒鳴りあいになりました。他にも事務を執っている人が大勢いましたが、このような事例は珍しいらしくかなり驚いていた様子です。

この呼び出しも数度、一度は「免許を出せ」と言われ、担当者の目の前に突きつけ自分のポケットに戻し「あなたが正しいなら、私の免許証はここに あります。ここから持っていったらどうですか」とやりましたが、ポケットや荷物を検査するには検察庁の捜査令状が必要です。担当者は悔しそうに「あなたの 免許、手配がかかってますよ」と告げられましたが、こればかりはいまだにどうなっているのか、判りません。こちらはちゃんと任意出頭しているのですから、 文句をつけられる筋合いはありません。

ここまでの文章で激しいやり取りがあったように思えるかも知れませんが、実際に大声を張り上げるほどだったのは最初の一回だけでした。担当者 (一貫して同じ人でした)は私が引かないのも判っていたようですし、こちらも向こうが単純に事務処理として進めようとしているのが判っているからです。

しばらくたち、要請が途絶えました。三年経って免許更新に行くと違反者講習もなく普通に更新されました。時効として処理されたのか、ないことにされたのかは不明です。いまでは後者ではないかと思います。行政処分の時効は「前回の処分が終わってから三年」だからです。

◆罰金も免停もなくなった

罰金に続いて、免停もなくなりました。

こうかくと「巧くやりやがったなぁ」と思われるかも知れませんが、実際はかなりの重圧で、素直に認めてサインした方がはるかに気楽です。何とか耐えられたのは「自分はウソをついていない」という自信があったからでしょう。

警察や裁判官も人の子で、やはり楽をしたいのです。彼らに有利で、かつ、楽ができるのは真実ではなく、嘘をついてでも違反を自白させることなのです。

確かに昔に比べると交通違反取締りは現実に即した内容になってきました。昔は生活道路、高速道路上区別なく25キロオーバーで免許停止だったのです。ですが、いまはわずか一点です。分別されています。

本当に真面目なおまわりさんもいます。ですが、ノルマ稼ぎや楽をしたいがために手を抜くのも事実なのです。

また投稿が来たら掲載する。戦いはまだ続くようだ。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター/NEWSIDER Tokyo)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、書籍企画立案&編集&執筆、著述業、漫画原作、官能小説、AV寸評、広告製作(コピーライティング含む)とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。

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ハニートラップから暗殺計画まで掃いて捨てるほどあるトランプ大統領失脚工作

◆仕掛けられたハニートラップ

米大統領に当選した共和党で不動産王のドナルド・トランプ氏は、今まで選挙中に批判していた民主党関係者や海外要人が祝福にかけつけるなど「手の平返し」が相次ぐ。が、早くも「不利益をこうむる連中」や「反対派」から“ハニートラップ”が縦横無尽に仕掛けられる可能性がある。

2016年10月9日ABC

「なにしろトランプ氏は女性好き。選挙中にも『テレビ司会者時代にキスされた』という女性や『不動産王として、土地の売買の商談中にベッドに誘われた』などという噂が山のように出てくる。きわめつけは、支持率の低下につながった05年、『スターなら女性はなんでもしてくれる』というテレビ番組司会時代の“女性蔑視、性欲むき出し発言”です。これにはアメリカの女性人権団体が訴訟の動きをみせたほど」(通信記者)

この『スターなら女性は……』の発言は、トランプ氏が「ロッカールームでの発言」として逃げ切りをはかったが、「ロッカールームでそんな話はしない」とプロ野球選手やMBPプレイヤーが怒りとともに否定。

高田馬場の英会話喫茶にいたアメリカ人商社マンも「トランプをおろすのは簡単。美女を送り込んで不倫の誘惑を繰り返せばいつか引っかかる」と話す。こうした見方は全米共通。
「いつブックメーカーがトランプが女性で失脚するかオッズを出してもおかしくない」(アメリカ人ジャーナリスト)

さらに、2005年の米NBC番組収録前に司会者と交わした会話を録音したものをワシントン・ポストは入手。「既婚女性とセックスしたい」と言い、「他の女性にキスしたい、女性器をわしづかみすればいい」などと、赤裸々な言葉遣いで話しているというこの会話も決定的に女性の軽蔑を払拭できていない。

◆「女の誘惑に弱い」トランプ

この「女の誘惑に弱い」のはトランプ氏の最大のウィークポイント。
「TPPから撤退する」と発言、不利益をこうむるバイオ系食品会社、「この国に入国させない」としたメキシコ企業や、そしてヒラリー・クリントン候補がボロ負けして急心力を失う民主党の行動派などから「美人スタッフを刺客として送り込み、ホワイトハウスで大スキャンダルを起こす可能性もある」(同)

対外的な政策をやめることにより、貿易面で打撃を受ける外資系会社もわんさかとあり、トランプ氏に送り込み、ベッドインさせて弱みをにぎり、大統領から引きずりおろす「工作」はいかにもスピーディに行われそうだ。

こうした「陰謀コーディネーター」は米には掃いて捨てるほどいる。
「同胞である共和党幹部や議員からは祝福の声が殺到しているが、組閣していくうちに、たとえば副大統領候補のマイケル・フリン元国防情報局長が、組閣してみたら閑職にまわされたりしていたら、“大統領おろし”のリベンジが始まるかもしれない」(同)

有名タレントや政治家に、画面上での立ち振る舞いをアドバイスするメディア・トレーナーは「行動をガラス張りにすること。それが大衆に嫌われない最低の条件だ」と話す。

経済が鈍化、苦しむ庶民の事情につけこんで「モンロー主義」をぶちあげて内需拡大をめざして当選したトランプ氏が、側近の女性に手をつけないとは否定できない。性欲の『内需拡大』が止まるかどうか、見ものだろう。

