「野球のWBC開幕が近いが、選手を送り出す球団としては『ハードなゲームが続き選手が壊されやしないか』と戦々恐々ですね」(プロ野球関係者)
WBC日本代表の山本浩二監督(66)は、各チームの視察を繰り返している。2月4日、中日の北谷キャンプを視察し、中日・浅尾拓也投手(28)を正式に守護神に任命した。フリー打撃に登板した右腕について「打者を相手にいいピッチングをしていた。(抑えの)第一候補ですよ」とコメントしている。
「WBCの東尾投手コーチが指摘しているように、全日本は今、適任のリリーフ投手がいない。山本監督は、杉内との2枚ストッパーを模索しているようだが、プロ野球シーズンが始まると、4月にWBCの影響で肩を壊しやしないかと気がかりだ」(スポーツジャーナリスト)
例年、WBCで疲弊した選手らがプロ野球のシーズンに入り、調子を崩している感は否めない。とりわけ、抑え投手の負担は大きい。さらに不安要素として浅尾は国際大会の経験が少ない。
「故障あがりの浅尾を使うのは冒険だ。WBCで使用するメジャー球に対応できるのか、また今季は右肩痛に悩まされたこともあり、肩の状態を含めて見極めることになるでしょうね」(プロ野球関係者)
WBCについては収益金の分配でもめていた経緯がある。アメリカが収益の7割ももっていったことが明らかになっており、優勝した日本は2割以下の収益だったこともある。
「不可思議なのは、この大会でビジネス的に潤っているのは日本でも韓国でもなく、スーパースターの辞退が続出しているメジャーリーグだけという構図です。こうした構造下では、メジャーリーグの意向を聞かざるを得ないダルビッシュのみならず、メジャーにいる日本人選手が辞退して当然だといえるでしょうね」(事情通)
今回はアメリカ側が譲歩してきてかなり日本には有利な条件となった感がある。
「それにしても金の争いがあっただけに、ゲームは盛り上がってほしい」(ファン)
そう、ゲームそのものに罪はない。NPBは、収益金を、福島の原発被災地に回したらいかがか。それこそ国民がWBCに夢中になれるはずなのだが。
(鹿砦丸)