日本チームがブラジル、イタリア、メキシコと無惨にも3連敗し、アジアチャンピオンの誇りもなくとっとと予選負けした「コン・フェ・デ杯」。3試合で合計9点もとられる守備の甘さが指摘されている。

「問題は、ザッケローニ監督が、何度うまくいかなくても3-4-3のシステムを試すからだろう。このシステムに日本選手はとまどっている。簡単にシステムを変更してついていけるほど、選手どうしの連携はよくない」(スポーツ・ジャーナリスト)

日本の選手は本田、香川、吉田など海外組を中心に、ほぼ「固定されて」いる。もし他のリザーブメンバーが入ってきても、対応できないほど「あうん」の呼吸でパスが回っているのが今の日本チームだ。だからこそ今のサッカーはすでに完成されており「のびしろがない」と指摘される。

「しかしどうだろうね。何度も指摘されているのに、かつての岡野のような足が速いドリブラーを呼ばないのはなぜなのだろうか。その気になって選べば、たくさん候補がいるはずだが」(前出・スポーツ・ジャーナスト)

今のザックジャパンには、「キラーアイテム」がないと言われる。ロングシュートでもヘディングでも、相手を脅かす武器がないのだ。
「ワールドカップに向けて、キラーアイテムを持つことが急務となってくるだろう。本田のFKと香川の飛び出しだけで勝てるほど、ワールドカップは甘くない」(サッカー関係者)

それにしても、驚くべきはブラジルの完成度である。次回のワールドカップはブラジル開催ゆえ、予選が罷免されている。試合カンが鈍っていると思いきや、ネイマールを中心に鉄壁の守備と、バリエーション豊かな攻撃を見せてくれた。

「日本が予選負けしたのは、本当の意味で勝ち方をわかっていないからだ。言われたことだけやっているのは学生と変わりがない。プロならば、勝ちかたを身につけないといけない」(同・サッカー関係者)
救われるべきは、岡崎、本田にビッグクラブが関心を寄せていることだ。もしかしたら、本田、岡崎がビッグクラブでひと皮むけるかもしれない。この大会での収穫と言えば、これくらいである。

(鹿砦丸)