◆メキシカンマフィアが暗殺計画

トランプ氏は、11月13日に放送されたCBSテレビのインタビューで、大統領選の公約通り「メキシコとの国境に壁を築く」とあらためて強く考えを示した。また、犯罪歴のある200万~300万人の不法移民を、速やかに強制送還する考えも強調した。

「このことは、〝強い〟アメリカを再構築するのに強固なメッセージとなりうるだろうが、いっぽうでメキシカン・マフィアのトランプ暗殺計画がたちあがってきた。もっとも勢力を持つといわれるマフィアは『もしドラッグの利権や大麻利権に手を突っ込んでいくなら『魚にする』(死んでもらう)と明確に幹部たちが発言している。つまりトランプ氏は『メキシコと構えるからには、海に浮かんだで〝魚になる〟可能性が高まったというわけですよ』(在米ジャーナリスト)

メキシカンマフィアを駆逐したところで、その黒いマーケットを埋めるのは、実は国内のアメリカンマフィアだが、これとてもとをたどれば中国系だったりイタリアン系だったりする。いずれにしても犯罪は消えないのだ。

「ただし、今はトランプ次期大領にとって正念場で、移民系のマフィアを一掃した場合は、今度は海外の金持ちがシンガポールやベトナムからの投資を引き上げて、国内の多少、うさんくさい企業であっても『移民系マフィアがけつもちとして去ったのならと投資先として考え直してくれるかもしれない。いまは投資家たちを振り向かせるならチャンスなのです』(同)

マネーロンダリングしていた金持ちたちが国内市場に目を向ければ、確かにGDP成長率が鈍化している米経済が活性化しているだろう。

「しかしどうだろう。バイオとうもろこしを輸出した〝モンサート〟に代表されるように、アメリカの最先端の企業は、国力にいわれて強引に海外に商品を購入させてきた。いっせいに海外の取引先がひいて、はたして国力がもつかどうか」(同)
トランプの描く「移民追い出し策」が何をもたらすのか。注目したい。

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鹿児島、福島、TPP──〈弛緩し尽くした社会〉の行方

不幸なことに私の予感は的中してしまった。11月28日の時事通信は〈三反園鹿児島県知事が事実上容認=川内原発、検査後の再稼働〉との見出しのあと以下の様に伝えている。

 
2016年11月28日付時事通信

 
要するに選挙では「再稼働を認めない」と公約しながら、180度主張を翻し、再稼動容認に早くも転じたわけだ。以前このコラムで三反園知事と三宅洋平を並べ、ボロクソに論じたが、三反園は私の予想を超える速度で「馬脚を現した」わけだ。私は「どうだ見立てが当っただろう!」と自慢をしているのではない。ああ、やっぱりと落胆しているのだ。このニュースが報じられたのは、福島第一原発事故の収束費用が当初の倍近い20兆円かかるとの報道がなされたのと同日であった。 

 
2016年11月27日付毎日新聞

 
◆「時代は狂っている」

公約を掲げた候補に投票しても、当選後公約を変えられたり、ひどい場合は所属政党を変えたり、政治家は誠に節操がない。おそらくこの病巣には何らかの懲罰でも設けない限り、対処不能だろう。また、11月28日の朝刊では安倍内閣の支持率が6割をこえたとも掲載されている。1年で一番暇なはずの11月だが、新聞紙面で報じられている内容は尋常ではない。むしろ「狂っている」。もうどんな約束もどんな嘘も、どんな規範も意味のない時代になった。私はかなりの確度で上記のニュースが並列される新聞を見て確信する。「時代は狂っている」と。

あれほど明確に反対を掲げていたTPPを政権奪取後推進に転じた安倍政権は、米国が「やーめた」と放り出したのでもうTPPを諦めざるをえまい。一体全体国会内外で必死に反対を訴えていた人びとの意思や思いなどはどのように総括されればよいのだ。58万円もするゴルフクラブを手土産に駆け付けたって、大富豪のトランプが翻意するとでも安倍は思っていたのだろうか。

またベトナムがここにきて「原発やーめた」と言い出し、日立との契約を白紙に戻すという。誠にご同慶の至りだが、これまた必死に原発輸出の馬鹿さ加減を訴えていた人びとの思いはいかばかりか。喜ばしいことに間違いはないがどこかに「肩透かし」感を否めないのは私だけであろうか。

 
2016年11月28日付NHK

 
◆弛緩しつくした社会に未来があるとどうして思えるのか?

本当に何も学ぶことが出来ない、愚かな人間の集まりだとまた憂鬱な気分になる。救いがたいのは、政治家どもやマスコミどもだけではなく、ああだの、こうだの言いながらも「明日がある」ことが絶対的に保証されているかのごとき「幻想」の中で、日々「勤勉」な日常を送るこの島国の人びとだ。その中にはもちろん私も含まれる。

これほどまでに呆けてしまった、弛緩し尽くした社会に未来があるとどうして思えるのだろうか。私は毎日不思議でならない。「弛緩し尽くした社会」は語弊を招くだろう。決して安楽ではなく、労働に見合った賃金を得ることも出来ない労働者がカツカツの生活をしているのだ。

「弛緩」しているのは市民生活ではなく、敢えて乱暴に言えば「民度」だろう。「弛緩」し「劣化」しつくしているこの国の「民度」は相当深刻な状況にあると、痛感する。「劣化」という言葉自体が、散々使いまわされてそれこそ、ボロボロになっているじゃないか。今年ももう12月だ。冬の訪れは早い。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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「浪速の歌う巨人」趙博の不可解すぎる裏切りの連続

 
 

  
『反差別と暴力の正体』は私たちの予想を超えて広く読まれている。編纂に関わった者としてはありがたい限りだ。そして予想通りながら読後感の多くに「正直びっくりした」「何か重たい気持ちが残った」が共通している。本書に綴った事実の羅列は、たしかに性悪の作家が敢えて、最悪の終末を用意した小説のようである。

