インターネットを利用した選挙運動を巡って、自民・公明両党の実務者が協議し、ホームページやツイッターの利用を全面的に解禁する一方で、電子メールについては、候補者と政党のみが利用できるようにすることで一致した。
「それにしてもなりすましメールや誹謗中傷などの被害はどこで受け付けてくれるのかね。なりすまして献金詐欺なども考えられる。もう少し、セーフティネットを考えてみたほうがいいのではないか」(全国紙政治部記者)

公職選挙法で禁じられているインターネットを利用した選挙運動を巡っては、自民党や民主党など多くの政党が利用を解禁することに前向きな姿勢を示している。
こうしたなか、自民・公明両党の実務者が協議し、候補者のホームページに加えて、ツイッターやフェイスブックなどのいわゆるSNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用した選挙運動を全面的に解禁することで一致を見た。

「どこかのIT会社がまた儲けて利権の温床となるだけで、国民にとってはなんのメリットもない。ただでさえ、選挙カーがうるさいのに、今度はフェイスブックで勝手にお友達メールが来ることもありうる。ため息が出るね」(民主党関係者)
電子メールについては、候補者と政党以外の第三者の利用を認めた場合、候補者をひぼう中傷する内容のメールや、コンピュータ・ウイルスが添付されたメールが出回るおそれがあるとして、候補者と政党のみが利用できるようにするという。
「長年、ネット選挙は議論されてきましたが、本来は対面して選挙を頼むが議員のあり方です。ネットの使い方がうまい議員が有利になるとは、やはり本末転倒だと思う」(有権者)
そもそも、政府では「一票の格差」すら解決されていないではないか。
選挙活動が便利になるのはいいが、まずやるべきは、「妥当な議員の数」を議論することである。

(鹿砦丸)