世界のサッカー移籍市場が活発化している。
「今年の話題は何と言っても、ACミランがトップ下の選手として本田を狙うかどうか。現在、ACミランでは、放出する選手が確定していなく、新しい選手獲得の資金が準備できていないのです」(スポーツ・ジャーナリスト)
そんな状況下、 ビッグクラブ入りを目指す日本代表のエースMF本田圭佑(27=CSKAモスクワ)が、イタリア・セリエAの名門ACミランが移籍先の候補であることを認めた。

「現在、所属するCSKAモスクワ側との契約が満了となり、フリーになる来年1月の移籍期間ではなく、あくまでも移籍金が発生する今夏の移籍に向けて代理人が動いています。移籍金は、13億円とも15億円と言われていますが、来年1月には移籍金がかからなくなるので、冬の移籍のほうが可能性は高い」(事情通)
ACミランと、日本が目指すサッカーの形は近い。いわゆるサイドから基点を作るサッカーにも対応でき、組織的なディフェンスを行う。長友が所属するインテル・ミラノとの対決も話題となるだろう。

「かつてACミランの監督だったザッケローニがイタリア人脈をフルに活用して、本田をACミランに売り込んでいます。ザッケローニとしても、本田に力をつけてもらい、全日本のチームに技術を還元してくれたほうがゲームメイクが楽ですからね」(在イタリア・通信記者)
本田が本当にACミランに入れるかどうかは、ミランがFWロビーニョを放出するかどうにかかっている。どうも報道が先行しているようだが、日本のマスコミは浮かれすぎではないのか。本田レベルなど、イタリアではセリアAのチームの控え選手の中にもでもわんさかといるのだ。

新シーズンに向けて始動したチームを激励したベルルスコーニ名誉会長は、クラブの公式チャンネルで、次のように述べている。
「さらなる補強の可能性は排除しない。だが、すでにこのままでもリーグを制覇することはできると確信している。ロビーニョには、残留してくれたら満足だと伝えた。彼は故郷へのノスタルジーを感じているんだ。家族や友人、彼がキャリアをスタートさせたサントスというクラブにね」
「ミランがマーケットで新たに動くのは、ロビーニョが移籍した場合だけだ。我々が彼を諦めるのは、サントスに戻る場合だけだよ」

本田の移籍には、彼が抱えるNTTドコモやマクドナルドなどのクライアントの意向が強く影響しているようだ。広告代理店マターで考えれば、ACミランほどのビッグクラブの一員となれば、CMのギャラは10倍ともなる。
「本田がACミラノに落とすCMマネーは、ミランにとって魅力だろう。だからこそ、イタリアのマスコミも騒いでいるのではないか。なにしろ20億円ほどチームにもたらすといわれているのだから」(広告代理店スタッフ)
ビッグクラブ移籍の裏で蠢く広告代理店の皮算用。本来のスポーツ精神とはかけ離れたマネー闘争劇が本田の移籍劇にはあるような気がする。

(鹿砦丸)