しかしながら事実はそのように進行し、現在も加害者たちは同様の行為を継続しているのだから手に負えない。しかも一部の人間どもはさらに精鋭化しM君や鹿砦社への露骨な敵意を剥き出しにしつつある。

当該人物の名誉毀損攻撃はすべからく保存してあることは言うまでもない。鹿砦社の「言論弾薬庫」には次々と新型兵器が搬入され続けている。このようなことはわれわれの望む手法ではないが、これ以上の攻撃が続くようであれば、小型の迎撃ミサイルの1発くらいは発射せねばならない局面がやって来るかもしれない。

事件の周辺では、どす黒い思惑を持った連中が蠢いている。その中でまた不思議な動きが先日あった。M君に対して、驚くべき〈裏切り〉を行った趙博(通称パギヤン)が知人を介してM君に「会いたい」と打診をしてきたのだ。

仲介を依頼された知人はM君を助ける立場で一貫した発言を続けている方であり『反差別と暴力の正体』に仮名で登場する方だ。謎解きのような気分でツイッターを「ネットパトロール」して頂ければ、読者諸氏にもその書き込みは容易に発見することが可能だろう。ただ膨大な書き込みから当該箇所を見つけるのには骨が折れる作業なので、書き込まれたのは12月1日とだけ、ヒントを差し上げておく。

この書き込みの中で当該の方は「パギやんが謝罪を行ったのは、彼がツイッターの事情がよくわからないまま暴力事件のまとめサイトを作ったことで、ひどいツイートを集めてしまったことで混乱を招いた点について謝罪したのであって、事件への批判について謝罪をしたのではないということです。つまり印象操作です」と書いておられる。しかし事実は違う。「事件への批判について謝罪をしたのではない」は嘘だ。証拠を示そう。下記の趙博による《■李信恵さんへの謝罪文■》をご覧いただきたい。これは本年5月7日に趙博自身が当人のフェイスブックに書き込んだものだ。

この中で趙は、
「5月5日の会談で、私の『確信』はすべて根拠のないことが充分にわかりました。傷つき孤立しているCさん(著者注:M君を指す)を思う余り、私は彼の情報だけを頼りにしてきたのです。しかし、今その誇張と虚偽が判明した以上、私は李信恵さんに謝罪するしかありません(以下略)」
と書いている。

趙博による■李信恵さんへの謝罪文■
趙博による■李信恵さんへの謝罪文■
 
 

  
趙は事件後自ら「事件のことを知りたい」とM君に接近してきて、表面上は親身にM君のことを心配し、M君も趙に信頼をおいていた。しかし、5月初頭に趙は上記にある通り、腰を抜かすような〈手のひら返し〉を行う。この時も趙はM君を自分の事務所に呼び出し、何らかの話をしようと企図していた。過去に支援してもらった恩義を感じていたM君も「男と男の話をして来ようと思います」と趙の誘導に乗りかけていたが、取材班と松岡がそれを思いとどまらせた。当時松岡と趙の間で交わされたのが、下記のやり取りだ。

▼2016年5月6日 18:52 (※趙博から松岡及び複数の人たちに送られたメール)

昨日、李信恵とじっくり話しました。先ず、信義の問題として私が謝罪します。次に、被害者たるM君(著者注:元文ではM君の本名)の誇張と嘘がはっきりしました。今日、彼と会う約束でしたが「精神的にしんどいので日を改めて欲しい」とのことでした。僕は逃げたと判断します。ともあれ、大阪の運動を潰すわけにはいかないので、僕が悪者になります(笑)。李信恵たちとの信頼関係は全然壊れていませんので、ご心配なく

▼2016年5月7日 7:31(※趙博への松岡からのメール)

趙 博 様
拝復 メール拝受いたしました。 人の心の変わりようとはこんなものかと驚くばかりです。残念です。30年余りの付き合いのある私の親友も「わからんなあ」と頭を抱えておりました。 M君は真に趙さんを信頼していたんですよ。一夜でガラッと趙さんの態度が変わり、彼の精神的打撃は察するにあまりあります。何か一夜で趙さんが心変わりするほどの重大なことがあったのでしょうか? M君は直前まで趙さんに会いに行くつもりでしたが、私たちが止めました。彼が逃げたのではなく私たちが逃がしたのです。一昨年の12月、何かあると察し逃げていれば、くだんのリンチ事件は起きなかったわけで、今回も何か起きそうな予感がしましたので、会いに行くのを止めた次第です。特に精神的に参っている中で一人でのこのこ出かけていけば、自らの意に沿わないことにでも従わざるをえなくなりかねないからです。趙さんはどういう意図で彼を呼ばれ何を話されようとしたのでしょうか? 「誇張と嘘」──趙さんはこれまでM君の「誇張と嘘」に騙されていたんですね? また、私たちも彼の「誇張と嘘」に騙されているのでしょうか? 彼の「誇張や嘘」とは具体的にどのようなことでしょうか、教えてくだされば幸いです。 果たしてM君の「誇張と嘘」とはいかなるものか、臭いものに蓋がされることなく、裁判や報道などで、その〈真実〉が明らかになることを願ってやみません。 李信恵さんら加害者3人の謝罪文、事件翌朝の悲惨な写真、録音テープなどもあるのに、M君に「誇張や嘘」があるとは到底思えません。 私もこの歳になると争い事や暴力の匂いがあることから避けたいと思い生きてきたところ、ひょんなことで、この問題に関わるようになりましたが、これだけの証拠もあるのに「誇張や嘘」があると言われると、逆に私は〈真実〉を知りたいと思います。この件に限らず、私の信条として、あくまでも被害者や弱い立場の者の側に立ち、今後も陰に陽にM君をサポートしていく所存です。 趙さんは近々に「謝罪文」を出される由、大きな関心を持って拝読させていただきたいと思っています。 趙さんの更なるご活躍を祈っています!

