日本ハム・大谷翔平投手(18)の本格的な二刀流デビューが、6月18日の広島戦(マツダ)に内定した。当日は雨天中止となった5月28日の同戦が組み込まれる見込みで、栗山監督は「5番・投手の可能性はある」と起用を示唆。2度目の先発登板となる6月1日の中日戦(札幌D)は投手に専念し、指名打者制のないセ・リーグ本拠地でついに二刀流を解禁する予定だという。
「大谷のバッティングは、職人気質。手首の返し方などは熟練技だ。たとえば、張本勲のバッティング技術に近いのではないかと思う」(スポーツ・ジャーナリスト)
ピッチングのほうは、球が速いのでそれなりに抑えるのはわかるが、バッティングのほうは、技がないとヒットにならない。
「新人離れしたバッティングは、貫禄すら感じる。はっきりいって、ピッチングよりもバッティングのほうが安心して見ていられます」(プロ野球関係者)
記憶する限り、投げて打っての二刀流では、関根潤三くらいしか、成功例が思いつかない。
投げているときの大谷は、ちょっとストライクをとるのに苦労している印象がある。
一部の野球評論家たちからは投げ終わったあとの左足がブレて流れるので、その分、エネルギーが逃げると指摘されている。
しかし、それを差し引いても大谷の157キロのストレートは魅力的である。
それにしても、「打者専門」「投手専門」の連中から見たら、大谷の活躍は苦々しいこと、この上ないだろう。
「大谷がメジャーリーグに行くのを引き止めるために、二刀流という条件を日本ハムは出した。今さら引っ込みがつきませんよ」(前出・スポーツ・ジャーナリスト)
大谷の登場は、エンターテイメントを感じさせる、久しぶりにプロ野球がおもしろくなってきたが、果たして来期も二刀流を続けるのだろうか。
「野手と投手では使う筋肉がちがう。肉離れなどが心配だ」という専門家の声もある。
しばらくは、この才能ある若者をウォッチしてみたいと思う。
(鹿砦丸)