福岡市カワイイ区は昨年8月、ホームページやメールで市のファッション情報などを発信する目的で開設された。
「篠田も故郷ということでかなり力が入っていました。事業費は約1千万円。全国的に注目を集め、約4万2千人が“区民”に登録したのですが、苦情によって篠田は退任することになりました」(芸能ジャーナリスト)
昨年11~12月に4人の市民から「女性はかわいくなければ、というメッセージを発信している」などの苦情が寄せられ、7日の男女共同参画審議会では、委員から事業見直しを求める声が続出。市は篠田側に「これ以上、迷惑を掛けてイメージを傷付けるわけにはいかない」と申し出、退任が決まったという流れだ。
開設直後の昨年9月には、インターネットを利用した特別住民票の発行受け付け業務を、市が委託契約を結ばずに市内の民間放送局に委ね、住民票と同社商品のセット販売を黙認していた問題も発覚した。
市には「たった4人の苦情で退任させるのか」という電話も入った。
そもそもこの事業は昨年3月、篠田と高島宗一郎市長の会談で出たアイデアがきっかけという。
「AKBのネームバリューを使うことで行政を活性化しようと考えたのだろうが、あまりにも市民に還元できるポイントは少ないと思う」(福岡市民)
市では「『カワイイ』という言葉は男女の区別をしておらず、差別とは考えていない」として今後、公募などで後任区長を決めて事業を続ける方針だとされる。
「一千万円もPRに金をかけるなら、市民税をもっと安くしてほしいものですね」という福岡市民の声もある。いったい、なんのためのPRだったのか。多くの疑問を残して、シノマリは区長を退任した。
(鹿砦丸)