敬具
5月7日 鹿砦社 松岡利康

その時、趙博に多大の期待をしていたM君のみならずわれわれの驚きと落胆は大きかった。この悔しさは忘れることができない。

5月のGW前後、4月28日に『週刊実話』がM君リンチ事件のことをコラム記事で小さく報じたところ加害者側が『実話』に抗議、『実話』はあえなく「謝罪・訂正文」をそのHP上に出し形勢逆転、機を見るに敏な趙は、それまでの勢いはどこに行ったか、加害者側に寝返った。その後、高島章弁護士や『世に倦む日日』らが、李信恵らの「謝罪文」、辛淑玉文書、そしてリンチ場面の生々しいテープ起こし、リンチ直後のM君の顔写真らを公開、一気に形勢再逆転、さらにくだんの『ヘイトと暴力の連鎖』『反差別と暴力の正体』出版によって形勢はM君側に大きく傾いてきている。そうした情況での、今回の「話し合い」の申し出、いくらなんでも虫が良過ぎるのではないだろうか!? 他のところでも、趙の似たような言動の情報が寄せられているが、風見鶏はやめろと言いたい。

趙博は「浪速の歌う巨人」と自称しているが、一連のコウモリ的行為を表するならば「浪速の謡う虚人」と言われても仕方ないのではないか。どれだけM君の精神を無茶苦茶にすれば気が済むのだ。

われわれ取材班は趙博の裏切りの連続に、たとえようもない腐臭を感じる。

(鹿砦社特別取材班)

在庫僅少『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』
重版出来『ヘイトと暴力の連鎖』!

『反差別と暴力の正体』残部僅少!M君裁判当日に表れた彼らの焦り

 
 

 
好評を頂いている『反差別と暴力の正体』の在庫がついにゼロになった。残りは書店でまだ売れておらず、あなたに買われることを待っている残部少々である。やや自慢のようになるが、増刷をかけなければ『反差別と暴力の正体』は、近く必ずプレミア価格が付与され、ネット上で取引されることになるだろう。

ここでは詳述しないが、直接、間接の「反発」も今回は散発的に見られた(見当違いの指摘がほとんどではあったが)。また11月28日大阪地裁で行われたM君が李信恵氏をはじめとして5氏を訴えた裁判の開廷前に、廊下で開廷を待っていると、被告(反訴原告)の伊藤大介氏がM君に近づき「何を気持ち悪い視線で見てるんだ!」「メンチ切ってるんじゃないよ!」と毒ついてきた(「M君の裁判を支援する会」ツイッターより)のも、追い詰められた彼らの焦りの表れといえよう。

 
2016年11月28日付け「M君の裁判を支援する会」ツイッターより
2016年11月28日付け神原元弁護士ツイッターより

沖縄、高江で抗議行動に参加していたとされる、しばき隊のメンバーが次々に逮捕されている。中には東京で沖縄県警に令状逮捕され、沖縄まで移送されたと言われている人物もいる。

鹿砦社特別取材班は沖縄県警の、この逮捕弾圧を糾弾し、被逮捕者の早期釈放を求める。逮捕された人間がしばき隊の人間であろうが、なかろうが権力の弾圧に与するような姿勢を鹿砦社は断じて取らない。沖縄現地の闘いと連帯し、不当長期勾留が続く山城博治さんの奪還同様に、しばき隊であろうが逮捕されている人々の奪還も求める。

まかりまちがっても「逮捕してくれてお巡りさんありがとう」などといった、社会運動の大原則を踏みにじる言動に鹿砦社は1ミリも与しないし、認めない。しばき隊にも人権があり、権力からの不当弾圧には、正面から抗議し被逮捕者の奪還を戦うべきだと考える。

しかし、ここで考えてほしいのは、鹿砦社の原則的な立場と、しばき隊がいまだに拘る言説の軽薄さの差異である。のりこえネットTVでは現地レポーターとして横川圭希氏などまで登場するようになっているが、横川氏は昨年経産省前で3名が不当逮捕された際、勾留理由開示公判のあと知人たちに「警察の逮捕には全く問題はなかったんだから」、「救援連絡センターがその場面の動画を上げるなって言ってきた。わけわからねぇ」と発言していた。

訳が分かっていないのは横川氏である。有料メルマガを配信し、いつのまにかしばき隊の隊列に加わった横川氏は、いまだに、いい歳をして〈権力対反権力〉の基本的構図すら理解できていないようだ。のりこえTVに出演した横川氏や現地での行動報告者の発言には司会の辛淑玉氏ですら「今何を言っているのか見ている人にはわからないと思うんだけど」と、ムッとして発言の要領の悪さを指摘される一幕もあった。

 
 


◎[参考動画]のりこえねっとTV「-高江特派員報告-とことんノーへイト!」(のりこえねっとTube 2016年11月22日ライブ配信)

相変わらず分かっていないのだ。極々基礎的なことが理解できていない。結果的にそれが沖縄現地の人々の足を引っ張ることに繋がってはいまいか。しばき隊連続逮捕劇が意味するも、それはもう権力はしばき隊が不要になった。いや邪魔ですらあるから「一掃してしまおう」との意思だ。本気になれば権力は遠慮などしない。

数年にわたり警察権力、なかんずく公安警察と懇ろであったしばき隊には、つけが回ってきたということだ。国会前で闘う学生や市民を「あいつら過激派だから逮捕してくださいよ」と警察に懇願した、あの許しがたい大罪が、今警察の翻意によって、しばき隊に襲い掛かっているのだ。彼らは可及的速やかにこれまで展開してきた運動の過ちを反省し、総括すべきだろう。

問題とする社会現象のすべてに「ヘイト」の冠をつけて語ろうとする無理無茶に早く気が付くべきだ。綱領なき(しかし暗黙の病理的体質を持つ)運動は、一度解体をして再構築するしかないだろう。

そうでなければならない理由のカギが『反差別と暴力の正体』には詰め込まれている。残部僅かである。一刻も早く書店へ!

