自分のヌードの画像と動画を撮影しネットを通じて販売した、広島市の保育士補助の21歳の女性が7月18日に京都府警に現行犯逮捕された。
18歳未満の少女が裸の画像を送り、購入した側が「児童買春・ポルノ禁止法違反」で逮捕される例は多い。送った側の少女が書類送検された例もあった。
今回の件は、女性が21歳だったことから、「誰も迷惑してないのに」「表彰されてもいいのでは」という声がネット上で挙がっている。
女性が逮捕されたのは、それが無修正で陰部が見える画像であり、刑法175条のわいせつ物頒布等の罪に当たるとされたからだ。
しかし、そう聞かされても首を傾げるネット住民も多い。
海外に置かれているサイトから、無修正の動画など、1本当たり200円くらいで買える。静止画なら、買わなくてもサイトに載っている。
珍しいものでは、無修正のアダルトコミックも、海外に置かれているサイトから買える。
男女の性器が克明に描かれたコミックは、国内で出版すれば、やはり刑法175条で摘発される。
『チャタレイ夫人の恋人』や『四畳半襖の下張』が、刑法175条違反に問われたのは、今は昔。どんなにわいせつなことを書いたつもりでも、活字がこの罪に問われることは、この頃はとんとない。
活字なんかじゃ興奮しないよ、と言われているようで、物書きとしてはとても悔しい。
とにかくネット上には溢れかえっているのだから、もはや、刑法175条など意味がないのではないかと思うが、刑法175条こそ国家による最大のサービス、と主張するのは、知り合いの編集者である。
隠されているからこそ、たまに目にした時にありがたみを感じる、というわけだ。
確かに、仕事で毎日毎日それを見ていた時期があったが、ある種の軟体動物を見るように、何も感じなくなってしまった。
しかしもはや、ネット上には溢れているのだ。ありがたみを感じるには、たまにしか見ないように自制するしかない。そんなことまで、国家に頼るべきではない。
その意味ではやはり、21歳の女性への摘発は行きすぎだと感じる。
おそらくは罰金刑で終わるだろうが、逮捕されたことで職を失うだろう。
解雇されなかったとしても、恥ずかしくて職場に行けないではないか。
警察も罪なことをするものだ。
見えればいいというものではない、というのも、溢れかえってくると感じることだ。
過激な作品も行き着くところまで来た、という気がするが、最近興奮したのは、溶ける水着を使った映像だ。
水着の耐久実験ということで来たモデルが、プールに入って泳いでいると、水着が溶けてくる、というもの。本当に騙されてきたのなら、違うリアクションになると思うので、水着が溶けるということは聞いているのだろうが、恥ずかしがる姿がリアルで味わい深い。
これなら刑法175条には触れないから、裸を売りたい大人の女性は、そんなシチュエーションを考えてみたらどうだろうか。
もっとも、一般人がいる本当の公衆プールで撮影すると、今度は刑法174条の公然わいせつ罪になるから注意が必要だ。
(FY)