(鹿砦社特別取材班)

『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』(紙の爆弾12月号増刊。11月17日発売。定価950円)

◎ウェブ書店在庫確認リスト◎
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地獄に堕ちた「AV界の寵児」バッキー栗山にもあった冤罪疑惑

出演強要被害を訴える女性の声を伝えるなどAVを「社会問題」として扱った報道が増えている。そんな中、私の脳裏に蘇ってきたのが、10年余り前に「ガチンコ」の輪姦AVが強姦致傷の容疑で立件されて世を騒がせた「バッキー事件」だ。あの事件の「首謀者」とされるバッキー栗山に「冤罪疑惑」があることを、あなたはご存じだろうか――。

◆地獄に堕ちた「AV界の寵児」の腑に落ちない裁判結果

バッキー栗山こと栗山龍(当時40)は2000年代初頭、AVメーカー「バッキービジュアルプランニング」(以下、バッキー社)を設立。それ以前の経歴は謎めいていたが、アメックスのブラックカードを2枚所有する大金持ちというフレコミで、会長の自分自身が広告塔となって会社を売り出した。当時、男性週刊誌やスポーツ紙では、同社の作品や企画を紹介した記事がすさまじい頻度で掲載されており、栗山はまさに「AV界の寵児」だった。

しかし2004年になり、同社がウリにしていたガチンコ輪姦AVの撮影中、女優が肛門などに重傷を負う事故が発生。それ以降、水責めや強制的な飲酒など、同社の非人道的な女優の扱いが社会問題になり、ついに警察も本格的捜査に乗り出した。そして強姦致傷罪などで起訴され、「首謀者」とされた栗山は07年12月に東京地裁で懲役18年の判決を受ける。こうしてAV界の寵児は地獄に堕ちた。

ただ、それ以前に栗山と会い、言葉を交わしたことがある私は、裁判の結果が腑に落ちないでいる。

栗山の裁判が行われた東京地裁

◆子供のように澄んだ瞳

私が栗山と会ったのは03~04年頃、週刊誌の仕事で同社の「AVの虎」というシリーズ作品の撮影現場を取材した際のことだ。この作品は当時の人気テレビ番組「マネーの虎」をパクったもので、参加者がプレゼンするAVの企画が面白ければ栗山が金を出し、実際にAVを撮らせるという内容だ。正直、作品の詳細はまったく覚えていないが、この時一度会っただけの栗山の印象は今も記憶に鮮烈だ。

「栗山です。よろしくお願いします」

それは、とてもソフトな声だった。栗山は金髪に日焼け顔、華奢な体をホスト風のスーツに包み、見た目こそいかにも怪しげだが、物腰の柔らかい人物だった。名刺交換した時、屈託のない笑顔と子供のように澄んだ瞳には、不覚にもドキリとさせられた。栗山はなんとも言えない人を惹きつける力を持っていた。

この時、もう1つ印象的だったのが、栗山が制作スタッフに演技指導されながら「バッキー社の会長」を演じていたことだ。栗山はこの日、現場で制作スタッフに「こんな感じでいい?」と聞きながら、札束を鷲掴みにしてカメラをにらみつける“決めポーズ”をつくっていたのだが、何もかもスタッフに任せて言われるままに演技していた。私が裁判の結果が腑に落ちないのは、この時の彼の様子をよく覚えているからである。

というのも、裁判で栗山は、「バッキー社には資金を提供していただけで、作品の制作には何ら関与していない」と無実を訴えていた。マスコミはこの主張を歯牙にもかけなかったが、私には、現場で目撃した栗山の様子からすると、裁判での主張通りにバッキー社において、「金は出すが、口は出さない」タイプのオーナーだったとしても何ら不思議はないと思えるのだ。

ネット上には、今もバッキー作品を販売するサイトが存在

◆真っ二つに割れていた関係者たちの証言

しかも、実は裁判では、関係者たちの証言が真っ二つに割れているのである。共犯者とされた制作スタッフたちは、栗山が「首謀者」だったという趣旨の証言を重ねた一方で、バッキー社の営業や内勤の社員たちは「栗山は月に数回出社するだけで、出社しても仕事の話はしなかった」と全面的に栗山のAV制作への関与を否定しているのだ。

どちらの証言が正しいかは、私も正直、現在把握している情報だけでは断定しかねる。しかし、一般的に複数犯の事件では、罪のなすり合いなどで事実関係が歪みがちだ。また、このような組織ぐるみの事件では、警察や検察は組織の中で少しでも地位が高い人間を罪に問いたがるものである。少なくとも、世間の多くの人が思うほどには、栗山の有罪は絶対的ではないと私は思っている。

実は数年前、私は栗山本人に取材したいと思い、バッキー社の後継会社とされるAVメーカーに連絡し、どこかしらの刑務所で服役しているはずの栗山への仲介を依頼したことがある。その時、電話口の社員は「私自身は当時会社にいなかったので、当時から会社にいた人に話をしてみて、何かわかればお返事します」と丁寧な対応だった。しかし結局、返事をもらえずにそれっきりになっている。

実際、どうだったのだろうか――。AVを「社会問題」として扱った報道が増える中、私はあの日の栗山の笑顔や澄んだ瞳を思い出し、ふと立ち止まって考えている。

▼片岡健(かたおか けん)
1971年生まれ、広島市在住。全国各地で新旧様々な事件を取材している。

「絶望の牢獄から無実を叫ぶ ―冤罪死刑囚八人の書画集―」(片岡健編/鹿砦社)
 
商業出版の限界を超えた問題作!
『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』(紙の爆弾12月号増刊。11月17日発売。定価950円)

国内コンビニ発祥の地「ココストア」閉店に想う春日井サウダージ

角には中日新聞、その横にクリーニング屋、八百屋、ココストア、藤山台センター(市場)などが並んでいたのが当初の町並みだったのではないだろうか。なにせもう45年程前の姿なので、その記憶は定かではない。ココストアの位置する商店街界隈の近くには、また別の小さな商店街があり、小ぶりながらおもちゃ屋や書店、散髪屋も並んでいた。さらにスーパーマーケット、「松坂屋ストア」はいつも買い物客でにぎわっていた。

ココストアはその後一時、店の名前が変わったような記憶もある。どうして「こんなに小さい店が市場やスーパーの隙間でやっていけるのか」と幼心に疑問だった記憶はあるが、あれが今日どの町にも見かける「コンビニエンスストア」の日本における第1号店だったとは、想像する由もなかった。当たり前だけれども当時は「コンビニエンスストア」なる名称もなかったし、概念もなかったのだか至極当然ではある。

愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウン内に位置するこの店舗の前を、幼少時代には親に手を引かれ毎日のように通っていた。市場や八百屋、スーパーマーケット店内の姿は覚えているのに、この店に入った記憶はない。その後、成人して夜遅くにタバコを切らすと、品揃えがよかったのと、遅くまで開いているから便利でしばしばお世話になった。大学から休みに帰省すると、この店の前で深夜、悪友たちと顔を合わせたことも何度かあった。

ココストアのテレビCM

今日の「コンビニ時代」の先駆けがあの場所から産声を挙げていたのは、先日同店舗が閉店となったニュースに接して初めて知った。周りにあった市場や他の店舗は、大規模ショッピングモール(サンマルシェ)の影響を受けてか、早々に店を閉めたが、あの商店街でもコンビニだけは45年間健在だったのだ。

ココストアのテレビCM

団地内に現在、全部で幾つのコンビニが今あるのかは解らないが、かつて生鮮食料品を中心に地域では一番の売り上げを誇っていた「松坂屋ストア」すらが撤退した後、団地の姿は大きく変わっている。春日井市の統計によれば現在高蔵寺ニュータウンに住所を置いている人の数は4万人を超えるとされているが、往時同所に居住していた人間にとってこの数は甚だ疑わしい。

ココストアのテレビCM

◎[参考動画]国内コンビニ“1号店”閉店(2016年11月17日CBCテレビ)

私がこのニュータウンで生活した初期は、まだ新しい団地の建設も進む勃興期で人口は毎年増加し、団地には子供の声が響き、小学校も1学年3~5クラスはあった。山を切り開いたニュータウンには当初、歴史も文化も人々の営みの積み重ねもなかったけれども、夏には大公園や各小学校で盆踊りが開催され、小学校では子供会毎に球技を競う大会が盛んだった。当時人口は3万だと聞いていた。しかし私の居住していた地域では早くも1980年頃に子供の数が減り始め、子供会は80年代後半に解散をしてしまった。私が一時在籍した藤山台東小学校は廃校になる年の卒業生がわずか2名だったそうだ。

ココストアのテレビCM

ニュータウンの中心部は旧住宅公団(現在のUR)が維持管理する賃貸の団地が主たる建物を占めるが、中には分譲され個人が保有しているものもある。本来はここが人口密集地帯のはずだが、団地の窓を見渡すと空き家が目立つ。目視しただけでも2~3割は空室のように見える。ニュータウンの周辺には一戸建て住宅や工場などが広がっている。

数年前、久方ぶりに同ニュータウンを訪れた時、中心部には昼間だというのにほとんど人の姿が見当たらなかった。子供の声ももちろん聞こえない。前述の通りが一時通っていた藤山台東小学校は廃校となり、どうやら3つの小学校が統合されたようだ。賑やかだった藤山台の中心地、松坂屋ストアの跡地には介護関係の事務所が入っている。小中学校の給食を調理し、配達をしていた「給食センター」も取り壊されていた。

その時は、以前このコラムで言及したが、何とも表現しにくい気分になった。そして「日本初のコンビニ」閉店のニュースは、どこかでこの街の宿命と結びついているのではないか、との邪推を喚起させる。今日私(たち)は避けがたく日々コンビニを利用する。便利なようだけれども並んでいる商品はどこも同じだし、店員さんと仲良くなることはあっても「きょうはこのサバがいいよ」とか「しゃあない、特別にまけとくわ」といった会話はない。コンビニ内は常に無機的である。

無機的住居空間の総合体として計画され、今やセピヤ色の空気が漂うニュータウンでのコンビニ閉店劇には、ひねくれ者のの私は「強制の宿命」と「寂しさ」を感じる。私はあの「寂しさ」に耐えきれず、同地を後にした。でもまだそこで暮らしている旧友がいる。長く連絡を取っていないことに気が付いた。あいつら今でも元気だろうか。


◎[参考動画]ココストアのテレビCM コジコジ(さくらももこ 1998年)


◎[参考動画]ココストアのテレビCM


◎[参考動画]日本最初のコンビニ:ココストア藤山台店

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』
重版出来!『ヘイトと暴力の連鎖』!
 
『NO NUKES voice』第9号 特集〈いのちの闘い〉

韓国ソウル抗議集会の圧倒──世代・階層を越えた126万人超のダイナミズム

ソウル市庁前広場のメインステージからの写真。奥まで人がびっしりと密集している
車道を埋め尽くす市民。ピンク色の服と帽子を身に着けているのはサービス業に携わる女性労働者達

事の発端はパククネ(朴槿恵)大統領の「親友」とされるチェスンシル(崔順実)氏にまつわる国政介入疑惑だった。JTBCという韓国の放送局が、大統領の演説草稿などの機密資料がチェスンシル氏に渡っていたことを報道。翌日、パククネ大統領は資料提供を認めて公式に謝罪した。

◆チェスンシルゲートと財閥支配への憤り

その後の調査やマスコミの報道で、その恐るべき実態が次々と露わになった。チェスンシル氏や前首席秘書官らは逮捕・起訴されている他、チェスンシル氏の娘の名門大学への裏口入学疑惑や、姪のスポーツ選手育成センターの資金横領疑惑での逮捕など、逮捕者が相次いでいる。一連の騒動は、アメリカのリチャード・ニクソン大統領が辞任するきっかけとなった「ウォーターゲート事件」にちなみ「チェスンシルゲート事件」と韓国国内では呼ばれている。

駅構内に貼られた風刺画。パククネがチェスンシルの操り人形になって動かされている

さらに特筆すべきは、チェ母娘がドイツに設立したスポーツコンサルティング会社に、韓国最大の企業のひとつであるサムスンが不正に資金提供したとして、サムスン電子など9か所に家宅捜索が入ったことだ。韓国の人々の怒りと疑念の矛先は、私人が国政に介入したというスキャンダルであるにとどまらず、韓国社会における財閥支配の実態にまで及んでいる。

日本同様、韓国社会も失業や就職難、非正規労働者の増加、過剰競争に苦しめられている。全体の失業率は今年の10月の時点で3.4% 、若者に限って言えば、およそ10人に1人は失業しているような有様だ。また、非正規労働者の数は、全労働者の半数に及ぶ。多くの若者にとって、韓国の未来は明るくない。こうした韓国社会の行き詰まりが、チェスンシルゲート事件をきっかけに人々を街頭に向かわせたのだ。

メインステージ広場に入りきれず、路上に出た参加者にも集会の様子を伝えられるようクレーンで吊るされたスクリーン
ソウル市庁駅の構内でもミニ集会が行われていた

 
◆1503団体126万人超の11月12日集会

そして、11月12日、ソウル市内は同市の発表で126万人以上もの群衆に埋め尽くされた。毎年この時期には韓国最大の労組ナショナルセンターである民主労総(民主労働組合総連盟)の集会が行われていて、昨年の11月には光化門前でデモに参加したぺク・ナムギという名前の農民が警察によって放たれた高圧放水を受けて殺されている(2016年9月25日に死亡)が、この日の集会は1503の団体で取り組まれ、歴代最大規模だという。

まず、集会にあらゆる階層や世代が集まっていることに驚く。老人たちが険しい顔つきで座り込んでいるかと思えば、中学生や高校生と思しき若者達も繁華街に遊びに行くような恰好でシュプレヒコールを挙げていた。また、韓国の活動家に話を聞いたところ、この日のために地方からソウルに現地入りし、一泊してから集会に参加している人々も大勢いたらしい。

集会やデモの迫力にも圧倒された。ソウル市内にはメインステージの広場の他にも、数か所に巨大スクリーンとクレーンでつるされたスピーカーが配置されて集会の同時中継が行われていて、集会は集会参加者の発言やシュプレヒコールのみならず、歌や踊り、ウェーブ、映像などを交えて進行していく。演説に猛々しい音楽をかぶせたり、短いシュプレヒコールを何度も力強く繰り返す様からは、民衆の怒りと統一感がひしひしと伝わってくる。

昨年警察の高圧放水を受け、今年の9月に死亡した農民、ぺク・ナムギの追悼壇

◆参加者の多さに困惑する警察

時間が経つにつれて参加者はどんどん多くなっていき、足の踏み場もないほどになった。夕方に集会が終了した後は、大統領官邸の青瓦台に向かってデモ行進を行ったが、あまりにも参加者が多いため、出発にかなりの時間を要した。日も暮れて暗くなってくると、紙コップにアイスの棒のようなものを刺したキャンドルを持って歩く人々が増えてきた(なかにはちゃっかり商売としてキャンドルを売る露店もあった)。各所で自然発生的にシュプレヒコールや歌が歌われていて、ソウル中心部一帯は一層解放区の相を呈していく。もちろん、車道も人で一杯になっていた。

青瓦台付近に迫る市民。先頭には、警察の車両と遮蔽壁に阻まれるも、さらに青瓦台に近づこうとする若者や労働者が

夜になり、デモ隊が青瓦台の付近まで迫ると、警察が配置した大量の警備車両と遮蔽壁に阻まれたが、最前線では主に若者たちが壁をよじ登って何度も突破を試みる。集会からしてそうだったが、警察官や機動隊員の姿が数人しか見られないのが印象に残っている。

先述したように、これだけデモ参加者が多いと、さすがに警察も困惑していて、容易には手出しできないようだった。日付が変わっても、参加者の多くは帰ろうとせず、韓国では著名なバンドによる支援ライブや、各所でミニ集会が行われていた。

◆19日にも韓国全土で100万以上が結集

その後もパククネ退陣を求める抗議行動は連日全国各地で取り組まれている。今週の19日には再び大規模な抗議集会が呼びかけられ、韓国全土で100万以上が結集した。なかには日本のセンター試験にあたる修学能力を終えてデモにやって来た高校生たちも大勢いたという。

民主労総は「パククネが辞任しなければゼネストを決行する」と宣言しているが、パククネは一切応じようとはしていない。この先もまだまだ攻防が続きそうだ。

深夜になってもキャンドルを手に路上を占拠し続ける市民

(井田 敬)

『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』
『ヘイトと暴力の連鎖』
「世に倦む日日」田中宏和『SEALDsの真実――SEALDsとしばき隊の分析と解剖』

『反差別と暴力の正体』への反響、有田芳生議員へ問う!

 
 

 
11月17日に発売された『反差別と暴力の正体』は、猛烈な反響を呼んでいる。アマゾンへは3度納品したがそれも既に売り切れた。21日更に230冊納品し、鹿砦社の在庫も底をつき、残りは書店に並んでいるものだけだ。

発売前に『反差別と暴力の正体』の告知をした途端にアマゾンへは予約が殺到したようだ。また反響も凄まじい。主としてTwitter上であるが、評価9割、非評価1割といったところだろうか。鹿砦社はかねてより「左派系」出版社との認識をお持ちの方が多いようだ。「左派系」かどうかはともかく、鹿砦社が何事にも“批判的”な視点を持ち、付和雷同ではない“本音”の言論を目指していることは間違いない。

当然、このようなご時世であるから、政治や世界を論評すれば、必然的に「反体制的」な視点にならざるを得ない。最低、最悪の政権下での暮らしを余儀なく押し付けられている私たちは、当たり前だが〈権力〉を撃つ。

同時に「反差別」「反権力」「マイノリティー擁護」といった、耳ざわりの良いフレーズを謳い文句に、その実真逆の行動を取る連中が、政権や権力中枢同様に危険であることも歴史が証明するところだ。この国が何度も繰り返してきた〈下からのファシズム〉だ。よって鹿砦社は「M君リンチ事件」を放置はできなかったのだ。

こんな表現を本当は使いたくはないが、鹿砦社は出版界のマイノリティーだ。「M君リンチ事件」はメジャーマスコミに早期から知れ渡っていたが、どの報道機関・出版社もこの事件を報じることなく、放置・傍観していた。しばき隊は言う、「マイノリティーの権利を守れ!」と。守ってもらおうではないか。出版界のマイノリティー鹿砦社を!(もちろん冗談だ)。

Twitterではなく長文のメールで感想を寄せてくれた方がいた。その中で以下の記述があった。

〈「しばき隊」犯罪の隠蔽工作を貫徹しようと思ったら、証拠物件の破壊は第一段階ですが、犯行暴露の意志をもつ人々を、切り崩そうとしたり、抹殺することだってやりかねないと思います。なにしろ既成左翼や既成の社会正義団体や名前の売れた既成の「社会正義市場の文化人・大学人」などの「左翼ぶりっこ」稼業を脅かす問題なのですから。

鹿砦社スタッフに対する「事故とみせかけた暴行や殺傷」の試みすら、奴らは行なう可能性があると考えて、「街を歩くときはクルマに気をつける」とか「駅では後ろから押される恐れがあるのでプラットホームでは中央付近に居るようにする」などの基本的な身辺防衛に努めたほうがいいと思います。
神経質のように思えるでしょうが、革命的警戒心は必要です。

激動の時代は、偽善の仮面が剥がれる、文字どおり「試練の時代」です。
そういう時代には「誠実に怒り、誠実に闘う」ことが、パワーになると私は信じています〉

この方のアドバイスは些か過剰と思われる読者もいるかもしれないが、あながち失当ではない。表面上『反差別と暴力の正体』で質問状を送った人たち全員に本書を贈っているが全員が「沈黙」している。しかし、今回質問状は送っていないが、取材担当の寺澤有が取材を申し込みながら断った人物がいた。

伊藤大介氏のFacebookで見つけた有田芳生議員の書き込み

これは「M君リンチ事件」裁判で被告になっている伊藤大介氏のFacebookだ。何度も質問状を送った有田芳生議員が「事実でないことが、さも事実であるように書いてありますね」と、明確に述べている。偶然有田議員の傍には野間易通氏がいたという(ずいぶん懇意だと告白してくれている)。

 
 

有田議員に尋ねる。『反差別と暴力の正体』中、どの部分が「事実」ではないのか。貴殿がFacebookやTwitterで発信するのは、一般人が発信するのと訳が違う。あなたは国会議員、つまり公人中の公人だ。寺澤有の取材要請に応じることなく、なにおかいわんやである。

われわれの取材や分析に「事実ではない」ことがあるのであれば、訂正をしなければならない。誤った解釈や判断でどなたかを傷つけたのであれば訂正をするのにやぶさかではない。であるから有田議員には必ずこの質問には答えていただきたい。万が一具体的な誤りの指摘がない場合は国会議員による「マイノリティー出版社」への、恣意的な「圧力」と判断するしかない。

『反差別と暴力の正体』の中で松岡が述べている通り、やや大袈裟ではあるが「私たちは命をかけて」取材し、本書を世に出した。真っ当な批判や事実誤認の指摘であればもちろん受けて立つ。

しかし、そうでない場合は、われわれにはそれなりの覚悟がある。まだ弾薬庫は空ではない。

(鹿砦社特別取材班)

『反差別と暴力の正体――暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』(紙の爆弾12月号増刊。11月17日発売。定価950円)

【内容】

1  辛淑玉さんへの決別状

2  「カウンター」「しばき隊」とは何者か?――
背景と呼称について

3 リンチ犯罪を闇に葬ろうとする市民運動つぶしの
“テロリスト”たちを許してはならない!

4 リンチ事件をめぐる関連人物の反応――
著名人、知識人、ジャーナリストらの沈黙、弁明、醜態

5 M君リンチ事件の経過――
驚嘆すべき大規模な〈隠蔽工作〉と〈裏切り〉の数々

6 二つの民事訴訟(対李信恵らリンチ事件加害者、対野間易通)
提起の経緯と概要

7 合田夏樹脅迫事件 
有田芳生参議院議員が沈黙する理由

8 “見ざる、言わざる、聞かざる”状態に警鐘!――
M君リンチ事件と、「カウンター」-「しばき隊」の暴虐に対する私たちのスタンス

[補項]

ろくでなし子さんアムネスティ講演会中止未遂事件としばき隊ファシズム

「カウンター」-「しばき隊」相関図

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